ラベル 雌雄団敵自衛権,同情すべき勉強不足,間違った主張,名誉回復,ガリレオ,ケント・ギルバート,異端の徒,安保論議 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
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2015年7月11日土曜日

【ニッポンの新常識】「集団的自衛権は嫌だ」は“同情すべき勉強不足”による間違った主張 ―【私の論評】安倍総理を名誉回復に300年かかったガリレオのように異端の徒にして良いのか!まともな安保論議を(゚д゚)!


インターネット放送に出演した安倍首相(右)
天才物理学者、アインシュタインが20世紀前半に提唱した理論に、2つの相対性理論がある。おそらく人類の99・99%以上は相対性理論を完全には理解していない。私も大枠しか分からない。

 特殊相対性理論によれば、移動速度が速い場合、時間はゆっくりと進み、そこにある時計は遅れる。一般相対性理論によれば、強い重力を受けた状態下でも時間はゆっくりと進み、やはりそこにある時計は遅れる。

 ただ、私たちが日常生活で「時間の流れる速度が、移動速度や重力次第で変化する」という場面を体験することはない。自らの経験や思考の枠を超えた相対性理論を、物理学と無縁な人は「そんなバカな」「それは違う」などと考える。

 実は、カーナビやスマホで利用されるGPSは、2つの相対性理論のおかげで機能している。

 GPSは4つ以上の人工衛星の軌道や位置、時刻の情報に基づき、観測点の座標を計算する。時刻の正確な情報が必要なので、GPS衛星には高精度な原子時計が積んであるが、超音速で移動する人工衛星内の時刻は、特殊相対性理論の通り、少しずつ遅れる。

 同時に、重力の小さな高度約2万キロメートルでは、一般相対性理論の通り、時計は地上と比べて少しずつ進む。GPS衛星の原子時計では2つの現象が同時に起きている。従って、相対性理論を用いて誤差を計算し、補正が行われている。100万分の1秒の誤差で、距離は300メートルもズレるそうだ。

 さて、本題である。国民の誰もが政治に関心を持ち、自分の意見を発信することは民主主義の基本であるが、単なる感情論や知識不足から生じる間違った主張は、時として有害である。

 いつもGPSを利用しながら、過去の体験などと合わないから「相対性理論は変だ」と主張する人と、今この瞬間も在日米軍に守られながら「集団的自衛権は嫌だ」と叫ぶ人の共通点は、勉強不足だ。ただし、同情すべき部分もある。

 マスコミは「安倍晋三内閣は国民への説明が足りない」というが、日本には法案を国民に詳しく説明する仕組みや習慣が、昔からないのだ。

 テレビ局の協力が得られなかったのか、安倍首相はインターネット放送で安全保障関連法案を説明した。公開2日で再生回数2万回では、テレビの視聴率なら0・1%未満である。国民への説明の機会を、一国のリーダーから奪えるテレビ局は、強大な権力そのものだと再認識した。

 ■ケント・ギルバート

【私の論評】安倍総理を名誉回復に300年かかったガリレオのように異端の徒にして良いのか!まともな安保論議を(゚д゚)!

集団的自衛権を否定するのは、相対性理論をおかしいといって、非難するのと同次元の愚かなことという、ケント・ギルバート氏の主張は正しいです。

本日の朝日新聞は、安保法案が「違憲」とする憲法学者は104人であるのにたいし、「合憲」とする学者は二人しかいないと嬉しそうに報じていました。しかしそれが一体どうしたというのでしょうか。

真実は人数の多さで、正しい間違いが決まるわけではありません。もしそれで決まるというのなら、そもそもそんなものは学問でもないし、報道でもありません。ただの衆愚主義に過ぎません。

比較的最近の、相対性理論に限らず自分には理解が及ばないことを、反対してみたり、なきがごとくみなすということは大昔から行われてきたことです。

中世のイタリアでは、ただガリレオ一人だけが命を賭して、地動説を主張しました。そうして、今日この一人の学者だけが当時主張した説が正しかったことが証明されています。

しかし、バチカンがガリレオの名誉を回復したのは、このブログにも掲載したように本の数年前のことです。その記事のリンクを以下に掲載します。
ローマ法王イブ礼拝で受難、女性に突き倒される―バチカンの権威のすさまじさ

 
女性に突き倒され、ハンカチで顔を
押さえるローマ法王ベネディクト16世


詳細はこの記事をご覧いただくものとして、この記事は、2009年12月25日のものです。この記事では、当時ローマ法王がクリスマスのミサを執り行った際に、女性に突き倒された事件について掲載しました。そうして、バチカンの権威の凄まじさの事例として、ガリレオ・ガリレイの名誉が回復されたのは、この年であったことを例にあげました。

その部分のみ以下に引用します。
かのガリレオ・ガリレイは、望遠鏡で、天体を観測し、地動説を唱えたケプラーを支持したため、バチカンにより宗教裁判にかけられ。有罪となりました。晩年は軟禁生活を送りました。死後も名誉は回復されず、カトリック教徒として葬られることも許されませんでした。

その、ガリレオ・ガリレイの名誉が回復され、正式に無罪とされたのは、なんと死後367年を経た今年(管理人注: 2009年)の2月15日でした。いいですか、100年前ということてはなく、今年になってからです。人類が月に到達したは、40年前です。地動説は、おそらく、少なくとも100年前には人類の常識になっています。それでも、300年以上たってからです。権威を守るということは、こういうことです。
それも、良く考えてみてください現在は、各国政府、特に先進国は、どの国も民主国家となり、宗教者が国の政治などを司ったり、重要な役割を果たしているわけではありません。そんな、中でのこの名誉回復です。現代日本人の感覚からすれば、気の遠くなるような話です。バチカンの権威に逆らうということは、こういうことです。正しい、正しくないという事は関係ないのです、世俗では許されても、神の領域では許されないということです。バチカンを含めたカソリック教会の権威に逆らえば、こういう仕打ちが待っていたということです。そうして、名誉回復には300年以上もかかったということです。バチカンの権威そのもののすさまじさが良くお分かりになると思います。
ガリレオ・ガリレイの肖像画
それにしても、気が遠くなるような話です。正しいことを言っても、古くからの権威がそれを認めなければ、正しくないものとされ、近代はおろか、現代になっても認められず、300年もたって、しかも科学的事実とはっきり認められてからも随分たってから、ようやっと許されたということです。

集団的自衛権も同じことです。集団的自衛権は、国連憲章でも認められた権利です。そうして、日米安全保障条約そのものが、集団的自衛権の発動が前提になければ、成り立たないものでした。

にもかかわらず、日本の憲法学者の多くは、集団的自衛権は憲法違反であるなどと、まるで神学論争のような論を展開しています。

しかし、憲法や法律以前に独立国の固有の権利というものが認めらています。それが、集団的自衛権です。集団的自衛権のあり方を論ずるのは良いとは思いますが、集団的自衛権自体を否定するということは、人権を否定するのと同じくらい理不尽なことであり、そもそも、集団的自衛権は、人権と同じく、自然権であるという事実を完全に無視しています。

これでは、バチカンが地動説を長い間認めなかったのと同じく、まるで宗教論争のようであり、現実世界のまともな日本の安全保証の論議とはなりえないです。

本当に、ケント・ギルバート氏の語るように、相対性理論はおかしいと言っているのと何ら変わりありません。

安倍総理をあたかもガリレオのように、異端の徒であるかのような、言説は厳につつしむべきです。その上てまともな、安全保障論議をすべきです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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戦後左翼、リベラルは、結局終戦直後から何も変わっておらず、デジャブーのようです。そうして、それがまともな安保論議の妨げになっています。そうして、あろうことか、安倍総理を異端の徒に仕立てようという魂胆です。それを実感していただける書籍を以下にチョイスしました。

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