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2007年3月7日水曜日

オーブン料理が普及する欧米(2)オーブンをあまり使わない日本の家庭

日本の伝統料理は欧米のようにオーブンを使用するという習慣はありません。日本の伝統料理の中で蒸し焼きをする場合にはいわゆる塩釜で調理し、オーブンを使うことはありませんでした。
欧米では肉などフライパンで焼き色を付けた後、必ずと言っていいほどそれをオーブンに放り込む程です。ところが日本では(特に家庭料理では)オーブンを温めるという煩わしさを嫌い、余り使いません。 欧米ではロースト・ビーフ、ポーク、チキンを大量に作り保存食として冷蔵庫の中に入れておき、そのまま食べたり他の料理に使いまわししたりするという習慣があります。これらは、実際に調理してみるとほとんど手間は要らないにもかかわらず日本人には障壁が高く、これらを調理する習慣は根付いていません。欧米では、パイやビザなどオーブンを用いた小麦料理が発展しましたが、日本では焼いたり、蒸したりする、煎餅などの米のお菓子や団子など餅が主流です。

こうした習慣がないためか、日本の一般家庭ではせっかくシステムキッチンのついた住宅に住んでも、オーブンはほとんど使うことがありません。オーブンレンジの普及率は相当高いものの電子レンジやオーブトースターのように使うことはあってもオーブンはほとんど使っていません。(出来上がった料理を温める程度)

しかし数年前からシャープは「ヘルシオ」というブランドで高機能「スチーム・オーブンレンジ」を発売し人気を博している。このオーブンレンジの名称は「減る塩」(これと英語のヘルシーをかけた)が語源となっているように、普段フライパンやガスコンロで調理している料理をこのオーブンで調理すると減塩効果や脂を減らす効果がある上味も美味しくなる。ナショナルなど競合他社も類似商品を発売し、活況を呈しています。今後普段の食事に対してもオーブンを用いる機会が増えたため、オーブンそのものの機能を使い本格的な西洋・中華料理も家庭で調理したいというニーズが増えていくことが予想されます。

ところが、このニーズに応え切れていないのが、現在の日本の産業です。欧米では、消費者のこうしたニーズに昔から応えてきていました。では、日本との違いは具体的にどんなものか次回掲載します。

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