自治州庁舎前で抗議する民衆 |
【大紀元日本】8月に発生した中国湖南省での企業による違法な資金集めへの抗議活動に新たな展開があった。数百人の被害者が9月24日現地政府 庁舎前で、当局に解決を求める請願活動を行った。その際に衝突が発生、大量の武装警官が現場に派遣され、複数の市民が逮捕され、負傷者も出た。現在も、抗 議は断続的に続けられているもよう。
4年前、湖南省湘西トゥチャ族ミャオ族自治州政府が推し進めるもとで、地元企業30数社が最大10%の金利を約束する高利息の資金集めを行った。市民 15万人が退職金や、貯金をかき集め、3年間で約462億円を投じた。今年6月以降、元利返済ができない可能性が出始め、出資者らの怒りが爆発、9月4日 には街頭に出て駅や主要道路を遮るなど1万人規模の抗議を行った。その際、十数人が逮捕され事態は一旦沈静化した。
最近になって、元金の返済ができないと宣言した「三館公司」は地元政府の了解を得て公告を出した。集めた資金の3割を返済し、残りは同社の株式に転換するとの内容だった。
関係者の証言によると、9月23日、その公告を受け入れられないとして数百人の被害者は庁舎前で解決を求める請願活動を始めた。その際に、徐克勤・自治 州長はパトカーに護衛されながら、専用車でその場から逃げだそうとしたが、年配の女性が車を止めるようとそのボンネットに乗り上げた。しかし、車が止まる ことなく急発進してこの老女を振り落とし、足が骨折する大けがを負わせた。
この一幕に被害者の怒りが頂点に達した。彼らは徐自治州長の車をひっくり返した。自治州長は武装警察に護衛されながら現場から逃げたが、運転手と秘書は抗議者から殴る蹴るなどの暴行を受けた。後に、大勢の武装警察が現地に配置され、夜まで抗議が続いたという。
現場から逃げ出そうとする自治州長の車のボンネットに乗り上げ、止めようとする女性 |
ひっくり返された自治州長の車 |
夜まで続いた抗議活動 |
現場に配備された武装警察 |
情報提供者によると、一時は約1万人が集り、双方が対峙する過程で、約9人の抗議者が逮捕された後、警察から殴る蹴るの暴力を受け、負傷して入院した市民もいるという。
被害者らは、今回の解決策は地元政府が裏で操作したものと指摘し、違法な資金集め事件は現地政府と企業が長年結託し市民を食い物にする結果と訴えている。
「政治と経済の分離」というと、日本国内では、日本と中国との関係で、政治と経済とは切り離して考えよう、もっと卑近な例を出すと、たとえ日本の総理大臣が靖国神社を訪問しようということで、日本と中国が政治的に対立しようとしも経済、特に貿易などはそれとは関係なく維持し続けようという考えだ。
しかし、中国国内でいうと、まさに中国の経済と政治は不可分であることを意味します。日本とは違い分かりやすい例を出しますと、上海市場などで、どこかに新しい国営企業が上場したとします。そうすると、さっそく市場内外に噂が流れます。下のような感じです。
「今度上海市場に上場した○○公司という会社はどうなの?」
「あああの会社は、共産党幹部の■■さんの、息子の△△さんがやっている会社ですから、絶対代償部ですよ」
「そうですか・・・・・」
などと、情報交換をして多くの人が投資をします。そうして、そのほんどは儲かってきました。時々、共産党幹部の■■さんがなんらかの理由があって失脚すると、損をしたりしましたが、それはそれで、投資した人も納得です。しかし、中国以外の国のように、自己責任で自分で調べて今後将来性があるとか、伸びそうだということで投資をする人はほとんどいません。
実際に政治と経済が不可分ですから、たいていの場合はこうした国営企業などはたいした努力もせずに儲かるように政治力で仕向けて、そうしてほとんどが儲かり、共産党幹部もその恩恵にあずかれたのです。 先の事例は、違法なものでした、でも違法であろうとなかろうと、中国の経済はこのようなやり方で見せ掛けの躍進をしてきたわけです。しかし、こんなことは長く続くわけがありません。実体経済というものがあります。この国営企業が実体経済とそぐわないことをやっていれば、いくら政府が恩恵を与えたからといって企業の業績が良くなるはずもありません。このことを中国共産党の幹部といわれる人も良く分かっていません。基本的な経済的知識もないのです。
それに、最近の中国は、オリンピックの実施で陰に隠れてみえませんでしたが、未曾有の危機にあります。バブルの崩壊による不況にもかかわらず、物価はあがるという完全なスタグフレーションの状況にあります。さらに、先ほど例に出したように無茶な企業運営をやってきたために、不良債権も山のようにあります。なんとかしなければ、このようなデモや暴動はどんどん増え続けていきます。
政治と経済の不分離は今に始まったことではない中国の歴史そのものだ!!
しかし、このような政治と経済の分離は今に始まったことではありません。実は現代中国の歴史そのもの
といっても過言ではありません。
毛沢東の死によって、中国の政治の季節が終わり、鄧小平による経済の季節が始まりました。鄧小平の言葉を借りれば、「黒猫であろうと、白猫であろうと、鼠を取る猫が良い猫」なのである。毛沢東は、「豊かな資本主義より、貧しい社会主義の方が良い」といっていましたたが、中国は、「貧しい社会主義」ではなく、「豊かな社会主義」に向かって進み始めたのです。
そのために「走資派」の鄧小平は、中国の国家経営に資本主義的市場原理を大幅に採用しようとしました。しかしそこには大きな矛盾がありました。共産党独裁の下で統制された経済自体が、民主主義的・自由市場の原理とは基本的に相容れないメカニズムなのです。
この矛盾が、80年代の末に、第二次天安門事件となって、中国政治の根幹を揺るがすことになりました。そして今、中国は共産党独裁下での市場原理の導入という管理体制自体に大きな矛盾を抱えたまま21世紀に突入しています。
11期3中全会から、特に現代の中国につながる最も大きな路線変更は、イデオロギー重視の政策から、実務的な経済重視の政策への切り替えです。しかし党内にはイデオロギー重視の思想も根強く、鄧小平は、79年3月に、党の理論工作研究会の演説で、次の「4項目の基本原則」を堅持することを明確にしました。即ち、(1)社会主義の道、(2)プロレタリア階級独裁、(3)共産党の指導、(4)マルクス・レーニン主義、です。
しかし、その後の鄧小平の実際の政策の中で、(2)、(3)はともかく、(1)、(4)の言葉の内容は全く不明確のままである。
この矛盾を解きほぐさない限り、どんどん矛盾は蓄積し続けます。オリンピックを開催したことなどにより、この矛盾はますます大きなものになったといえます。中国はこのままだと、矛盾が正のフィードバックでますます増え続けてきます。
行き着く先は、共産中国の崩壊です。このままであれば、私がかねてから予測しているように10年以内に崩壊は必定です。
以下にこのブログに掲載した中国関連の記事を提示します。反転文字をクリックすれば、当該記事に飛ぶことができます。私の説明不足から、以上の論考、以下の記事を読んでいないと理解できない部分もあるかもしれません。まだ、読まれていない方は是非ご覧になってください。
■中国メラミン混入牛乳によるニュージーランド労働党及び国民党及びフォンテラ社の中国悪夢― 繰り返される「ダーウィンの悪夢」、中国人と日本人は鯨以下・・・・?!
こ んにちは。現在中国のメラミン混入牛乳に関して、中国の乳業会社の株式を大量に保有するニュージーランドのフォンテラ社が国内で槍玉にあがっています。し かし、私はこの問題はもっと大きなものであり、背景には、反捕鯨運動にも共通する人種偏見などもあると思います。いずれにせよ、私はニュージーランド全国 民に言いたい!!反捕鯨などにうつつをぬかすくらいなら、こうしたもっと大きな問題に目を向けるべきだし、映画「ダーウィンの悪夢」にも見るように経済至 上主義が招く惨禍にも目を向けて、このような問題が二度と起きないように努力すべきです。フォンテラ社は当初から中国では安定した牛乳(安全面、基準面) を製造できないことを知っていました。詳細は是非私のブログをご覧になってください。
■<WorldNow>外国産牛乳を買い求める中国人たち―今後システムを変えない限り頻繁に起こり続ける不祥事による社会不安で中国は崩壊か!!
中国のメラミン牛乳、とんでもないことになっていますね。日本での汚染米もそうですし、中国のこの問題でも、やはり古い仕組みは完全に制度疲労 を起しているのだと思います。今後新たなシステム作りが重要になってくると思います。しかし、この新たなシステムづくり日本はさておき、中国は非常に難し いです。おそらく、そのまま放置され、社会不安を増幅し、中国の崩壊を助長することになるものと思います。
■中国:浙江省、1万人が暴動 不動産投資で抗議-オリンピック閉会後、中国は崩壊への坂道を転がり始めたか?
不動産投資など本来は、自己責任で行うべきものですが、中国はそうともいえない面があります。何しろ、私が良く言葉として使う三点セット"政治経済の分離、法治国家化、民主化"が行われていない国ですから。特に政治経済の分離に関しては、中国の幹部クラスの人間ですらよく分かっていないです。インサイダー取引など日常茶飯事です。中国では、先の三点セットすぐにでも実現できるようにしなければ、今後この類の暴動は起こり続け、北京オリンピックから10年を待たずして分裂すると思います。
■人民元が対ユーロで急騰、最大貿易相手の減速で大打撃-中国―いよいよ黄昏EUの前触れか? 人民元が急騰しています。というより、ユーロが急落しています。私はこの動きは構造的なものであり、今後ユーロは一時もちなおしたとしても、長 期では凋落傾向にあると思います。いずれにせよ、これからは本格的に輸出先、投資先もある程度分散させてリスク管理を強化する必要があると思います。
■[竹島問題]「日本が国際裁判に負けて悔しがる」寸劇も・・・「日本が根拠もなく日本領というのは理解不能」と韓国の子供ら―地図は語る:中国の国家戦略では朝鮮半島は中国の領土、自治区にもなれない? 領土問題では、中国にもオリンピックの日本海の地図表記で馬鹿にされた韓国。もうやけのやんぱちで、子供も利用して、世論をもりあげようという 算段なのでしょうが、無理ですね。私のブログでも、この問題をとりあげました。今後日本の領土を守るためには、中国と韓国を適度に使い分けて手玉にとる必 要があると思います。
■「バイリン・ホー(80後)」中心に20代、30代はネット恋愛に理解-80後世代は中国市場拡大の起爆剤になるか? 私のブログでは、「中国崩壊」などという物騒な内容の記事も掲載しています。しかし、崩壊といっても共産中国政府が崩壊するのであって、12 億8千万の民の生活があるわけで、市場が雲散霧消するわけではありません。私のブログでは80後(バイリン・ホー:1980年代生まれの若者を指す)のつ くる、中国の市場の可能性について掲載しました。
■北京オリンピック開催中にもう一つの中国で-金門島砲撃50年 文革発動の導火線に
■ベルリンオリンピックの後にナチス第三帝国は滅亡-北京オリンピックは、共産中国の壮大なレクイエムの序曲か?
■北京五輪体操選手の年齢詐称疑惑-ストリート・ビューも偽装か?
■景気 強まる「中国頼み」 日本最大の輸出先に-リスク分散のためにも、他のアジア諸国にも注目すべき!
■北京オリンピックがいよいよ開幕!!快進撃を続ける中国IT企業-快進撃はもう続かない?
■四川大地震、6万9225人の死者が確認-オリンピック開催後に大異変が起こる?!
■中国新人類「80後(バーリン・ホー)研究会」発足-2億人を一緒に語ることはできない?
■Lenovoの4月~6月期は65%増益-華やかな五輪の裏でインドの下請けになる道をひたすら走る中国?(面子を重んじる中国人が読むと必ず激怒する人気記事です(笑)!中国の現在の経済の停滞要因に迫っています!!)
■「IOCは中国のネット・アクセス規制を断じて容認しない」とロゲ会長が断言-北京は欧米の陰謀にはまったか?
■IOC、中国は環境問題の約束を果たせると確信-人民の煮えたぎるマグマはどうするのか?
■北京オリンピック開催に向け警戒感高まる-終了後の方が、テロ、暴動が頻発する?
■中国:五輪の祭典が北京市民の生活を圧迫-オリンピック開催後を予感させる連続爆破事件?
■「ちゃいな.COM」中国総局長 伊藤正 「80後」は中国を変えるかは正しくない-正確には「80後」の一部、それも少数派が中国を変える。(この中に80後を三つに分類した内容を掲載してあります)
■中国で暴動は日常茶飯事-この事態改善されない限り中国はまともにならない!
■中国海軍の日本に対する傍若無人な態度は何を意味するのか?-中国の軍隊は脆弱?
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■厳戒のラサで聖火リレー-チベット暴動から3ヶ月-中国の五重苦をどう解消するつもりなのか?
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