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2015年12月23日水曜日

天皇陛下82歳 皇居で一般参賀―【私の論評】「皇尊弥栄」(すめらみこといやさか)!

天皇陛下82歳 皇居で一般参賀

参賀者に手を振られる天皇、皇后両陛下=23日、皇居

天皇陛下の82歳のお誕生日を祝う一般参賀が23日、皇居で行われた。宮内庁によると、午前10時20分からの1回目には1万3160人が訪れた。

陛下は皇后さま、皇太子ご夫妻、秋篠宮ご夫妻、眞子さま、佳子さまとともに、宮殿の長和殿のベランダから参賀者に笑顔で手を振って応えられた。

陛下は「みなさんから寄せられたお祝いの気持ちを誠にうれしく思います」とお言葉を述べられた。さらに、豪雨などの被災者を気遣いながら、来年が「明るい良い年となるよう願ってやみません」と語られた。

【私の論評】「皇尊弥栄」(すめらみこといやさか)!


本日、12月23日は「天皇陛下の誕生日を祝う日」として法律で定められました。第二次世界大戦終結までは、天長節と呼ばれていました。


日本国民統合の象徴である「天皇陛下」

旧暦の9月22日は明治天皇の誕生日(新暦の11月3日で、現在の"文化の日")で、4月29日は昭和天皇(現在の"みどりの日")でしたが、天皇の亡くなられた後に現在の名称に改名されました。

戦前は天皇は神様として崇められており、その誕生日は「祝日」として扱われていました。しかし戦後、天皇は神様ではなく「日本国民統合の象徴」という新しい意味を持つようになりました。その事を受け、天皇を神格化した行事では無く天皇の誕生日を純粋にお祝いし、国民と天皇との距離を縮めることを目的とした日として「天皇誕生日」が設けられました。



奈良時代の天長節から現代まで
天皇誕生日の前身というべき天長節は奈良時代、光仁天皇(775年)の時に初めて行われました。

1948年からは、毎年宮中で祝賀の儀・宴会の儀・茶会の儀・一般参賀という催しが行われるようになりました。その後、宮殿造営のため一時中断されましたが、現在も皇居の二重橋の門が開放され、天皇は一般参賀者に答礼されています。


天の主宰者、造化の神
現在のカレンダーには「天皇誕生日」と記載されていますが、戦前までこの言葉(「天皇」)は神聖なものだから軽々しく使ってはいけないと禁止用語にしていました。「天皇」と言う言葉は「天帝」とも言い、「天の主宰者、造化の神」の意味をもちます。

「皇」の字はオウともコウとも読みますが、前者が「呉音」で後者の「漢音」より早い時期に入って来た読み方です。

天長節を祝う、日章旗を掲げた商店街 こんな商店街がもっと増えると良いです!

皇尊弥栄

本日のサブタイトルともなっている「皇尊弥栄」(すめらみこといやさか)の意味を以下に示します。

「中韓」とは異質な日本人の「精神世界」…仏作家は「21世紀は霊性の時代。日本は神話が生きる唯一の国」と予言した―【私の論評】日本は特異な国だが、その特異さが本当に世界の人々に認められ理解されたとき世界は変る。いや、変わらざるをえない(゚д゚)!


【全国戦没者追悼式】「深い悲しみを新たに」 天皇陛下お言葉全文―【私の論評】式典の後で、映画『陸軍』を視聴し、戦争の悲惨さが胸迫り「深い悲しみ」を新たにした!

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  • 2015年1月1日木曜日

    天皇陛下のご感想(新年に当たり)―【私の論評】皇紀2675年元旦、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申しあげます!!

    天皇陛下のご感想(新年に当たり)

    昨年81歳になられた天皇陛下(左)と、皇后陛下

    平成27年

    邦文

    昨年は大雪や大雨,さらに御嶽山の噴火による災害で多くの人命が失われ,家族や住む家をなくした人々の気持ちを察しています。

    また,東日本大震災からは4度目の冬になり,放射能汚染により,かつて住んだ土地に戻れずにいる人々や仮設住宅で厳しい冬を過ごす人々もいまだ多いことも案じられます。昨今の状況を思う時,それぞれの地域で人々が防災に関心を寄せ,地域を守っていくことが,いかに重要かということを感じています。

    本年は終戦から70年という節目の年に当たります。多くの人々が亡くなった戦争でした。各戦場で亡くなった人々,広島,長崎の原爆,東京を始めとする各都市の爆撃などにより亡くなった人々の数は誠に多いものでした。この機会に,満州事変に始まるこの戦争の歴史を十分に学び,今後の日本のあり方を考えていくことが,今,極めて大切なことだと思っています。

    この1年が,我が国の人々,そして世界の人々にとり,幸せな年となることを心より祈ります。

    英文

    Last year many lives were lost to natural disasters such as heavy snow, torrential rains, and the volcanic eruption of Mt. Ontake, and my thoughts go out to those who lost their loved ones and their homes in those disasters.

    This is the fourth winter since the Great East Japan Earthquake, and it pains me to think that there are still so many people who cannot return to the places they used to live because of radioactive contamination and so many who face the prospect of a cold, harsh winter in temporary housing. These conditions have made me reflect on the importance of people becoming concerned about and involved in disaster prevention in their respective regions and being prepared to protect their own localities.

    This year marks the 70th anniversary of the end of World War II, which cost many people their lives. Those who died on the battlefields, those who died in the atomic bombings in Hiroshima and Nagasaki, those who died in the air raids on Tokyo and other cities-so many people lost their lives in this war. I think it is most important for us to take this opportunity to study and learn from the history of this war, starting with the Manchurian Incident of 1931, as we consider the future direction of our country.

    It is my sincere hope that the new year will bring happiness to the people of our country and the people around the world.

    【私の論評】皇紀2675年元旦、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申しあげます!!

    新年を迎えられる天皇ご一家=2014年11月18日、皇居・御所(宮内庁提供)

    天皇陛下は1月1日、皇紀2675年の年頭にあたり、宮内庁を通じて文書で所感を公表されました。今年は戦後70年の節目に当たることから、「この機会に、満州事変に始まるこの戦争の歴史を十分に学び、今後の日本のあり方を考えていくことが、今、極めて大切なことだと思っています」とつづられました。

    また、宮内庁は新年にあたり、天皇・皇后両陛下が2014年に詠まれた歌を3首ずつ発表しましたた。2014の1年間で、印象に残ったことを詠んだ歌ですが、天皇陛下は歌にも、戦後の思いを寄せられました。

    以下に、御製を掲載させていただきます。


    ■天皇陛下 三首
    《神宮参拝》
    あまたなる人らの支へ思ひつつ白木の冴ゆる新宮(にひみや)に詣づ

    天皇皇后両陛下は、2014年3月、昨年式年遷宮を終えた神宮を御参拝になった。この御製は、御参拝に際しお感じになった式年遷宮に尽力した多くの人々への感謝のお気持ちをお詠みになったもの。

    《来たる年が原子爆弾による被災より七十年経つを思ひて》
    爆心地の碑に白菊を供へたり忘れざらめや往(い)にし彼(か)の日を
    天皇皇后両陛下は、2014年10月、第69回国民体育大会御臨場等のための長崎県行幸啓の折、原子爆弾の爆心地に建立された碑に御供花になった。この歌は、来年が原爆による被災から七十年を迎える節目の年であることに思いを致され、原爆の惨禍を忘れてはならないとのお気持ちを込めて御供花になったことをお詠みになったもの。

    《広島市の被災地を訪れて》
    いかばかり水流は強くありしならむ木々なぎ倒されし一すぢの道
    天皇皇后両陛下は、2014年12月、同年8月に発生した豪雨災害による被災地お見舞い等のため広島県を御訪問になった。この歌は、広島市安佐南区の被災現場を御視察になり、甚大な被害をもたらした水の流れのすさまじさをお感じになってお詠みになったもの。

    ■皇后陛下 三首

    《ソチ五輪》
    「己(おの)が日」を持ち得ざりしも数多(あまた)ありてソチ・オリンピック後半に入る
    2014年二月、ロシア連邦のソチにおいて開催されたオリンピック冬季競技大会で、オリンピックを「自分の日」にはできず敗れ去っていった多くの選手たちの様子を目にされての歌。

    《宜仁親王薨去》
    み歎きはいかありしならむ父宮は皇子(みこ)の御肩(おんかた)に触れまししとふ
    宜仁親王殿下には、2014年6月8日、薨去された。この御歌は、御舟入(一般の納棺に当たる儀式)の際に三笠宮殿下が宜仁親王殿下のお肩にお触れになったことをお聞きになり、御子若宮をお失いになった三笠宮殿下の深いお悲しみをお思いになってお詠みになったもの。

    《学童疎開船対馬丸(つしままる)》
    我もまた近き齢(よはひ)にありしかば沁(し)みて悲しく対馬丸思ふ
    2014年6月、天皇皇后両陛下は、先の大戦で撃沈された学童疎開船「対馬丸」の犠牲者慰霊のため、沖縄県を御訪問になった。対馬丸の犠牲者の多くが御自身と同じ年代の子どもたちであったことをとりわけ悲しくお感じになりお詠みになっている。


    年初から、御製の句を掲載させていただきました。

    皆さん、いかがお過ごしでしょうか。私達の多くは、年明けというと、自宅でほとんどの人がくつろいでおられると思います。

    しかし、陛下はそうではありません。以下に、竹田恒泰氏のツイートで陛下の年始のご様子を掲載させていただきます。
    こうした陛下による、儀式は無論いまに始まったものではなく、ずっと昔から繰り返されてきた伝統です。こうしたことを継続してきた日本であるからこそ、今の日本があります。

    古今東西にみない、長く続いて国民を塗炭の苦しみに追いやったデフ・円高、昨年あたりは終焉し来年からは、さらにいっそう良くなりそうです。戦後長きにわたって続き今も続き、果てしがないようにもみえる戦後体制、それに、1,000年に一度の震災や津波、原発事故や、昨年の御嶽山の噴火や、広島の被災などの災厄、しかし悠久の歴史を持つ我が国にとっては、これらはほんの一時のことに過ぎません。

    朝廷をはじめとする私たち日本人の日本の伝統文化、それに勤勉で実直で平和を旨とする国民性は、古から今に至るまで、継承されてきましたが、これからも悠久の歴史の中に燦然として輝き続けるどころか、さらに輝きを増すことでしょう。

    このような国日本が、次なる大飛躍をせず、そのまま萎んでいくことなど考えられません。私達の日本の真の実力は、実は世界一です。皆さん、次の大飛躍に備えましょう!!その日は近いです!!

    本年が本当に、経済的にも復興し、戦後体制からの脱却元年となり、日本国が真の意味での独立国となることを祈念させていただき、新年の私のブログの初更新とさせていただきます。



    天皇陛下 万歳!!  万歳!! 万歳!! 

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    「支え合って困難克服を」=新年の感想で天皇陛下―【私の論評】皇紀2703年元旦、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申しあげます!!

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    2014年12月23日火曜日

    天皇陛下、きょう81歳 「より良い日本つくる努力が課された義務」―【私の論評】天皇弥栄「すめらみこと いやさか」! 本日は天皇陛下の誕生日! 日本人なら、陛下の権威の意味を知れ(゚д゚)! 


    陛下、首相らとの年末恒例の午餐お開きに 皇太子さまもご陪席 2014.12.19 
    天皇陛下は23日、81歳の誕生日を迎えられた。これに先立ち皇居・宮殿で宮内記者会と会見し、来年が戦後70年となるのを前に、先の戦争で300万人を超える人々が犠牲になったことを踏まえ、「その人々の死を無にすることがないよう、常により良い日本をつくる努力を続けることが、残された私どもに課された義務であり、後に来る時代への責任である」とのお考えを示された。

    8月には昭和天皇の生涯を記録した「昭和天皇実録」が奉呈された。陛下は、那須や葉山の御用邸でともに過ごした思い出を懐かしみながら、父である昭和天皇から学んだことについて「人のことを常に考えることと、人に言われたからするのではなく、自分で責任を持って事に当たるということ」と述べられた。

    また、24年余りにわたった編纂(へんさん)作業に携わった関係者をねぎらい、「折にふれ、手にとり、御事蹟(ごじせき)に触れていくことになる」と述べた上で、「大変に困難な時代を歩まれた昭和天皇を、改めておしのびするよすがになろうと思っています」と感想を語られた。

    この1年間の印象深い出来事としては、日本人3人のノーベル物理学賞受賞を挙げられた。青色発光ダイオードの実用性を強調し、業績に敬意を表された。

    広島市の土砂災害や御嶽山(おんたけさん)噴火の犠牲者に弔意を示し、特に現場を視察した広島市の土砂災害については「暗闇の中で木がなぎ倒され、大きな石が土砂と共に落下してくる状況は想像するだに恐ろしく、人々の恐怖はいかばかりであったか」と振り返られた。高齢者が巻き込まれる雪下ろし中の事故も憂慮された。

    【私の論評】天皇弥栄「すめらみこと いやさか」! 本日は天皇陛下の誕生日! 日本人なら、陛下の権威の意味を知れ(゚д゚)! 

    今の陛下、人として一番尊敬できる日本人だと思います。三年前の今日は、もううんざりでした。とんでもない世の中になったものと思い暗澹たる気持ちになりました。多くの国民がそのような気持ちであったに違いありません。大げさにいえば、生きる希望もなくなったというような心持ちがしました。

    しかしながら、あの暗黒のような民主党政権時代も、日本は立派に国体を維持して、崩れることはありませんでした。やはり、これは日本は他国と異なり、陛下がおわす国だからです。

    去年の今日は本当に、生きていてよかったと思えた日でした。これからも山あり谷ありでしょうが、平成の御世に「すめらみこと いやさか」と語りたいです。陛下のおわす日本は、不滅です。

    本日は、陛下の誕生日であることから、普段はあまり語られることのない天皇陛下の権威について語りたいと思います。

    天皇皇后両陛下

    現在の多くの人々は、日本に陛下がおわすことの意味を知らず、「天皇陛下って日頃何をしてるの?税金の無駄じゃないの?」などという無礼なものもいます。これは、今の教育にも問題があり朝廷や現在の陛下の存在の意味を教えていないということに大きな原因があると思います。

    まず、陛下は、普段何をされているのかということから始めたいです。それは、無論お祈りをされているということです。

    「国民が幸せになるように、日本が平和であるように」と。天皇陛下は神主の総長みたいな方で、例えるなら日本神道の法王のような方であらせられるのです。皇と兼任ですから、陛下は法皇です。祈るのがお仕事なのです。現在の陛下も無論、様々な祈りがあり、ご多忙です。祈りのほかにも、国家元首として、様々な国内外からのお客様に対応されています。

    さて、世界で一番偉い人とは一体誰でしょう? 判り易く言えば、世界で最も権威のある人、もっと砕けて言えば、世界で最も地位が高い人とは誰でしょう。

    世界では、皇帝が一番偉い、すなわち最も権威がある人です。以下、法王、王様、大統領、首相の順に続きます。

    一覧にすると以下のようになります。
    皇帝(emperor)≧法王(Pope)>王様(king)> 大統領(president)>首相(premier)
    皇帝と法王の間は≧にしましたが、ほぼ=と見て良いです。因みに法皇だと皇帝と法皇兼任ですので、更に権威が高いということになります。

    これを現在の現在の世界の位で表現すると、以下のようになります。
    天皇陛下(emperor)≧ローマ法王(Pope)> 英国女王(Queen)> アメリカ大統領etc(president)>日本国首相etc(premier)
    というわけで、今の世界では天皇陛下が一番権威が高いということになります。世界では、天皇陛下は"Empelor"と訳されており、これは、今上では天皇陛下しか存在しておらず、よって天皇陛下が世界で一番権威の高い人ということになります。

    そうて、天皇陛下は、日本神道の法皇でもありますから、軍を抜いて権威が高いとも言えます。ただし、キリスト教徒にとってはキリスト教以外の宗教の権威は、あまり意味を持たないので、世界的に見れば日本の天皇陛下は、皇帝(emperor)扱いということになります。それでも、他に"empelor"という肩書を持つ人は、いませんから、世界で最高権威にあたるということになります。

    そんなことから、イギリスのエリザベス女王ですら天皇陛下と同席するときは上座を譲るし、当然アメリカ大統領も晩餐会には、最高儀礼のホワイトタイで出席します。(*注 ホワイトタイの他に、昭和天皇の訪米時には、空港、ホワイトハウスで史上例を見ない米5軍による観閲儀仗も行われた。)

    ちなみにアメリカ大統領がこの歓迎の仕方をするのは、天皇陛下とローマ法王と英国君主のみです。アメリカ大統領に最敬礼させられるのはこの3人のみといったほうが判り易いでしょう。

    我が国の、天皇陛下は、「現存する最古にして最後の皇帝」であり「文化的にも世界遺産並」と位置づけられます。

    天皇皇后両陛下とエリザベス女王

    このような権威の高い陛下が国を行き来するものですから、皇室外交は、外交官1000人分の威力があるとか言われるわけです。もし、天皇陛下の存在がなければ、名実共に白人+キリスト教徒が世界の最高権威ということになってしまいます。英国女王やアメリカ大統領でさえ陛下を敬うにもかかわらず、多くの日本人がそうではないということは、誠に残念至極なことです。本当に、日本の戦後の教育は間違っていると思います。

    他にも、昔からこの最高権威は天皇陛下が、権力は内閣(議会、為政者)が持つという体制のため、日本では誰も独裁者になれないという「独裁者防止機能」や、明治維新のように政府(当時の幕府)が倒れて権力が宙に浮いた状態でも、一時的に天皇が権力を預かり、新政府発足後、権力を戻すことにより、円滑に次の体制に入ることが出来るという「権力のバックアップ機能」があり、この最高権威の存在は日本という国の国柄にはなくてはならないものとなっています。

    日本にもし、天皇陛下のような最高権威が存在していなかったら、今頃日本という国など存在しなかったかもしれません。現代の中国のように、古代から今にいたまで、何回も集合、離散を繰り返したいたかもしれません。

    オバマ大統領と天皇陛下

    天皇陛下がおわす日本であるからこそ、どんなに無能な為政者が愚かな統治をしても、民が愚かであっても、国そのものは存続でき未来につなげていくことができるのです。こうした国の国民であるからこそ、私達はどんな災厄にでも、昔から乗り越えてきたし、これからも乗り越えていくことができるのです。

    あの民主党政権時代の暗鬱さなど、我が国の歴史の悠久の流れの中に咲いた一時の徒花に過ぎなかったことが明らかになりました。1,000年に一度といわれたあの震災も、悠久の歴史を持つ我が国の歴史からみれば、ほんの一時のことに過ぎません。朝廷をはじめとする私たち日本人の日本の伝統文化、それに勤勉で実直な国民性は、古から今に至るまで、継承されてきました。

    あの東日本大震災や、その後の災害などの被害は甚大なものでしたが、これによっても、私たち日本の心は、うちひしがれることなく、悠久の歴史の中に燦然として輝き続けるどころか、さらに輝きを増すことでしょう。これは、古からの文化を現在へ、そうして未来へと継承し続ける万世一系の陛下の存在があるからこそ、できることなのです。

    天皇誕生である本日は、普段はあまりそうしたことを考えもしない方でも、こうした最高権威の陛下がおわせられる、この日本に生まれて、育ったことの幸せを噛みしめていただきたいと思います。

    私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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    2014年9月3日水曜日

    【西村幸祐氏TW】今夜のTVニュースで来日中のインドのモディ首相が天皇陛下に拝謁した事を報じましたか?-【私の論評】鳩山の構想は報道しても、安部総理の構想は一切報道せずさらにモディ首相天皇陛下拝謁の事実も報道しない日本のテレビの存在意義を問う(゚д゚)!

    【西村幸祐氏TW】今夜のTVニュースで来日中のインドのモディ首相が天皇陛下に拝謁した事を報じましたか?

    【私の論評】鳩山の構想は報道しても、安部総理の構想は一切報道せず、さらにモディ首相天皇陛下拝謁の事実も報道しない日本のテレビの存在意義を問う(゚д゚)!


    以下に、モディ首相天皇陛下拝謁伝えるツイートを掲載します。確かに、日本のテレビはこれをほとんど報道していません。
    あなたは、モディ首相の天皇陛下拝謁の報道を日本のテレビで視聴したか?

    昨日は、鳩山氏の『東アジア共同体構想』は、大々的に公表し、最終的には揶揄して馬鹿扱いしたマスコミであるにも関わらず、安部総理の『安全保障のダイヤモンド構想』については、最初からほとんど報道せず、モディ首相の日本訪問によって、それが完成に近づきつつあることもほとんど報道をしないということで、これでは日本のマスコミの存在意義が問われるという内容を掲載しました。

    そうして、本日上の西村氏のツイートを読ませていただたので、またまた、今度はテレビの報道姿勢に憤りを覚えたため、昨日とも似た内容なのですが、再度掲載させていただきました。

    昨日の記事を読まれていない方のために、以下にその記事のリンクを掲載させていただきます。
    安倍首相の「安保ダイヤモンド構想」、対中抑止へ完成間近-【私の論評】鳩山の構想は報道しても、安部総理の構想は一切報道しない日本のマスコミの存在意義を問う(゚д゚)!
    詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事の写真と、結論部分のみを以下に掲載させていただきます。

    安倍晋三首相とインドのモディ首相

    それつけても、鳩山氏とは異なり、安部総理は、構想を表明するだけではなく、それに向けて具体的な行動を重ね、そうして今日この構想は完成間近となっています。このこと自体も報道しないマスコミやはり、かなり異常であり、異質です。 
    自国の宰相の構想、構想に向かっての行動、それが完成しつつある現在も未だ報じようともしないマスコミは、その存在意義が問われてしかるべきだと思います。このような姿勢だからこそ、朝日新聞や、NHKのように、虚偽・偽造体質が生まれてしまうのだと思います。
    私は、あまりテレビを見ないのですが、それでも時々はニュースなどはみることはあります。確かに昨日も、私がテレビを視聴した範囲では、インド首相の天皇陛下拝謁という、重大なニュースバリューの高い内容をほとんど報道していませんでした。

    本来このような重大なことは、テレビなどではっきりわかるように大々的に報道すべきです。

    こんなことは、民主主義国家であるないに関わらず、どこの国でも普通にテレビで大々的に報道されます。中国だって、北朝鮮だって、自国の国家元首が他国の首相とあったことなどを報道しないなどという国はありません。

    日本のテレビは、中韓のテレビよりも劣るということです。

    テレビは、字の読めない人でも理解できるし、速報性もあるということで優れているのですが、こんなことでは、本当に存在意義が問われてしまいます。

    いまでも、テレビは終戦直後のウォー・ギルト・インフォメーションに呪縛されて、そこから一歩も出ていないということです。

    ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム(War Guilt Information Program、略称WGIP、ウォー・ギルト・プログラムあるいはウォー・ギルト・インフォメーションとも)とは、太平洋戦争大東亜戦争)終結後、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ/SCAP、以下GHQと略記)による日本占領管理政策の一環として行われたとされる、戦争についての罪悪感を日本人の心に植えつけるための宣伝計画です。

    日本のテレビが日本や日本人にとって重要なことを報道しないのは、他にもいろいろな理由がありますが、私はこのブログラムも大きな影響を与えていると考えています。

    来日中のモディ首相。少年の耳を引っ張る! こんなのは補導しなくても良いか?

    これについては、西村氏や山村 明義氏の書籍など読んでいただければ、良くご理解できると思います。この問題の背景を知るには、サイトの断片的な情報のみや、SNSだけみていても、できません。

    体系的に理解するためには、読書は不可欠だと思います。

    たとえば、新自由主義や、ケインズ理論に関しては、生噛りで、自分の都合の良いように解釈したり、断片だけをとりだして自説を正当化するために使っている、自称知識人や、識者といわれる人々が大勢います。こういう人々を糾弾してきた田中秀臣氏のツイートをみていたら、以下のような田中秀臣氏によるリツイートがありました。
    何かを語るにしても、何かを書くにしても、その何かに関する書籍など、最低三冊くらいは読んでいなければ、まともに語ったり、書いたりすることはできません。

    その上で、自分で行動して、いろいろな一次情報にあたって、はじめて物事の本質を理解できます。

    日本のマスコミの報道ぶりは上で述べたように、異常であり、これは私たちにとって本当に重要なことだと思います。だからこの分野に関しては、三冊くらいは書籍にあたっておいたほうが良いと思います。そのくらいの情報は、インフラとして持っておいてはじめてまともな批判ができます。

    マスコミを批判するにしても、サイトの聞きかじりや、断片的な知識では、まともな批判はできません。批判しても、すぐに言い返されてしまいます。

    私たちも、ただ批判するだけではなく、それなりの情報を持って、深みのある批判をしていくべきと思います。無論全部の人にそれを要求するわけではないですが、累計三冊も読んでいない人は、批判すべきではなく、聞き役に徹するべきと思います。ただし、信頼できる筋の人からということになると思います。

    無論、すべての人がすべての情報に精通している必要はないですが、少なくとも特定分野に関して批判するというのなら最低その分野の書籍を三冊くらいは読んでからにすべきと思います。これは、何時の世でも変わらないことと思います。

    私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

    【関連記事】

    安倍首相の「安保ダイヤモンド構想」、対中抑止へ完成間近-【私の論評】鳩山の構想は報道しても、安部総理の構想は一切報道しない日本のマスコミの存在意義を問う(゚д゚)!





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    天皇陛下への直訴で考える「無知の罪」


    園遊会で園内をまわられる天皇陛下を呼び止め、
    原発事故に係る政治的な手紙を手渡す山本太郎
    ■“知らずに犯す罪”と“知って犯す罪”
    2013110301
    山本太郎議員の天皇陛下への直訴(?)問題が、自身の議員資格をも脅かすほどに大きくクローズアップされている。既に多くの識者が述べているように、天皇という存在の無理解から生じた暴挙という認識が一般的なようだ。

    もともと政治的な権限を持たないことになっている天皇陛下に直訴するという行為自体、無意味であり馬鹿げている。況してそれが政治家という立場にある公人であれば尚更だ。
    世の中には、“知らずに犯す罪”と“知って犯す罪”という2つの罪があるが、今回の山本太郎議員の行動は明らかに前者であり、問題の本質は本人の無知にこそあると思われる。
    では、無知であれば何をしても許されるのか? それが今回の本題である。

    ここで1つ質問。
    「あなたは“知らずに犯す罪”と“知って犯す罪”は、どちらの罪が重いと思いますか?」

    おそらく、大抵の人は「知って犯す罪」と言うだろうと思う。しかし、本当のところは「知らずに犯す罪」の方である。
    例えば、具体的に「殺人」という犯罪を例に考えてみると、殺人が罪であることを認識できる人間が殺人を犯す場合と、殺人が罪であることを認識していない人間が殺人を犯す場合がある。この場合、どちらの罪が重いと言えるだろうか?

    この場合も前者の「罪であることを認識できる人間」と答える人が多いのではないかと思う。しかし、残念ながらそれは間違いである。

    ■山本太郎議員の“知らずに犯した不敬罪”
    罪を意識できる人であれば、殺人を犯すまでに良心の呵責が生じ、自制心が働く場合があり、仮に殺人を犯したとしても、自らの行為を懺悔するという可能性がある。

    しかし、罪の意識を感じることができない人が殺人を犯す場合、そこには全く自制心は介在せず、自省心というものも存在しない。そこに有るのは、己の欲望と主観的な目的のためには手段を選ばない無知な人(または狂人)の行動原理だけである。

    他人に対して積年の怨みを抱いた怨恨を理由とした殺人行為と、街中で発狂した通り魔による無差別の殺人行為の罪はどちらが重いかを考えてみれば解りやすいかもしれない。怨みという感情が一時的に罪の意識を超えて凶行におよんだ人間と、元から罪の意識を持たない狂人の凶行を比べた場合も、罪が重いのは後者の「罪の意識を持たない」方である。(注:ここで述べている罪の重さとは、法律上での罪の重さのことではない)

    法律を理解する能力を持った犯罪者と、法律を理解する能力を持たない犯罪者(または法律を知らない犯罪者)が存在する場合、善良な人々にとっては、法律で縛ることのできない犯罪者こそが脅威であり危険な存在だと言える。なぜなら、そういった人間には、社会を良くするために用意されているルールや常識が全く通用しないからである。

    ここで「良心」という言葉が頭に浮かんだ人もいると思う。法律云々以前に、人間は生まれもって、やってはいけないことが解っているという意見も有るかもしれない。まさにその通りで、その良心を見失っている人には人工的に作られた法律で縛るしかない。だからこそ最後の防波堤である法律が通用しない人物は危険なのである。

    山本太郎議員を狂人とまで言うつもりはないが、上記の話は今回の“知らずに犯した不敬罪”を考える上で少しは参考になるかもしれない。

    たとえ本人に悪気は無く、善意ある行動だと思って為した行為であったとしても、その当事者にはそれが正しい行動であるかどうかを判断することはできない。その判断を可能足らしめるものは、自らが無知であることを知り、自らの行動を第三者の立場で観ることのできる冷静な判断力が要求される。それでも完全とは言えないが、それが最低限の必要条件である。

    理性的な判断ができずに感情的な原発批判を行っているという時点で、その資格を自ら放棄しているようなものだが、その自らの姿を客観視できないようでは、到底、その資格を満たしているとは言えない。多くの人々が漠然と感じているであろう反原発論者達のうさん臭さは、実はそういったところ(己を客観視できないところ)にあるのではないかと思う。

    ■「左翼」というより「無知」だった山本太郎議員
    それにしても、今回の山本太郎議員の行動は、彼の思想信条を考える上では非常に興味深い行動だったと言える。元々、反原発派の大部分は左翼(一部のリベラルも含む)というのが一般的な解釈だったと思われるが、彼の場合、今回の行動によって皮肉にも、生粋の左翼ではなかったということが明らかになってしまったと言えるかもしれない。

    天皇制の打倒を1つの目的とする左翼が天皇陛下に直訴(?)というのは笑える事態(ブラックジョーク)であり、山本太郎議員を応援していた左翼陣営にとっては決して素直に喜べるニュースではなかっただろうと思う。

    「平等概念の対極にある権力(この場合は天皇)というものを全否定する左翼が、権力に縋る」、この矛盾だけは左翼にとっては許せない(放置できない)はずで、だからこそ、右翼だけでなく左翼までもが、今回の山本太郎議員の行動を批判しているのだろう。ゆえに、山本太郎議員を擁護している左翼がいたとすれば、その人物はもはや左翼ではない。では何なのか? 答えは無論、「無知な人々」である。

    【私の論評】責任を担うべき人は無知の罪を常に念頭に置いて、いつも自分を自戒しつつ、畏れをもって事にあたれ、でなければあなたが山本太郎になってしまう(゚д゚)!

    上の記事、結構重要だと思いましたので、全文掲載させていただきました。山本太郎氏の今回の暴挙自体については、私にとっては、山本太郎氏ならびにそのブレーンの暗愚によるものであり、特に論評に値しないと思っているので、これ自体を特に取り上げるつもりはありません。結論は最初から出ています。


    しかし、暗愚な者を政治家など責任ある立場にしてしまう、できてしまう政治システムのあり方については、批判すべきですし、多くの山本太郎氏の報道においてこの種の視点が欠けているようなので、本日掲載することとしました。

    上の記事の確信的部分は、“知らずに犯す罪”と“知って犯す罪”は、前者のほうが重いということです。そうして、なぜそうなのかといえば、罪の意識を感じることができない人が殺人を犯す場合、そこには全く自制心は介在せず、自省心というものも存在しない。そこに有るのは、己の欲望と主観的な目的のためには手段を選ばない無知な人(または狂人)の行動原理だけだからというものです。

    私は、無知による犯罪が知っていて犯す罪よりも重い場合もあれば、その反対もあり得ると思います。それは、状況に応じて変わります。しかし、山本太郎のケースは、無知による罪のほうが重いケースだと思います。国会議員の立場を考慮すれば、知らないで済ませられる問題では断じてないてず。これが、たとえば、AKB48の女の子(園遊会に出ているかどうかは知りませんが)あたりが、山本太郎のようなことをすれば、愚かであると非難されるでしょうが、山本太郎の件のようには大騒ぎにはならないことでしよう。

    ただし確かに、無知=犯罪というケースは探してみればたくさんあります。1999年にバケツリレーをしていて死亡事故が発生しました。JCOの臨界事故です。あまりにお粗末極まりない事故でした。原因は単純なものでした。作業者がなにも知らなかったからです。なにをやっているのか理解してなかったからです。

    JOC臨界事故

    なぜきちんとした教育をしなかったのでしょうか? あまりに自明と思われたからこそ教育を怠ったのでしょうか。事故のお粗末ぶりに、当事者たちの杜撰さがみえてきます。

    紀元前のギリシャではソクラテスが「無知の知」を唱えた。自分がなにを知らないのか知るのがその意味ですが、2000年以たった今もその知恵がいきているとは思えません。無知は罪であると言って過言ではないでしょう。JCOの問題だけでなく、いたるところでそうした無知ゆえの悪意ない犯罪が蔓延しています。今回の山本太郎氏の手紙事件もそうです。

    それが自分にのみ被害が降りかかるだけならばよいかもしれないですが、実際はそうではありません。山本氏および、そのブレーンたちの暗愚は天皇直訴は、その象徴にすぎないだけで、実際に政治に悪影響を及ぼすと思います。

    発展途上の国では単なる風邪さえもわからずにべつの薬を与えて死なせてしまうケースが後を絶たないといわれています。確かに日本ではそのようなことはないかもしれないですが、炎天下でのパチンコ駐車場で子どもを放置し、死なせる事故が後を絶たないのはどうしたことでしょうか。

    責任ある大人というのは、単なる心構えだけでなく、幅広い知識が求められるということをもっと理解すべきでしょう。そうしたコンセンサスが共有されてはじめて、様々な問題解決のスタート地点に立つことができるのではないでしょうか?

    それにしても、最近でも無知の罪多いです。日本国内では、たとえば、最近の自民党政権による「増税」は、完璧な無知の知です。どう考えても、不景気ましてや、デフレのときの増税は全くの間違いです。

    この増税の背景には、財務官僚による日本政府の財政破綻という考え方があります。日本は今のままだと、財政赤字が積み上がり、財政破綻する。だから、増税する必要があるというものです。

    ここでは、本日の本題ではないし、このブログでこれについては過去に何回も述べきたので、詳細は述べませんが、これは明らかな間違いです。


    日本政府の本当の借金は、資産・負債差額の459兆円である。
    これはGDP比でいって、現在の先国の普通の水準






    そうして官僚は、これが間違いだということをはっきりとわかっていて、"知って犯す罪"を犯しました。そうして、この言い分を認めた、政治家は、゛知らずして犯す罪"を犯しています。そうして、上の論評では、官僚と政治家のどちらかが悪いかといえば、それは、政治家が悪いということです。

    私は、そう思います。きちんとマクロ経済のことを理解していれば、官僚がいくらもっともらしいことを言って説得したとしても、「知らずに犯す罪」を犯すことはありません。かつて、亀井静香氏は、「財政破綻などフィクションに過ぎぬ、右のポケットも左のポケットも、同じ」という名言を語りました。これに関しては、その当時も、今でもほとんど注目されておらず、ほとんどの人から忘れさられています。私は、亀井氏の考えには賛同できない点もありますが、この点に関しては大賛成ですし、テレビや新聞などのメディアは本来この言葉そのものと、その意味も報道すべきであったと思います。

    これは、経済に関してはマクロ的な見方ができる人であれば、誰もが賛同するところです。ある部分は正しく、ある部分は間違いというのではなく、あまりにはっきりしています。亀井氏は、マクロ経済に関する正しい認識をもっていますが、残念ながら、今では影響力の大きい政治家ではなくなってしまいました。今では、財政なども含むマクロ経済を理解していない、政治家が大勢を占めています。

    本来、いくら官僚がもっともらしい話で、国益を追求しているようにみせかけながら、省益や官僚の益を追及していることを政治家が見破れなければならないはずです。しかし、そうならないところに、今の日本の政治システムの問題点があります。

    度重なるJR北海道の不祥事

    他にも例は多々あります。最近の、JR北海道の度重なる不祥事も、無知の罪です。度重なる不祥事に関するJR北海道の社長の会見で、社長は結局「本部が知らなかった」というお粗末な答弁をしました。これは、典型的な無知の罪です。知っていて、犯す過ちよりもこちらのほうが、罪が重いです。無知の罪を自覚しなければ、いつまでも過ちを続けることになります。

    最近の中国での、天安門広場車両突入事件に関して、中国政府が出す情報があまりに少なすぎて、世界各国から非難の声があがっています。中国が、新疆ウィグル自治区のウイグル族の迫害を行っていることは明らかです。今回の車両突入事件は、これ抜きに語ることはできないでしょう。

    中国天安門広場の車衝突

    この事件をひきおこしたウイグル族が、意図してこの犯罪を行ったのかどうかは、定かではありません。しかし、仮にそうであり、悪いことであることは重々承知の上実施したとします。中国政府はこれをテロだとして、一方的に非難しています。しかし、中国政府が、この事件が起こる背景などに関して無知であるとすれば、上の論理でいうと、中国政府のほうが罪が大きいということになります。そうして、私は、おそらくそうだと思います。

    中国は、経済的にも社会的にも閉塞状態にあります。この閉塞状態がなぜ起こったかといえば、中国政府がいつまでたっても、社会構造の改革を行なわず、ひたすら経済のみ発展させてきたことに起因します。社会構造改革の中でも、特に、民主化、政治と経済の分離、法治国家化が異常に遅れています。

    このような、旧態依然とした70年前くらいからほとんど変わらない中国の社会構造が根本原因です。これについては、日本は数十年で西欧諸国は数百年かけて、現在に至っています。日本や、西欧にも問題は山積しています。しかし、中国の社会構造は、日本や西欧に比較すれば、どうしようもないほど遅れています。

    西欧や、日本は、社会構造の変化を実行し、その結果として経済的な中間層を増やし、これらが、社会経済活動を行うことによって、経済も発展し、社会も繁栄しました。しかし、中国は、社会構造の変革には、ほとんど感心がなく、無頓着です。鄧小平が改革を目指したときのスローガン「富めるものから富め」から一歩も前進しません。

    中国の暴動

    中国では、毎年8万件以上の暴動がありますが、暴動を起こす民衆は、暴動を起こすこと自体は、悪いことだと理解していると思います。彼らの暴動は、"知って犯す罪"です。

    一方、社会の混乱という罪を犯す中国の官僚は、"無知の罪"を犯しているということで、民衆の罪よりも重い罪を犯していることになります。

    まだ、例はあります。たとえば、アメリカの債務上限問題です。これに関しては、アメリカのような基軸通貨を持つ国においては、政府の借金が多くなりがちであることは、古くから知られていることです。これに関しては、昨日のブログに掲載してありますので、詳細は説明しません。



    ですから、今回の債務上限をあげる措置に関しては、ほとんど何も問題はありません。しかも、この問題は何も今に始まったことではなく、大昔からあることです。そうして、その背景はまともな政治家であれば、知っていて当然です。

    しかし、アメリカの政治家の中には、この理屈を知らない人がいます。そうして、こういう人たちのために、政府の活動がストップしてしまったといことです。こういう政治家も"無知の罪"を犯しているわけです。そうして、この無知の罪は、知って犯す罪よりも重いということです。

    これに関しては、何も最近アメリカの政治家が無知になったというよりも、ずっと前からそうでした。たとえば、貿易収支、経常収支を考える上で、赤字、黒字という考え方は、家計における赤字、黒字とは全く意味が異なります。しかし、アメリカの無知な政治家は、これを知らず、家計なみにとらえて、黒字は善、赤字は悪という立場に立ち、特にアメリカの貿易赤字を増加させているのは日本であるとして、日本の貿易黒字が減れば、アメリカ経済は良くなるという奇妙奇天烈な論理で、日本を糾弾し、そのあおりで、日本は円高基調に追いやられました。

    この傾向は今でも続いています。こんなことをしたからといって、アメリカの経済が良くなるわけではありません。それは、ここ数年のアメリカは日本が円高であるにもかかわらず、景気が落ち込んでいることを見てもあきらかです。これも典型的な無知の罪です。最近ではようやっと、多少ではありますが、この無知の罪が理解されたようです。だから、日本が異次元の包括的金融緩和をしても、これに対してアメリカの無知な政治家が批判するようなことはなくなりました。アメリカの政治家も多少は、勉強したようです。

    こうやって、いろいろ見ていくと、「知らずに犯す罪」というのは、結構身近にも多くありそうです。

    こうした事例、何も山本太郎やそれを擁護する左翼だけの問題ではありません。社会のあらゆる分野で、このような誤謬が繰り返されている可能性が大です。

    「無知の罪」は重いことを多くの人が自覚すべきです。しかし、「無知の罪」は大方の場合、それを犯している人は自分では理解できないという恐ろしさがあります。

    結局は、どの分野でも、責任の大小は別にして、責任を担うべき人々は、「無知の罪」を避けるべく、ある程度は勉強しなければつとまらないということです。そうして、責任を担うべき人は、このことを常に念頭に置いて、いつも自分を自戒しつつ、畏れをもって事にあたるべきです。また、こうしたことを防ぐためのシステムも開発すべきです。それしても、どの分野でも前例のない最先端の分野では、「無知の罪」を防ぐシステムなどは構築されていないのが普通です。そうなると、最高責任者は「無知の罪」を避ける努力と、努力だけではくそれ防ぐシステム作りをする責任があります。そうでなければ、誰もが簡単に知らずして山本太郎のような「無知の罪」を犯してしまうことになります。そうなれば、社会は安定しません。

    私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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