「おから工事」と批判、国家政権転覆罪に 四川の元教員(6月19日、朝日新聞)(読んだ方、ご存知の方は読み飛ばしてください)
【香港=奥寺淳】四川大地震で倒壊した学校の建築手法を「おから工事」と批判した元大学教員(56)が国家政権転覆扇動の容疑で公安当局に逮捕されていたことが18日わかった。香港の人権団体「中国人権民主運動情報センター」が伝えた。今回の地震をめぐる言論が同罪に問われたことが明らかになったのは初めて。
逮捕されたのは四川省の西南科技大学の元教員・曽宏玲さん。曽さんは海外のウェブサイトに政府批判の文章を3度掲載し、「香港人が建てた校舎は問題なかったのに、なぜ政府が建てた校舎は全壊したのか」と問題提起。豆腐のように簡単に崩れるおから工事が「私たちの子供の未来を奪った」「政府の教育予算が少なかった」と指摘した。
同センターによると、曽さんは9日夜に公安に連行され、家族が刑事勾留(こうりゅう)の通知書を受け取った。学校の倒壊問題を巡っては、当局は政府批判の封じ込めを強めている。
中国やはり分裂か?!
中国、地震が発生してから、役人の不正でテントをきちんと配布しなかつた市の役人が、人民に土下座して謝るシーンが放映されたり、おから建築に関して、なくなった子供親たちが、市役所に抗議に訪れたりして、市長が会見に応じ、事実関係を調査すると釈明する様子が放映されたり、いろいろと報道されるようになり、一昔前とは随分変わってきたと期待していました。インターネットでも、かなりいろいろ動画が掲載されるようになりました。無論、放射性物質に関するもの、各施設に関するもの、ダムに関するものなど、まだまだ隠し続けている部分はありましたが、人民の根幹に関わるようなことに関してて、昔とは随分変わってきたとの印象をもっていました。
しかし、最近また揺れもどしがきたようです。いろいろと報道にも制限が加えられようになってきました。今回のこの記事のように、完全な言論の弾圧です。というより、中国共産党政権においては、リスク管理体制がきちんとできおらず、地震発生直後は報道統制・管制ができず、地震が収まって少し落ち着いてから本格的な統制・管制に入ったというのが実体かもしれません。中国が今回の地震のような大災害などのときのリスク管理体制ができいなく、一枚岩で動いていないことは、先月日本が巧妙に行った実証実験でも明確になっています。
これが、間近にオリンピックを控えるいる国のやり方でしょうか?地震という形で、人災、不正が誰の眼にも明らかになったわけですから、それに対して、論評した人を逮捕というのでは筋が通りません。おそらく、地震でなくなった親たちの抗議も、いまや完全に圧殺されているのだと思います。
しかし、こんなことが長く続くでしょうか?おから建築で亡くなった子供たちの親は、たとえ圧殺されたとしても、このことは終生忘れないと思います。この憤りをどこにぶつけろというのでしょうか?
このように中国内外から妥当と思われるような、言論まで弾圧すると、どうなるのか?しかも、オリンピックを控えている国でこのようなことを続けているとどうなるのか。
私のブログでは、過去何回にもわたって、中国分裂の危機について掲載してきました。過去全体主義国家でオリンピックを開催すると、ナチス・ドイツ(ベルリンオリンピック約10年後崩壊)、ソビエト連邦(モスクワオリンピック開催後10年後に崩壊)のように、必ず崩壊しているということから、中国も例外ではないだうと力説してきました。しかし、最近の情報の開示状況からひよっとして事態が変わり、分裂することなく一つの国として、将来もやっていける可能性もあるかもしれないと思っていたのですが、考えが甘かったです。中国共産党の中身はそう簡単に変わるものではありませんでした。おそらく、これから10年間にわたって、中国の壮大な分裂のドラマが展開されることになると思います。北京オリンピックは、現代共産中国崩壊の壮大な最後のレクイエムになるものと思います。
以下にこのブログに掲載した中国関連の記事を提示します。反転文字をクリックすれば、当該記事に飛ぶことができます。私の説明不足から、以上の論考、以下の記事を読んでいないと理解できない部分もあるかもしれません。まだ、読んでいない方は是非ご覧になってください。
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