2023年11月6日月曜日

トランプ氏独走の共和党指名争い、ヘイリー氏が「強い女性像」で2位へ勢い―【私の論評】トランプ大統領の再選と岸田首相の新たな戦略:日米保守派の連携が注目される2024年(゚д゚)!

トランプ氏独走の共和党指名争い、ヘイリー氏が「強い女性像」で2位へ勢い

 共和党は2024年の大統領選に向けた指名争いの真っ最中だ。現在、トランプ前大統領が首位に立ち、ニッキー・ヘイリー前国連大使とロン・デサンティスフロリダ州知事が2位を争っている。

 ヘイリー氏の勢いは本物で、今や彼女は指名候補の本命と見られている。彼女の強い女性イメージと外交政策の専門知識は資産とみなされており、ニューハンプシャーやアイオワといった序盤の州では好成績を収めている。

候補者支持率 (RCP)
ドナルド・トランプ59.30%
ニッキー・ヘイリー8.30%
ロン・デサンティス13.40%
マイク・ペンス3.50%
ヴィヴェク・ラムスワミー2.00%

 かつてトランプの強力なライバルと目されていたデサンティスは、ここ数ヶ月失速している。トランプ支持層を打ち破れず、ヘイリーらから批判を浴びている。

 マイク・ペンス前副大統領が選挙戦からの離脱を表明したことで、「トランプ一強」の構図がますます顕著になっている。共和党内の穏健派からは、指名争いの現状に危機感を募らせる声もあり、まだ出馬表明していない有力候補への待望論も出ている。

 この記事は、元記事の要約です。詳細を知りたい方は、元記事をご覧になって下さい。

【私の論評】トランプ大統領の再選と岸田首相の新たな戦略:日米保守派の連携が注目される2024年(゚д゚)!

まとめ

  • トランプ氏は2024年の共和党指名候補として圧倒的な支持を受けており、彼の支持率は90%以上であり、彼の選挙戦は資金調達と知名度で優位に立つ見込みだ。
  • トランプの争点は共和党支持層に近く、恩赦に反対し、国境警備を支持し、中国に対して厳格な姿勢をとり、減税と規制緩和を推進している。一方、ヘイリーはこれらの面で保守派から見て弱腰とされている。
  • ヘイリーの大統領としての可能性は低く、トランプの支持は依然として強固であるため、彼女が大統領になる可能性は限りなく低い。
  • トランプは国益を最優先にし、同盟国と協力しながら外交政策を進めており、孤立主義ではない。
  • 岸田首相はLGBT法案を可決したことが誤りであり、トランプ大統領との連携を強化し、国境の規制や文化的価値の保護などを推進すべきである。

さて、この読売新聞の報道は、興味深い報道ですが、その正確性には疑問があります。主流メディアは常にトランプ大統領を貶め、ニッキー・ヘイリーのようなリベラル派を喧伝しているようです。

ニッキー・ヘイリー(Nikki Haley)は、アメリカ合衆国の政治家です。1972年1月20日生まれ、51歳です。サウスカロライナ州バンバーグ出身で、クレムゾン大学を卒業しています。共和党に所属しています。

インド系米国人で、2011年から2017年まで同州知事を務めました。インド系女性として初めて同州知事となりました。知事2期目の途中で、当時のトランプ大統領から国連大使に指名され、2017年から2018年まで同職を務めました。内政と外交の両方に通じていることが1つの強みとされています。

ニッキー・ヘイリー氏

しかし、トランプ大統領は共和党の有権者から絶大な支持を得ており、2024年の指名候補として圧倒的なリードを保っています。共和党有権者のトランプ支持率はほとんどの調査で90%を超えています。トランプ大統領は、ヘイリー氏のようなライバルに比べ、資金調達と知名度において圧倒的な優位に立って2024年の選挙戦をスタートさせるでしょう。

大統領の争点に関して、トランプはヘイリーよりも共和党支持層に近いです。彼は恩赦に反対し、はるかに強力な国境警備を支持しています。中国に対してはより厳しく、関税を支持しています。トランプは歴史的な減税と規制緩和を推進しました。ヘーリーはこれらすべての面で弱腰か反対しています。ヘイリーはリベラルなエリートたちに寄り添おうと懸命ですが、真の保守派は彼女が本当の意味での保守派の候補とは認めていないようです。

ヘイリーが大統領になる可能性については、全くないか、限りなく近いかかというところでしょう。共和党の支持層は、トランプ大統領の米国第一主義を支持しています。そうして、多くのメディアは、これを米国の孤立主義のように喧伝しますが、それは違います。

孤立ではなく、同盟国協調しながらも、米国の国益を第一にするという意味であり、それはトランプが大統領だったときの外交がまさにそのようであったことを考えれば理解できます。実際トランプは日本の安倍首相の提唱した「インド太平洋戦略」を受け入れつつ、これを発展させ、バイデン政権もこれを引き継いでいます。

インド太平洋戦略を推進した安倍氏とトランプ氏

それに、ヘイリー氏は、移民や貿易といった問題では、ほとんどの共和党有権者にとって甘すぎます。ヘイリーには国連大使以上の経験はほとんどありません。サウスカロライナ州知事を6年間務めただけです。大統領には、世界という舞台で駆け引きをできるだけの、はるかに多くの経験が必要です。彼女の外交経験は誇張されすぎています。

彼女がプーチンや金正恩のような外国の指導者と直接対決する姿を想像できるでしょうか。無論これは、彼女が女性だからと言う意味ではなく、彼女のバックグラウンドが国連大使だからということです。国連大使としての、外交と政権や大統領の外交は異なります。国連大使が現実の外交をできるかという問いに、多くの保守派派は疑念を抱くでしょう。

リベラルメディアには、トランプ大統領と共和党の終焉を誤って予測してきた長い歴史があります。ヘイリーの勢いについての彼らの結論は、非常に懐疑的に見るべきです。

デサンティス知事のように、かつてトランプ大統領のライバルとして注目された知事たちは、トランプ大統領の支持層を取り込もうとしてことごとくつまずきました。トランプの支持は依然として強固です。

ヘイリーが出馬しても同じことが起こるでしょう。ニッキー・ヘイリーが2024年の指名候補としてトランプ大統領を破ったり、大統領になったりする可能性はほとんどありません。彼女をめぐるメディアの誇大宣伝は、当初からトランプ大統領の報道を悩ませてきた希望的観測と欠陥のある予測の最新の事例に過ぎません。現場の事実は、まったく異なることを物語っています。

読売新聞をはじめとするリベラル派は、ありもしないドラマを煽ろうとしているだけではないでしょうか。トランプ大統領は2024年に再選を果たし、民主党がどんな残念な候補者を擁立しようとも、短期間で優位を確立するでしょう。

岸田首相と自民党は、バイデン政権からの圧力でLGBT法案を可決したのは重大な誤りでした。米国のリベラル派の要求に屈することなく、米国保守派の声に耳を傾けるべきでした。2024年にトランプ大統領がホワイトハウスを奪還すれば、日本や世界中の保守派にとって大きな安心材料となるでしょう。

岸田首相はもはや、米民主党を喜ばせるために左翼的な社会政策を推し進めなければならないと感じることはないでしょう。その代わり、トランプ大統領と緊密に協力し、移民の規制、貿易の均衡化、中国への対抗など、ナショナリストが共有する優先課題を推進することになるでしょう。

トランプは、伝統的価値観と国民的アイデンティティが重要であることを理解しています。トランプは、国民の意思に反して外国の文化に急進的な社会変革を受け入れさせようとはしないでしょう。日本の保守派は、彼が政権に復帰し、米国の進歩主義者による内政干渉がなくなることを歓迎すべきです。

岸田首相

岸田首相には、誤ったLGBT法を縮小もしくは廃止することで、名誉挽回のチャンスが残されています。保守派の支持を取り戻したいのであれば、それは素晴らしい第一歩となるでしょう。

しかし、本当に重要なのは、日本の指導者がトランプ大統領が具現化した保守的な国民主義と大衆運動とを連携することです。共に主権を推進し、国境を確保し、時代を超えた文化的価値を守ることで、大きな成果を上げることができます。

自民党の本質はリベラルだという人もいますが、自民党の中にも保守派は存在しますし、米国の民主党の中にも、保守的な考え方の人もいます。当面、日本は岸田政権によって統治されるのは間違いないですし、仮に岸田政権が崩壊下にしても、その後の総理大臣もリベラル的な人がなる可能性が高いわけで、誰が総理大臣になったとしても、進歩主義者の力を弱め、伝統的価値観を守るため日米保守の連携はますます重要になります。

自民党以外保守派、たとえば日本保守党と米保守派との交流や連携もますます重要になってきました。これらの勢力も、トランプ政権誕生によって、次の機会を狙える可能性も高まるでしょう。

トランプ大統領と岸田首相の強力なパートナーシップは、日本、米国、そしてリベラルの行き過ぎを懸念するすべての人々にとって世界的に大きな利益をもたらすでしょう。

そうなれば、日米メディアは、再びトランプを徹底的に批判し、岸田政権を擁護するかもしれません。しかし岸田首相は、進歩的な要求に屈するのではなく、国家の真の利益のために立ち上がらなければならないです。それができないというのなら、最低限でも、日本を現在以上に毀損(きそん)するべきではありません。

岸田首相は来年以降に備えて、そろそろ米民主党からは距離を置き始めるべきでしょう。

そうして、岸田首相は奮起して、米民主党や国内官僚や財界人等のためではなく、国民のために国益を最優先する首相へと変貌を遂げて頂きたいものです。

【関連記事】

トランプ氏が出頭、すぐに保釈 ジョージア州の拘置所出る―【私の論評】起訴と裁判による劇場型政治は、トランプ元大統領にスポットライトを当て続けることに(゚д゚)!


0 件のコメント:

特報 米国司法省 IR疑惑で500ドットコムと前CEOを起訴 どうなる岩屋外務大臣―【私の論評】岩屋外務大臣の賄賂疑惑が日本に与える影響と重要性が増した企業の自立したリスク管理

特報 米国司法省 IR疑惑で500ドットコムと前CEOを起訴 どうなる岩屋外務大臣 渡邉哲也(作家・経済評論家) まとめ 米国司法省は500ドットコムと元CEOを起訴し、両者が有罪答弁を行い司法取引を結んだ。 日本側では5名が資金を受け取ったが、立件されたのは秋本司被告のみで、他...