2023年9月14日木曜日

岸田内閣総理大臣 内閣改造直後の記者会見―【私の論評】かつて安倍元首相が語った「変なこと」だらけの岸田政権の行末は(゚д゚)!

岸田内閣総理大臣記者会見

岸田総理は、2023年9月13日に内閣改造を行い、新内閣を発足させた。その直後の記者会見の内容を以下に掲載する。

岸田首相

まとめ
  • 内閣改造は、岸田政権の新たな一歩、新たなスタートだ。
  • 内閣改造で、岸田政権の目指す「新しい資本主義」を実現するための体制を強化した。
  • 経済、外交、安全保障など、各分野で、課題を解決し、日本の未来を切り拓く。
  • 国民の皆様と力を合わせて、この難局を乗り越え、日本を強く、豊かにしていきたい。

この2年間は、正に国民の声を丁寧に聴き、国民の皆様と協力しながら新しい時代の扉を開いていく、そうした取組を進める毎日だった。

「変化を力にする内閣」

岸田総理は、内閣改造にあたり「変化を力にする内閣」と位置づけた。その背景には、グローバル化や技術革新など、世界が大きく変化していることがある。このような変化をチャンスに変えて、国民の暮らしを豊かにしていくことが重要だと考えている。

「変化をチャンスに変える」

岸田総理は、内閣の重点課題として、経済、社会、外交・安全保障の3つを掲げた。

経済については、成長と分配の好循環を実現するため、新しい資本主義の加速を図る。また、物価高への対応や若者の所得向上にも取り組む。

社会については、少子化対策や認知症対策など、待ったなしの課題への対応を強化する。

外交・安全保障については、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の強化に取り組む。

「新しい資本主義の加速」

岸田総理は、新しい資本主義を「経済成長と分配の好循環を実現するための経済政策」と定義している。具体的には、賃上げや人への投資、研究開発投資の促進などを通じて、成長と分配の好循環を実現することを目指している。

「社会課題への対応強化」

岸田総理は、少子化対策や認知症対策など、待ったなしの課題への対応を強化すると述べた。また、デジタル化による地方創生や、国際的な花粉症対策にも取り組む。

「外交・安全保障の強化」

岸田総理は、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の強化に取り組むと述べた。また、日米韓の連携強化や、インド太平洋の安定に貢献していく。

【結論】

岸田総理は、内閣改造により、変化を力にして、国民の暮らしを豊かにしていくという決意を示した。

【私の論評】かつて安倍元首相が語った「変なこと」だらけの岸田政権の行末は(゚д゚)!

まとめ

  • 岸田政権の移民受け入れと日韓通貨スワップは、国民の声を無視あるいは軽視したものであり、批判の声が少なくない。
  • 岸田政権が継続すべきとは思うが、内閣改造により、より多くの国民の声を反映した政策を実現し、政治の信頼回復を図っていく必要がある。
  • 従来の政治変革の手法である「数の力」による改革は限界がある。
  • これからは、政治の質を変えていくことが重要である。
  • 政治の質を変えるには、様々な力や能力を駆使する必要がある。

岸田首相は、内閣改造直後の記者会見で「国民の声を丁寧に聴き」と述べていますが、具体的にはどのような「国民の声」を聞き入れてきたのでしょうか。いくつか、以下で検証してみましょう。

LGBT法については、岸田首相は「多様性を尊重する社会の実現」を掲げ、LGBTのカップルに対する婚姻の平等や、同性パートナーシップ制度の導入などを目指しています。しかし、LGBT法に関しては、米国でも州によっては、反LGBT法案を制定する州も多く、評価が定まっていないという事実があります。

多くの日本人はLGBTという言葉すら意識していなかったと思います。法案が検討されはじめてから、それが報道されるようになって初めて知ったという人も多いのではないかと思います。にもかかわらず、十分に内容を知らされこともなく、拙速に法制化されてしまいました。これはとても「国民の声」を聴いたとはいえないです。むしろ、これを促進する議員らの声を良く聴いたといえるでしょう。

男女共用トイレ

移民に関しても、岸田首相は積極的に見えます。民間有識者による政策提言組織「令和国民会議(令和臨調)」は7月22日、都内で発足1周年大会を開きました。

出席した岸田文雄首相(自民党総裁)は人口減少を踏まえて「外国人と共生する社会を考えていかなければならない」と語りました。移民促進については、岸田首相は「人口減少社会への対応」を掲げ、外国人労働者の受け入れ拡大を進めようとしているようです。これは、少子高齢化が進む日本社会において、労働力不足を解消するための措置と言えます。

ただ、欧米では、移民政策は失敗しています。深刻な社会問題をもたらしています。また、多くの国民、特に被用者である多くの国民は、移民問題についてはさほど大きな関心はないのではないかと思います。どちらかという、日本では経営者サイドが外国の安い労働力を入れたがっているとはいえますが、大多数の国民が移民問題に大きな関心を持っているとはいえないでしょう。

増税悪魔の暗躍 AI生成画像

減税忌避&ステルス増税については、岸田首相は「財政再建」を掲げ、税収の確保に注力しています。これは、高齢化による社会保障費の増大や、コロナ禍による財政赤字拡大を背景にしたものと言えるでしょう。ただ、政府の一般税収は近年では、毎年過去最大を更新しており、減税しないとかステルス増税は、多くの国民の反発を招くだけでしょう。

日韓通貨スワップについては、岸田首相は「日韓関係の改善」を掲げ、日韓通貨スワップの再開に向けた協議を進めています。これは、日韓両国の関係改善を図るとともに、韓国経済の安定化に貢献するための措置と言えるでしょう。

ただ、日韓通貨スワップ協定は、日本にとってはメリットがない協定であり、実質的には日本による韓国への片務的な経済援助措置であるという指摘があります。これは、過去に様々な反日活動を行い、それに対する釈明も説明もない韓国に対してあまりに寛大な措置として、反発する国民も多いでしょう。

日韓通貨スワップ協定 AI生成画像

これらの政策は、いずれも岸田首相が掲げる「新しい資本主義」や「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた取り組みとして位置づけられます。しかし、その過程で、財務省の主張する財政面での制約という根拠に乏しい声を聞き、国際社会との調整といいながらバイデン民主党政権の声を聞き、国民の声を無視あるいは軽視したという面は否めないでしょう。

かつて、安倍元首相は「変なことをすると、運も逃げていく」と語っていました。この発言は、安倍元首相が自身の政治家としての信念を表明したものであり、彼が政治家としてのキャリアを積む中で何度も口にしていた言葉の一つとされています。私から言わせると現状の岸田政権が実施しているのは、まさに「変なことだらけ」であると思ってしまいます。

日本保守党の結党は、岸田首相の政策への不満や、政治の行き詰まりに対する国民の失望感の表れと言えます。岸田首相は、内閣改造により、より多くの国民の声を反映した政策を実現し、政治の信頼回復を図っていく必要があるでしょう。

私自身は、岸田政権を支持しているというわけではないのですが、当面岸田政権には当面継続してほしいと思っています。なぜなら、現状ではポスト岸田は、茂木氏や河野氏が考えられ、いずれが首相になったにしても岸田首相よりさらに「変なことだらけ」になってしまう可能性が高いと思われるからです。

もし、菅政権が継続されていたとしたら、菅氏は、自身の政治信条などとは別に、安倍政権の政策のほとんどを継続したでしょうから、現状よりは「変なことだらけ」にはなっていなかったと思います。無論、私自身は菅氏自身を支持しているわけではありませんが、安倍政権の政策を岸田氏よりは、継続したであろうと考えるので菅政権の継続が望ましかっただろうと思うのです。

私は、安倍政権が終了して以来、首相が変われば変わるほど「変なことだらけ」になるのではないかと危惧しているのです。だからこそ、岸田政権はここしばらくは継続してもらいたいと思うのです。ただ、このままでは行き詰まりは見えています。

だから、岸田首相自身に自己変革をしてもらい「変なこと」をなるべく減らしていただきたいのです。

そうして、百田氏による「日本保守党」の結党、維新の躍進、与党との協調も排除しない国民民主党の動きもあります。

これらの動きが重なって「変なこと」が減っていくのが望ましいと思います。そうして、岸田政権下で「変なこと」が減っていき、時間の経過とともに、新たな動きができ、日本の政治が制度も含めて良い方向に変わっていくという筋書きがベストだと思います。

かつての政治変革の手法は、新党を結成するか、結成する動きをみせて流れをつくりマスコミなどで新党に旋風を吹かせ、選挙でなるべく多くの議員を当選させ、徐々に党の勢いを拡大させ数の力で変革していくといものだったといえると思います。

例えば、1993年に結成された「新党さきがけ」は、自民党から離党した議員らが中心となって結成され、1993年の総選挙で67議席を獲得しました。その後も新党結成の動きはありました。

しかし、ご存知のようにこのような動きはことごとく失敗しています。今後も成功する見込みはなさそうです。にもかかわらす、あえて百田尚樹氏が「日本保守党」を結成した意図は、従来のように数の力で、政治変革をしようというのではなく、質的に日本の政治を変え「変なことだらけ」になることを防ごうとしているのではないかと考えます。

安倍元首相が語っていたように「変なこと」さえしなくなれば、誰が首相になろうと、いずれの党が政権与党になろうが、少なくとも国民に対する悪影響はないわけで、言葉や表現は違うものの、百田氏は、結局日本の政治を数による権力によって変えるのではなく質的に変えようとしているのだと思います。

自民党や立憲民主党に存在する保守派議員を分裂させたり、大量に新党に引き抜いて、数の力で優位にたつこと等考えていないと思います。そもそも、そのような力は「日本保守党」にはないでしょうし、そのようなことをしても無意味です。

もう数の力で政治を変えるのではなく、様々な力や能力を駆使して、政治の質を変えていく時代に突入しつつあるのではないかと思います。それを如実に示しているのが現在の自民党です。議員数は一番多いのですが、自民党がうまく機能しているとはとても思えません。

さらに、自民党内の最大派閥である現在の安倍派をみても、数の力が政治的に優位に立てる手段ではないことは明白だと思います。ただ、未だ数の力は侮ることはできません。ただ、数の力で政治改革はできないのは明らかになりつつあると思います。

日本の政治が誰が総理大臣なろうが、どの党が政権につこうが、少なくとも「変な事」だらけになるようなことがなくなれば、その先に二大政党制とか、まともな政権交代などができるような政治風土になるのではないでしょうか。逆に言うと、現状では政治の質を変えない限り何をしても無駄だと思います。

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