2023年10月15日日曜日

中東で「戦争状態」突入の余波 第三次世界大戦前夜の状況 欧米首脳より遅れた岸田首相の投稿、日本の異質さが浮き彫りに―【私の論評】日本の未来を守る!強固な安全保障政策の必要性(゚д゚)!

まとめ
  • ハマスがイスラエルを急襲し、「戦争状態」が発生
  • ハマスはパレスチナを代表せず、ガザ地区を支配し、イスラエル殲滅を目指す
  • 国際的に支持されている「二国家解決」へのバイデン政権の賛成が変化をもたらしている
  • 米国がイスラエルへの軍事支援を行うことで、ウクライナ支援が制約されている可能性。
  • 日本は台湾有事に備え、国際情勢が不安定であるため慎重な対応が必要

ハマスに誘拐された子どもたち(左は三歳、右は7歳) 写真はブログ管理人挿入

 ハマスによる急襲がイスラエルとの「戦争状態」を引き起こしている。ハマスはイスラエルの殲滅を目指し、パレスチナ全体を代表するわけではなく、特にガザ地区を支配し、パレスチナ人を抑圧してい。

 長い歴史にわたる紛争の背後には、第一次世界大戦中の英国の「二枚舌」政策があり、アラブ人とユダヤ人に独立国家を約束していたことが挙げられる。国際的には「二国家解決」が支持されており、バイデン政権はこれに賛成しているが、これに反対してきたイスラエルとの関係が変わりつつある。

 アラブ諸国は一般的にパレスチナを支持しているが、最近ではイスラエルとの関係改善が進んでおり、ハマスはこれを嫌っていた。ハマスの急襲は単なるテロ行為であり、平和的なイベントを襲撃し多くの人々を攻撃し、人質を取ったことがその明白な証拠だ。また、一部の報道では、イランがハマスを支援し、イスラエルに核兵器で対抗しようとしている可能性も指摘されている。

 米国はイスラエルに高い優先度を置いており、軍事支援を提供する見込みだ。これがウクライナ支援に影響を及ぼす可能性があると指摘されている。現在の国際情勢は不安定で、日本にも影響を及ぼす可能性がある。台湾有事が最も懸念されており、日本の対応についても検討が必要だ。この事件の解決が難航する場合、ウクライナ、イスラエル、北朝鮮に対する対応が影響を受ける可能性があるため、日本は慎重に行動しなければならない。

【私の論評】日本の未来を守る!強固な安全保障政策の必要性(゚д゚)!

まとめ
  • 現在の国際状況は複雑で不安定であり、第三次世界大戦のリスクは依然として極端な可能性に留まるものの、指導者の外交、国際協力、慎重な意思決定が重要である。
  • ウクライナ、東アジア、中東で同時に大規模な戦争が発生するリスクが存在し、誤った対応が世界的な大戦につながる可能性がある。
  • ロシアのウクライナ侵攻は複雑な要因によって引き起こされたが、バイデン政権の判断ミスも一因とされており、その教訓を踏まえた外交政策が必要。
  • 日本はアジアにおいて重要な役割を果たし、台湾有事に備えて米国と協力し、明確な戦略を採用すべき。
  • 日本は中国からの依存を減少し、貿易と同盟を多様化し、中国への制裁や貿易制限を強化すべき。また、台湾を支援し、北朝鮮問題にも積極的に対処すべき。

確かに現在は、国際的に複雑で潜在的に不安定な状況にあります。ただし、第三次世界大戦のような本格的な世界大戦のリスクは、依然として遠くて極端な可能性にとどまっているようにも見えますが、この状況は、世界の指導者による外交、国際協力、慎重な意思決定が重要なことを示していると思います。

一歩間違えると、ウクライナ、東アジア、中東で同時に大きな戦争になりかねません。今すぐにではなくても、各国の指導者が対応を間違えると、後に世界的な大戦になりかねません。

我々は、すでにそれに近いことを経験しています。わずか1年数ヶ月前までは、多くの人はロシアのような国が、情報戦などを駆使して、武力を背景としながらも、本格的に武力を使わずにクリミアを手に入れるようなことはあり得るにしても、今世紀に過去のような本格的な武力侵攻などないだろうと、考えていました。

しかし、その考えは、ロシアのウクライナ侵攻で見事に打ち破られました。一歩判断を間違えれば、このようなことはあり得ます。

ロシアのウクライナ侵攻は、複雑な要因が絡み合って引き起こされたものではありますが、バイデン政権の判断ミスもその大きな一因であったと考えられます。

バイデン大統領

バイデン政権は、ロシアのウクライナ侵攻を阻止するために、ウクライナへの軍事支援を拡大し、ロシアへの経済制裁を実施しましたが、ロシアの侵攻を阻止するには至りませんでした。

バイデン政権の判断ミスとして指摘されているのは、次のようなものです。
  • ロシアの侵攻を過小評価した。
  • ウクライナへの軍事支援を遅らせた。
  • ロシアへの経済制裁を十分に実施しなかった。
バイデン政権は、ロシアがウクライナに侵攻するとは考えていなかったようで、侵攻を阻止するための十分な準備ができていなかったと指摘されています。また、ウクライナへの軍事支援も、侵攻が始まってから遅れて実施されました。本来は侵攻前に行うべきでした。さらに、ロシアへの経済制裁も、当初は十分な効果がなかったとされています。

バイデン政権の判断ミスは、今後の外交や安全保障政策に大きな影響を及ぼす可能性があります。バイデン政権は、これらの判断ミスの教訓を踏まえて、今後の外交や安全保障政策を再構築していく必要があります。

ロシア、ウクライナ国境付近で、ロシアが大規模な軍事演習を行ったり、その後軍隊を撤収するとみせかけて、さらに大規模な軍隊を配置し続けた段階までに、これに対して厳しい対処をしていれば、ロシアのウクライナ侵攻はなかった可能性も十分にありました。

具体的には、米国はウクライナ、ポーランド付近の国境に大規模なNATO軍を配置したり、場合によってはウクライナ国内にも配置すべきでした。プーチンの核の恫喝に怯むことなく、プタペスト合意に基づき、すぐにロシアと協議するなり、協議に応じなかったり、応じても態度を改めなかった場合、ウクライナを守り抜くことを宣言すべきでした。ウクライナ侵攻を阻止する手立ては何段階においもありました。

もうすでに、現在唯一の超大国米国がこのような判断ミスをしているのですから、日本としても警戒を強める必要があります。特に台湾有事は十分にあり得ることを念頭において行動しなければなりません。

無論中国が台湾に侵攻するのは、このブログでも何度か指摘したように、一般に思われているよりはるかに難しいことですが、それにしても、中国が台湾をかなり破壊することは、侵攻せずともすぐにでもできます。

実際、ロシアのウクライナ侵攻はうまくはいっていませんが、それでもロシアはウクライナの多くの都市を破壊しています。ハマスもイスラエルに大量のミサイルを発射したため、イスラエルはこれに反撃したものの、全部のミサイルは撃墜しきれず、イスラエル国内に甚大な被害をもたらしました。このような惨禍はくりかえすべきではありません。

バイデン政権は、ウクライナでの失敗を繰り返さないために、中国が台湾を攻撃したり、侵略してきた場合、米国は台湾を軍事的に守ると宣言すべきです。それも、明確で揺るぎないものでなければならないです。そうして初めて、中国を抑止することができます。

日本はアジアにおいて重要な役割を担っています。日本はかつて安倍晋三氏がそうであったように、 台湾に関して「戦略的明確性」のある政策を採用するよう米国に強く働きかけるべきです。

安倍元首相

米国は、中国の台湾に対するいかなる武力行使や侵略にも軍事的対応を取ることを明確にすべきです。これが中国を真に抑止する唯一の方法です。日本の安全保障は台湾の民主主義に依存していることを強調しなければならないです。

米国が曖昧な態度をとれば、他の国々がいくら強硬な措置をとったにしても、中露北やハマスなどのテロ組織は自分たちのチャンスが到来したと、ぬか喜びすることになるでしょう。

さらに、特に北朝鮮のミサイルや中国の野望の脅威がある以上、日本は米国だけに頼ることはできないです。ミサイル防衛システムと海軍力をさらに拡充すべきです。

 日本は、オーストラリア、インド、ベトナム、台湾との協力強化など、中国を取り巻く戦略的軍事同盟に米国とともに参加すべきです。中国に対抗するための基地を設置し、合同演習を行うべきです。

 中国に対する制裁と貿易制限を強化し、中国の経済力を抑制すべきです。中国の国家に対する経済的強制は脅威であり、民主主義国家は団結してこれに対抗しなければならないです。主要産業への技術移転と中国の投資を制限すべきです。

中国からの圧力に直面している台湾に対し、外交的・経済的支援を行うべきです。台湾が独立を維持し、民主的な政府を承認し続けることを支援すべきです。

日本は、中国に過度に依存しないよう、貿易と同盟関係を多様化すべきです。TPP加盟国のように、民主的価値を共有するパートナーに焦点を絞るべきです。

バイデン政権に、北朝鮮問題にも直接関与し、非核化なしに制裁を解除することを拒否することで、北朝鮮のミサイル計画に厳しく対処するよう要求すべきです。北朝鮮は依然として危険であり、特に中国と協力しています。

ただ一方では、日本ではほとんど認識されてぃませんが、北朝鮮とその核の存在が結果として、中国の朝鮮半島への浸透が防いでいる面もあります。国際情勢は単純ではないのです。バイデン政権は、これを無視する可能性もあり、そうなれば、かえって朝鮮半島の危機は高まります。これに留意しつつも、北を抑制する方向に米国が動くように日本は働きかけるべきです。

北は、かつて日本人を多数拉致しています。そうして、韓国内で軍事行動を起こしたこともあります。

江陵浸透事件(カンヌンしんとうじけん)は、1996年韓国の江原道江陵市付近の海域において、韓国内に侵入して偵察活動を行っていた工作員を回収しにきた北朝鮮の特殊潜水艦(サンオ型潜水艦)が海岸に接近したところ座礁し、帰還の手段を失った乗組員と工作員26名のうち艦長以下11名が集団自決、他は韓国内に逃亡・潜伏し、大韓民国国軍がこれに対し掃討作戦を展開した事件です。

天安沈没事件は、大韓民国海軍の浦項級コルベット「天安」が2010年3月26日に朝鮮人民軍の魚雷攻撃で撃沈された事件です。日本では、外務省が韓国哨戒艇沈没事件と呼称した他、韓国哨戒艦撃沈事件との表記も見られました。

北朝鮮は日本に対してこのような行動をする可能性は否定できません。中国も、正規軍ではなく、民兵を使って、尖閣上陸、実効支配する可能性は否定できません。それで成功すれば、さらにエスカレートさせる可能性もあるでしょう。

バイデン米大統領と岸田首相 頼りない二人だが、世界の安保のためできるだけのことをしてほしぃ

今はそのような兆候はないかもしれませんが、長期にわたってそのような危機はありえないとの保証は誰にもできないでしょう。朝鮮半島有事、台湾有事があれば、日本に難民が押し寄せる可能性がありますが、かつて麻生太郎氏が語っていたように、その中に武装難民がいる可能性もあり得ます。仮にそうなれば、日本も現在のイスラエルのような立場になることもあり得ます。

日本は世界の出来事に影響を与える極めて重要な立場にあります。米国に主導権を発揮させながらも、脅威に対抗するために独自の行動をとることで、日本はウクライナやイスラエルのような事態を避けることができるでしょう。岸田政権はその責務を果たすべきです。

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