2007年3月1日木曜日

ヘルシー料理として広がる南イタリア料理


南イタリアの家庭料理は、長い間、その地に根付いた伝統的な料理です。美味しい、体に良いと信じていたからこそ、世代を超えて伝承されています。ひるがえって現代のわたしたちは、世の中がかなり速いテンポで移り変わっているため、多忙な毎日を送っています。食事にまでその影響は及び、早く料理ができて早く食べられ、早く消化吸収できるファスト・フード(fast food)好みとなっています。しかし、人間の体は、食品や食事の急激な“進化”ほど進化しません。南イタリアの伝統的な家庭料理は早く料理できるという便利性(パスタなどお湯さえ沸かしておけば、あっという間にできてしまいます、南イタリアの料理はこのようにすばやくできるものが多いです。スローフードとは調理時間が遅いことをいうのではなく、消化吸収がゆっくりであることを意味します)はあるものの、早く食べること、早く吸収すことはできません。硬質小麦粉をさらに練って作ったパスタ。それを固めにゆでて食べます。固いパンを口の中でよく味わって食べる習慣があります。赤身の肉、豊富な緑黄色野菜。これらはゆっくり消化され、人間本来の特質に合ったやさしいスローフード(slow food)です。

こうした南イタリアの伝統的な家庭料理は、イタリア国内でも栄養学者を中心に、また北イタリアの健康志向の人々にも注目され、食生活に取り入れられるようになっています。

北イタリアのミラノ出身の栄養士ロベルタ・サルバドーリ(Roberta Salvadori)女子が南イタリア料理をヘルシーダイエットとして捉え『地中海式ダイエット: la Dieta Mediterranea』という本を1983年に出版しました。この本は北イタリアだけでなく、ヨーロッパ全土、さらには米国にも紹介され、南イタリアのヘルシーな料理は地中海式ダイエットとして世界に広まっています。南イタリア地中海料理は時代の試練に耐え、今や西欧料理の原点としてよみがえっています。米国においても栄養学者は、南イタリアりの伝統的料理の基本的原則をとりいれるように勧めています。これも現代の食事に求められているものが、南イタリアにあることにほかなりません。

0 件のコメント:

自民党の消費税減税反対は矛盾だらけ! 経済の真実を暴く

  まとめ 消費税減税反対の矛盾 :自民党幹部は消費税減税を「財源不足」「現場の混乱」で否定するが、ケインズ派の理論では減税が低所得者の消費を刺激し経済成長を促す。給付策は貯蓄に回り効果が薄い。 給付金の財源二重基準 :減税の財源を問題視する一方、給付金の財源(例:2021年26...