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2014年12月9日火曜日

【高橋洋一氏TW】報ステでバカな報道(円安倒産前年比2.7倍)があったようだが―【私の論評】これが報ステの手口!誤解招く報道「円安倒産急増」に騙されるな 全体は減少傾向続く (゚д゚)!

【高橋洋一氏TW】報ステでバカな報道(円安倒産前年比2.7倍)があったようだが






【私の論評】これが報ステの手口!誤解招く報道「円安倒産急増」に騙されるな 全体は減少傾向続く (゚д゚)!

私は、報道ステーションを見ないので、わかりませんが、上記の内容は事実です。他にも、以下のようにツイートしている人がいました。




このようなツイートがあるのですから、報道ステーションでも、報道ステーションの中の党首討論でも、共産党はこのことを言っていたのでしょう。


このグラフだけを見ていても、注意深く見ていれば、円安倒産など実数が少ないことなど一目瞭然です。グラフの縦軸の目盛をみてください、最大で35件ですよ。3,500件とか、35,000件ではありません。わずか、これだけですよ。全国で、月で特に11月は、たったの21件です。全国、都道府県は、48箇所あるわけですから、月単位でみても、半分以上の都道府県には円安倒産がなかったということになります。

これを同年同月比で、21件と報道するのが正しい報道の仕方でしょうか。これと同じようなことは、以前にもこのブログにも掲載しましたたが、このときは10月のデータまでしかなかったときなので、改めて11月のデータも入れた非なたデータを掲載します。

まずは、データーの入手先のURLを掲載します。
2014年11月の全国企業倒産736件 11月度としては24年ぶりの800件割れで抑制続く
そうして、また前回のように表とグラブ掲載させていただきます。詳細は、この記事をご覧下さい。


この表だけを見ていては、何やらわらないので、さらグラフを掲載します。


どうみても、平成26年は減っています。件数は凸凹がありますが、負債総額は確実に11月は今までで最低です。

こうした中にあって、円安倒産前年比2.7倍と騒ぎ立てるのは、どう考えてもおかしいです。

中には、ここまで掲載しても、納得のいかないごく一部のへそ曲がりの人もいるかもしれません。

そういう人のために、下に新たなグラフを掲載しておきます。

今は、円安にかこつけた報道が見られることから、全体の倒産件数が減少傾向の中で、報道ステーションでは一部を大きく取り上げたと考えられます。

企業倒産は、景気に対して遅行指標(遅れて変化する指標)であることを踏まえ、大きな流れをみてみましょう。2013年の倒産件数は1万855件と、1991年の1万723件以来の低い水準でした。

91年以降倒産件数は増加し、98年の1万8988件が最初のピークで、その後減少したのですが、2001年の1万9164件がここ22年間で最悪でした。第1次安倍政権の06年は1万3245件でしたが、リーマン・ショックのあった08年に1万5646件と再びピークになりました。その後緩やかに減少し、その減少を加速させています。

そうして、2014年1-11月においては、9045件です。そうして2014年11月の全国企業倒産736件です。11月度としては24年ぶりの800件割れで抑制続く このペースが続けば、おそらく年間1万件を下回ることになります。これは1990年6468件以来の良い数字です。これが実情です。

円安倒産は、確かに倒産された会社の経営者や、従業員の方々は、大変な思いをしておられると思います。気の毒といえば、気の毒です。

しかし、全体としては、倒産件数が減っているわけですから、これは良しとしなければならなことだと思います。

それにしても、報道ステーションのやり口は汚な過ぎます。ほんの一部を見せて、全体像は見せずに、安倍政権を批判しています。

最後に以下のようなグラフをもとにして、やはり安倍政権の円安政策による倒産のほうが圧倒的に多いなどと、鬼の首でもとったように吹きまくる人もいるかもしれませんが、それも妥当ではないことを掲載しておきます。


確かに単純比較でいうと、安倍政権になってからの円安倒産のほうが、民主党時代の円高倒産よりは、大きいようみえます。

しかし、ここでもう一度良く考えてみてください。これは、円安倒産と、円高倒産とを比較しただけのものであり、もともと、円安倒産も円高倒産も倒産としては実数が少ないのです。

それは、当然といえば当然です。円高・円安で直接的に大影響を被る企業数は少ないからです。これに大きく関連するのは、輸出企業、輸入企業ということになると思いますが、そもそも輸出や輸入というのが、日本の経済に占める割合は多くないのです。輸出も、輸入も10数%前後に過ぎません。

日本の企業それも、中小企業というと、輸出や輸入に直接関わる企業は小数派です。

内需型産業がかなりの部分を占めます。中小以下の日本の企業は、ほとんどを日本国内から原材料を取得し、日本国内で販売するという企業が多数を占めています。

だから、輸出・輸入に関わる部分は少なく、円高倒産も、円安倒産も少ないのです。ただし、いままでがあまりにも、円高に傾き過ぎていたので円安に対する備えが脆弱な中小企業の倒産が実数では一時増えたということです。これも、いずれ近いうちに沈静化します。

だからこそ、金融緩和政策の効き目によって、国内の倒産件数は全体では減っているのです。円高倒産が減少しようが、円安倒産が増加しようが、全体としては、右肩下がりで下がっているということは、事実です。円高倒産ガー、円安倒産ガーなどと叫ぶよりも全体でどうなのかということが、一番重要です。

この点を忘れないようにしていただきたいものです。円高倒産も、円安倒産も実数にすれば、少数派ということで。円高倒産、円安倒産がどうの叫んでみても、あまり意味はありません。今更、円高政策をしてみたところで、何も良いことはありません。そんなことよりも、まずは、日本の内需を拡大することが先決です。内需を拡大することにより、少数派の輸出・輸入関連の少数派企業も仕事の内容を内需に転換することも可能になります。

そもそも、最近までは、日銀によるデフレ・円高政策により、国内の景気は縮小し、海外への輸出は不利なり、輸入のみは若干有利という状況でした。いくら、輸入が有利になったとはいっても、内需があれだけしぼんでいれば、輸入品もさほど売れないわけです。

このようなことを避けるは、デフレからの脱却が必須です。増税はその動きにストップをかけました。企業倒産は、景気に対して遅行指標(遅れて変化する指標)であることを上で掲載しました。だから、8%増税による景気の悪化による倒産などはもっと遅れて表面化します。

予め予想しておきますが、そのときになれば、マスコミはまたおかしげな報道をします。実際に、私や多くの人が、円安倒産の嘘を暴いているにもかかわらず、その後に報道ステーションでは、上記のような報道をしました。だから、倒産件数が増えると、倒産件数が遅行指数であることを抜きして、安倍政権の経済政策が悪いためであるなどと、むりやりこじつけるようなことを言い出します。

その時には、また、今回のように警告を出そうと思います。皆さん、よろしくお願いします。

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