前回、日本ではオーブン料理が普及していない、ということをお話しました。では、その反対に「外国ではどうなのか?」というお話をここしばらく掲載させていただきます。
最近イタリアでは、家庭の主婦の間で「炎の料理」がもてはやされているそうです。「炎の料理」というと、何のことか判らないと思います。
単純に言うとフライパンで焼いた料理ということになります。「なんだ、それがどうした?」と大方の人は思うかもしれません。しかし、ここが日本とイタリアとの大きな違いです。イタリアでは、オーブン調理が普及というより、完全に定着しており、家庭の主婦は日々オーブンを用いた料理をするのが普通です。
オーブン料理は一度中にいれてしまえばさほど手間もかからず、大量に作ってしまえば、保存もきくので良いのですが、やはり時間がかかるという欠点があります。 最近ではイタリアでも働く女性が増えていますから、調理時間を短くする料理に対する需要が高まっていました。そこででてきたのが、「炎の料理」(フライパンでの料理)というわけです。
無論イタリアでも、昔からフライパンを使っ料理はありましたが、パスタや添え物は別として、肉などのメインの料理はやはりオーブンを使うのが大半でした。そんなところで、手軽簡単に手早くできるフライパンによる料理は新鮮に写ったことと思います。最近では、「炎の料理」のレシピーが雑誌などに掲載されて、働く主婦を中心に脚光を浴びているようです。
ところが、日本では、肉料理などとなると、ステーキとか、ソテーとかフライパンで焼くのが普通で、オーブンを使用することなど、ほとんどないし、そもそも最初からオーブンを使うことなど考えません。グルメ大国日本などといわれ、日本人はレストランなどではオーブン調理をした料理を特に意識もせず食べていますが、家庭においては未だほとんど普及していません。これは、やはり食文化の違いであると考えられます。次回は、この食文化の違いを掲載します。
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