日本の伝統料理は欧米のようにオーブンを使用するという習慣はありません。日本の伝統料理の中で蒸し焼きをする場合にはいわゆる塩釜で調理し、オーブンを使うことはありませんでした。
欧米では肉などフライパンで焼き色を付けた後、必ずと言っていいほどそれをオーブンに放り込む程です。ところが日本では(特に家庭料理では)オーブンを温めるという煩わしさを嫌い、余り使いません。 欧米ではロースト・ビーフ、ポーク、チキンを大量に作り保存食として冷蔵庫の中に入れておき、そのまま食べたり他の料理に使いまわししたりするという習慣があります。これらは、実際に調理してみるとほとんど手間は要らないにもかかわらず日本人には障壁が高く、これらを調理する習慣は根付いていません。欧米では、パイやビザなどオーブンを用いた小麦料理が発展しましたが、日本では焼いたり、蒸したりする、煎餅などの米のお菓子や団子など餅が主流です。
こうした習慣がないためか、日本の一般家庭ではせっかくシステムキッチンのついた住宅に住んでも、オーブンはほとんど使うことがありません。オーブンレンジの普及率は相当高いものの電子レンジやオーブトースターのように使うことはあってもオーブンはほとんど使っていません。(出来上がった料理を温める程度)
しかし数年前からシャープは「ヘルシオ」というブランドで高機能「スチーム・オーブンレンジ」を発売し人気を博している。このオーブンレンジの名称は「減る塩」(これと英語のヘルシーをかけた)が語源となっているように、普段フライパンやガスコンロで調理している料理をこのオーブンで調理すると減塩効果や脂を減らす効果がある上味も美味しくなる。ナショナルなど競合他社も類似商品を発売し、活況を呈しています。今後普段の食事に対してもオーブンを用いる機会が増えたため、オーブンそのものの機能を使い本格的な西洋・中華料理も家庭で調理したいというニーズが増えていくことが予想されます。
ところが、このニーズに応え切れていないのが、現在の日本の産業です。欧米では、消費者のこうしたニーズに昔から応えてきていました。では、日本との違いは具体的にどんなものか次回掲載します。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
経産省が素案公表「エネルギー基本計画」の読み方 欧米と比較、日本の原子力強化は理にかなっている 国際情勢の変化を反映すべき―【私の論評】エネルギー政策は確実性のある技術を基にし、過去の成功事例を参考にしながら進めるべき
高橋洋一「日本の解き方」 ■ 経産省が素案公表「エネルギー基本計画」の読み方 欧米と比較、日本の原子力強化は理にかなっている 国際情勢の変化を反映すべき まとめ 経済産業省はエネルギー基本計画の素案を公表し、再生可能エネルギーを4割から5割、原子力を2割程度に設定している。 20...
-
ウイグル弾圧、習主席らの関与示す「新疆文書」が流出―【私の論評】 習近平来日に賛成する政治家や官僚、識者、マスコミ関係者等がいれば、それはまさしく「国賊」!日本は三度目の間違いを繰り返すな(゚д゚)!ウイグル弾圧、習主席らの関与示す「新疆文書」が流出 習近平と李克強 習近平 国家主席をはじめとする中国の指導者たちが、同国の少数民族ウイグル族の弾圧に関与していることを示す文書の写しが、このほど新たに公表された。 この文書は、ウイグル族に対する人権侵害を調べているイギリスの独立...
-
自分の時間が…幼児死体遺棄“鬼母”の父は有名監督 (この内容すでにご存じの方は、この項は読み飛ばしてください) 下村早苗容疑者逮捕後(23歳) 下村早苗容疑者逮捕前(23歳) 大阪市西区のマンションで幼児2人の遺体が見つかった事件で、死体遺棄容疑で大阪府警に逮捕された母親...
0 件のコメント:
コメントを投稿