金子洋一参議院議員 |
もう5年も前のことだが、民主党政権下の2011年4月6日、民主党の「デフレから脱却し景気回復を目指す議員連盟」(会長・松原仁衆院議員、事務局長・金子議員)の第2回会合が開かれた。その日、連合会長の古賀伸明氏、元東京商工会議所副会頭の中西真彦氏、そして筆者が招かれて話をした。
古賀会長は、「FRB(米連邦準備制度理事会)には、雇用の最大化が政策目標に掲げられている。ところが日銀法には雇用への配慮が掲げられていない。日銀も雇用に対する一定の責任を果たすことを明文化すべきだ」と述べた。日銀法改正を示唆するような踏み込んだ発言に、筆者はイスから転げ落ちるかというくらいびっくりしたが、その後で、金融政策は雇用政策であること、海外では左派政党が金融政策に熱心であることを話した。
後日、古賀会長からもっと話を聞きたいと連絡もあったが、結果として立ち消えになった。おそらく、関係者が働きかけたのだろう。そして、今の民主党には、金融緩和政策を批判する同志社大大学院教授の浜矩子氏のファンだと公言する幹部もいる。
筆者は理系出身なので、理論が正しいかどうかは、理論による予測が現実をどの程度説明できたかに依存すると思っている。しかし、この考え方は必ずしも経済学の世界では一般的ではない。経済学者は、理論について議論するのが好きだが、理論に基づく予測を行わない。
ただし、一般向けの書物では、将来どうなるかを書かざるをえない。
浜氏の学術的な論考については知らないが、一般向けに多数の書物を書いている。それらによれば、1ドル=50円、株価は1万円割れ、日本経済は破綻に向かうと主張しているようだ。
こうした類いの人はほかにもいる。先日、参議院調査会で話した藤巻健史参院議員、テレビでしばしば見かける小幡績慶応大大学院准教授らだ。彼らの株価や為替、債券の動向などについての予測もほぼ完璧に外れている。
(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
この記事の詳細はこちらから(゚д゚)!
【私の論評】奴らは論評をしているのではない!論病に過ぎない(゚д゚)!
金子洋一氏に関しては、民主党ではありますが、以前から彼の経済に関する認識は正しいと思っていましたから、Twitterではフォローさせていただいています。
本来、民主党は金子洋一氏が主張しているような経済対策を採用すれば、政権を担当しているときには、経済をかなり良くできたでしょうし、野党になってからも、まともに自民党というか、経済に関して安部総理や安部総理に近い考え方の自民党議員などとも、対等に渡り合うことができたと思います。
今の民主党、特に民主党の幹部は、経済に関しては的はずれなことばかりで、こと経済となると全く頓珍漢で奇妙奇天烈で破茶目茶な論点で、自民党を批判するので、まともな批判になりません。
上の記事で、高橋洋一氏が指摘している、浜矩子、藤巻健史、小幡績に関して、浜と小幡に関しては、このブログでも過去に掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
【浜矩子】直視せよ!"バブデフレーション"で大格差時代が来る―【私の論評】矩子さまの凄すぎる御託宣(゚д゚)!でも、過去の御託宣はことごとく外れてますね(・・;)
浜矩子 |
有効求人倍率、1.09倍 5月、バブル後の最高更新―【私の論評】経済対策と経済失策には、タイムラグがあるということを知らない変態マスコミ・政治家・似非識者が多すぎ(゚д゚)!リフレは雇用を改善させないんだっけか?
小幡績慶大教授 |
以下にこの記事から一部を引用します。
金融政策を含む、経済対策など、何か手を打ったとして、すぐに効き目がでてくることはありません。だから、金融緩和して、1から2年くらいは様々な指標は良くなりつも、雇用の改善や、賃金の上昇など明らかに体感できるような、経済の回復などないのが普通です。藤巻氏については、なぜかこのブログでは過去に一度も写真を掲載して、本格的に掲載したことはないので、このような論客を掲載しないわけにはいかないので、以下に写真を掲載させていただきます(笑)(゚д゚)!
そんなことは、国レベルでなくても、たとえば、大企業の経営改革だって同じことであり、企業が何かを手を打って、数ヶ月程度ですぐに効果が出ないからといって、その経営改革は間違いであるなどと批判するのは的外れというより、幼稚ですらあります。
こういうことを言う会社の従業員など、物事を知らない馬鹿と受け取られても仕方ないと思います。しかし、国レベルだと、これに近いようなことを言った無責任な人間が、何ら批判もされないというのは、本当におかしなことだと思います。
私は、このような風潮に棹さし、いつも批判してきましたが、最近になってリフレ政策が正しいことを示す事例がいくつも浮かびあがってきました。上の雇用の改善など最たるものです。
そもそも、金融緩和をしたからといって、すぐに最初から賃金などがあがるなどということがないことなど最初からわかっています。金融緩和をして、1年もたたないうちに、やれ給料が上がらないとか、何も変わらないと語っていたような、政治家・マスコミ・識者などは、はっきり言って白痴レベルであり、白痴状況はなかなか改善されるものではないので、これらの人々のいうことなど二度と拝聴するに値しないと思います。それどころか、拝聴してしまえば、判断を誤ると思います。
藤巻健史参院議員 |
1.日銀がマネタリーベースを増やす
2.予想インフレ率が約半年かけて徐々に上昇し、実質金利が下がる
3.消費と投資が徐々に増える
4.外為市場で円安が起こり、徐々に輸出が増える
5.約2年~をかけて、徐々にGDPが増え、失業率が下がり、賃金が上がり、インフレ率も上昇する。その過程で株価も上がる。2013年の4月から開始された、異次元の包括的金融緩和により、上の段階で4番目の段階の途中までいきました。ところが、昨年4月からの8%増税により、金融緩和の効果が腰砕けになり、振り出しに戻ってしまったような状況になりました。
これをもって、上記の三名はもとより、多くの似非識者どもが、金融緩和そのものを失敗としました。しかし、これは完璧に間違いです。
そもそも、上の5つ段階に関しては、金融緩和政策を実行する際に、増税するなどという馬鹿げた経済政策など念頭においていません。 まともなマクロ経済学においては、デフレのときには、増税などの緊縮財政をするなどという愚かなことは主張していません。
本来金融緩和をはじめてから、2〜3年で、デフレからの脱却が可能だったかもしれないのですが、8%増税によって、5年くらいはかかるようになってしまったかもしれません。それだけ、8%増税の悪影響は甚大なものだったのです。
とはいいながら、金融緩和の効果は、特に雇用面では間違いなく進んでいます。今後も金融緩和を継続することにとにより、再びこの段階が進んでいくことは確実であると思われます。
このようなことや統計数値などは、全く無視して、奇妙奇天烈、頓珍漢な論評をするのが、ブログ冒頭記事であげられていた、浜、藤巻、小幡です。
これら三名に限らず、日本でいわゆる主流派といわれる、経済学者どもは多かれ少なかれ、彼らに似通ったような主張を繰り返しいます。
この主流派経済学者のリストは、以下の記事の最後のほうで見ることができます。
「2%インフレ目標未達」の批判は誤解で的外れ―【私の論評】復興を税で賄おうとか、8%増税の失敗を認めたくない輩の多いこの国で、いつまともな経済論議ができるようになるのか?間違いを認める潔さのない人々のリストはこれだ(゚д゚)!
増税の影響がはっきり見られる |
それにしても、かくも多くの、経済学者などが、高橋洋一氏がブログ冒頭の記事でも指摘したように、統計数値なども満足に参照せずに、おかしけな予測を公表して、ことごとく外れています。
まさに奴らの経済論評は、論評ではなく、経済論病と言わざるを得ません。
私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?
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【関連図書】
ブログ冒頭の記事の作者である、高橋洋一氏の書籍を以下に掲載しました。これらをご覧いただければ、論病を説く人たちの呪縛から確実に逃れることができます。
株式会社あさ出版 (2015-02-20)
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高橋 洋一
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