まとめ
沖縄県の玉城デニー知事が、国連人権理事会での演説で、沖縄における米軍基地の集中が平和を脅かしていると主張し、日本政府による新基地建設への反対を表明した。
まとめ
沖縄が敵の手に渡ることは考えられません。米国の軍事体制と指導者の言葉が示す通り、米軍は沖縄を防衛するために必要な措置を講じる覚悟があります。日米同盟はその基盤にあり、沖縄は米国の支えを頼りにできるのです。
日本の防衛能力と責任は時代とともに大きくなっていますが、米国が日本の領土を攻撃された場合の防衛から手を引くという明確なエビデンスはありません。公式の政策や指導者の声明は、日本の安全保障に対する米国の誓約を再確認しています。
また、翻訳や過去の文書をめぐる些細な問題は、共通の懸念に対する緊密な日米軍事協力という現在の現実を覆すものではないです。同盟関係は依然として強固であり、日本の防衛に対するアメリカのコミットメントは揺るぎないものです。
『仮面の日米同盟』の著者で国際ジャーナリストの春名幹男氏は「米軍は日本を守らない!」という事実が米公文書によって明らかになったと主張しています。この公文書等を論拠として、米軍は日本や沖縄、尖閣を守らないと主張する人も多いです。
しかし、春名幹男氏の指摘は、一部事実に基づいているものの、過度に誇張されている部分もあると言えます。
1971年のアメリカ政府の機密文書には、「在日米軍は日本を守るために駐留してはいない。日本防衛は、日本の責任だ」との記述があります。これは、日本が自衛隊を創設し、自国防衛の責任を果たすようになったことを意味するものであり、必ずしも米軍が日本防衛から撤退し始めているということを意味するものではありません。
また、2015年の日米新ガイドラインには、日本が武力攻撃を受けた際、主体的に防衛するのは自衛隊であり、米軍の任務は「あくまで自衛隊を支援するのみ」ということが書かれています。しかし、これはあくまでもガイドラインであり、具体的な支援の内容は、両国の間で協議して決定されることになります。したがって、春名氏が指摘するように、支援の中身が不明確であることは事実ですが、それは米軍が日本を守らないことを意味するものではありません。
一方で、春名氏が指摘する外務省の作為的な翻訳については、一定の根拠があると言えます。例えば、日米新ガイドラインの英語版では、「Bilateral operations」と「Supplement」という語句が使用されていますが、日本語版ではそれぞれ「共同作戦」と「補完する」と訳されています。これらの訳語は、英語版の意味を正確に反映したものではありません。
中国の罠にはまった玉城デニー知事、河野洋平氏ら訪中団 仕掛けられた「沖縄分断」に…米国とズレた甘い対応の日本政府―【私の論評】1980年代、中共は日本はやがて消滅するとみていた、それを変えたのが安倍元総理!この流れはもう誰にも変えられない(゚д゚)!
- 沖縄県知事、玉城デニー氏、国連人権理事会で演説。
- 米軍基地集中による沖縄の平和への懸念表明。
- 沖縄が米軍基地の多くを抱え、県民の反対を強調。
- 国際的な関心喚起と外交努力を要請。
沖縄県の玉城デニー知事 |
彼は沖縄が日本全体の0.6%しか占めていないにもかかわらず、米軍基地の70%が沖縄に集中していることを強調し、これが平和と平等な意思決定への参加を脅かしていると指摘した。
また、普天間飛行場の名護市辺野古への移設についての県民投票結果と、それに反して埋め立て工事が進行していることに不満を表明し、軍事力の増強が地域の緊張を高める可能性を懸念している。
最後に、関係政府に外交努力を強化し、平和への権利を実現するよう要請した。玉城知事の演説は、沖縄の人々の自己決定権と人権が尊重されていないという立場を示すものであり、国連での発言は2回目。
この演説は、NGOの発言枠を譲り受けて行われた。また、辺野古移設に関する上告審では県側が国に敗訴し、玉城知事は設計変更を承認するかどうかについて態度を明らかにしていない。
【私の論評】玉城知事の主張は地政学的、戦略的、現実的、法的に全く根拠がない(゚д゚)!
- 沖縄県の米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設は、国の勝訴で確定した。
- 沖縄における米軍基地の集中は平和を脅かすものではない。
- 米国は沖縄をしっかりと守る決意と準備を整えている。
- 日米同盟は揺るぎない。
すでに、沖縄県の米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移転をめぐる訴訟で、国の勝訴が確定しています。辺野古移転について支障がなくなりました。形式的には、国と地方は対等の関係なので、諸手続があり、沖縄県は時間稼ぎはできるでしょう。しかし、いくら時間稼ぎをしても、結論を覆すことはできません。
時間稼ぎをする犬 AI生成画像 |
沖縄における米軍基地の集中が平和を脅かしているという主張は、全く根拠が薄弱です。このような発言を許した「国連人権理事会」の行動は、米国の力強い存在を減少させようとするリベラルな勢力の一環に過ぎないようです。かつて安倍晋太郎氏(安倍晋三氏父)が外務大臣であったときの第102回国会(85年1月25日)において以下のような外交演説を行っています。
自由民主主義諸国としては,基本的姿勢として,今後とも平和を確保するための十分な抑止力を維持するとともに,ソ連をはじめとする東側諸国との対話と交渉を進めていくことが重要であります。このような発言や発言のもととなった考え方は、安倍晋三氏にも大きな影響を与えたことでしょう。世界の平和は、善意とか思いやりで成り立っているのではなく、力のバランスにより成り立っているのです。
我が国は,世界の平和が,核を含む力の均衡により維持されているという現実を認識しつつ,この均衡の水準を確実な保障の下に可能な限り引き下げるべく,国連,軍縮会議等の場を通じ,実効的かつ具体的な軍縮措置の実現に貢献すべく積極的に努力してまいりました。特に軍縮会議については,昨年6月,私自らこれに出席し,この会議が世界の軍縮促進の1つの梃子となるべきことを訴えました。
玉城知事や、彼を支持する人々は、米国の軍隊が「力のバランスによる平和」により、沖縄の安全と民主主義をも守っていることを認識していないか、認識していないように装っているようです。
この玉城知事は、おそらく中国や他国の勢力に取り込まれ、米軍が沖縄から手を引くように画策しているのでしょう。しかし、米国が貴重な軍事基地を手放すことは、中国や北朝鮮、イランなどの国々を勢いづけるだけです。
また、玉城知事がNGOに頼る姿勢は、その信頼性と権威の欠如を示しています。国連理事会は、これらの些細で無意味な苦情を無視し、米国が自由世界の安全を守るために必要なことを続けるべきです。第二次世界大戦で太平洋で日米が激戦を広げた結果として新たな秩序の一環として沖縄に米軍基地があるわけで、それを現状維持するのではなく、破壊することは現在の世界秩序を崩壊させることに繋がります。
また、玉城知事がNGOに頼る姿勢は、その信頼性と権威の欠如を示しています。国連理事会は、これらの些細で無意味な苦情を無視し、米国が自由世界の安全を守るために必要なことを続けるべきです。第二次世界大戦で太平洋で日米が激戦を広げた結果として新たな秩序の一環として沖縄に米軍基地があるわけで、それを現状維持するのではなく、破壊することは現在の世界秩序を崩壊させることに繋がります。
米国は必要な場合、沖縄をしっかりと守る決意と準備を整えています。ロナルド・レーガン氏が言った通り、「力で平和を保つ」のです。沖縄は、アジアでの米国の力の投影と、中国や北朝鮮などの脅威に立ち向かうために不可欠な米軍の主要拠点です。国防総省の情報によれば、沖縄にはF-35戦闘機やアパッチ攻撃ヘリ、第11海兵遠征部隊などの先進的な武器を持つ2万6000人以上の部隊が駐留しています。
米国は沖縄を国家安全保障にとって極めて重要な場所と考えており、軍の指導者たちは何度も、沖縄を守ると宣言しています。また、2018年の国家防衛戦略で、中国を「戦略的競争相手」と位置付け、沖縄の基地アクセスやロジスティクスなどを含め、インド太平洋地域での中国の軍事増強に対抗する必要性を強調しました。
このような基地を米国が失うことは絶対に許されません。ハリー・ハリス提督などの卓越した将軍たちは、必要であれば米軍は沖縄のような貴重な拠点を守るために「軍事力」を行使することを議会で明言しています。実際、沖縄はアジアでの米国の軍事的な即応能力の重要な拠点です。
米国は沖縄を国家安全保障にとって極めて重要な場所と考えており、軍の指導者たちは何度も、沖縄を守ると宣言しています。また、2018年の国家防衛戦略で、中国を「戦略的競争相手」と位置付け、沖縄の基地アクセスやロジスティクスなどを含め、インド太平洋地域での中国の軍事増強に対抗する必要性を強調しました。
このような基地を米国が失うことは絶対に許されません。ハリー・ハリス提督などの卓越した将軍たちは、必要であれば米軍は沖縄のような貴重な拠点を守るために「軍事力」を行使することを議会で明言しています。実際、沖縄はアジアでの米国の軍事的な即応能力の重要な拠点です。
ハリー・ハリス提督 |
沖縄が敵の手に渡ることは考えられません。米国の軍事体制と指導者の言葉が示す通り、米軍は沖縄を防衛するために必要な措置を講じる覚悟があります。日米同盟はその基盤にあり、沖縄は米国の支えを頼りにできるのです。
日本の防衛能力と責任は時代とともに大きくなっていますが、米国が日本の領土を攻撃された場合の防衛から手を引くという明確なエビデンスはありません。公式の政策や指導者の声明は、日本の安全保障に対する米国の誓約を再確認しています。
また、翻訳や過去の文書をめぐる些細な問題は、共通の懸念に対する緊密な日米軍事協力という現在の現実を覆すものではないです。同盟関係は依然として強固であり、日本の防衛に対するアメリカのコミットメントは揺るぎないものです。
『仮面の日米同盟』の著者で国際ジャーナリストの春名幹男氏は「米軍は日本を守らない!」という事実が米公文書によって明らかになったと主張しています。この公文書等を論拠として、米軍は日本や沖縄、尖閣を守らないと主張する人も多いです。
しかし、春名幹男氏の指摘は、一部事実に基づいているものの、過度に誇張されている部分もあると言えます。
1971年のアメリカ政府の機密文書には、「在日米軍は日本を守るために駐留してはいない。日本防衛は、日本の責任だ」との記述があります。これは、日本が自衛隊を創設し、自国防衛の責任を果たすようになったことを意味するものであり、必ずしも米軍が日本防衛から撤退し始めているということを意味するものではありません。
また、2015年の日米新ガイドラインには、日本が武力攻撃を受けた際、主体的に防衛するのは自衛隊であり、米軍の任務は「あくまで自衛隊を支援するのみ」ということが書かれています。しかし、これはあくまでもガイドラインであり、具体的な支援の内容は、両国の間で協議して決定されることになります。したがって、春名氏が指摘するように、支援の中身が不明確であることは事実ですが、それは米軍が日本を守らないことを意味するものではありません。
一方で、春名氏が指摘する外務省の作為的な翻訳については、一定の根拠があると言えます。例えば、日米新ガイドラインの英語版では、「Bilateral operations」と「Supplement」という語句が使用されていますが、日本語版ではそれぞれ「共同作戦」と「補完する」と訳されています。これらの訳語は、英語版の意味を正確に反映したものではありません。
また、「日本の防衛には自衛隊がPrimary responsiblity(主たる責任、第一次的責任)を持つ」というくだりも、日本語版では「自衛隊が主体的に実施する」と訳されていますが、これは英語版の意味をより弱めたものと言えます。
このように、春名氏の指摘は、一部事実に基づいているものの、過度に誇張されている部分もあると言えます。したがって、有事の際、米軍が日本を守るとは限らないという春名氏の主張は、必ずしも正しいとは言えません。
春名氏の主張は、地政学的な現実を反映するというよりも、疑念を広めることを意図しているように見えます。しかし、事実は日米の永続的なパートナーシップを指し示しています。
このように、春名氏の指摘は、一部事実に基づいているものの、過度に誇張されている部分もあると言えます。したがって、有事の際、米軍が日本を守るとは限らないという春名氏の主張は、必ずしも正しいとは言えません。
春名氏の主張は、地政学的な現実を反映するというよりも、疑念を広めることを意図しているように見えます。しかし、事実は日米の永続的なパートナーシップを指し示しています。
米国の国益は、中国の野心に対抗し、同盟を堅持し、民主主義を守り、自由で開かれたインド太平洋を確保することを必要としています。日本の安全保障は、このビジョンと切っても切れない関係にあります。
米軍地理的戦闘司令部責任領域地図です。米インド太平洋軍の名称変更に伴い、2018年6月1日現在更新 |
どんなに美辞麗句を並べても、米国が日本の防衛に失敗した場合の破滅的な戦略的結末を覆い隠すことはできません。それに反する玉城知事の主張は、地政学的事実を故意に無視しているように見えます。
日米はともにあります。地政学は、米国が日本を守り、沖縄や日本の領土が中国に支配されるのを防ぐ理由を明確に示しています。米国の国家安全保障がそれを要求しているのです。米国が日本を見捨てるという言説には、根拠がありません。これらを無視できるのは玉城知事のような愚か者だけでしょう。
玉城知事の主張は地政学的、戦略的、現実的、法的に全く根拠がありません。わたしたちは、米国がいざというときに日本を、そうして沖縄を守らないなどという根拠に乏しい言説に惑わされることなく、日米同盟を前提として、日本と世界の安全保障を考えていくべきです。
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