2020年12月27日日曜日

中国「コロナ隠蔽文書」入手! サンプルの回収・隠滅指示…当初は「武漢肺炎」と呼称していたことも  月刊「正論」がスクープ―【私の論評】コロナ隠蔽は許しがたい世紀の大罪、中共の信用は地に落ちた(゚д゚)!

 中国「コロナ隠蔽文書」入手! サンプルの回収・隠滅指示…当初は「武漢肺炎」と呼称していたことも  月刊「正論」がスクープ

2月の中国・武漢の病院。世界的な感染拡大の背景に習主席率いる共産党の隠蔽があったのか

 26日発売の月刊誌「正論」(2021年2月号)が、衝撃的なスクープを放っている。中国湖北省武漢市で発生し、世界的大流行(パンデミック)を引き起こしている新型コロナウイルスについて、中国当局が今年1月、武漢での大流行を隠蔽するよう指示したとする文書を入手し、掲載しているのだ。新型コロナは世界中で7900万人以上が感染し、170万人以上の死者が出ている。習近平国家主席率いる中国共産党政権の許しがたき「隠蔽体質」の証拠となりそうだ。


 「重大突発伝染病防疫制御工作における生物サンプル資源及び関連する科学研究活動の管理工作の強化に関する通知」

 「正論」が入手した文書には、このような題名(編集部訳)が付けられていた。日本の厚労省にあたる「国家衛生健康委員会」が今年1月3日、伝染病の防疫とコントロールを強化するためとして、各省や自治区、直轄市などの関係機関に出したとされるものだ。

 マイク・ポンペオ米国務長官は5月6日の記者会見で、「(本当の感染者である)0号患者や感染が始まった場所の詳細は、中国共産党だけが知っている。中国は必要な情報の共有を拒否している」「武漢での大流行を隠蔽した」などといい、「通知」の存在を指摘していたという。

 まず、「重大突発伝染病」とあるように、中国当局は当初から、未知のウイルスの深刻さを理解していたとみられる。関係機関には、各地の「人人感染病原微生物高等級生物安全実験室」が含まれており、ウイルスの「ヒト・ヒト感染」を把握していたともいえる。

 「通知」では、病例生物サンプル資源(=病人の血液、血清、痰(たん)、死亡患者の死体組織、臓器など)の採集、運輸、使用及び科学研究活動の管理工作についてとして、10項目の要求(指示)をしている。

 この中で、「正論」編集部は、以下の6番目に注目している。

 「この通知が発出される以前に、既に関連する医療衛生機構で関連する症例の生物サンプルを取得している機構及び個人は、そのサンプルを直ちに隠滅、或(ある)いは国家が指定する機構に送って保存保管し、関連する実験活動や実験結果を適切に保存する」

 編集部は「隠滅」と訳した理由として、「実態は、存在していた事物を跡形なく消してしまうことを示唆する色彩が濃い」と説明している。

 中国政府は、ウイルスの起源を武漢とする説に否定的姿勢を示し続けている。外務省の趙立堅報道官は3月、「米軍が武漢に感染症を持ち込んだのかもしれない」とツイッターで発信した。当局は最近、輸入冷凍食品に付着したウイルスが武漢に入ったとの説を強調している。

 「通知」の3番目には、「最近の武漢肺炎の病例サンプルについては…」とあり、中国当局が当初、「武漢肺炎」と呼んでいたことが分かる。

 新型コロナの起源解明については、世界保健機関(WHO)の国際調査団が来年1月にも中国入りする見通しと報じられている。ただ、WHOを率いるのは「中国ベッタリ」と揶揄(やゆ)されるテドロス・アダノム事務局長である。

 今回の「通知」の一部を今年2月、中国語や英語でいち早く配信したのが中国のニュースサイト「財新ネット」だった。「正論」編集部は今回、中国共産党の重鎮が、同社社長を叱責したという文書も入手・公開している。

 「正論」のスクープ文書をどう評価すべきか。

 中国事情に詳しい評論家の宮崎正弘氏は「極めて重要な文書だ。これまでも、『中国当局がウイルス情報を隠蔽した』という記事が報じられたが、今回の指示文書の入手・報道で、共産党の隠蔽体質、無責任体質が改めて確認された。世界各国へのインパクトも大きい。だが、中国は『何もなかった』とウソをつき続けるのではないか」と語っている。

【私の論評】コロナ隠蔽は許しがたい世紀の大罪、中共の信用は地に落ちた(゚д゚)!

中国共産党によるコロナ隠蔽は、ウイグル人虐殺等と並び周知の事実であって許しがたい世紀の大罪です。もし、中国が感染の事実を早く世界に知らせていたら、助かった命はどれほどのものになるか、想像を絶する許すまじ大犯罪です。

下の絵は、INDO・PACIFIC DEFENSE FORUM  45巻,3号の表紙に用いられた絵です。これは、日本語版のリンクです。この絵について、以下のように説明されています。関心のある方は、是非ご覧になってください。
武漢の眼科医である李文亮 (Li Wenliang)医師。致死率 の高いコロナウイルスについて 警告しようとしたが中国政府 によって沈黙させられ、 自身も後にコロナウィルス によって命を落とす。彼は 英雄として讃えられ、 中華人民共和国による 情報弾圧の象徴となる。
INDO・PACIFIC DEFENSE FORUM  45巻,3号の表紙

コロナ隠蔽に関しては、当初からいわれていたことですし、このブログにも何度か掲載してきましたが、ここで再度このブログには掲載していなかったことなどをふり返って見たいと思います。

米AP通信は4月15日、中国当局が新型コロナウイルスの深刻な脅威を今年1月半ばには認識していたのに、約1週間にわたって対外公表せず、感染拡大を許したことを裏付ける文書を入手したと伝えました。

文書は、中国国家衛生健康委員会の馬暁偉主任が1月14日、地方衛生当局者らとの電話会議で、コロナ感染は2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS)流行以来「最も深刻な危機」で「衛生上の大問題となる恐れがある」との認識を示したことを記していました。

中国国家衛生健康委員会の馬暁偉主任

文書はさらに、ウイルスが、人から人への感染の可能性がある、との当局の見方も示していました。

今回の「正論」が入手したものと、この文書が同一のものかどうかは、わかりませんが、APの文書は電話会議のものを文書化したものと考えられのに対して、今回のものは"中国当局が今年1月、武漢での大流行を隠蔽するよう指示したとする文書"だそうですから、全く別物です。

日本のメディアのものでは、他にも日テレが取材したものも存在します。日テレは8月の報道番組の中で以下のような報道をしています。

日テレは、当時武漢でコロナ患者の治療にあたった現役医師から、医療現場で情報隠蔽が行われていたとする証言を得たそうです。以下にその部分を引用します。
医師は中国当局が発表している新型コロナウイルスで死亡した人の数について、「基本的に信頼できない」「新型コロナウイルスの感染が確定していても入院出来ず亡くなった人は、死因に肺炎や新型ウイルスなどの病名を書いてはいけなかった」と証言しました。

新型コロナによる死者数が少なく見えるよう死亡診断書を書き換えていたと明らかにしました。さらに、それは地元の疾病予防管理部門からの指示で、証拠を残さないためか、文書の形ではなく口頭で指示を出してきたと言います。

隠蔽が続いた時期については、「指示を受けたのは2月。4月18日に感染者ゼロが発表されるまで続いていた」としています。一方、新型コロナの名前を隠したまま火葬場などに感染の事実を伝えるため、「直ちに火葬」という言葉が暗号として使われたといいます。

医師の証言によると、病院以外の自宅などで新型コロナにより死亡した患者の死亡診断書には糖尿病や高血圧など、別の病名を書くことで、感染の事実を隠蔽。その一方で、診断書には「直ちに火葬」と書き、その写しを各所に配布したといいます。


死者が急増していた武漢市では、新型コロナ以外の死因だと遺体火葬に時間を要する中、「直ちに火葬」の文字が書かれると遺体からの感染を防ぐため直ちに火葬されるほか、自宅消毒も速やかに行うよう、ひそかに情報伝達をしていたというのです。

公表されている武漢市の死者は3869人ですが、医師は「私の感覚だと“0をもう一つつけた方がいい”と思う」と述べ、実際の死者数は数万人に及ぶと指摘しました。

また、死者数を少なく見せる理由については「少ない方が当局のメンツが立つからでしょう」と推測。この医師は、自らも隠蔽に手を染めたことについて、「仕方がなかった。真相を語る手段がなかった」と後悔の気持ちをにじませました。

これに対して、武漢市の担当部署は私たちの取材に、隠蔽の指示について「そういう話は知らない」と否定しました。

以上は、生々しいものもありますが、それにしてもインタビューによる情報です。 

その他にも、中共によるコロナ隠蔽については、様々なメディアで報道されていました。

最近のものでは、米国のCNNは11月30日、新型コロナウイルスの感染拡大が始まった初期段階に、中国政府は、国内での感染者の人数などを実際に把握していたものより少なく発表していたと報じました。

CNNは、湖北省の疾病予防当局の内部文書を独自入手したとしていて、それを分析した結果、2020年2月10日の新規感染者数は、実際に発表された数の2倍以上にあたる5,918人だったと報じています。

また3月7日は、死者数の累計も、実際の人数より少なく発表されていたといいます。

これらの報道等から中共による隠蔽はほぼ確実と考えられてきましたが、 それにしても、今回の文書は「中国当局が今年1月、武漢での大流行を隠蔽するよう指示したとする文書」です。

これは、一次資料といっても良いものだと思います。これはかなりインパクトのあるものです。これは、日本のみならず、世界中に伝わり、世界各国で報道されることになり、被害の大きかった国の国民は、激高することになるでしょう。中共の信用は地に落ちることになります。

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