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2015年2月10日火曜日

オバマ大統領「全ての宗教は暴力的だ」と発言! キリスト教が大激怒!―【私の論評】オバマのレームダック化を感じさせる発言! リベラルな個人の話としても、解決策は示していない無責任な発言! 解決策はこれだ(゚д゚)!


オバマ大統領のとんでも発言が飛び出したスピーチ

2月5日にワシントンで開かれたNational Prayer Breakfast(毎年2月の第1木曜に実施される祈祷集会)にて、オバマ大統領が「歴史上、全ての宗教団体は暴力的な活動を展開してきた」と宗教批判ともとれる意見を述べた。このコメントに対し、キリスト教の関係者が大激怒。イスラム過激派に続いて、キリスト教保守派への警戒も強まっている。

十字軍の兵士 写真はブログ管理人挿入 以下同じ

オバマ大統領は演説の際、十字軍による異教徒弾圧を引き合いに出し、「人類は過去の歴史の中で、神の名のもとに多くの非道な行為を繰り広げてきた」と陳述。さらに、「我々は謙虚な気持ちを持ち続けるために、奴隷制度や黒人差別を容認するジム・クロウ法などの風習がキリストの名のもとに正当化されてきた罪深い事実を忘れないようにすべきだ」と自身の歴史認識を展開した。

この発言を聞いたカトリック同盟会長のビル・ドノヒュー氏は、大統領のコメントを「宗教徒に対して極めて侮辱的で悪質だ」と批判。2016年大統領選挙の候補党員らも、次々に「大統領の歴史認識は間違っている」と声を荒げている。

2012年の大統領選挙にて当選まであと一歩という所まで存在感を見せつけたリック・サントラム氏は、熱心なカトリック信者としても有名だ。サントラム氏はオバマ大統領の発言を、「ISISの卑劣なテロ行為を正当化する考えだ」と厳しく批判。近頃、残忍な手法で次々と人質を殺害するISISの脅威が国際的に問題視されているが、大半のイスラム教徒は彼らを敵視しているのが実情であり、全ての宗教徒を危険だと一括りにすべきではないと持論を展開している。

今回の件が次回の大統領選挙の争点になることは間違いないが、何よりもISIS打倒に向けて世界が一つにならなければならない今、肝心のアメリカ国内で足並みが乱れているのは極めて由々しき問題である。はたしてオバマ大統領は関係者の信頼を取り戻せるのだろうか。

―海外の反応
・キリスト教徒は真実から目を背けるのが好きらしいな。
・信仰と真実は真逆だからね。
・実際キリスト教はイスラム教と同じくらいひどいことをしてきただろ。痛い所を突かれたからって逆ギレするなよ。
・こいつら、そんなに過去の歴史を正当化したいのか?やっぱり宗教徒は異常だ。
・オバマ大統領は「全ての宗教徒はアホだ」と発言するべきだったな。
・真実を認めようとしない保守派の存在は、アメリカにとって本当に懸念材料だよ。
・共和党はいつもこうやって戦争を始めやがる。
・人間を生きたまま焼き殺す行為が許されていいはずがない。何故人は宗教なんかに固執するんだろうな。
・オバマ大統領、どうか今はISISの問題に専念していただけませんか?
・心配することないよ。キリスト教の保守派共はオバマ大統領が何を言っても怒り出すから。
掲載元
http://www.reddit.com/2v0dzy/

【私の論評】オバマのレームダック化を感じさせる発言! リベラルな個人の話としても、解決策は示していない無責任な発言! 解決策はこれだ(゚д゚)!

上の記事に関しては、藤岡信勝氏がフェイスブックにコメントを掲載していましので、そのコメントの内容を以下に掲載します。

アメリカのオバマ大統領がイスラム教徒を名乗るテロリストについて語る際、キリスト教徒による十字軍を引き合いに出した発言をしたことについて強い反発が起こっています。久しぶりに、ケネディ日砂恵さんの投稿をシェアーします。なお、ケネディさんの文章はまず英文で書かれ、次にご自身の日本語訳が添えられています。引用するのは日本語訳のみですが、元の英文も見事なら、翻訳の日本語も素晴らしく、英文和訳(もしくはその逆)の教材に使えると思います。(以下、引用) 
ケネディ日砂恵さん
【イスラム教テロリスト達による殺戮と、何世紀も前のクリスチャンの行ないを同列化した、木曜日の大統領朝食会に於いてのオバマ大統領の発言は、強い反撃にあっています。 
『我々はこれが全く他では行なわれた事が無いかのような傲慢な態度でいてはならない。十字軍や宗教裁判が行われていた頃には、人々はキリストの名によって酷い行ないをしていた事を思い出すべきだ。我々の国では、奴隷制度やジム・クロウ(人種差別主義の代名詞)がしばしキリストの名前で許されていたではないか。』

この大統領の発言について、スタンド・アメリカの創始者であるE.W.ジャクソン司教が金曜日、フォックステレビのエリザベス・八セルバックに、オバマ大統領へのメッセージを託しました。 
「私は、オバマ大統領と彼のオフィスに宛てて、尊敬を込めて次のメッセージを送ります。 
『大統領閣下、もしあなたがテロリスト達に対して、新メンバー募集の動機を与えるつもりがないならば、グアンタナモ収容所を閉鎖するより、あけすけに申し上げて宜しいなら、ご自身の口を閉じられた方が良いでしょう。何故なら、あなたはたった今、彼らの為のプロパガンダの道具を与えてしまわれましたから。彼らは我々を十字軍と呼び、あなたはそれを認めてしまわれたのですから。 
司教は続けてオバマ大統領がアメリカのクリスチャンではなくイスラム教徒を援護した事を非難して続けました。 
『大統領閣下、我々は"傲慢"なのではありません。我々は警戒をせざるを得ないのです。そしてアメリカ人は、ただの一度でも、あなたがイスラムを援護するのではなく、キリスト教徒とアメリカを守る覚悟がある事を確かめたいのです。 
元海兵隊であった司教は、何故十字軍が行なわれたのかについても述べました。 
『私は大統領閣下に思い出して頂きたいのですが、十字軍は1096年、聖地を侵略して東方のクリスチャンたちを迫害していたイスラム教徒の暴行に対抗して行なわれたのであり、それについての反撃もありました。ですから大統領が十字軍を例えとして引用されるなら、歴史をキチンと学んでからにして頂きたい』 
オバマ大統領が"イスラム教過激派"という言葉を使わない事に関して、ジャクソン師は断言しました。 
『この大統領はイスラムを擁護する事であったら、どんな事でもやってのけるが、この国の名誉を守る事の為には全く何もしないと言って良いでしょう。そして、彼は、奴らが望んでいる事、そのものを与えてしまっているんです。エリザベス、ご存じのように、奴らは我々に対して笑っているんですよ。何故なら、奴らが目にしているのは我々が弱いという印しですから。アメリカは今、力を持って立ち向かわなければなりません。』
ジャクソン師は彼のコメントをクリスチャンへのメッセージで締めくくりました。 
『大統領の為に祈って欲しい。私は彼が心底騙され、混乱しているのだと思う。我々の国の為に祈って欲しい。我々が必要としているのは我々の国の威儀を守る指導者なのだから。』 
---------------- 
この司教の仰った事にはすべて同意致します。 
オバマはキリストの名に於いて人々が酷い行ないをした時期があったと言いました。悲しい事ですがその通りです。けれど、キリストの名に於いてそれらの酷い行ないを正そうとした人々があった事も確かです。 
不思議な事に、オバマが行なっているのは今日行なわれている悪業を止めようと声をあげている人々を非難する事なのです。 
オバマが十字軍の時代に生きていたら、十字軍に抵抗して戦っていたイスラム教徒に対して、「カルディアのネブカデネツァル大王の時代の事を覚えている?あなた方はあの時代に酷い事を行なっていたよね」とでも言うつもりでしょうか。 
そんな理屈が通る筈はありません。 
過去を引き合いに出して責めるやり方は、今日行なわれている犯罪を止めようとする我々の注意を逸らすだけです。 
けれど、今日の犯罪は今日止めなければなりません。
私自身は、ケネディ日砂恵の主張は、正しいと思います。オバマ大統領に関しては、米国大統領としての立場としては、とんでもない発言だったと思います。すでに、レームダック化しているので、あまり発言に責任を持っていないのではとさえ、感じてしまいます。

それにしても、上のケネディ日砂恵さんの記事の中にもあったように、「オバマはキリストの名に於いて人々が酷い行ないをした時期があったと言いました。悲しい事ですがその通りです」と述べています。

これは、厳然たる事実です。たとえば、十字軍の遠征もかなり残虐であったことは史実として残っています。

十字軍(じゅうじぐん、ラテン語: cruciata、英語: crusade)とは、中世に西ヨーロッパのキリスト教、主にカトリック教会の諸国が、聖地エルサレムをイスラム教諸国から奪還することを目的に派遣した遠征軍のことです。みに、この時代にはヨーロパは文化的にも後進地帯でした。中東のほうが、数段文化的に進歩していました。

この十字軍ですが身の毛もよだつ蛮行を犯しています。戦いによってイスラム教徒を討ち取れば、その首を砲弾代わりに相手の軍勢へ撃ち込みました。

食糧が尽きれば殺した相手の肉を調理して食べました。

「大人の肉は薄くそぎ取って鍋に、子供の肉は串刺しにしてそのままあぶった。孔雀の肉に独特の役身を加えたような風味が美味だった」と、人肉の味を詳細に記録した書物もあります。

200年あまり続いた十字軍の遠征は、時が経つごとに残虐なものになっていきました。 金品を奪う。女子供を凌辱する。 そういうことは当たり前になっていきました。

そのためオバマ氏のこの発言も、リベラルな一個人の話としてはうなずける部分もあるのですが、それにしても解決策を示していないという点では、全く無責任だし、無駄な発言だと思います。

ただし、ここでは厳然たる区別をつけないといけないところがあります。現状のテロリスト集団「イスラム国」は国を名乗っているものの、テロリスト集団であり、これには断固として反対していく必要があります。

しかし、テロリス集団「イスラム国」が生じた、背景にある宗教的対立については、解決の処方箋があります。宗教的対立を最小限にとどめる方法はあります。

さて、解決方法ですが、以前のこのブログにも掲載したことがあります。

その記事のURLを以下に掲載します。
【イスラム国殺害脅迫】後藤さん殺害か 「イスラム国」がネットに映像公開―【私の論評】宗教を信奉しつつも、その根底には霊性を重んじる精神があり、その精神界においてはどのような宗教の人々とも理解し合える、そんな世界を目指せ!!
日本の巫女

詳細はこの記事をご覧いただくものとして、この記事では、以下のように結びました。
世界から、宗教的な対立をなくすためには、今一度人類は、霊性を取戻す必要があります。そうならなければ、これからますます、宗教的対立が世界を覆い、収拾がつかなくなり、人々は閉塞感にさいなまされ、自分たちの未来を信じることができなくなります。だからこそ、マルローや、ユングは今世紀は、霊性の時代になると予言したのだと思います。

こういうことを考えると、私は、今回の「いわゆるイスラーム国」による人質殺害事件は、宗教のみによる世界観では限界があることを象徴しているように思えます。そうして、霊性の精神世界を忘れた世界への警鐘であると思えてなりません。

そうして、世界がもう一度霊性を取戻すことにより、今回の人質事件を含む、宗教的な対立はこの世から消えいくのではないかと思います。

日本のように、宗教を信仰しつつも、その根底には霊性を重んじる精神があり、そのことにより多くの宗教を鷹揚に受け入れ、対立することもない世界。その精神界においてはどのような宗教の人とも理解し合える。そんな世界になることを願います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?
霊性の世界とは、日本に、古くからある神道の世界です。神道では、人は無論のことあらゆるものに霊が宿るとされます。 そうして、世界中のあらゆる民族でも、キリスト教やイスラム教が支配する前には、アニミズムやシャーマニズムという形で、霊を重んずるということが行われてきました。

しかし、キリスト教、イスラム教、仏教などの宗教が世界に根付くとこの霊性の世界は忘れ去られてしまいました。日本だけが、神道という形で、現在にいたるまで、その精神を継続し、昇華させてきました。

どの宗教を信奉したにしても、日本人の精神の根底には、「霊性」の世界が今なお息づいています。しかも、それはほとんど意識しなくても、多くの人々が知らず知らずのうちに、無意識にでも想起させるような仕組みが日本人の生活に組み込まれています。

日本人には、宗教のさらに根底に「霊性の世界」が息づいています。日本独特の宗教共存を可能にしたのは、八百万の神々を崇拝する神道が基盤になったからです。神道には、もともと包容性があり、客人(まれびと)を大切にして、異文化との接触による文化変容を可能にする素地がありました。

だから、世界の人々が、現在信奉している宗教を捨て去ることなく、霊性の世界に戻ることができれば、宗教による対立は少なくなると思います。

そうして、それはここ日本で実現されています。架空の話や、理想論ではありません。

ただし、これは無論のこと長期的な話です。世界が霊性の世界を取り戻すには、かなり時間がかかると思います。短期的には、様々なことに取り組んでいかなければならないでしょう。

しかし、短期的なことがらにだけ、着目していれば、宗教的対立がますます深まり、混沌とした無秩序な世界になることは明らかです。完璧にそうなってしまってからでは手遅れです。今世紀を霊性の時代にすることは、難しいことだと思いますが、人類のあり方を大変革する、挑戦になると思います。

私は、そう思います、皆さんはどう思われますか?

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