韓国で唯一ノーベル賞(平和賞)を授与された金大中元大統領 |
韓国人でノーベル賞を受賞したのは、平和賞の金大中(キム・デジュン)元大統領ただ一人。いつもの“対日比較”で、知人の韓国人記者などから「日本はこれまで何人受賞したのか」と聞かれることがよくある。「分からないねえ。去年も何人かもらったみたいだし。結構いるよ」。別に嫌みでもない。正直に答えると、相手はたいてい無言になる。
2002年に田中耕一さんが化学賞を受けた際、筆者はソウルに駐在していた。島津製作所の一社員の受賞に韓国社会が衝撃を受けていたのを覚えている。「サラリーマンにノーベル賞を取らせる日本企業とは」などと、当時、韓国メディアはしきりに日本を激賞していた。韓国では、「どうすれば日本のように受賞者を続々と出すことができるのか」という論議が必ず展開される。
「賞とは狙って取るものなのか」。“韓国式ノーベル賞観”に違和感を覚えつつ、「本人の努力の結果でしょう。第一、彼らはノーベル賞を狙って研究していたとは思えない」と答えるようにしている。
名村隆寛
【私の論評】精神的に最初から敗北?反日歴史修正をしている限りいつまでたっても韓国でノーベル賞は無理(゚д゚)!
日本では、昨日のに続いて本日は、ノーベル物理学賞の受賞者に、物質のもとになる最も基本的な粒子のひとつ「ニュートリノ」に質量があることを世界で初めて観測によって証明し、「ニュートリノ」には質量がないと考えられてきたそれまでの素粒子物理学の定説を覆した東京大学宇宙線研究所所長の梶田隆章さんが選ばれました。
梶田隆章氏 |
昨年は、3人受賞者がでて、今年二人です。梶田隆章さんの受賞で、日本人の受賞はこれで、24人です。これに比して韓国は、今年も受賞者なしです。
ノーベル賞の季節が近づくと、毎年韓国では、「今年こそは誰々がノーベル賞を獲得するかもしれない」との報道がなされるそうですが、韓国で毎年肩透かしをくらわされるという状況です。
今年もやはり、このような番組がテレビで報道されました。その内容をかんこく! 韓国の反応翻訳ブログというサイトから以下に引用させていただきます。
科学技術分野のノーベル賞、韓国はいつ頃の授賞可能だろうか
[アンカー]
今年も相変わらず、ノーベル賞の季節が来た。 来週の月曜日からノーベル賞受賞者が発表される予定ですが、我が国でも科学技術分野でノーベル賞受賞者が輩出されるためにどのような努力と準備が必要でしょうか。
今日「科学論評」で調べてみます。 漢陽大学キム・サンソン教授です。 こんにちは 今年の科学技術分野のノーベル賞受賞者発表があと数日も残っていないんですね。 どのような日程で発表される予定ですか?
[インタビュー/キム教授]
ノーベル賞は、この1901年から毎年、ノーベルの命日の12月10日に授賞式を挙行していて今年115回目を迎えることになります。受賞式に先立ち、毎年この頃にはノーベル賞受賞者を確定し発表することになるが、今年は来週の月曜日生理医学賞を皮切りに、火曜日には物理学賞そして水曜日には化学賞受賞者が発表される予定です。
これまで、科学分野では、計575人のノーベル賞受賞者が輩出されたが、よくご存知のとおり惜しくも韓国の科学者はまだ一人もノーベル賞をもらえてませんでした。 参考に隣国日本では、昨年まで科学の分野で計19人のノーベル賞受賞者を輩出しました。 このような理由によって毎年今頃になると韓国科学者のノーベル賞受賞に対する期待や失望が繰り返され、韓国の科学者たちは不本意ながらまるで罪人でもなったように気が引けたりします。
[アンカー]
今年、韓国もノーベル賞受賞者を輩出する可能性があると見ますか?
[インタビュー]
よくご存知の通りに昨年、世界的な学術情報サービス社であるトムソンーロイターが発表した9カ国27人のノーベル賞受賞候補者リストに初めて韓国科学者2人(チャールズ・リー、ソウル大医学部客員招聘教授、ユリョンIBS研究団長)が含まれ、かつてないノーベル賞受賞者を輩出に対する期待が大きかったが、結局、排出されませんでした。
参考にトムソンーロイターではこの2002年から予想者を発表してきているが発表された予定者の約1/3が実際にノーベル賞を受賞するなど高い的中率を示しています。
今年もであるトムソンーロイターでは15人のノーベル科学賞の候補を発表したが、残念ながら韓国科学者の名前を見つけられません。もちろん、ここに名前がないとしてノーベル賞を受けられないわけではなく、我々は来週まで韓国人初のノーベル科学賞の受賞者輩出の消息を期待しています。
[アンカー]
韓国もすでに様々な分野で世界的なレベルの科学技術力を保有しているが、特にノーベル賞受賞の知らせが伝わって来ないないんです。その理由は何と読みますか?
[インタビュー]
ノーベル賞を受賞するのが目標になることでは無いが、韓国の国家競争力に照らしてみると、これまでノーベル賞受賞者を輩出しなかったことが残念なのは事実です。
しかしながら我が国の科学技術現実をじっくり見ると、これまでノーベル賞受賞者を輩出しなかった事は得てして当然な事だと思います。 まずノーベル賞の業績は少なくとも20~30年以上の累積的な業績を見てるもので、我が国の場合、科学技術開発歴史が短すぎる点を挙げることができます。
1966年に韓国科学技術研究所(KIST)の設立以来、わずか50年足らず、研究費の規模の面でも80年代初めまでは国家研究開発事業費の規模が100億ウォン水準にとどまっており、研究開発に当たって基礎研究よりは産業化開発研究費の方がさらに至急な状況でした。
例えば基礎研究を主に担当する大学の場合をみれば、最近は教育を心配するほど、研究開発をたくさんしているが、ここ90年代初めまでは「寝ている象牙の塔」というニックネームが付けられるほど、研究機能がほとんどなかったのです。これまで、基礎研究よりは応用及び開発分野で政府出資と企業などの努力した結果、韓国は今日、半導体、造船、鉄鋼、自動車などほとんどすべての産業技術分野で先進国と肩を並べる水準に到達したのは、大変な成果では無いと否定する事は出来ません。
そうと基礎研究分野の成果も悲観的なものはありません。たとえ少し遅く始めたが、この90年代序盤から基礎研究分野にも重点をおいて努力してきた結果、かなりの成果を出したものと評価されています。例えばSCI登載論文数で世界10位圏であり、質的水準を分けることができる論文被引用数上位1%論文数でも世界15位圏に達しています。
わずか30余年の短い基礎研究支援の歴史に照らしてみると、このように急速な成長を見せているのは非常に希望的だと思います。「雨後のたけのこの」という言葉があります。雨降ったあとには竹の子が恐ろしいスピードで湧き出るように、たとえわずか20余年の短い基礎研究の歴史によってまだはノーベル賞受賞者を輩出していないが、もうすぐ優秀な成果が雨後の竹の子のように噴き出しながら、ノーベル賞受賞も遠くないと思いますし、一度受け始めると、継続して多くの受賞者を輩出するものと期待出来ます。
[アンカー]
それなら、今後の基礎研究分野で優秀な成果が継続して出て、結果的に多くのノーベル賞受賞者を輩出するには、どのような支援と努力が必要ですか。
[インタビュー]
秘法が別に有るわけではないが、様々な要素の中で優秀な人材確保、投資拡大、そして研究インフラの拡充が一番重要だと思います。
まず、最も重要なのは、優秀な人材の確保です。科学技術は何といっても優秀な人材の双肩にかかっていると言うことができます。幼い頃から優秀な人材が科学技術を夢見ることができるようにする土壌を作らねばならず、科学技術界へと進出した人たちが精進出来る様に研究できる環境を造成し、科学技術人たちが尊敬される風土、さらには退職した後も安定的な生活を享受できる環境を作る等、全生涯周期にわたる努力しなければならないのです。
次に、科学技術発展の核心要素の一つである科学技術投資の側面から見て、韓国の国はこれまでとても上手くやってきていると思います。この10年余り(05年~14年)の間、政府の科学技術投資は年平均9.5%増加幅を維持してきており、さらに、IMF事態で困難を経験している時も研究開発投資拡大基調を維持してきました。 たとえ、最近の福祉財政需要急増、税収の不確実などにより、来年度の科学技術分野の政府予算が今年度比0.2%増加した18.9兆ウォンの水準にとどまっているが、国会で超党的な支援があるだろうと期待しています。
[アンカー]
最後に、世界的な基礎研究成果の創出を支援するため、特にどんな点にもっと気を使わなければならないでしょうか。
[インタビュー]
失敗を恐れて安全な研究だけを志向する研究の風土、研究費が多い大型課題を好む、協同研究の風土の不足、研究者尊敬文化の不足、供給者中心の研究費支援などを早急に変えていかなければならないだろうと思います。
その中でも特に強調したい事項は、基礎研究費の支援方式の再検討です。
ノーベル賞のような成果は一本に没頭できる環境づくりが重要だと思います。そのためには研究費持続性が一番重要です。最小限の研究費を途切れることなく持続して支援することにより、流行に流される必要もなく、渡り鳥のようにあちこち手を出す必要も無く、気兼ねせずにやりたい研究、得意な研究にだけ没頭できる環境を作ってくれなければならないのです。
隣国日本の場合も、とても豊かではないが、最小限の研究費を持続して支援することにより、理工系大学教授が研究費の心配なく、したい研究を持続して行うことのできる環境の中で、世界的な成果を多く創出して多数のノーベル賞受賞者を輩出していることを参考にすることができます。
[アンカー]
基礎科学研究に対する支援が継続して後押しされ、我が国でもノーベル科学賞の受賞者が排出される嬉しい知らせが伝えられたらいいです。 今までの漢陽大学キム・サンソン教授でした。 ありがとうございます
上の記事では、韓国から科学技術分野のノーベル賞受賞者が出ない背景を、金教授は「わずか30余年の短い基礎研究支援の歴史」のせいにしています。私は、決してそうではないと思います。
なぜなら、韓国からは、欧米にもかなりの数の留学者がいて、中にはアメリカやヨーロッパでながらく研究している研究者も存在します。その中からも受賞者が未だに一人も出ないということから、これだけが、理由とは思えません。
何か根本的な原因があるに違いないと思います。私は、そもそも韓国にはまともな学問を醸成するような背景に欠いているのではないかと思います。
まずは、そもそも学問の基本姿勢というものが、まだまだないがしろにされています。学問の基本姿勢として重要なことをアインシュタインが語っています。それに関しては、このブログにも過去に掲載したことがありますので、その記事のリンクを以下に掲載します。
BOOK REVIEW 『これからの思考の教科書』- ビジネススキルとしての思考法を順を追って学べる良書―【私の論評】常に革新的であるために、一つの思考方法に凝り固まるな!!アインシュタインと菅総理大臣から真摯に学ぼう!!
アインシュタインと菅元総理 |
アインシュタインといえば、あの相対性理論で有名です。特にその中でも、「E=MC2」という式は、統合的思考の産物です。わずか、この一行の式の持つ意味はまるで、広大な宇宙のようです。
こうした、アインシュタイン自身が自分の業績について語った言葉が印象的です。「私の理論は、すでに先人がそのほとんどすべてを開拓したものです。私が付け加えたのは最後のほんの!%程度くらいにすぎません」。これは、かなり、謙遜した言葉と受け取られるかもしれません。しかし、真実です。
アインシュタインは、先人が開拓した物理の理論を情報として、徹底的に、頭の中にインプットしたのだと思います。そうして、そこから、様々な知識を生み出し、その過程で、無論、論理的思考と、水平的思考を駆使し、最後の最後で、統合的思考方法を適用して、壮大な理論を「E=MC2」という、単純な公式としてまとめあげたのです。わずか、!%といいながら、その1%は、偉大であり、人類の金字塔となったのです。
本当に新しいことなど、この世にほとんどありません。現実は、先人たちの努力に負うところが、大きいです。それに全く新しいことをほんの1%も付け加えることができれば、ノーベル賞級の研究になるのです。現在のノーベル賞受賞者の人々も、過去の受賞者や、その他の無数の人々の研究に負うところが非常に大きいです。
だから、すべて学問を志す人は、先人の業績を虚心坦懐に真摯に学ぶ必要があります。これが、まずは学問の基本中の基本だと思います。これができない人には学問などできないと思います。できたとしても、似非学問に過ぎません。
これを学問の基本姿勢とすると、韓国の場合、この精神にあまりに欠けています。特に、歴史の分野では、反日的歴史修正が韓国の常です。
慰安婦の虚偽、強制連行の虚偽など、韓国ではまことしやかに、韓国に都合の良い歴史の修正が行われ、学校などで教えられています。それにだけではなく、韓国内で流布している歴史は、古代・中世に関してはほとんどファンタジーです。
近代史ですら、まとに読むと、ファンタジーの部分が多いです。現代史は、先に述べたように、ファンタジーなどはるかに凌駕して、修正の連続です。
世界四大文明の源は韓国だったとする、韓国の歴史ファンタジー |
こうした、歴史教育を低学年から受けている韓国人に、アインシュタインが語るような学問の基本姿勢が身につくはずはありません。まずは理系、文系など関係なく、学問を志すなら、まずは先人の業績を何も加えない、何も引かないという精神でまずは全部受け入れて、真摯に学ぶ必要があります。
日本は、韓国の近代化に相当力をつくしてきました。戦前も、戦後もかなり尽力してきました。しかし、その近代化の歴史を韓国は、真摯に学ぼうとせず、歴史を歪めて受け入れています。
世界の中で、先進国から発展途上国に、発展途上国から先進国になった国は滅多にありません。あるとすれば、日本とアルゼンチンだけです。日本は、発展途上国から先進国になりました。アルゼンチンは、先進国から発展途上国となりました。
このような稀有な例、特に韓国の隣の日本に関しては、韓国としては、真摯に研究すべきです。
世界の中で、先進国から発展途上国に、発展途上国から先進国になった国は滅多にありません。あるとすれば、日本とアルゼンチンだけです。日本は、発展途上国から先進国になりました。アルゼンチンは、先進国から発展途上国となりました。
このような稀有な例、特に韓国の隣の日本に関しては、韓国としては、真摯に研究すべきです。
これは、日本の明治前後の先達たちとは、大きな違いです。幕末の志士たちは、尊皇攘夷を標榜しながらも、和魂洋才をキャッチフレーズに、西洋の科学技術などを積極的に受け入れました。さらに、大日本帝国憲法を制定する際にも、当時の世界最強のイギリスの憲法もかなり参照しました。
ただし、イギリスの場合は、憲法典は制定されておらず、慣習法が多いので、憲法典をつくるにあたっては、イギリス憲法を参照して憲法典化されたベルギー憲法をかなり研究しました。しかし、その憲法典を参照するにしても、憲法の本質は「我々は何者か」という意味での日本の歴史を徹底的に参照してから作成しています。
このような精神が残っているからこそ、今の日本は、様々な偏向した考えがありながらも、特に科学技術の分野では、その精神が息づいており、それが背景となり日本がノーベル賞受賞者を排出する要因となっていると考えられます。
しかし、韓国の場合、このような真摯な精神には欠けていると思います。このような反日歴史修正を続けている限り、韓国には科学技術分野においても、ノーベル賞を受賞するような人は出てこないと思います。韓国であろうが、なかろうが、歴史ファンタジーを教育するような国では、まともに学問を尊重する精神など宿ることはないです。
私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?
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