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2016年1月3日日曜日

【南シナ海情勢】中国の試験飛行、米「緊張高めた」と批判 新たな対抗措置の可能性―【私の論評】南シナ海で米国の報復を受けると、中国は尖閣で報復する!これに備えよ(゚д゚)!

【南シナ海緊迫】中国の試験飛行、米「緊張高めた」と批判 新たな対抗措置の可能性

米海軍が昨年5月に公表した、P8対潜哨戒機が撮影した南沙諸島のファイアリクロス礁の画像
中国が南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島に建設した飛行場で航空機を試験飛行させたことについて、米国防総省当局者は2日「試験飛行が(地域の)緊張を高めたことを懸念している」と表明した。米政府が新たな対抗措置に踏み切る可能性もある。

米軍はオーストラリアなどと連携して圧力をかけ続ける構えだが、南沙諸島の実効支配を強める中国が既成事実を積み重ねる中、問題の解決は「ますます難しくなっている」(オーストラリアの専門家)との見方も広がっている。

国防総省当局者は「さらなる土地の造成や新たな施設の建設を中断し、中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)が(南シナ海での紛争回避に向けた)行動規範を速やかに策定する必要性を示している」と強調した。

米政府は中国が造成した人工島を中国領とは認めない立場で、昨年10月には「航行の自由」を行動で示すため、中国が「領海」と主張する海域にイージス駆逐艦を派遣した。同12月には海域上空をB52戦略爆撃機が飛行。意図的ではないとされるが、中国は軍事的挑発と反発した。

【私の論評】南シナ海で米国の報復を受けると、中国は尖閣で報復する!これに備えよ(゚д゚)!

この海域では、1日にも物騒な出来事がありました。それに関する記事を以下に掲載します。
【南シナ海緊迫】越漁船、体当たり受け沈没 中国船か 
 3日のベトナム国営紙タインニエン(電子版)などによると、同国中部クアンチ省沖の南シナ海で1日、10人乗りのベトナム漁船が中国船とみられる外国船に体当たりされ、沈没した。10人は近くにいた別のベトナム船に救出された。 
 国営紙トイチェによると、船長は中国船に体当たりされたと説明。ベトナム漁業当局は中国側に調査を要請した。 
 船長によると、体当たりした船の船体には中国語が書かれており、乗組員は中国語を話していたという。 
 ベトナムや中国などが領有権を争う南シナ海では、操業中のベトナム漁船に対する中国船からの放水や体当たりなどが相次いでいる。
このようなことが、1日に起こったので、米国としても、中国の試験飛行に対して対抗措置に踏み切る可能性を示唆したのだと思います。

それにしても、こうした前触れは以前からありました。それは、昨年の暮れに尖閣付近に機関法を装備した中国の公船が現れたことです。

第11管区海上保安本部(那覇市)によると、昨年12月22日午後3時現在、沖縄県石垣市の尖閣諸島・南小島沖の接続水域(領海の外側約22キロ)内を、中国海警局の公船4隻が航行していました。

うち1隻は機関砲のようなものを四つ搭載しているのが確認されていました。

この船は同日午前8時20分頃に接続水域内に入りました。機関砲のようなものを搭載した中国公船が接続水域で確認されたのは初めてでした。海上保安庁の巡視船が領海に近づかないよう呼び掛けましたが、応答はありませんでした。

これに関する動画を以下に掲載します。



確かにこのようなことは、ありませんでした、カバーで覆われた連装機関銃と思しきものを一つを装備した公船が、尖閣付近に現れたことは以前もありましたが、機関砲を4つ、それもむき出しではっきりわかるようにして、現れたのは初めてのことです。

これに関して、日本の報道機関はあまり報道しませんが、かなり重要な変化です。中国がこのような行動に出るその理由に関して、参考になる記事をこのブログに以前掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
中国海軍、尖閣接近のウラ 米爆撃機の威嚇に習政権“苦肉の策”か ―【私の論評】日本と戦争になれば、自意識過剰中国海軍は半日で壊滅!東シナ海で傍若無人ぶりを働けば撃沈せよ(゚д゚)!
B52を空母に搭載するとこんな感じです 合成写真
これは、去年11月16日の記事です。詳細はこの記事をご覧いただくものとして、この記事では、中国海軍のドンディアオ級情報収集艦が、尖閣付近を単なる通過ではなく、1日で東西に反復航行したのは特異な航行な航行をしたことを掲載しました。

そうして、この記事では、中国艦船が尖閣付近でこのような異常な行動をした背景も掲載しました。その部分についてのみ以下に掲載します。

中国といえば、南シナ海の岩礁を国際法を無視して軍事基地化したことをめぐって、米国と緊張関係にある。
米軍は「航行の自由」と「法の支配」を守るため、先月27日、イージス駆逐艦「ラッセン」を派遣したうえ、米原子力空母「セオドア・ルーズベルト」をマレーシア沖で航行させて中国をけん制した。 
今月8~9日(ブログ管理人注:昨年11月)には、グアムから飛び立った、核爆弾搭載可能なB52戦略爆撃機2機が、南シナ海の人工島近くを飛行するなど、圧力を強めている。中国軍は、こうした米軍の攻勢に目立った動きをみせていない。 
こうしたなか、少し離れた東シナ海で特異な航行をしたのはなぜなのか。
軍事ジャーナリストの世良光弘氏は「情報収集艦の航行は、南シナ海での動きと連動しているとみて間違いない」といい、続けた。 
「中国は、米国が艦船だけでなく、戦略爆撃機まで投入するとは思っていなかったはずだ。対抗措置を取らなければ、中国のメンツが立たないうえ、国内世論の反発を食らう。といって、緊迫する南シナ海で下手に動けば、軍事力で歴然の差がある米軍と衝突する事態になりかねない 
「苦肉の策として導き出したのが、東シナ海への艦艇派遣だったのだろう。『自衛隊が相手ならば、大きな事態にならない』と考えたのではないか。それだけ、米軍の『フリーダム・オブ・ナビゲーション(航行の自由)作戦』で追い詰められているということだ」
そうして、昨年12月には、米軍のB52戦略爆撃機が、南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島で、中国が「領海」と主張する人工島周辺12カイリ(約22キロ)内上空を誤って飛行したことを明らかにしました。中国側から「2カイリ内」だったと抗議を受けたとしています。これは、無論誤って飛行したということは、あり得ないと思います。

怒り心頭に達した米国が、意図して意識してB52を飛行させたのだと思います。もし中国側が主張する「2カイリ内」というのであれば、これは真上を通過したと言ってもいいくらいです。その後12月22日に、機関砲4丁を装備し、しかもそれをむき出しにした公船を尖閣付近に航行させています。

この図式は、もうはっきりしました。南シナ海で米国が中国に対して、報復措置とると、中国としては、もともと手も足もでない、恐ろしい米国に対しては直接行動が取れないので、尖閣付近で何かをやらかして、牽制するという動きに出ているということです。

今後、南シナ海で米国と中国の対立が深まれば、日本としても、これに直接は無関係であるとみなすのは大きな間違いです。

日本の海上自衛隊なども、中国海軍にとっては、まだまだ手も足も出ない相手であり、軍事的に日本が負けることなど当面考えられませんが、それにしても、法整備がきちんなされていません。

もし、尖閣で中国の傍若無人な行動がエスカレートしても、日本としては、満足に武装もしていないような、海上保安庁の船が、中国側に向かって、自制を呼びかけるように促すことくらいしかできません。

こんなことでは、いずれ南シナ海での米国の中国に対する報復がエスカレートした場合、習政権は、中国の国内対策として、苦し紛れに尖閣上陸などの冒険に出るかもしれません。

そうならないためにも、中国の公船が日本の領海を侵犯したり、中国の航空機が日本の領空を侵犯した場合、国際プロトコルに従い、警告したり威嚇したりなどの手続きを踏んだ後でも、侵犯行為をやめない場合は、撃沈、撃墜ができるように、法整備をしておくべきです。

撃沈、撃墜などというと、そんなことをすれば、戦争になるなどと語る人もいるかもしれませんが、明らかな領空、領海侵犯をした場合、国際てきには侵犯したほうが非難されるし、それをもって戦争に理由にはならないし、実際それだけで、戦争になったということもありません。これは、侵犯された国の権利として、認められている当然の権利です。

だから、侵犯された場合は、最終的には撃沈、撃墜をするというのは当然のことです。それは、日本のように平和憲法を持つ国々でも当然の権利とされていることです。日本だけが、その例外ということはあり得ません。

憲法9条の隅から隅まで読んでみても、国際紛争のために武力を用いることは、はっきりと否定していますが、自衛ための戦争や武力に関しては、否定していません。実際、そのようなことは一言も書かれていませんこれは、憲法学者でも少数派の京都学派による解釈です。

京都学派の憲法解釈に従えば、尖閣付近で中国の公船が領海侵犯を繰り返したり、航空機が日本の領空を侵犯して、日本側の警告を無視した場合は、防衛戦争の一環として、これを撃沈、撃墜しても憲法違反などにはなりません。私は、この憲法解釈を支持するものです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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