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2015年3月30日月曜日

【日曜経済講座】インフラ銀…その正体は「共産党支配機関」 参加論を斬る―【私の論評】中国主催のインフラ投資銀行に出資すれば、敵に塩を送るようなものどころか、振り込め詐欺の誘いに乗っかるようなものである(゚д゚)! 

【日曜経済講座】インフラ銀…その正体は「共産党支配機関」 参加論を斬る 

産経新聞編集委員・田村秀男



 中国のあらゆる政府組織、中央銀行(中国人民銀行)とも軍と同じく、習近平党総書記・国家主席を頂点とする共産党中央の指令下にある。

 中国主導で設立準備が進められている「アジアインフラ投資銀行(AIIB)」はどうか。中国は当初から資本金の50%出資を表明し、今後出資国が増えても40%以上のシェアを維持する構えだ。総裁は元政府高官、本部も北京、主要言語は中国語。AIIBは中国財政省というよりも、同省を支配する党中央の意思に左右されるだろう。今後、何が起きるか。

 例えば、党中央が必要と判断したら、北朝鮮のAIIB加盟がただちに決まり、同国向け低利融資が行われ、日本の経済制裁は事実上無力化するだろう。東南アジアや南アジアでの中国の軍艦が寄港する港湾設備がAIIB融資によって建設されることもありうる。そう、AIIB問題の本質は外交・安全保障であり、平和なインフラ融資話は表看板にすぎない。

 今、政府内部や産業界、日経新聞などメディアの一部で、AIIB出資論が出ている。党指令先組織に日本もカネを出せ、というブラックジョークである。

 反論もあるだろう。「AIIBは英独仏など欧州主要国も参加するではないか、党に支配されるはずはない」という具合に。しかし、楼継偉財政相は22日に北京で開いた国際会合で「西側諸国のルールが最適とはかぎらない」と強調した。同財政相らは世銀やアジア開銀などの理事会決定方式を否定し、トップダウンによる即断即決方式を示唆している。
楼継偉財政相

 世界最大の外貨準備という「資力」を持つ中国が、アジアなどのインフラ建設資金融通を主導するのは理にかなっている、と思い込む向きもあるだろうが、とんでもない誤解である。

 中国の外準残高は2014年末で3兆8430億ドル(世界2位の日本は1兆2千億ドル)もあるが、実は半年間で約1500億ドルも減った。景気の低迷や不動産相場の下落の中で、資金流出が年間で4千億ドル以上に上るからである(本欄3月1日付参照)。無論、習近平政権による不正蓄財追及から逃れるために、一部党幹部らが裏ルートで資産を外に持ち出していることも影響している。

 外準は人民銀行による人民元資金発行の原資になっている。外準が減ると、中国経済が貧血症状を起こす。そこで、中国は急激な勢いで、国際金融市場から借り入れを増やしている。グラフは、最近の外準と海外の銀行からの借り入れの増減額の推移である。人民元金融システムを維持するためにこれ以上外貨準備を減らすわけにいかないのだから、外準をアジアのインフラ整備のために活用すること自体、ありえない。「世界一の外貨資産」というのは、いわば見せ金にすぎないのだ。

 中国がAIIBを創立し、アジア地域全体でインフラ投資ブームを演出する背景には、自身の窮状を打開するためでもある。そして、中国主導の経済圏が拡大するにつれて、人民元が流通する領域を拡大して、人民元経済圏を構築する。各国が人民元に頼るようになれば、外交面での中国の影響力が格段に強化される。AIIBは党支配体制維持・強化のための先兵なのである。

 政府は参加するかどうか、6月までに最終的に決めるが、北京の思うつぼにはまりこんでよいはずはない。

この記事は、要約です。詳細はこちらから(゚д゚)!

【私の論評】中国主催のインフラ投資銀行に出資すれば、敵に塩を送るようなものどころか、振り込め詐欺の誘いに乗っかるようなものである(゚д゚)!

田村氏の話をまとめれば、中国主催のアジアインフラ投資銀行は、まずは何よりも、金融が空洞化している現中国の自身の窮状を救うためと、人民元経済圏を構築するためであるということになります。

これでは、こんな銀行に出資するのは、敵に塩を送るどころか、詐欺ペテン師の誘いに乗るようなものです。

日本国内では、最近では中国情報も増えて、ゆわゆる中国幻想に酔うような輩は少数派になりました。これは、やはり、日本が中国に近いこともあって、実際に中国に行く人も大勢いるからなのだと思います。

そもそも、中国ではまともな報道などなされませんが、実際に多くの人が中国に行き、持ち帰る情報があれば、中国の実体はどのようなものなのか、いくら中国共産党中央政府が隠蔽しようとしてもできません。

アジアインフラ投資銀行は、振り込め詐欺の国家版?

しかし、EUなどでは、遠いこともあり、日本などの近隣諸国のようには中国の情報が入らないのだと思います。国レベルでは、まだまだ中国幻想から抜けきっていないようです。今回の事案は、中国による国家レベルの振り込め詐欺のようなものです。

中国という国がいかに金にだらしのない国か、良く理解していない国々があまりにも多すぎです。それについては、以前のこのブログに掲載したばかりです。その記事のURLを以下に掲載します。

英紙報道「米国の打撃」 中国は早速「歓迎」 中国主導の国際インフラ銀に仏独伊も参加へ―【私の論評】日本のGDPの80%にあたる400兆円が海外に消え金融が空洞化した中国!振り込め詐欺は騙すほうが悪いが、今の中国には騙されるほうが悪い(゚д゚)!
 

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、中国の経済成長に陰りがでてきて、いわゆる出鱈目な中国政府の発表による8%の経済成長すら、達成することができない状況におちいっていることを掲載しました。中国は、日米やEUなどの先進国とは異なり、経済成長が8%以上なければ、国内の雇用を十分に吸収できない状況に陥ることを掲載しました。

さらに、酷いことに、中国から海外に流れた金の額がとんでもない額に登ることが明らかになっていることも掲載しました。その部分を以下に掲載します。
2000年から2011年統計で、中国からの海外逃避資金のトータルが3兆7900億ドルとなると、史上空前の新記録。邦貨換算で417兆円弱。日本のGDPの80%にあたる。 
これは中国の金融が空洞化していることを示して余りある。 
以下に掲げる「ワースト・ランキング」はGFIが集計した2002年から2011年の合算統計である。 
1)中国      3兆7900億ドル
2)ロシア      8809億ドル
3)メキシコ     4618
4)マレーシア    3704
5)インド       3431 
桁違いの汚職天国、ロシアのそれも凄いが中国に比べたら何ほどのこともない。

このような凄まじい額の金が、海外に不正に流れているのです。そうして、これは複数の筋から確認されていることで、とんでもないことです。

それに、これは言わずもがなのことなのですが、中国は未だ世界第二の経済大国ではありません。中国の統計はほとんどで出鱈目なので、おそらく、世界第二の経済大国でないことは間違いないのですが、世界第三位のドイツ程もいっていないという消息筋も存在するほどです。

それに、中国など、アジア開発銀行のように、投資のノウハウなどありません。ノウハウはないは、金にはだらしないわで、こんな国のインフラ銀行になんぞ、出資したら、いつお金が戻ってくるのかわかったものではありません。

おそらく、出資した国々はいずれ大やけどをします。私は、そうなったほうが良いと思います。日本などは、中国幻想に酔って、中国がこれからも大きく成長し、やがて米国と肩を並べる存在になるかもしれないなどという途方も無いことを考える輩は少数派となりました。やけどをすれば、EUなども、中国幻想からようやっと目覚めることでしょう。

しかし、EUなどには、まだまだそのような幻想に浸っている愚かものが結構いるようです。中国の過去の歴史をみると、収束して、大帝国を設立しては、今度は離散して、分裂して、また収束して大帝国を築くという歴史を繰り返しています。しかも、過去の大帝国と、そのときどきに築かれた、大帝国とは、すべての面において、別もので全く分断されたものです。

こういう歴史を性懲りもなく、何回も繰り返してきたのが、中国です。今の中国もやがて、分列することでしょう。そうして、これからは、分裂する方向に向かうと見るのが、正しい見方です。

分裂してしまえば、後の祭りです。分裂した後の国々は、中華人民共和国のツケなど誰も支払うことはないでしょう。

こういうことを考えると、ブログ冒頭の田村氏の記事は、全く正しいと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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