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2015年8月23日日曜日

北朝鮮の潜水艦数十隻が基地離脱 識別されず=韓国軍―【私の論評】中韓・北鮮の、今そこにある危機を無視して、民主党の発する無意味な質問に振り回される日本はあまりに平和すぎ(゚д゚)!

北朝鮮の潜水艦数十隻が基地離脱 識別されず=韓国軍

2015/08/23 16:00

潜水艦を視察した金正恩第一書記

【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の潜水艦数十隻が東海と黄海の基地を離脱し、位置が識別されず、韓国軍が戦力を増強して追跡に乗り出した。北朝鮮潜水艦70隻余りのうち70%が識別されず、朝鮮戦争以降で最大規模の離脱率だという。

韓国軍関係者は23日、「北の潜水艦の基地離脱率が普段の10倍に上る。潜水艦数十隻が東海と黄海の基地を離脱し、わが軍の監視設備に識別されなくなっている」と明らかにした。

これを受け韓国軍は北朝鮮潜水艦の探知のため戦力を増強した。

韓国軍当局は、北朝鮮潜水艦の基地離脱について、新たな挑発を目的としている可能性もあるとみて警戒態勢を強化している。

また、同関係者によると、南北高官協議開催前に比べ、北朝鮮の最前線地域の砲兵戦力が2倍以上増加した。

【私の論評】中韓・北鮮の、今そこにある危機を無視して、民主党の発する無意味な質問に振り回される日本はあまりに平和すぎ(゚д゚)!

北朝鮮の潜水艦というと、70年代のものであり、一応潜水艦ではあるものの、これを武力とみるか否かは議論のあるところだと思います。

北朝鮮の潜水艦というと、今年の5月に以下のような出来事がありました。

北朝鮮は今年5月9日、金正恩第1書記が立ち会った潜水艦からの弾道ミサイル水中発射実験に成功したと報じました。潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)は、核ミサイルを装備し、水中に潜んで敵国の深部をねらいます。いくら初期的とはいえ、開発と成功が事実なら日米韓にとっては厄介な話になります。

潜水艦発射弾道ミサイル実験に立ち会ったとされる金正恩氏の写真。この写真そのものの真偽が疑わしい
しかし、北朝鮮が公開したSLBM写真に合成の疑いが提起されるました。ミサイルが噴出する煙の量が絶対的に少なく、また同一のミサイルの発射角度が写真ごとに少しずつ違うというのです。

そもそも、上の写真そのものが、異様です。SLBMの発射実験に、国家の最高権力者がこのような至近距離で立ち会うことなど考えられません。もし、打ち上げに失敗したら、かなり危険です。もっと離れた安全なところで、発射を見守るというのが自然な姿だと思います。

致命的だったのは、5月27日、対南ウェブサイト「わが民族同士」で動画「朝鮮、世界でいくつかの軍事強国だけが独占している戦略潜水艦弾道ミサイル開発」を公開。動画では「グアム島やハワイ沖から米本土奇襲攻撃できる!」「ソウルにミサイルが1~2発落ちただけで極度の混乱に陥る」としながら、SLBM発射映像を紹介しています。

そして、この映像が米国のSLBM映像の盗用ではないかと指摘されました。さっそく、デイリーNKジャパンで米国の映像を探し出して見比べてみたら「100%盗用」であることが判明しました。それが下の画像です。


左は米国の「トライデント1」、そして右が北朝鮮が明らかにした北朝鮮のSLBM「北極星1号」らしき映像ですが、まったく同じであることがわかります。それ以外のシーンでも別のミサイル映像を盗用していましたが、なぜこんなすぐバレるようなことをするのか首をかしげざるをえないです。

このように、北朝鮮の潜水艦はさほど軍事的脅威ではありませんが、韓国にもイージス艦がありますから、このイージス艦が正常に作動すれば(しばしば正常に作動しないことがありる)、このような潜水艦はそもそも最初から韓国の敵ではありません。

しかし、そもそも韓国のイージス艦がいざというときに、正常に作動しなかったり、守備範囲を超えるところで攻撃されたり、あるいは潜水艦に破壊工作員を載せて密かに、韓国の領土に上陸させてゲリラ活動をするということも十分考えられます。

そうなれば、韓国にとっても十分脅威です。

一方陸上に目を移すと、中国内でも動きがあります。

中国人民解放軍のPTZ-89(89式120mm自走対戦車砲)の車列が自走で市街地を移動、北朝鮮国境に向かっているとの情報があります。これは、無論のこと中国政府によるものではなく、一般人からの情報です。

PTZ-89
以上は、当然の動きです。もし、南北朝鮮で何か起きれば、中国の9月3日の抗日勝利なる軍事行進式典は中止になることでしょう。それどころか、人民解放軍が国境を超える事もあり得ます。 さらに、中国ではあの天津大爆発も含め、化学工場等が3連続謎の爆発です。こういう動きを報じない日本のメディアは存在する価値があります。

山東省の化学工場の爆発については、黒中国さんが、以下のようなTweetをしています。


この前の8月16日にも、爆発が起こっていました。

中国山東省青島市黄島の短文投稿サイト「微博(ウェイボ)」の公式アカウントによると、黄島の経済開発区で16日夜、ゴムと木材を保管する倉庫から火災が発生したと伝えられています。負傷者が出たかどうかは不明。当局が消火作業を続けていました。


これは、日本の産経新聞でも報道されていました。

このような大爆発が三度も立て続けに起こることなど、今まではなかったことです。それに上記のような、北朝鮮と韓国との深刻な対立のまっただ中にある現在、付近の国々、特に中国、韓国、朝鮮などは不測の事態に備えて、様々な対応を行っています。

しかし、韓国、北朝鮮、中国など表立って詳細に関して、発表はしていません。それは当然のことです、この中国の大爆発事故の連発にしても、韓国と北朝鮮の対立にしても、当然のことながら、相手というものがあります。

詳しい発表などすれば、相手にも情報を漏らすことになります。だから、詳細に至るまでは公表はしません。公表するとすれば、事故などが収束してからです。

しかし、日本のマスコミなどこのような報道などしません。国会では野党が憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使による安保法制の改正審議などしていますが、このような緊急の事態が立て続けに起こっているにもかかわらず、野党はまるで無意味で空虚な質問を無繰り返しています。

特に、民主党は酷いです。昨日も、民主党の質疑姿勢は変わらないどころか、ますます現実離れしつつあります。たとえば、その1つが自衛隊による「核運搬論」です。

核運搬論は8月5日の質疑で提起されました。日本周辺有事などの際の米軍・他国軍への後方支援を定めた重要影響事態法案に関し、民主党の白真勲氏らが「法案が成立すれば、自衛隊が米軍の核兵器を運搬できるようになるのではないか」と質問。中谷元防衛相らは「法文上はできる」とした上で、国是とされる「非核三原則」や、核拡散防止条約(NPT)に加盟していることなどを挙げて、「自衛隊が運ぶことはありえない」と否定しました。それでも民主党側は「要は何でもできる」と決めつけました。

「自衛隊による核運搬」について質問する
民主党の白真勲氏=8月5日、参院第1委員会室

この質問には「突っ込みどころ」が満載です。中谷氏が反論したように、法理上は可能でも非核三原則などの政策判断の歯止めがあります。しかも米軍が自衛隊に核兵器の運搬を要請すること自体が考えにくいです。核兵器という最高の機密に関し、同盟国とはいえ他国に輸送を委ねようと考えるでしょうか。

それに、そもそも、米軍の核兵器を自衛隊が運搬することは法理上、現行法でもできます。現行の周辺事態法にも排除規定はありません。今回の安保法制が成立したから自衛隊が核を運べるようになるわけではないのです。

今に始まったことではなく、かなり前から今に至るまで、自衛隊による核の輸送は、法理上は可能だったのです。この他も含めて、法理上可能ということなら、世の中にゴマンと存在しています。法理上でできるからといって、政府が何もかもフリーハンドでできるではないかと、責めるなどというなど、全く無意味です。

こんな、馬鹿なことを問題とするくらいなら、中国の化学工場などの大爆発の三連発や、北朝鮮・韓国有事の際のことなど事例として出して、実のあるまともな議論をしていただきたいものです。

私は、中国・北朝鮮・韓国の今そこにある危機にも民主党の発する無意味な質問で振り回される日本はあまりに平和すぎではないかと危機感と覚えます。この平和、過去には日本の安全保障を担ったアメリカという存在がありましたが、いつまでも、どんな時でも、アメリカが日本を防衛するとは信じられないような状況になっています。このような偽りの平和はいずれ破綻します。

そう思うのは私だけでしょうか。皆さんは、どう思われますか?

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