■
■
習近平中国主席 |
中国の習近平国家主席が、インド・ニューデリーで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議を欠席する。
これは初めてのことであり、その理由は中国経済の深刻な状況にある。
8月10日、バイデン米大統領は中国経済が「爆発するのを待っている時限爆弾」と指摘した。
特に不動産バブル崩壊や金融不安が深刻であり、対策が打てない状況だ。
中国政府は徹底的な報道管制や監視、拘束を通じて投資家の抗議を封じている。
中国は過去に不動産バブルの崩壊を隠蔽し、金融危機を回避してきたが、今回は状況が異なり、外資は逃げ出し、資本逃避が起こっている。これが人民元の下落に繋がっている。
習氏はBRICS首脳会議で人民元決済を働きかけたが、参加国は人民元の価値が下がることを望んでいないため、G20サミットに参加しても困難だとされている。習政権の強権は人民元の不安を増幅させている。
これは初めてのことであり、その理由は中国経済の深刻な状況にある。
8月10日、バイデン米大統領は中国経済が「爆発するのを待っている時限爆弾」と指摘した。
特に不動産バブル崩壊や金融不安が深刻であり、対策が打てない状況だ。
中国政府は徹底的な報道管制や監視、拘束を通じて投資家の抗議を封じている。
中国は過去に不動産バブルの崩壊を隠蔽し、金融危機を回避してきたが、今回は状況が異なり、外資は逃げ出し、資本逃避が起こっている。これが人民元の下落に繋がっている。
習氏はBRICS首脳会議で人民元決済を働きかけたが、参加国は人民元の価値が下がることを望んでいないため、G20サミットに参加しても困難だとされている。習政権の強権は人民元の不安を増幅させている。
【私の論評】習近平が未曾有の危機に備えなければならないほど、現在の中国の経済危機は深刻(゚д゚)!
外資の流出
外資の流出は、中国の経済成長の減速とゼロコロナ政策による経済への打撃を背景に、近年、加速しています。2022年には、中国への外国直接投資(FDI)は前年比10%減少しました。
外資の流出は、人民元の下落を促す要因となっています。外資が中国から資金を引き揚げると、人民元の需要が減少し、供給過剰に陥るため、人民元の価値は下落します。
下落し続ける人民元 |
資本逃避
中国では、富裕層による資本逃避も深刻化しています。中国政府は、不動産市場の混乱や、習近平政権の強権的な統治に対する懸念から、富裕層の資産を厳しく監視しています。このため、富裕層は、香港などの海外市場に資産を移すようになっています。
資本逃避も、人民元の下落を促す要因となっています。資本逃避によって、人民元の需要が減少し、供給過剰に陥るため、人民元の価値は下落します。
ロシアの人民元決済
ウクライナ侵略を巡る西側諸国の対露制裁を受け、中国とロシアは、ドルに代えて人民元決済に切り替えました。ロシアは、中国に石油や天然ガスを輸出する対価として、人民元を受け取っています。
しかし、ロシアは、人民元をそのまま保有しておくと、元安によって損失を被ることになります。また、中国の資産市場は、リスクが高く、運用も難しいため、ロシアは、人民元をすぐにドルに換えたいと考えます。
このため、ロシアは、中国から受け取った人民元を、香港の人民元・ドル市場で売却しています。この売却が、人民元の下落をさらに加速させていると考えられます。
急増するロシアの人民元決済 AI生成画像 |
以下に、上記の説明を裏付けるエビデンスを示します。
外資の流出:中国国家統計局によると、2022年の中国へのFDIは1733億ドルで、前年比10.5%減少した。米シンクタンク「ブルッキングス研究所」によると、2023年上半期の中国へのFDIは、前年同期比30%減少した。
資本逃避:中国人民銀行によると、2022年の中国の純資本流出額は1150億ドルで、前年比51%増加した。香港金融管理局によると、2022年の香港への資金流出額は3900億ドルで、前年比44%増加した。
ロシアの人民元決済:中国商務省によると、2022年の中国とロシアの貿易額は808億ドルで、前年比35%増加した。中国人民銀行によると、2022年の中国の対ロシア貿易決済における人民元の割合は36%で、前年比18%ポイント増加した。
これらのエビデンスから、中国の人民元は、外資の流出と資本逃避、そしてロシアの人民元決済の3つの要因により、急速に下落しています、これからも下落を続けることでしょう。
中国の人民元が急速に下落し続ければ、中国経済に大きな悪影響を及ぼすと考えられます。
輸出競争力低下
人民元が下落すると、中国製品の輸出価格が安くなるため、輸出競争力が高まります。しかし、一方で、輸入価格も高くなるため、インフレ率が上昇し、国内消費が冷え込む可能性があります。自国通貨安は、西側諸国等の中国経済よりは、健全な経済の国々にとっては、輸出競争力が高まり、良い結果を招くのですが、現状の中国では良い結果を期待することはできないようです。
国内投資の減少
人民元が下落すると、中国企業の海外投資がしやすくなります。しかし、一方で、外資の中国への投資が減少する可能性があります。これは、中国経済の成長鈍化や、ゼロコロナ政策によるリスクの高まりなどが懸念されているためです。
金融システムの混乱
人民元が下落し続ければ、中国の金融システムに混乱が生じる可能性があります。これは、人民元の下落が、企業や個人の借入コストを増加させ、金融機関の資産価値を低下させるためです。
具体的には、以下の影響が考えられます。輸出企業の収益が減少し、雇用や設備投資が縮小する。
習近平の大誤算…!現実味を帯びはじめた「新型コロナ“武漢研究所“流出説」で、トランプが公言する中国への「巨額賠償」、その悲惨な中身―【私の論評】遺伝子解析で事実が明らかになりつつあるが、中国はこれに対して何らかの対処をすべき(゚д゚)!
輸出競争力低下
人民元が下落すると、中国製品の輸出価格が安くなるため、輸出競争力が高まります。しかし、一方で、輸入価格も高くなるため、インフレ率が上昇し、国内消費が冷え込む可能性があります。自国通貨安は、西側諸国等の中国経済よりは、健全な経済の国々にとっては、輸出競争力が高まり、良い結果を招くのですが、現状の中国では良い結果を期待することはできないようです。
国内投資の減少
人民元が下落すると、中国企業の海外投資がしやすくなります。しかし、一方で、外資の中国への投資が減少する可能性があります。これは、中国経済の成長鈍化や、ゼロコロナ政策によるリスクの高まりなどが懸念されているためです。
金融システムの混乱
人民元が下落し続ければ、中国の金融システムに混乱が生じる可能性があります。これは、人民元の下落が、企業や個人の借入コストを増加させ、金融機関の資産価値を低下させるためです。
具体的には、以下の影響が考えられます。輸出企業の収益が減少し、雇用や設備投資が縮小する。
- 国内消費が冷え込み、経済成長が鈍化する。
- 外資の中国への投資が減少し、経済の活力が失われる。
- 金融機関の破綻や、金融システムの混乱が発生する。
このような状況の中国経済ですから、8月10日、バイデン米大統領は中国経済が「爆発するのを待っている時限爆弾」と指摘したとみられます。
未曾有の危機 AI生成画像 |
このような状況であれば、いつ何時何が起こるかわかりません。習近平はG20に出席すれば、恥をかくという側面もあるでしょうが、この未曾有の危機に備えるという意味で、中国にとどまっていたいのかもしれません。
それほど、現在の中国の経済危機は深刻なようです。
【関連記事】
習氏欠席、G20の有用性に疑念も-中国は予測不能との懸念強まる―【私の論評】中露首脳欠席で、G20諸国が共通の利益と価値観のもとに団結する機会を提供することに(゚д゚)!
0 件のコメント:
コメントを投稿