2023年5月14日日曜日

EU・インド太平洋が対中露で結束 閣僚会合―【私の論評】死してなお世界を動かす安倍晋三元首相に感謝(゚д゚)!

EU・インド太平洋が対中露で結束 閣僚会合

インド太平洋閣僚会合

 欧州連合(EU)は13日、議長国スウェーデンのストックホルムで「インド太平洋閣僚会合」を開いた。EU加盟国と日韓や東南アジア、ウクライナなどのパートナー国を合わせ、約60カ国が参加した。19日に開幕する先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)を前に、林芳正外相はロシアと中国の連携に警鐘を鳴らした。

 会合はロシアと中国に対抗し、安全保障や貿易などで幅広い協力関係を探る狙いがある。

 EUのボレル外交安全保障上級代表は会合の冒頭に演説し、ロシアのウクライナ侵略でインド太平洋の自由主義国との連携は重要性を増したと強調した。「侵略の影響は食料、エネルギーなど世界中に広がった。これは欧州だけの戦争ではない」と訴えた。

 林氏は「中国は台湾周辺で、軍事行為を強めている。中国とロシアは軍事協力を強め、日本の周辺で軍事演習を行った」と訴えた。広島サミットは、法に基づく国際秩序への決意を示す場になると述べた。また、インドネシアのルトノ外相は、東南アジア諸国連合(ASEAN)はインド太平洋の中心に位置すると指摘し、「われわれは、国際法を尊重するすべての国を受け入れる」と主張。地元メディアによると、中国は会合に招かれなかった。

 EUがインド太平洋閣僚会合を開くのは、昨年に続き2度目。12日のEU外相会議では、重要物資の供給で、中国への過剰な依存を脱却することで合意した。

 林氏は「中国は台湾周辺で、軍事行為を強めている。中国とロシアは軍事協力を強め、日本の周辺で軍事演習を行った」と訴えた。広島サミットは、法に基づく国際秩序への決意を示す場になると述べた。また、インドネシアのルトノ外相は、東南アジア諸国連合(ASEAN)はインド太平洋の中心に位置すると指摘し、「われわれは、国際法を尊重するすべての国を受け入れる」と主張。地元メディアによると、中国は会合に招かれなかった。

 EUがインド太平洋閣僚会合を開くのは、昨年に続き2度目。12日のEU外相会議では、重要物資の供給で、中国への過剰な依存を脱却することで合意した。

【私の論評】死してなお世界を、動かす安倍晋三元首相に感謝(゚д゚)!

EUは上記のように「インド太平洋閣僚会合」を開催し、EUとインド太平洋地域の結束を深めるほか、覇権主義的な行動を強める中国を巡り、欧州連合(EU)が見直しを進めている対中国戦略文書の原案に、台湾有事への危機感が盛り込まれ、緊張が高まらないよう関係国と関与していく方針が初めて明記されたことが13日、分かっています。


この文書の正式名称は「The EU's Revised Strategic Guidelines on China」です。日本語に訳すと「中国との戦略的関係に関するEUの見直しされた行動指針」です。2022年9月に承認されました。

この文書は、EUの中国に関する改訂された戦略的ガイドラインであり、2022年9月にEUの外務・安全保障政策担当高官の集まりである欧州理事会によって採択されました。この文書は、中国の台頭に直面してEUがより積極的な役割を果たすことを目的としています。

文書は、EUは中国と協力する分野と、中国に立ち向かう分野を明らかにしています。

EUは、経済、貿易、気候変動などの分野で中国と協力することを望んでいます。これらの分野では、EUは中国と協力して、より開放的で包括的な国際秩序を構築したいと考えています。

ただし、EUはまた、人権、台湾、南シナ海などの分野で中国に立ち向かうことも望んでいます。これらの分野では、EUは中国の行動が国際法や国際規範に違反していると考えています。

この文書は、EUが中国の台頭に直面してよりバランスの取れたアプローチを取ろうとしていることを示しています。EUは中国と協力することを求めていますが、中国に立ち向かうことも恐れていません。

この文書はまた、EUが中国を単一の脅威とは見なしていないことを示しています。むしろ、EUは中国が複雑な国であり、協力と対立の両方の機会を提供すると考えています。

EUは現在、この文書を見直しています。その原案には、台湾有事に対する懸念が盛り込まれており、EUは関係国と協力して緊張を緩和するよう努める方針を初めて明確に示しています。

文書は、台湾海峡で紛争が発生した場合の影響は「深刻で不安定なもの」になると述べています。また、EUは「台湾の平和と安定を支持し、台湾海峡の緊張を緩和するために関係国と協力する」としています。

上記の一連の動きは、まさにインド・太平洋地域の国々の同盟、「インド太平洋諸国同盟」が出来上がり、これとEU、NATOが協力していく方向に向かう一里塚とも捉えることができます。

昨日の記事で、「インド太平洋戦略」の生みの親である、亡くなられた安倍元総理は、「インド太平洋諸国同盟」の可能性を夢見ておられたに違いないだろうことを掲載しました。

今、われわれが目にしているのはその始まりにすぎないのです。そうして、まさに中国はこれを恐れていると見られます。

このような動きは、安倍元首相がいなければ、なかったかもしれないです。また、あったにしても極めて進展が遅かったかもしれません。

ボストン・グローバル・フォーラムは、マイケル・デュカキス元マサチューセッツ州知事が主宰するシンクタンクですが、同フォーラムは、2023年4月7日、安倍晋三元首相を追悼する国際会議をオンラインで開催しました。会議には、日米やインドの有識者ら約30人が出席しました。

戦車に搭乗するデュカキス氏 1988年

デュカキス氏は会議で、安倍氏について「世界を平和と安定に導くリーダーシップを発揮した」と悼み、安倍氏の遺志を継いで日米同盟を強化していく必要があると訴えました。

また、林芳正外務大臣もビデオメッセージで出席し、「安倍氏は自由で開かれたインド太平洋地域の実現に尽力した」と述べ、安倍氏の遺志を継いで同地域の平和と安定に貢献していくことを表明しました。

会議では、安倍氏の外交政策や日米同盟の重要性などについて議論が行われました。参加者からは、安倍氏のリーダーシップを称賛するとともに、安倍氏の遺志を継いで日米同盟をさらに強化していく必要があるとの意見が相次ぎました。

安倍元首相の国葬儀

安倍氏は、2022年7月8日、奈良市で演説中に銃撃され、亡くなられました。安倍氏は、1993年から2006年まで、そして2012年から2020年まで、日本の首相を務めました。安倍氏は、日米同盟の強化や自由で開かれたインド太平洋地域の実現など、日本の外交政策に大きな影響を与えました。

世界は、安倍元首相の描いた理想の世界秩序に向けて今も模索を続けています。まさに、死してなお世界を動かす安倍晋三氏といえると思います。私達は安倍晋三氏の遺志を引き継ぐことができます。世界中でも多くの人がそれを引き継いでいるからこそ、世界は新たな秩序づくり向かって日々前進しているのだと思います。

このような人は安倍晋三氏をおいて他に、現代の日本にはいません。過去にはいました。それは安倍元総理と同郷の吉田松陰先生です。吉田松陰先生は、安倍元総理よりさらに短命で、享年29歳(満)で亡くなりましたが、その後の日本の礎となる人たちを育てました。

吉田先生の思想は、先生の育てた弟子たち等により、日本の秩序を変えることになりました。吉田先生が、弟子たちらに大きな影響を及ぼしていなければ、日本は、当時の列強にのみこまれていたかもしれません。

安倍晋三氏の思想は、その遺志を引き継ぐ世界中の人々によって、世界の秩序を変えることになるでしょう。そのような思想が安倍氏から世界に向けて発信されたことを、私達は、感謝すべきです。そうでなければ、世界は行き先を見失い混乱に陥っていたかもしれないです。

有難うございます。吉田先生、安倍先生。そうして安らかにお休み下さい。


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