【私の論評】日本のスペンドシフト発進!!
詳細は、上の記事をみていただくものとして、最近の消費に関して気がついたことをまた掲載しようと思います。まずは、上の記事の結論部分を掲載しておきます。
「ただ安いから、流行っているからでなく、どういう背景がある商品なのか(職人のこだわりや質の良さ、どういう想いで作られた商品・施策なのか)をしっかり聞いて下さるお客さまが多い」
と話す。それは贈り物に限った話ではなく、自分で使うものに対してもそうだというのだ。
そして、これからはどんな消費が来るのか。丑田さんは「よく考えられた、意味がある消費が一層進行する」と予想する。そして、具体的にどんな商品が売れるのかについては「作り手の想いなどのストーリーがある商品やアート要素の強い商品、チャリティ的な切り口の商品が売れるのでは」とみている。
私は、この動きそう単純なものではないと考えています。絆の消費もこれからも続くでしょうし、ストーリーのある商品、アート要素の強い商品、チャリティ的な消費は震災の数年前から盛んになっていました。皆さんも、記憶にあるでしょうが、たとえば、ソフトバンクの白戸家のコマーシャルは、はちゃめちゃですが、ある意味ストーリーです。これは、やはり、その当時から、ただ機能や低価格などだけでは売れないことがはっきりしていたので、CMにストーリーをもたせ、商品にもストーリー性を持たせようと試みたものだと思います。これは、トミー・リー・ジョーンズの缶コーヒーのCMにも同じような傾向がみられます。このことについては、以前のこのブログにも掲載したことがあります。その要点だけ、以下にコピペしておきます。
結局のところ、現代では、第一には、新しい商品・製品・サービスを提供するには、敢えて矛盾や、不条理をつくりだし、それをものともせずに、笑い飛ばすとか、日常的で何の不安もないことを訴求することが新たなストーリーを生み出し、顧客に対して訴求する事ができるのです。
そうして、第二に、自ら提供する新しい、商品・製品・サービスに関して、直裁に説明し、その説明によって顧客のライフスタイルをどのように変えることができるか提案できるかが、訴求のポイントとなるということです。
それと、チャリティ的な切り口の商品がよく売れるということは、このブログでは書いたことがないですが、これも従来から社会貢献というキーワードともに、指摘されてきたことです。社会問問題解消などにつなげた商品、エコにつながる商品など、良く売れていました。それに、神戸女学院などのような典型的なお嬢様大学でも、最近の卒論の内容が、消費トレンドなどはすっかり影をひそめ、社会問題に関するものが、9割以上になっています。(下の写真は、神戸女学院)
日本では、失われた20年ということもあって、デフレが続き、消費者の節約志向は、何も一部の人のものというわけではなく、多くの人の基本的なライフスタイルになったものと思います。しかし、こうした節約というのも、長い間続けていれば、何のためにという考えが、多くの人の脳裏に浮かんでくるのは、当然のことと思います。
節約したお金をただ、貯め込むだけではむなしいものがあります。だから、最初は、生活防衛のためだけにやりはじめた、節約で貯まったお金でたまには消費をしたいと願うようになるのは、当然の流れと思います。そうして、そのような消費は、従来のバブルのような消費で単にブランドものに走るというものとは一線を画するのは当然のことと思います。
このようなことから、以前このブログにも掲載したように、やはり、いわゆるスペンドシフトという流れかでてくるのは、当然の流れと思います。スペンドシフトに関しては、以前このブログに掲載していますが、ご覧になっていないかたのために、以下にその要点を掲載します。
自分を飾るより ⇒ 自分を賢くするためにお金を使う。
ただ安く買うより ⇒ 地域が潤うようにお金を使う。
モノを手に入れるより ⇒ 絆を強めるためにお金を使う。
有名企業でなくても ⇒ 信頼できる企業から買う。
消費するだけでなく ⇒ 自ら創造する人になる。
さて、この流れ、以前からも顕著になりつつありましたが、一層顕著になってきたようです。まさに、日本のスペンドシフト発進というところだと思います。今後も、これに関して、何かを気づいたことがあれば掲載させていただきます。
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