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2016年5月14日土曜日

STAP現象の確認に成功、独有力大学が…責任逃れした理研と早稲田大学の責任、問われる―【私の論評】日本的な抗えない「空気」に流されるな(゚д゚)!

STAP現象の確認に成功、独有力大学が…責任逃れした理研と早稲田大学の責任、問われる


Ruprecht-Karls-Universitaet Heidelberg  ハイデルベルク大学 写真はブログ管理人挿入以下同じ
今年3月10日、ドイツの名門大学、ハイデルベルク大学の研究グループがSTAP関連の論文を発表した。論文タイトルは『Modified STAP conditions facilitate bivalent fate decision between pluripotency and apoptosis in Jurkat T-lymphocytes(邦訳:修正STAP条件によって、JurkatT細胞の運命が多能性と細胞死の間で二極分化する)』である。

海外の一流大学が、いわゆる「STAP現象」の再現実験を行ったということで話題となっている。以下に同論文の概要を紹介する。

<(1)序論:STAP論文は撤回されたが、低pHの刺激による万能性獲得の可能性は、がん、または、がん幹細胞の分野においては魅力的な課題である。

(2)実験:そこで、理化学研究所と米ハーバード大学から発表されたプロトコルを改変して、セルライン化されたT細胞に刺激を与える実験を行った。

(3)結果:当グループが見つけたpH3.3の条件では、酸処理後、多能性マーカーの一種であるAP染色陽性細胞の割合が増加した。AP陽性の多能性細胞は酸処理ストレス下を生き延びて優位に増加。

(4)考察:小保方晴子氏【編注:一連のSTAP細胞論文問題をめぐり2014年12月に理研を退職】が英科学誌「ネイチャー」で発表したプロトコルでは成功しなかった。それは、使用している緩衝液の緩衝能が適していないことが理由として考えられたので、それも変更した。

一番の発見は、このような瀕死のストレス条件では、Acute T-cell leukemia(ヒト急性T細胞白血病)の細胞株である JurkatT細胞が、万能性を獲得するか、もしくは死ぬかの間で揺らいでいることである。何がそれを左右するのかを探るのが今後の課題だ>

わかりやすく解説すると、以下のようになる。

<小保方氏が発見したSTAP現象を、がん細胞の一種であるJurkatT細胞を用いて再現実験を試みた。同細胞に対しては、小保方氏がネイチャーで発表した細胞に酸性ストレスをかける方法ではうまくいかなかったため、独自に修正した酸性ストレスをかける方法を試してみたところ、細胞が多能性(体のどんな細胞になれる能力)を示す反応を確認した。それと同時に細胞が死んでしまう現象も確認されたので、何が細胞の運命を分けているのかを探っていきたい>

小保方氏

    がん細胞の分野で研究の価値大 

    今回の論文で多能性を確認したAP染色陽性細胞は、小保方氏らのSTAP論文でも発現が確認されている多能性マーカーのひとつである。細胞が酸性ストレスによって多能性を示すという反応は、まさに小保方氏が発見したSTAP現象そのものだ。

世界的に活躍する国際ジャーナリストで、自身もニューヨーク医科大学で基礎医学を学び医療問題に関するリポートも多い大野和基氏は、同論文を次のように評価している。

「STAP現象の論文は撤回されたが、少なくともがん細胞の分野ではまだまだ研究の価値がある、ということだ。細胞の多能性に対する酸性 pH の効果は、がん生物学(がん幹細胞も含む)の分野では、注目されるトピックであり、STAP細胞が、がん細胞ではできた可能性があることを、このハイデルベルク大学の論文は示している。

また、この研究者らの実験では、小保方氏が確認した多能性を示すOCT4の発現を変えることができなかったようだが、異なる結果として、De Los Angelesほかが、STAPプロトコルのような、強いストレスでOCT4の発現が増加した例を紹介している。

ともあれ、『ネイチャー』のSTAP論文撤回後、海外の大学、しかもハイデルベルク大学においてSTAP現象を確認する実験が行われたことは注目すべきことである」

がん細胞の一種であるJurkatT細胞に対して、小保方氏が行った方法ではうまくいかなかった理由について、ある生物学の専門家は次のように分かりやすく説明してくれた。

「細胞の種類によってストレス反応に違いがあることも一因と考えられます。小保方氏はがん細胞以外の細胞を使っていたため、ストレスをかけるpHの違いが出ても不思議ではありません。

また、培養系の実験では、緩衝材の違いはもちろん、試薬のロット(製造日)差によっても結果が違ってくるというのは周知の事実ですし、シャーレのメーカーによっても結果に違いが出ることがあるほどです。それほど微妙な調整が必要な世界であり、プロトコル(手順)通りにやっても同じ結果が得られないことは普通です。

ハイデルベルク大学の研究グループは試行錯誤の結果、独自にSTAP現象を確認する方法を見いだされたのではないでしょうか」

日本国内では、マスコミによる異常な偏向報道によって、完全に葬り去られたように印象づけられたSTAP現象だが、そのような先入観もない海外の大学によって再現実験が試みられた事実は大きい。

    日本の専門家たちの間違い

一部の専門家は、小保方氏がSTAP細胞のレシピ(詳細な作製手順)を公表するサイト「STAP HOPE PAGE」を開設した際にも、「STAPを今さら研究する研究者は世界にどこにもいない」と批判していたが、それが完全な間違いであったことが証明された。

ネイチャーのSTAP論文が撤回された理由は、小保方氏が発見した「STAP現象」の否定ではなかったことは前回記事で述べた通りである。

小保方氏の人権を蹂躙するかのようなマスコミがつくり上げた世論に同調し、常識を逸脱した禁じ手まで使って論文をなきものとして責任逃れをした理研や早稲田大学と比べ、真摯に生物学的現象を追究するハイデルベルク大学のニュートラルな姿勢は、科学に向き合う本来のあり方を教えてくれる。

ハイデルベルク大学が発表した今回の論文によって、STAP現象に対する世界的な関心が再び高まっていくかもしれない。

(文=大宅健一郎/ジャーナリスト

【私の論評】日本的な抗えない「空気」に流されるな(゚д゚)!

上の大宅健一郎氏の記事にある、ネイチャーのSTAP論文が撤回された理由が、小保方氏が発見した「STAP現象」そのももの否定でなかったことを示す記事のリンクと一部引用を以下に掲載しておきます。
【STAP論文】若山教授、共同執筆者に無断で撤回が発覚…小保方氏捏造説へ誘導【前編】
 今年3月28日、兵庫県警は神戸の理研の研究室からES細胞が盗まれたとする窃盗容疑に関して、容疑者不詳のまま捜査書類を神戸地検に送付して捜査を終了した。これは、小保方氏のES細胞窃盗容疑はなくなったことを意味する。同じ容疑での告発はできないため、小保方氏が同じ容疑をかけられることは完全になくなったが、これを報道したマスコミはほとんどなかった。
 当時、小保方氏は、細胞に刺激を与えて万能性を示す状態となる「STAP現象」を担当しており、これは米ハーバード大学のバカンティ研究所でも成功させていた。小保方氏が記者会見で「200回以上成功した」というのは、このSTAP現象のことを指している。 
STAP細胞」実験の過程
一方、若山氏は小保方氏が作成したSTAP細胞から、ES細胞のように増殖力を持つSTAP幹細胞をつくり、キメラマウスを作成するのが担当だった。

STAP論文における小保方氏の写真の取り違えが判明し、マスコミの加熱する報道が起こり始めると、突如として若山氏は「論文撤回」を主張するようになる。しかも、理研の故・笹井芳樹教授やバカンティ教授など論文執筆者たちの承諾を得ないまま2014年3月10日、NHKの取材に対して勝手に論文撤回発言を行った。論文撤回するかどうかは、共同執筆者全員の賛同を得て初めて成り立つものであり、1人の執筆者が独断で行えるものではない。明らかなルール違反だった。 
 この無責任な発言によってマスコミの報道が一気に沸騰し、修正で済むはずだったSTAP論文は「捏造」というキーワードと共に悪意ある偏見の目で見られるようになり、「重箱の隅をつつく」指摘が止まらなくなる。そして、STAP細胞そのものがなかったことになっていく。 
 このNHK報道を契機として、若山氏は一方的に情報をリークできる立場を確保していく。特にNHKと毎日新聞への度重なる意図的なリークによって、自身に有利な世論を形成できる立場を得ていた。論文執筆者たちは、若山氏との話し合いの前に同氏の言い分を報道で知るという異常な事態となる。 
 この「空気」を追い風に、マスコミを通じて情報発信できる立場を得ていた若山氏は、さらに追い打ちをかけるような情報を発信する。
【STAP論文】若山教授、小保方氏を捏造犯に仕立て上げ…論文撤回理由を無断で書き換え【後編】
若山氏 
 若山氏は論文撤回において、共同執筆者の承諾なしに単独行動を繰り返すことになる。(論文)著者間で行われていたやりとりは、常に公開前にマスコミへとリークされていく。アメリカの著者のもとにNHKから取材が来たとき、著者間でしか知り得ない情報をすでにNHKが入手していたという。 
 さらに、STAP論文が掲載された英科学誌「ネイチャー」に対する論文撤回の連絡も若山氏が独断で行うようになり、若山氏が責任著者でない論文(バカンティ教授が責任著者)に関しても、独自で撤回のやりとりを行っていたという。 
 さらに若山氏は常軌を逸した行動に出る。 
 14年6月、論文執筆者たちが事態を収拾するため、著者全員が論文撤回に同意した。その時同意した内容が若山氏によって巧妙に書き換えられたのだ。
同意書には「STAP幹細胞は若山研に決して維持されていなかったマウスの系統であった」と書かれていたが、もともとの同意書には「STAP幹細胞は若山研に維持されていたマウスのES細胞の系統と一致する」と書かれていた。若山氏は「誰かが勝手に書き換えた」と新聞で一方的に発表していた。
 小保方氏が真相を確かめるために「ネイチャー」編集部に問い合わせると、若山氏が誰の相談もなく撤回理由を修正するメールを勝手に出していることが判明する。そして「ネイチャー」編集部は若山氏が送ったメールを転送してきて、それが物証となり若山氏の単独行動が明らかとなる。

これにより、STAP論文の撤回理由は、若山氏が作成したSTAP幹細胞に疑義があるということになった。しかも、事実とは異なる可能性、誰かがマウスをすり替えた可能性を示唆しつつ。つまり、STAP論文の撤回理由は「STAP現象」の否定ではなかった。
 小保方氏が希望(HOPE)を託した「STAP HOPE PAGE」には4月5日現在、107カ国からアクセスがあるそうだ。アメリカハーバード大学、マサチューセッツ工科大学、スタンフォード大学、ロックフェラー大学、イギリスのケンブリッジ大学など、世界中の著名な大学や公的生物学系研究機関、大手製薬会社からもアクセスが続いているという。サイトの広報活動を一切していないにもかかわらず、サイトの影響力は世界中に拡大している。 
 一方的な偏向報道で雲散霧消したと思われたSTAP細胞の存在は、ふたたび小保方氏のサイトにより息を吹き返してきたようだ。小保方氏が望んだように、いつしかどこかの国の科学者が、STAP細胞を再現する日が訪れるのだろうか。
さて、この記事の後に、ブログ冒頭の記事のように、 ハイデルベルク大学の研究グループがSTAP関連の論文を発表したのです。そうして、海外の一流大学が、いわゆる「STAP現象」の再現実験を行ったということで話題となったのです。

なお、STAP現象については、他の研究チームもその存在を確かめています。それについても、このブログで以前紹介したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
小保方さんの発見は真実!ネイチャーにマウスの体細胞が初期化して多能性を持つ「STAP現象」がアメリカの研究者により発表される―【私の論評】日本のマスコミや識者もSTAP細胞騒動を二度と繰り返すな(゚д゚)!
小保方さん
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、小保方晴子さんの発見した「外部ストレスにより体細胞が初期化して多能性を持つ」「STAP現象」が存在した事を報告する論文が、科学雑誌「ネイチャー」の姉妹紙でオンライン専用媒体「Nature.com SCIENTIFIC REPORTS」に2015年11月27日付けで掲載されたことを掲載しました。

以上の例の他にも、従来からSTAP現象の研究は多く行われていました。それにさらに小保方さんのSTAP騒動の後にも、上記2つの研究があったということで、少なくとも小保方晴子さんの研究が正しくなかったとはいえない状況になったものと思います。

狭義の意味では、STAP細胞は存在していました。STAP幹細胞は樹立できなかったのですが小保方さんが実験で観察したようにSTAP細胞は存在していた可能性も否定できなくなりました。それが裏付けるのが以上の2つの研究です。

小保方さんも米国の研究者グループも、ストレスを与えられた細胞が初期化する姿を観察しており、細胞が逆分化していくことを報告している点、非可逆性であるとされている細胞の定説を覆していることになるのかもしれません。これは、まさに千島学説的な研究成果と重なるものです。単に多能性細胞としての実践価値のあるなしにかかわらず、この重要な観察事実を無視することこそ非科学的なことではないでしょうか。

いずれにしても、小保方さんの「STAP細胞はあります」という主張を完璧に否定することはできない状況にはなったものと思います。



人間は不完全ですから、誰でも間違いや失敗をすることはあります。しかし、その後でそれを単に個人の倫理観に委ねていては、何も解決しません。単に「あいつが悪い」で終わってしまいます。

そうして、それを起こしてしまった、システムや背景など何も改善されません。マスコミはまるで、倫理判定装置のような見方で報道するのではなく、こうした観点から、報道すべきですし、理研の幹部や、文部省は、このような観点から調査をするのはもとより、その結果から、理研のシステムを変更するとか、危機管理システムを創設するか、内容を変更するなどの具体的な行動をして、このような事件を再発しないように、あるいは似たような事態が生じた場合には、早めにリスク管理行動を起こして、傷口が今回のように大きく広がることを阻止すべきです。

結局この問題、まともな意思決定ができていないため、過度に小保方さんに責任をかぶせることで、無理やり事態の収拾をはかってしまったようで非常に後味が悪いです。

そうして、なぜこのような状況になったのかといえば、いわゆる日本的な抗えない「空気」があったのだと思います。

空気とは、その場の雰囲気・流れのことです。これを敏感に察することを「空気を読む」といい、読めない人は「空気が読めない」と言われます。ちょっと俗語ぽっく「空気嫁(読め)」や「KY」などとも言われたりします。

しかし、場の空気をあまりにも重要視し過ぎると群集心理(集団心理)のスイッチが入り、多数派の側が合理的な是非を判断しないまま特定の時流に飲み込まれてしまい、暴動やパニック、その他社会にとって好ましくない事件を引き起こしてしまうという問題もあります。

インターネットの掲示板などが荒れるといった現象も群集心理が生み出す典型的な現象の一つです。そういう意味では、あえて「場の空気を読まないで警鐘を鳴らせる人」という存在も一定数必要です。しかし場の空気を「読まない」と「読めない」とでは大違いなので要注意ではあります。

「空気」の研究

この「空気」については、山本七平氏が『空気の研究』という書籍にまとめています。この書籍によりば、昭和期以前の人びとには「その場の空気に左右される」ことを「恥」と考える一面があありました。しかし、現代の日本では“空気”はある種の“絶対権威”のように驚くべき力をふるっています。この書籍では、あらゆる論理や主張を超えて、人びとを拘束するこの怪物の正体を解明し、日本人に独得の伝統的発想、心的秩序、体制を探った名著です。

この書籍では、日本人が 抗えない”空気” が醸成される理由を究明しています。空気の事例として、太平洋戦争に突入する時、誰もがアメリカには勝てないと思っていながら、その場の空気に拘束され、よくわからないまま戦争を始めてしまった例が代表格です。

山本氏は、空気が発生する必要条件として、「対象の臨在感的な把握」を挙げています。これはすべての民族が行う感情移入を前提としていますが、日本人は感情移入を絶対化して、それを感情移入とは考えないで、逆に対象に支配されてしまう状態になると言います。
”臨在感”は、やや分かりにくい表現ですが、”まさにその場にいる” 感じで、ものごとを捉えることです。

例えば、人骨に対する反応が示されています。日本人とユダヤ人の遺跡発掘プロジェクトで人骨がどんどん出てきたときに、ユダヤ人は人骨を物質として捉え平然としているのに、日本人研究者は人骨という対象を絶対化・物神化して、病気になってしまうのです。

さらに、遺影に対する反応では、裁判などで被害者の遺影を見ると、それを絶対化してしまい、被害者の立場に同調してしまうといいます。

絶対化する対象は、人骨という物質や、遺影などのイメージ(像)に留まらず、スローガンなどの言葉も含まれます。一昔前は、「先進国に追いつき、追い越せ」という言葉を絶対化して、そのような空気に支配されてしまったのです。

サラリーマンの飲み会で”脱サラしよう”と盛り上がる空気も事例として挙げられています。ただ、そのような時、誰かが「先立つ金がないよなあ」と水を差し、醸成された空気が崩壊する場面が描かれています。

ここで言う「水」とは水を差すという行為で空気を壊すのですが、それとは逆に、壊れやすい空気の絶対化・継続化を促すものと山本さんは捉えています。水とは、日本人の日常(通常性)を支える情況論理としています。

これには、若干の説明が必要でしょう。山本さんは、「固定倫理(論理)」、「情況倫理(論理)」と、情況倫理から派生する「辻褄が合わない論理」を比較しています。

簡単に言えば、固定論理とは、善悪などを固定・絶対的に考えることです。情況論理とは、固定論理的に考えず、その場その場の情況に応じて善悪などを考えること。辻褄が合わない論理とは、情況論理を採用する日本人が陥りやすい非論理的な考えを指します。


まさしく、本来小保方さんの論文など、固定論理で考えれば、本来さほど大きな問題でもなかったものです。

生物学は、結果が重視される世界です。結果が正しいならば、論文の執筆上のミスによって、その結果を否定することはできません。

たとえば、14年4月25日、STAP論文に疑義がかかった後、理研の野依良治理事長(当時)が理研内部の研究員に対し「論文を自己点検するように」と指示を出しました。その後、修正された論文はかなりの数に上ったのですが、論文が撤回となることもなく、この事実が報道されることもありませんでした。

さらに、STAP問題に対する調査委員会の委員のほとんどに論文の疑義がかかったのですが、その委員らはホームページなどで説明を行い修正することで終わっています。当時、小保方氏がホームページなどで情報発信することを禁じられていたことを考えると、非常に不公平な対応です。

また、小保方氏の早稲田大学時代の博士号が剥奪された際にも、早大の内部調査で博士論文89本に不正が見つかり、そのほとんどが修正だけで済み、小保方氏のような博士号剥奪処分はありませんでした。

14年4月、iPS細胞の発見でノーベル賞を受賞した京都大学の山中伸弥教授の論文の画像にも疑義がありました。山中教授は論文の内容自体は正しいものの、自分以外の共同研究者の実験データが残っていなかったとして「心より反省し、おわび申し上げます」と謝罪して、この件は終了しました。

小保方氏の場合も今後STAP現象が続々と確認されれば、その成果を誰も否定することはできなくなるはずです。

山中伸弥教授

山本氏は、先に挙げた情況論理の基盤としての日本的な親子関係のような人同士の関係、組織内での人間関係のあり方を指摘しています。

これは、簡単に言えば辻褄が合わない主従関係であり、儒教を基本としながらも、それに日本的なアレンジをきかした人間関係の基盤で、「クローズド組織」に典型的に見られるものです。

疑似親子関係の中で、偉い方から「ある力」が加えられると空気ができると、当然、子分とか、その場にいる人間は、「対象を臨在感的に把握」する感情移入をする人たちで、水を差すことはあっても、その都度の情況に応じた論理で、場に追随してしまうのです。

これに関しては、増税論議があります。8%増税のときには、財務省はもとより、東京大学を頂点とする日本の主流派経済学者のほとんどが、8%増税は当然としていました。これに対して、少数ながら増税に反対する人々も存在していて、私も増税には反対でした。

なぜ反対かといえば、この世界にはマクロ経済学という学問が存在しており、この学問からすれば、どう考えてみても、デフレから完璧に抜けきっていない時に、緊縮財政の一手法である増税をするのは間違いであり、本来は積極財政である、減税などをすべきだからです。

しかし、現実にはマクロ経済学の基本は全く無視され、財務省、経済学者、マスコミまでがこぞって8%増税をしても日本経済への影響は軽微としたため、擬似親子関係によりほとんどの政治家が増税賛成の「空気」に迎合したため、安倍自民党政権もこの空気に抗うことはできず、実施されてしまいました。その結果は、皆さんご存知の通り大失敗でした。

しかし、この『空気』のせいか、増税賛成派の人々は現在においてもなお、自分の過ちを認めるような発言はしません。

それは、STAP騒動に関しても同じです。理研や文部科学省、マスコミまでが、擬似親子関係により、問題の本質を小保方さんの倫理問題にすり替えてしまいました。

このようにして、「日本的な抗えない空気」は醸成されるのです。

結局のところ、理研も文部科学省の誰も、今回の件に関して、リスク管理の面から批判されることもなく、リスク管理に対する脆い理研の体質はそのまま温存されることになりました。そうして、日本では未だに『STAP細胞はまがい物』との通念がまかり通っています。

対米戦争開戦が正しいとする説、デフレから脱却してない中での消費税増税が正しいという説、STAP細胞はまがいものであるという説、そうして上では掲載しなかったものの、安保法案は「戦争法案」であるという説などは、すべてこうした『空気』がもたらしたものです。

「腰抜け東条、勝てる戦争なぜやらぬ!」と煽った対米開戦直前の朝日新聞の紙面 
人間関係を円滑にするために、空気を読むことは大切なのです。しかし、それに流されてしまってはいけません。それはそれ、自分は自分で別物として受け取らないといけないのです。

そういう意味では、その場の空気を読むことに加え、その空気の流れを読めなければならないということです。

もしも、好ましくない方向に流れていたら、時にはあえて空気を読まないようにしないといけないのです。

しかし、未だに日本では、こうした『空気』に左右され、間違いが正されないということが往々にしてあります。ではこうした空気に流されないようにするためには、どうすれば良いのでしょうか。

それには、自分の頭で考え、自分の言葉で語り、自分の足で立つことです。それには、まず物事を正しく知ることです。自分の手で生きていくことによって、『空気』から脱却することができるのです。そうして、空気に流されることなく、時には自分の価値観や、ライフスタイルを追求するために人に嫌われることも厭わないようにするのです。そのことによって、人から操作されない自分を確立して、自分自身が自分の主人公になるのです。それこそが、『空気』に流されない唯一の道です。

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2015年12月12日土曜日

小保方さんの発見は真実!ネイチャーにマウスの体細胞が初期化して多能性を持つ「STAP現象」がアメリカの研究者により発表される―【私の論評】日本のマスコミや識者もSTAP細胞騒動を二度と繰り返すな(゚д゚)!

小保方さんの発見は真実!ネイチャーにマウスの体細胞が初期化して多能性を持つ「STAP現象」がアメリカの研究者により発表される

小保方さん

▼ブログ管理人より注意▼
以下専門的記述が続きますが、生物学などの専門知識のない方には、読んで理解するのは、難しいと思います。結局以下の文章での結論は、小保方さんの「STAP細胞は存在します」という発言は、おそらく正しいということがいえるということです。

これを念頭において、以下の文章を読んでいただくか、あるいは読み飛ばして【私の論評】を読んでいただければ、幸いです。 

以上
▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼

 小保方晴子さんの発見した「外部ストレスにより体細胞が初期化して多能性を持つ」「STAP現象」が存在した事を報告する論文が、科学雑誌「ネイチャー」の姉妹紙でオンライン専用媒体「Nature.com SCIENTIFIC REPORTS」に2015年11月27日付けで掲載されました。


『Characterization of an Injury Induced Population of Muscle-Derived Stem Cell-Like Cells』 損傷誘導性による筋肉由来の幹細胞様細胞(iMuSCs)
http://www.nature.com/articles/srep17355
※下記に論文の自動翻訳有り

【怪我のストレスにより体細胞が初期化して多能性を持つSTAP現象と同じ研究結果】
この報告書では負傷したマウスの骨格筋から幹細胞になる新規の細胞集団を発見した_とあります。

「物理的ストレスで体細胞が初期化され、多能性を持つ」とされるSTAP現象と同じ原理が記されています。キメラマウス実験でもこの体細胞から多能性に変化した多能性細胞は脳や肺、心臓にそのGFPが認められたという事です。※参照の事。

【笹井芳樹博士の驚きは幹細胞学者として正しかった】
http://www.nature.com/news/acid-bath-offers-easy-path-to-stem-cells-1.14600 より〜

体細胞が物理的要因で未分化の状態に戻り、多能性を持つ細胞に変化する_小保方さんの「酸性の液に浸けるストレスにより細胞が未分化の状態に戻り、様々な身体の組織に分化できる多能性細胞になる」事をSTAP現象と名付けた研究結果と同じ原理です。
外部刺激により、体細胞を幹細胞に出来るとした小保方さんのSTAP実験について故笹井芳樹博士(享年52)はネイチャーの記者デイビット氏にこう話した。「素晴らしい成果です。私自身、外部からのストレスが細胞にこのような効果をもたらすとは思ってもみませんでした」この驚きは正しかった。ノーベル賞級の研究者も、思いもよらない未知の細胞生態を小保方さんは発見していたのだ。

【小保方晴子さんの発見は真実だった事が証明された】

小保方晴子さんは細胞培養中、細胞にストレスをかけると分化多能性を持つようになるアイデアが浮かんだという。今回のネイチャーの報告書で小保方さんのアイデアの本筋は間違っていなかった事が証明された。小保方さんは細胞にストレスをかける実験は低酸性液だけではなく、細胞膜に穴を開ける方法や物理的圧迫なども試し、多能性マーカーを発現するようになった、と報告している。

【STAP細胞と全く同じ物ではないが、STAP現象とされる細胞の初期化は証明された】
物理的圧迫で細胞が初期化し、多能性を持つとする現象が報告された事により、細胞がリプログラミングする事がある、という事が解った。「細胞はいったん分化したら未分化の状態に戻る事は無い、細胞は分化が進んで行くだけ」「体細胞が未分化細胞になり、幹細胞状態として身体組織を作れるようになるなんて事はない」とするSTAP否定派はこの実験結果をどのように捉えるのか?

論文に引用された小保方さんの論文。

ハーバード留学時代に書かれ、再生医学専門誌「ティッシュ・エンジニアリング誌」に掲載された「The Potential of Stem Cells in Adult Tissues Representative of the Three Germ three Layers」

体細胞が多能性を持つようになる研究が実験段階である事を示すために引用されています。博士号を授与される前に、多能性細胞について書いた論文が一流の研究者達の参考になっているのです。小保方さんはこの論文を元に博士論文を書きましたが、間違って草稿を製本し早稲田大学に提出したために、「不正により学位の授与を受けた」と判定され、学位を剥奪されました。



 
【ネイチャー論文日本語翻訳】 http://www.nature.com/articles/srep17355

■Abstract 要約

我々は最近、負傷したマウス骨格筋からの幹細胞の新規な集団を発見しました。これらの傷害誘導性の筋肉由来幹細胞様細胞(iMuSCs)は部分的に分化した筋原細胞から再プログラムおよび多能性のような状態を表示しています。

このような神経性および筋原分化などの複数の系統に分化する能力を含むiMuSCs展示幹細胞の性質;彼らはまた、in vivoでの筋肉の生着の強力な能力を実証する優れた移行容量を表示します。 IMuSCsには、いくつかの多能性および筋原幹細胞マーカーを発現します。

胚様体及び奇形腫を形成する能力を有し、そして3つのすべての胚葉に分化することができます。また、胚盤胞のマイクロインジェクションは、iMuSCsキメラ胚に貢献したが、生殖系列伝達を完了できなかったことを示しました。我々の結果は、iMuSCsが負傷した骨格筋の微小環境によって生成された多能性の部分的に再プログラムされた状態であることを示しています。

■Introducion 導入

損傷後の組織修復は、組織常駐前駆体および幹細胞の活性化、および局所および全身の信号に応答する細胞の浸潤の多様性を含む複雑な生物学的プロセスです。哺乳動物の骨格筋の再生には、筋線維の基底膜と筋細胞膜の間に位置する単核細胞の集団である衛星細胞と筋肉幹細胞(MuSCs)、などの常駐筋前駆cells1,2の活性化および増殖に依存しています。

 MuSCsは、細胞の機能的に不均一な集団であり、可変増殖速度、マーカー発現プロフィール、自己再生能力、クローン原性および分化capacities2,3を持っています。

我々は以前MuSCsうち、iMuSCsの小集団が存在することを発見した、我々のlaboratory4で確立Cre-loxPシステムを用い、損傷したマウスの骨格筋から単離することができます。我々はiMuSCsは、CD34を発現するのSca1(細胞抗原-1幹)、およびPAX7(ペアボックスタンパク質7)だけでなく、vivo5に強い筋原性分化および筋肉の再生能力を提示するだけでなくことが示されています。さらに、我々はiMuSCsは、細胞の挙動を幹実証し、そのような癒さ骨格muscle4におけるCD31 +内皮様細胞などの非筋原性系統に分化することが可能であることを実証しました。

ここでは、さらに、それらの形態、マーカー発現プロフィール、多能性、渡り鳥能力と分化能力に焦点を当て、iMuSCsの特有の性質を調べます。

■Results 結果

我々の確立された細胞分離法(図1a)を適用することによりiMuSCs正常負傷したマウスの前脛骨(TA)筋から単離しました。三日後、細胞単離後、増殖iMuSCs(約全体筋細胞集団の0.1%)を培養皿に現れました。しかし、細胞は、対照から確立された培養物中に存在していない無傷の筋肉(図1b)。

顕微鏡評価は、代表iMuSCsは、直径5-7ミクロンであった比較的大きな核と細胞質の狭いリムが含まれていることが明らかになりました。それらの核はMSX1(MSHホメオボックス1)式(補足図S1aと)とヘキスト33342陽性および取り込まれたBrdU(ブロモデオキシウリジン)となりました。たてPAX7とのSca1(図1c)を発現する少数の細胞であったそのうちの陽性細胞を単離し、またはiMuSCsの初期の人口はMSX1およびCXCR4(CXCケモカイン受容体タイプ4)の割合が高いが含まれていました。全体生検負傷したTA筋肉の遺伝子発現分析は、MSX1、(またPOU5F1と呼ばれる)のOct4、Sox2の制御無傷古い脛骨筋(図1dおよび補足図と比較してアップレギュレート(SRYボックス2)およびNanogの発現がありました。S1bが)。

新たに単離したiMuSCsは筋原幹細胞関連マーカー、すなわちのSca1、PAX7およびCD34、およびコア多能性マーカー遺伝子、すなわちのOct4、Sox2のおよびNanog発現した(図1E及び補足図。S1cを)。培養iMuSCsは、13時間の平均の細胞集団の倍加時間を有する筋成長培地中でin vitroで増殖させました。細胞遺伝学的解析は、iMuSCsが正常な女性核型を持っていたことを明らかにしました。しかし、染色体異常は、染色体5(補足図S1D)のためのトリソミーで、その結果、長期培養(継代33)の間に現れました。

また、iMuSCsが顕著マイグレーション特性を有していたことを発見しました。タイムラプス運動性アッセイからのデータは、iMuSCsは対照マウス筋芽細胞株、C2C12に比べて長く、より高い速度と距離を移行していることを確認し、コントロールから分離しMuSCsは(図1F)筋肉を無傷。また、iMuSCsはmRNAレベル(図1G)でβカテニンおよびいくつかのカドヘリンを高レベルで発現しました。

Figure 1
図1 クリックすると拡大します

体外多能分化アッセイでiMuSCsはMyHC +(ミオシン重鎖)制御MuSCsとC2C12筋芽細胞(図2a)と同様の融合インデックスを持つ筋分化培地中で筋管と融合することができたことを示しました。 iMuSCsもBMP2と骨形成培地内の骨形成系統(補足図S2)に分化することが可能でした。 iMuSCsも簡単かつ効果的に、一週間のために神経幹細胞培地(方法を参照)で一度培養ニューロスフェアの形成を介して神経性系統に誘導することができた(図2b)、制御一次筋芽細胞およびMuSCsはこれらの構造を形成するの兆候を示さありませんでした。 iMuSCsによって誘発されるニューロスフェアは、神経表現型を示し、ネスチン、CNPアーゼとNefm(ニューロフィラメント)(図2b)を表明しました。 3週間後、神経分化培地にラミニン/ポリオルニチンコーティングした単層培養でメッキ再ニューロスフェアは、三つの主要な神経系統(ニューロン、アストロサイト、およびオリゴデンドロサイト)に分化することができ、彼らはMtap2を表明し、βチューブリンIII、Nefm 、ネスチンおよびOlig1 / 2(オリゴデンドロサイト転写因子1/2)(図2B、C)


さらにiMuSCsの起源を調べるために、我々は、in vivo筋肉内移植試験で行いました。 iMuSCsと制御MuSCs同数のは6 6-8週齢の雄のmdx / SCIDマウス(ジャクソン研究所、米国)のTA筋に注射しました。二三週間の細胞移植後、我々はホストのTA筋肉のユートロフィンとジストロフィン(図2d)の発現を検出し、iMuSCs制御MuSCs(図2d)と比較して、より大きく、より強固なジストロフィン+筋肉移植片を形成していることが観察されました。

図2  クリックすると拡大します。

我々はまた、iMuSCsの遺伝子及びタンパク質発現プロファイルを明らかにするために、定量的リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(qPCR)および免疫組織化学分析を行い、胚性幹細胞(ESC)および筋原幹細胞(C2C12及びMuSCs)にこれらを比較しました。 iMuSCsはESCのと同様に、(B、図3a及び補足図のS3a)のOct4、SSEA1(段階特異的胚抗原1)、Sox2の、CXCR4、MSX1、PAX7、とのSca1を発現したが、より低い発現レベルで。 QPCR分析はiMuSCsがESG1及びDAX1(図3B)を除いて、多能性マーカー遺伝子の大部分を発現することを明らかにしました。しかし、ESCは異なり、iMuSCsは筋原性マーカー遺伝子を発現し、興味深いことに、始原生殖細胞関連マーカーの一部、例えばBlimp1とフラジリス、そのようなCD45またはCD90(図3c)として、他の系統に関連した遺伝子を発現しませんでした。また、iMuSCsは、アルカリホスファターゼ(図3a)に対して陽性でした。これらの結果は、彼らが筋原性メモリ(ESCのに比べて、筋原性遺伝子の例えば、高発現を維持するため、iMuSCsは、に似ていますが、ESCのと同じではないことを示し、容易にin vitroで筋原系統に分化するように誘導され、生体内で)。

iMuSCsの多能性を明確にするために、我々はiMuSCsシャーレで胚様体(EB)(図3d、e)を形成することができることを示したin vitroでのassays6,7分化を行いました。浮遊培養で7日後、EBを拡大し、自発的分化を開始した外胚葉と中胚葉胚葉種々の誘導体にし、さらに2週間培養した後、付属のEBは、神経のような構造に包含多核筋管を収縮を形成した(図3F 、G)。

図3 クリックすると拡大します

我々はさらに、in vivoで奇形腫形成によってiMuSCsの多能性を検討しました。 7週間のSCIDベージュマウス(ジャクソン研究所、米国)に移植すると、iMuSCsは(90%、N = 7)は、3つの胚葉の代表組織を含む(図4a)奇形腫を形成しました。組織学的検査はiMuSCsは、神経、筋肉、および脂肪組織、および上皮に分化することを明らかにしました。奇形腫は、移植された細胞から直接形成されたことを確認するには、iMuSCsは、注射の前にβ-galで事前に標識し、我々はLacZを(図で染色したとき奇形腫内のすべての3つの胚葉誘導体は、β-galの+細胞を含んでいた検出した。図4b )。

iMuSCsはキメラマウスを生じさせることができるかどうかを評価するために、胚盤胞注入アッセイを行った(図4c)。我々は、標準的なprocedures8以下のマイクロインジェクションによってのBALB / c(ジャクソン研究所、米国)胚盤胞に未分化のβ-gal +および単一細胞としてのGFP-予め標識iMuSCsを移しました。我々は、6が適切に開発され、胚にGFP + iMuSCsの寄与を示し、E14で8胚を得ました。 β-galおよびGFP発現細胞の高〜中程度の貢献は、これらのE14のキメラ胚(図4c、dおよび補足図S4aでは)で見ることができました。組織学的分析は、iMuSCsはすべての3つの胚葉(図4E及び補足図S4bと)に寄与していることを確認しました。 iMuSCs注入した胚盤胞由来子孫が生まれ、正常に開発されました。この実験を3回繰り返した後、私たちは白衣(補足表S1)を持って生まれた23匹の子、すべてを得ました。自分の髪がiMuSCsが表示されませんでしたが、生殖系列伝達、免疫染色およびqPCR分析は、図(例えば、皮膚、筋肉、心臓、肺、腎臓、脾臓、および脳などの仔のいくつかの組織でのLacZ +およびGFP + iMuSCsの存在を明らかにした。4Fと補足図ステップS4c)。


図 4 クリックすると拡大します

■Discussion 議論

矛盾した結果が、様々なgroups9,10,11,12,13,14,15によって報告されているので、成体組織における多能性細胞様細胞の存在は、年間の論争の種となっています。しかし、研究は、これまで、そのような多能性幹細胞は、分化した体細胞組織から生じ得ることを証明していません。本研究では、細胞の再プログラミングが骨格筋を負傷しているときに発生する強い刺激することによって開始することができることを明らかにしました。このように、我々が負傷骨格筋から再プログラムさiMuSCsを単離することができました。

まとめると、我々の知見は、iMuSCsこれまで研究されたすべての細胞型とは異なる特性(形態、大きさ、および遺伝子発現プロフィール)を有する細胞のユニークな、非常に敏感な集団であることを示しています。 IMuSCsはESCの代表的ないくつかの特徴を表示する(細胞質の狭い縁に囲まれた例えば大型核、高い核/細胞質比、開いたクロマチン、非構造化核質、及び染色体の二倍体数)(表1)だけでなく、いくつかの多能性を表現するだけでなく、マーカー遺伝子は、筋原性遺伝子の高い発現レベルを維持します。

また、本研究の最も注目すべき発見はiMuSCsは、in vitroおよびin vivoでの多能性のための基準のいくつかの成就ということでした。しかし、我々は、胚盤胞のマイクロインジェクション後に生殖系列伝達とiMuSCsを得ることができませんでした。これはiMuSCsは、多能性マーカーの低い遺伝子発現プロファイル(例えば、あるOct4、Nanogの、及びSox2の)を有するとのESCと比較した場合、ESG1及びDAX1発現を欠いているという事実に起因し得ます。

それはiMuSCsによってのBlimp1、フラジリスおよび筋原性マーカー遺伝子の比較的高い発現がこの観察に寄与​​し得ることももっともらしいです。これらの結果は、iMuSCsが多能性を完全に退行し、おそらく彼らの筋原組織起源のエピジェネティックな記憶を保持していないことを示しています。このようなDNAメチラーゼまたはNanogの過剰発現の阻害などiMuSCsのさらなる操作は、潜在的に完全な多能性を達成するためにiMuSCsをプッシュすることができます。

【私の論評】日本のマスコミや識者もSTAP細胞騒動を二度と繰り返すな(゚д゚)!

さて、以上のことから、小保方さんの行った実験が正しいものだったのか、そうではないかは別にして、小保方さんの語っていた「STAP細胞は存在します」という発言をはきり否定することはできなくなりました。

小保方さんの実験は、何度も追試された結果、再現されないことが明らかにされていますが、それはもしかすると、小保方さんも気づいていない、他の条件などが見過ごされているということなのかもしれません。これから、さらに他の実験などがこれを明らかにするかもしれません。

ただし、少し前までは、世界中で小保方さんの実験の追試などが行われましたが、その結果一度も成功していなかったのですが、ブログ冒頭の記事で、小保方さんの発見したSTAP細胞とは、全く同じ物ではないものの、STAP現象とされる細胞の初期化は実在したことが証明されたようです。

さて、小保方さんについては、このブログでも何度か掲載したことがあります。その主なものは、ブログ記事の一番下のほうの【関連記事】に掲載しますので、是非ご覧になってください。

さて、過去に掲載したもののうち、本日のこのニュースに接して思い出されたのは以下の記事です。
ドクターZは知っている STAP騒動と論文問題―【私の論評】学問の世界を歪めるどころか、とんでもない惨禍をもたらす、マスコミの『空気』醸成に乗るな、そそのかされるな、加担するな(゚д゚)!
お昼のワイドーショーの番組に流れた笹井氏死亡のテロップ。
何やら、今の日本の状況を象徴しているような気がした。
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では私の学生時代の経験を掲載しました。その部分のみ以下に掲載します。
そうなんです、まさに、「論文といっても学術誌に掲載された段階では、エンドではなくあくまでスタートであり、その論文が学術界に受け入れられることもあるし、逆に批判されることもある」のです。

これは、学問界の常識です。私は学生の頃生物学を学んでいました。その時経験したことからもこのことは確かです。

私は、学生だったころ、当時助教授(現在では、准教授と呼称する)と、いわゆるポスドク(後に若くして地方大学の助教授になった人)と3人で、とはいっても、これが当時の講座の全員で、大学内で開催された学会に行きました。今から思えば、本当に贅沢な環境だったと思います。一つの講座がたった、3人ですよ。そのかわり、それなりにシンドかったですが・・・・・・・(笑)。そうして、学会での発表を聴くのはこのときが初体験でした。

3人は、自由行動することとして、時間を決めて昼には、レストランに集合して、食事をすることにしていました。そのため、私は私で、自分の聴きたい発表を聴きました。そうして、これは後でどのようなものだったのか報告することになっていました。

報告する以上、いい加減なことはできず、まともな発表と、その内容しっかりと控えておく必要がありました。

そうして、いくつかの発表を聴いてみたのですが、驚くべきことを発見しました。

いくつか、「タイトル」から非常に面白そうだったので、2つほど聴いてみましたが、これが素人目にもすぐにわかるような酷い内容で、何といえば良いのか、カルト的とも言いたくなるような内容だったので、時間の無駄と思い途中で退席しました。

このカルト的ともいえるような、発表ですが、聴いている人はわずか数人とか、多くても十数人でしたが、それでも聴いている人いるし、私が退席した後でも聴いている人は聴いていました。

さて、昼飯時に助教授(当時の年齢はおそらく38歳くらいの新進気鋭の方でした)にその話をしてみたところ、驚くことに別にその発表の内容自体を完全否定はされませんでした。

もう、随分昔の話なので、カルト的な内容の発表自体も、助教授の話も良くは覚えていませんが、そのときの助教授の話は、「確かに今カルト的に聴こえるかもしれませんが、実はそうした研究が、数十年後に世界を変えるかもしれないし、あるいは、まったくこの世から消えてしまうかもしれません。しかし、最初から全部を否定していては、学問は進展しません」というような内容でした。

世の中の人の多くは、学会での発表というとそれこそ、上の記事のSTAP細胞の論文のように「学術界で確立したもの」と見る傾向があるのではないかと思います。

私も当時は、そのように考えていて、助教授に、では私も場合によっては、あのようなカルト的な内容を発表することができるのかという質問をしたところ、先生は、「学会員となり、手続きをきちん踏んでなら、無論できます」ということでした。

学会での発表もまさしく「学術界で確立したもの」が発表されているわけではないのです。

学問界で発表されるのは学術界で確立したもの」ではない。
そんなことは学者は最初から知っている。知らないのはマスコミ?
しかし、そもそも、出鱈目を発表したとしても、まずは最初からあまり聴く人はいないですし、そのとき発表した内容も誰からも引用されず、いずれ世の中からきれいさっぱり消えるわけです。

ただし、きれいさっぱり消えたと思われていたものが、数十年後に別の学者の目にとまり、その後発展した技術やノウハウなどを用いて実験をしてみたら、本当であるどころか、画期的で次世代を切り拓くようなものであったことが再発見されることもあります。無論、そうなることは滅多にはありません。

しかし、このようなことがあるからこそ、学問の世界、特に科学の世界においては、新たな芽を摘むことにならないように、学会での発表や、論文発表など手続きさえ踏めば自由にさせているしすべての発表や論文を保存しているのです。

STAP細胞も存在する可能性も十分あり得るわけです。ただし、何かが足りなくて、再現できないのかもしれません。それは、ひょっとすると、今後の新たな技術やノウハウ、新素材などを用いると克服できるものである可能性は否定できません。
まさに、ブログ冒頭の記事は、可能性は否定できないことを実証したようです。もし、世の中の学者がすっかり諦めて、STAP現象などありえないものと決めつけて、すっかり諦めてしまえば、この方面の研究がないがしろにされて、この分野の学問がかなり遅れてしまったかもしれません。

しかし、上記の科学者らによって、STAP現象はあり得ることが実証されたようです。今後さらなる追試やその他の新たな実験が行われて、この分野の新しい展開が期待できます。

この記事には、現在では外科手術やお産のときに滅菌するのは当たり前になっていますが、その滅菌をするべきことを最初に発見した医師は、誰にも信じてもらえず、不遇の人生を送ってしまったということがあります。

STAP細胞に関しては、たとえ発表や論文掲載が過ちであったとしても、先の滅菌の件のように、いたずらに多くの一般人の犠牲者を出すということはありません。もし、本当であれば、様々な可能が膨らむということになります。しかし、とにかくSTAP細胞も、STAP現象もあり得ないことと、最初から決め込んでは、夢も希望もありません。

STAP細胞報道に関しては、本来はたいしたことではなかったにもかかわらず、まずは功を焦った理研の対応か悪かったことと、マスコミが騒ぎ過ぎたことが原因だと思います。

幸いなことに、今回は、ブログ冒頭の記事のような内容は、マスコミには一切報道されていないようです。そうして、これはそれで良いのだと思います。マスコミが下手に騒ぎすぎると、笹井氏の死亡などというとんでもない騒動をまた、招きかねません。関係当局などの、今後の冷静な判断を期待したいと思います。

そんなことより、日本の研究者の方々は、STAP細胞騒動など乗り越えて、頑張っていただきたいものです。

とにかく、日本のマスコミや識者などもこのような騒動を二度と繰り返さないで欲しいです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?


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