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2014年10月8日水曜日

中村修二さん「長年の研究が認められうれしい」―【私の論評】15年も以上も続くデフレと、多くのニッポン人が古の日本の心を忘却することで失った、スティーブ・ジョブズも傾倒した日本本来のベンチャー魂をもう一度取り戻そうではないか!

中村修二さん「長年の研究が認められうれしい」



今年のノーベル物理学賞が日本人研究者3人に授与されると決まりました。受賞理由は「青色発光LEDの開発」です。受賞者の1人、アメリカ・サンタバーバラにいるカリフォルニア大学教授の中村修二さんに伺いました。

(Q.今回の受賞をどのように受け止めていますか?)
「青色発光ダイオードを長年研究して、それが認められたということで非常にうれしいですね」

(Q.ご苦労もあったと思いますが、一番苦労されたのは?)

「青色LEDの研究開発、アメリカに移ってからいろいろ裁判に巻き込まれて、その裁判をやっているときが非常に苦労したところでしたね」

(Q.時代を大きく変えられたという実感は?)
「やはり発光デバイスは、光るものは、今後ほとんどすべてLEDに変わっていくと思うので、光デバイスに関しては大きなブレークスルーをやったかなと思っています」

科学ジャーナリストの寺門和人さんからの質問です。

(Q.研究していた時と今の状況、どんなふうに感じていますか?)

「研究を始めたのは1989年からなんですが、青色発光ダイオードを作るにはいろんなブレークスルーが必要で、それをどんどんブレークスルーやっていくためには、徐々に近づいてはいくのですが、しかし、ここまでいろいろなところに使える高輝度の発光ダイオード、あるいは白色発光ダイオードができるとは当時は想像もしていませんでしたね」

(Q.一緒に受賞された赤崎さん、天野さんにはどんな言葉をかけたいですか?どのように3人で交流をしていたのでしょうか?)

「赤崎先生、天野先生は私より10年先ぐらいに窒化ガリウムで研究をされていて、私は89年から始めたのですが、お互い同じ分野で、お互い競争というか、切磋琢磨しながら、ここまでやってきました。今回、一緒に競争してやってきた3人同時に受賞ということで、非常にうれしく思っています」

(Q.中村教授は2000年からアメリカにわたって活躍、研究されていますが、アメリカに出てみて、今後の日本の研究環境について何があったら、より良いとお考えですか?)

「研究者はやはり自由が一番です。アメリカというのは、日本に比べたら仕事環境が非常に自由で、やる気さえあれば、何でもチャレンジできるシステムができ上がっているんですね。

ところが、日本はいろんなしがらみとか年齢とか、極端に言えば年功序列とかがあって、本当に自由にのびのびと研究ができるような環境ではないと思います。

私もですが研究者、開発者というのは、やっぱり自分でベンチャーを自由にできるようなシステムが必要なんです。日本はそういうシステムがないんですよね、ベンチャーをやるようなシステムが。いいアイデアがあれば、即ベンチャーをやると。例えば、アップルのスティーブ・ジョブズみたいに簡単にできるかといえば、日本ではできないですよね。ですから、日本では大手企業のサラリーマンしか生きる道はないんですよね。

ですから、そういう意味でベンチャーを日本でもできるようなシステムにしてほしいですが、実際はできない。非常に日本の科学者、技術者は永遠のサラリーマンみたいになっちゃうという悪いシステムで、そのあたりを今後良くしてほしいです」

(Q.今回の受賞はどちらでお聞きになりましたか?)

「家で寝ていました。午前2時過ぎぐらいに電話がありまして。起きて、電話で非常にびっくりしました」

(Q.中村さんはこれまでも候補者として名前がずっと挙がっていたと思いますが、お休みになって待っていたんですか?)

「寝ていましたが、緊張してたので、寝ていたのかよくわからないような感じですね」

(Q.若い、これから研究の道に入る方へのメッセージを最後にいただけますか?)

「私は小さいころから科学が好きで。科学が好きというのは、研究していくといろんな問題があって、その問題を、謎を解くような、クイズを解くようなイメージです。

そういうのが好きで、何か問題があれば解くのが好きで、それで研究をやったので、若い人も自分の好きなことを見つけて、それに向かって勉強をしてほしいです。

そうすれば、いろんな苦労があっても続けてできると思うので、やはり一番大事なことは、若い人は自分の好きなことを見つけて、それに向かって勉強、あるいは仕事をしていくということですね」

(Q.今までノーベル物理学賞というと、素粒子とか基礎研究的なものが非常に多いという印象が強く、なかなか理解しにくいところがあったのですが、今回、非常に身近な、生活に密着した部分にあるものというところも評価されたのでしょうか?)

「やはりノーベル賞の受賞理由を見ると、人々の生活を良くする研究ですよね。この発光ダイオードというのは省エネということで、電力消費量を従来の光源に比べたら5分の1以下にしますから、これは将来、地球温暖化の問題を良くするとか、省エネということで、人々の環境、生活ライフを良くするということで、そういうことでは、たぶん基礎理論よりも、人々の生活をよくするということで多分受賞したのだと思います」

(Q.これからの目標は?)

「こちらの大学でも、やはり同じように青色LEDとかの研究しています。それは現在の白色発光ダイオードの効率を、今の50%からなるべく100%に近づけようと、さらに高効率化する研究をしています。高効率化するためには、結晶成長やデバイスの構造、基板などを色々と変えないといけないのですが、そういういろいろなことをやって、さらに高い効率、100%に近づくものをねらって研究しています」(カリフォルニア大学サンタバーバラ校・中村修ニ教授)


【私の論評】15年も以上も続くデフレと、多くのニッポン人が古の日本の心を忘却することで失った、スティーブ・ジョブズも傾倒した日本本来のベンチャー魂をもう一度取り戻そうではないか!

昨日のビッグニュースは、何と言っても、日本人3人のノーベル賞受賞です。これは、間違いなく今年の10大ニュースの一つになることでしょう。

本年度の、ノーベル物理学賞受賞者に青色発光ダイオード(LED)を開発した赤崎勇・名城大教授、天野浩・名古屋大学教授、中村修二・米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授が選ばれました。日本人としては一昨年に医学生理学賞を受賞した山中伸弥・京都大教授以来の快挙です。

まずは、この3人の方々の心からおめでとうございます。といいたいです。

さて、これらの3人の方々がテレビなどで、いろいろとコメントされていましたが、私が非常に気になったのは上記の中村修二氏のコメントです。

特に、上の記事の赤字の部分が非常に気になりました。

私もですが研究者、開発者というのは、やっぱり自分でベンチャーを自由にできるようなシステムが必要なんです。日本はそういうシステムがないんですよね、ベンチャーをやるようなシステムが。いいアイデアがあれば、即ベンチャーをやると。例えば、アップルのスティーブ・ジョブズみたいに簡単にできるかといえば、日本ではできないですよね。ですから、日本では大手企業のサラリーマンしか生きる道はないんですよね。

中村修二氏は、スティーブ・ジョブズ氏のことに言及されていますが、実はこのステープ・ジョブズ氏が日本文化などに関心を持ち、かなり大きな影響を受けていたという事実があります。

それに関して、このブログでも何度か紹介したことがありますので、その記事をURLを以下に掲載します。
Appleを復活させた「魔法使い」、ジョブス氏の休職―【私の論評】ジョブスの生き方は、「武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり」という日本人の理想を体現している!?
大衆を魅了し続けるジョブス氏
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事は、スティーブ・ジョブズ氏が亡くなる少し前に掲載したものです。この記事では、ステーブ・ジョブズ氏の「伝説のスピーチ」といわれる、米スタンフォード大におけるスピーチをとりあげました。その動画と、この動画に関する解説をピックアッ付して以下に再掲します。


ジョブスは、上の動画の中で、「死を意識すること」の意義、特にポジティブな面を強調していました。これは、日本の武士道の中の「葉隠れ」の思想とも根本では相通じるところがあります。まさに、「武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり」という言葉を真の意味で実践しているようです。葉隠れは、一部の人々が曲解しているように、死を美化するものではありません。というより、まさに、上の動画でスティーブ・ジョブスが「死を意識すること」の意義と似ています。というより、生まれ育った環境や活躍してる舞台がIT業界であることなど葉隠れの思想がでてきた時代背景とは大きく異なるので、表現や、出てくる行動が少し異なるようにみえても、本質的には同じだと思います。
今の多くの日本人が忘れてしまったこのような生き方、少なくとも、少し前までは、多くの日本人の理想とした生き方、彼の生き方は、それを私た、ちに思い出させてくれます。だからこそ、日本でもジョブスに人気があるのだと思います。今日本では、産業に活気がありません。ジョブスがやってきたような、イノベーションは、少し前までなら日本が行っていたと思います。私は、そのようなイノベーションが行われなくなった今の日本、背景にはジョブスのような一昔前の日本人が理想とする生き方を多くの日本人が忘れてしまったからではないかと、危惧しています。
さて、そう思って現在のジョブスを見ると、あの有名なプレゼンでみせる、黒を基調とした服装、ジーンズという飾らないいでたち、なにやら、戦に挑む日本の古武士のようにも見えてきます。あの全身全霊を傾けて、ものごとに取り組む姿勢とエネルギーは、本質的には「葉隠れの思想」から沸き出でてくるものであることが、理解できます。今の若い世代には、「葉隠れ」と言っても、ほんどの人が何のことかも理解していないようです。いつから、日本の優れた世界に誇るべき伝統文化が、継承されなくなってしまったのか!!本当に残念なことです。
だから、私は、ジョブスを単純にカリスマとは呼びたくはありません。私は、彼を偉大なリーダーであると呼びたいです。日本にこのような生き方をする政治家や経営者が昨今、非常に少なくなってきたことを残念に思います。
“禅”が成功者を生む!あのジョブズ氏も実践―【私の論評】ジョブズの背後には、間違いなく日本文化の存在がある!!
これも、詳細はこの記事をご覧いただくものとして、この記事では、曹洞宗僧侶の枡野俊明氏のジョブズに対する評価などを掲載しました。その部分を以下に引用させていただきます。
そういえば、かのスティーブ・ジョブズが禅に傾倒していた話は有名だ。
「ジョブズの手がけたアップル製品には一切の無駄がなく、枯山水のような美しさがあります。彼は、毎日鏡に向かい『今日が人生最後の日だとしたら、今日やることはこれでいいのだろうか』と問いかけたと言います。今やりたいことに集中する、まさに禅の発想です」。
そうして、この記事は、以下の様に締めくくりました。
私たちは、こうした多くの外国人をも魅了する、伝統文化に培われた日本に育っていますが、そのことを忘れがちです。そうして、その文化を受容して、日々の生活を送っていれば、あまり悩むこともなく、日々やるべきことに集中できるはずなのに、そうではなく、先のことを悩んだり、過去のことに引きずられがちです。
そのようなことから決別するためにも、もう一度日本文化を見直すべきだと思います。座禅など、私も久しくやっていませんか、また、やってみようと思います。私は、この古い伝統文化を思い出し、それこそ、スティーブ・ジョブズがやったように、良いところを現代的に取り入れるということにより、次世代の新しい日本をつくりだすことができるのではないかと期待しています。皆さんは、どう思われますか?
さよならニッポン、新時代の国際人としての心構え―【私の論評】こんにちは、日本と日本人、さよならニッポン、ニッポン人、古から続く国際人としての心構え!!

これも、詳細はこの記事をご覧いただくものとして、この記事では、ジョブズ氏が日本の文化や精神にかなり影響を受けていることに対する反論が寄せられ、それに対する私の対応に関する内容を掲載しました。その部分を以下に掲載します。
さて、このブログの記事を掲載したときに、以下のようなコメントがかえってきました。
『いや別に日本人はそんな精神はないよ。昔から権力に飼いならされることにしか頭の無い人ばっかでしょ。実際ジョブズは「日本のメーカーははまるで海岸を埋め尽くす死んだ魚のようだ」って言い放ったしね』。
さて、このコメントに対する私の対応は、以下です。
「○○様、コメントありがとうございます。いえ、厳然としてあります。これだけ、愚かな、政治家や官僚、それを、助長するような、マスコミの存在がありながらこれだけの国力を保っていられるは、こうした精神を受け継いだ過去から、現在にいたる無数の有名無名の人々努力の賜です。
ジョブズ氏が批判したのは、そういう精神を、忘れた企業の経営者などに向けられものです。
そうでなけれは、たとえば、ソニーの会長など日本の企業経営者や、三宅一生氏のような、デザイナーと親交があったことなど説明がつかないでしょう。
さらに、ジョブズ氏が、かつて、福井県で出家しようとしたことなども、説明がつかないと思います。 また、なぜか今のマスコミは、このようなことを殆ど、報道しなくなつたため、多くの人が忘れていると思います。
もう一度虚心坦懐に、日本や、日本人を見直すことに、より真の姿がみえてくると思います。 ジョブズ氏は、もし日本や、日本人の文化に接する機会がなければ、大金持ちには、なれたでしょうが、あれ程の社会変革は、出来なかったと思います。 これからも、お気軽にお立ち寄り下さい」。
ジョブズが黒タートルを着た理由が今明らかに。きっかけは日本―【私の論評】私たちは、ジョブズ氏のように、日本的なものを再度見直し、自らの活力としていく姿勢が今こそ必要だ!!

この記事では、ジョブズ氏のあの独特の黒タートルネックは、三宅一生氏のデザイナであったことなどを掲載しました。なぜ、ジョブズ氏が黒のタートルネックを着るようになったのか、その理由を示す部分を以下に掲載します。
スティーブ・ジョブズが日本に来たときに、当時の稲森会長にソニーの制服について尋ねたところ、稲森氏は、次のように答えたそうです。
「戦後はみんな服もロクに持っていなかった。だからソニーのような会社では社員になんか毎日仕事に着ていけるものを用意してやらなくてはならなかった。そのうち制服は会社独自のスタイルに発展していき、特にソニーのような会社では社員を会社に結びつけるものになったんですよ、と。それを聞いたジョブズは「そういう結びつきがアップルにも欲しいものだな、と思った」という。
スタイルにこだわりを持つソニーはあの著名デザイナーの三宅一生に社員の制服のデザインを任せていた。その制服はリップストップ(破れ止め加工)のナイロン製ジャケットで、袖のジッパーを外すとベストになる。ジョブズは早速イッセイ・ミヤケに電話をし、アップルにもいっちょベストをデザインしてくれやと頼んだ。
「それでいくつか見本を持ち帰って全社員集めて、どうだい、みんなでこのベスト着たら最高だろ、な、と提案したら、いや〜ブーイングの嵐でたちまちステージ退場さ。あの案はみんなにえらい不評だった」
が、この一件で三宅と親交を得たジョブズは、それからもちょくちょく定期的に彼の元を訪ねるようになる。そして自分だけ制服作っちゃうのも悪くないな、と思うようになった。制服があった方が毎日便利だし(これはジョブズが言ってたこと)、制服を通して自分だけのスタイルを人に伝えることができる、というのがその理由だ。
そうして、私はこの記事を以下のように締めくくりました。
私は、今こそ日本人は、古からの日本と日本人の価値観を思い起こし、戦後に誤って植えつけられたニッポンとニッポン人の価値観は、捨て去り、古から続く、国際人とししての心構えを今一度、復興させるべきときと思います。私は、こうしたことこそが、日本や日本人の国際社会での地位を向上させると、信じて疑いません。
さて、長々とスティーブ・ジョブズ氏が日本の文化に傾倒していて、彼の行動や考え方に大きな影響を及ぼしていることの査証を掲載してきました。
ここで私が言いたいのは無論、中村修二氏批判ではありません。スティーブ・ジョブズ氏が日本の文化に傾倒し自らの思想や行動に取り入れていたように、本来の日本にはベンチャー魂を生みやすい土壌があったということです。
これは、日本人が宗教よりも、さらに根源的な精神的支柱として、「霊を重んじる」ということを実践してきたということと多い関係しています。
これに関しても、このブログに掲載したことがありますので、その記事を以下に掲載します。
「中韓」とは異質な日本人の「精神世界」…仏作家は「21世紀は霊性の時代。日本は神話が生きる唯一の国」と予言した―【私の論評】日本は特異な国だが、その特異さが本当に世界の人々に認められ理解されたとき世界は変る。いや、変わらざるをえない(゚д゚)!

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、フランスの作家マルローの日本に関する言葉を掲載しました。その言葉を以下に掲載します。
「21世紀は霊性の時代となろう。霊性の根源には神話があり、それは歴史の一面を物語っている。世界の神話が現代なお生きているのが日本であり、日本とは、それ自体、そのものの国で、他国の影響を吸収し切って、連綿たる一個の超越性である。霊性の根源に万世一系の天皇制がある。これは歴代天皇の連続性であるのみならず、日本文化の継続性の保証でもあるのに、戦後日本はそのことを忘却してしまった。しかし、霊性の時代が、今や忘却の渕から日本の真髄を取り戻すことを要請している。また文化は水平的に見るのではなく、垂直的に見るべきだ」
元来の日本人は、他の国々とは異なり、確かに宗教を信奉する人も多いですか、そういう人も含めて日々宗教に縛られて生きているのではなく、それよりもさらに人間性の根底に近い、「霊」の世界に生きているのです。

だからこそ、昔から日本人は八百万の神などして、多くの宗教を受け入れ、どのような宗教に対しても寛容であり、もともとそういう土壌であることから、様々な考え方なども受け入れやすく、自由な発想ができる土壌にありました。ジョブズ氏が傾倒した、「葉隠」の思想も、このような精神文化から育まれてきたものであり、だからこそ、ジョブズをも魅了したのだと思います。

だからこそ、明治維新や日露戦争の勝利や、戦後の驚異的な経済成長も可能になったものと思います。そうして、終戦後にも、ホンダやソニーのような従来はイノベーティブだった企業も多数輩出しています。本来、スティーブ・ジョブズ氏の行ったイノベーションなどは、日本の企業がお家芸とするものでした。

しかし、現代の日本はどうかというと、確かに、中村修二氏が批判するように、自分でベンチャーを自由にできるようなシステムがないような状況です。

しかし、上にも示したように日本にはもともとそのような土壌が全くなかったというわけではありません。

特にこの15年程は、デフレが大きく影響しています。これに関しては、以前このブログにも掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
従来の説はほとんどウソだった。日本でベンチャー企業が発達しない本当の理由。―【私の論評】ちょっと待ってくれ!!20年もデフレが続いたことを忘れていないかい?デフレは、ベンチャーの最大の敵であることを!!
アメリカのセクシーな起業家 Polina Raygorodskaya
これも、詳細はこの記事をご覧いただくものとして、以下に現場の日本でベンチャーが振るわない理由を示した部分のみコピペさせていただます。
このように、日本の企業の半分は、デフレ真っ最中というのに、利益を上げているのです。ただし、デフレのために、起業が減っているのは事実ですし、特に最近では、起業するというより、新興企業で、成長している企業がベンチャービジネスのなり手を吸収しているというのが実体だと思います。 
なぜ、そんなこになるかといえば、デフレ気味になってからすでに20年、誰もが否定しようがないデフレに陥ってから、15年にもなります。こんな状況では、日本に限らず、どんな国でも起業が減るのは当然のことです。こんな経済状況下では、起業そのものがかなりリスキーです。上の記事ては、このことを完璧に無視しています。デフレを無視して、あたかも、日本だけが、起業が少ないかのように記載しています。それは、間違いです。 
ベンチャーと大企業との関係でいえば、手塩にかけて作り上げた技術を、ベンチャー企業が大手企業の前でプレゼンテーションするとします。その時に、いつも決まって返ってくる答は「既存技術の価格より安くしてくれないと取引できない」だったのです。大手企業は、技術の価値は認めるものの、それ以上は、踏み込めません。 
日本のベンチャー企業は良いモノを作ることはできます。しかし規模が大きくはないため、「安売り競争」には耐えられません。そのために、優秀なベンチャー企業は、幾度も臍(ほぞ)をかんできたのです。 
私は上の記事のように大手企業の行動を非難しているわけではありません。大手企業の担当者も忸怩(じくじ)たる思いであったと思います。デフレというマクロ環境がすべての企業行動にマイナスの影響を与えていたことを指摘したいだけです。
 さて、巷では、14年前の今回ノーベル物理学賞を受賞中村修二氏のインタビュー記事が話題となっています。

その記事のURLを以下に掲載します。
僕が会社をやめたわけ--青色LEDの発明者 中村修二氏に聞く
14年前の中村修二氏

この記事も、詳細はこれを読んでいただくものとして、この記事は14年前に中村修二氏が渡米する直前のインタービューです。

やはり、日本では、なかなか仕事がやりにくいことを語っています。これは、今も当時もあまり変わりがないようです。

しかし、ここで思い出していただきたいことがあります。

14年前というと、日本は完璧にデフレに突入していました。なにしろ、日本は今年でデフレに突入してから16年目に突入しています。

この状況では、大方の企業はデフレ対応に追われ、新たな研究を続けることは困難な状況に追い込まれていた時期です。とにかく、売上が上がらないので、設備投資は減らし、採用を手控えたり、賃金を下げたり、リストラをしたりして人件費も減らしひたすら債務を返済し、防戦一方にまわっていました。

こういう時代は、中村氏のような人にとってはなかなか生きにくい時代であったと思います。

結局元々の日本は、先に掲載したように、ジョブズ氏が傾倒したように、新しいものに挑戦する気風や、そのための土壌があったのですが、そんなことも消し飛んでしまうくらいの、とてつもない超デフレが本来日本が持っている潜在能力をも破壊してしまったのです。

だからこそ、中村氏が語ったように、その当時から今にいたるまで、日本は研究者や開発者がベンチャーを自由にできるようなシステムがなかなか存立し得ない状況になってしまったのです。スティーブ・ジョブスのように、日本ではなかなかできなかったのです。だから、日本では研究者や開発者が大手企業のサラリーマンしか生きる道がなくなってしまったのです。

デフレ状況では、そもそもベンチャーなど最初から成り立つのが困難なのです。

確かに、日本では昔からベンチャーがアメリカよりは、成り立ちにくい状況がありはしました。しかし、そうはいっても、ソニーやパナソニック、本田のような会社が輩出して、次から次へとイノベーションを実現していた時代もありました。

ソニーやパナソニックなど、もともとは本当に小さな町工場で、ベンチャー・キャピタルなどが存在しない時代に創業しているので、ベンチャー企業とはいいませんが、ベンチャー企業のようなものです。

そのような企業は昔から日本には、たくさんありました。むしろ、現在日本にある民間大企業など最初から大企業として創業した企業などほとんどなくて、小さな町工場のようなところから始めた企業がほとんどです。

そうして、忘れてはならないのは、日本は100年以上の歴史を持ついわゆる老舗企業の数が世界で一番多い国でもあります。これも、素晴らしいことです。やはり、日本の「霊を重んずる精神」がこのようなことを可能にさせているのだと思います。

欧米で初の日本製ヒット家電となったソニーのトランジスタ・ラジオ
TR-610。親のいる居間のラジオで聴けなかった
ロックンロールを、ティーンズたちは部屋で聴けるようになった

日本は、もともとは、新たな企業を育み、それを継続させることもできる素晴らしい能力を秘めた国だったのです。

しかし、最近では、戦後の誤った教育により、このような日本の良いところは教えられず、このような日本古来からの日本人の精神を継承しない、ニッポン人が増えてきました。

戦後70年近くもなると、「霊を重んずる」精神など、理解しない本来の日本人とは異なるニッポン人がでてくるようになりました。

このようなニッポン人が増えたことにより、日本にもともとある、新しいことに取り組む精神が継承されにくくなり、ベンチャーが育まれる環境が細っているところにきて、追い打ちをかけるように、日本はデフレ・スパイラルの泥沼に落ち込み、現代の日本は、確かに、中村修二氏が指摘するような、ベンチャーなどなかなか成り立ちにくい風土になっています。

Sony共同創業者の盛田昭夫と、Apple創業者のスティーブ・ジョブズ。あるカンファレンスの
冒頭で、ジョブズは盛田の死を追悼し、「大きな影響を受けた」と讃えた。



この精神をとりもどすには、まずは何が何でも、デフレから脱却するのが最優先です。そうして、将来的には、たとえデフレに陥ったとしても、すぐに立ち直れるようにすべきであり、それは必ずできます。絶対に二の轍を踏むようなことは、すべきでありません。

それにもう一つ忘れてはならないことは、私達のような成人は、自ら努力して、ジョブズ氏も傾倒した日本人の本来の精神を取り戻すことです。

また、これから教育を受けるこどもたちには、新たな教育によって、昔から継承されてきた、日本人の精神と心を叩き込むことです。

これらを実行することにより、日本は必ず復活します。

私自身は、確かに日本古来の精神や心が継承されにくくなっていて、しかも、長期にわたるデフレによって、日本は相当傷めつけられているのではありまずが、さほど不安は感じていません。

おそらく、デフレから脱却できれば、日本は比較的短期間に、再び世界をリードする国となることでしょう。

なぜ、そんなに確信を持って言えるかといえば、実は日本の精神や心は、日本人の心に潜在的に埋め込まれているからです。それは、日本独特の、習慣や文化として、知らずしらずのうちに私達の心に刻まれているからです。

中村氏は日本で世界初となる、無極性青紫半導体レーザを開発しました。中村氏渡米して米国籍を取得してますが、本人はそれは便宜上のことであって、日本籍を捨てたわけではないとしています。

中村氏も日本人の精神や、心を捨てたわけではないし、中村氏の心のにも、日本の精神、心が刻み込まれているはずです。

私達は、昔からある日本の精神や心を意図して意識して、今後の日本の国づくりやイノベーションに活用していけば良いのです。

そうしてそれは、外国人にとっては難しいことかもしれませんが、それでもステイーブ・ジョブズ氏が実践しています。日本で生まれ、日本で育った私たち日本人が、できないはずはありません。

確かに、最近では日本古来の精神と心を失ったニッポン人が増えていますが、それはまだ大勢を占めているわけではありません。日本人の精神と心を継承した、日本人のほうが、日本ではまだ圧倒的に多数なのです。2000年以上もかけて、醸成されてきた、日本人の精神や心がそんなに簡単に破壊されることなどありません。だからこそ、日本はまた大復活して、世界をリードしていくのです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思わますか?

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