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2014年7月7日月曜日

北朝鮮の崩壊シナリオ、米中と「二股」かける韓国…アジアの安全保障を考えれば集団的自衛権は当然だ―【私の論評】日本の安全保障は、長期的観点である中国周辺国のランドパワーの拡張と、短期的観点である正当防衛を確実にできるようにするすることが正しい選択肢である(゚д゚)!

北朝鮮の崩壊シナリオ、米中と「二股」かける韓国…アジアの安全保障を考えれば集団的自衛権は当然だ

国連加盟国同士は原則として、武力行使できない。唯一の例外が『自衛権』」による武力行使である。自衛権の中に「個別的自衛権」と「集団的自衛権」がある。

そうして、「個別的自衛権」と「集団的自衛権」はともに正当防衛であることを浅薄なマスコミは全く理解していない。

北朝鮮崩壊後は、韓国が北朝鮮を飲み込む。ただし、これで中国と接する新たな「韓国」は、中国と「同盟関係」になるということだろう。

しかし、これは今のアジアの安全保障状況を大きく変化させる。

まず現状を整理しておこう。アジアでの安全保障体制は、米国による二国間同盟(日米安全保障条約、米韓相互防衛条約、米比訪問軍隊協定、米国台湾関係法など)が基軸になっている。




ここで、ロシアのことは当面あまり考える必要はない。ロシアは歴史的にも、西で忙しいときには、東(つまりアジア方面)はおろそかになる。かつてのクリミア戦争の時もそうだが、今ではウクライナ問題があるので、極東には手が回らないからだ。

となると、基本的には、米国による二国間同盟と中国の覇権主義の争いになる。中国は、西でウイグル問題を抱えているが、今のところ国力に余裕があるので、東の海洋進出との両面作戦が可能になっている。海洋進出でぶつかるのが、日本、ベトナム、フィリピン、台湾だ。

このうち、日本、フィリピン、台湾には米国との二国間同盟(日米安全保障条約、米比訪問軍隊協定、米国台湾関係法)がある。ベトナムとの間にはない。

ドイル教授は、民主国家同士の交戦可能性が相対的に低いのは社会科学的事実だとしている。

その理由は、共通の価値観を持ってイデオロギー対立がなくなること、複数政党を背景にして議会主義的交渉能力が発達していること、マイノリティの言論の自由が保護されていること、情報がよく公開されていること、民主主義国では戦争の大義がないことなどが挙げられる。ここで、民主主義国とは、男女普通選挙、複数政党制、報道の自由の確保などが基準になっている。

この対極にあるのが一党独裁だ。日本の周りには一党独裁国家が多い。そして、民主的平和論の応用として、一党独裁国家同士は戦争になりやすい。また、一党独裁国家と民主国家の間では、時に戦争が起こる、とも言えるだろう。

これを現在のアジアの安全保障状況に当てはめると、ベトナムと中国の間で最も戦争となる確率が高い。両国は過去にもやっているが、ともに独裁国家なので、ふとしたことで戦争になりやすい。そのベトナムは、今回の日本の集団的自衛権の行使容認を事実上肯定しているようだ。対中国の観点からそうなるだろう。

ベトナムと中国のとばっちりを受けそうなのが、フィリピンである。日本と似たような平和憲法を持っている国だが、かつて米軍を追い出したツケが回っている。今は懸命にその挽回を図っており、日本の集団的自衛権の行使容認について積極的な立場であるのは当然だ。

台湾は、中国と運命的な対立関係だ。中国の憲法には、台湾は領土の一部と明記してある(前文)。そして、2005年に制定された中国の反分裂国家法は、台湾が独立宣言したら、武力制圧も辞さないと規定している。

ただし、アメリカは台湾に対し、台湾関係法で事実上の同盟関係にある。そのアメリカを後方支援するかもしれない日本の集団的自衛権の行使は、基本的には歓迎だろう。日本と正式な国交がないため公式に意見表明することはないが、民間交流が盛んなので一定の期待をしているに違いない。

そして、日本。尖閣諸島は、中国は「核心利益」と位置づけており、野心を隠さない。ただ、日米安保条約の適用対象になるとアメリカが正式に意見表明したので、とりあえず一服の状況だ。ただし、中国の一党独裁がなくなるまで、日本は潜在的な脅威を受け続けるだろう。集団的自衛権はそのための抑止力になる。

アメリカやオーストラリアも、日本の集団的自衛権の行使容認には賛成の立場である。

こうしてみると、日本の集団的自衛権の行使容認について、中国を別とすれば、韓国の否定的な反応が異様である。

韓国がこのまま中国との「同盟関係」に突き進んだ場合、アメリカとの同盟はどうなるのか。

可能性としては、二股がうまくいなくなるか、うまくいくかの二つしかない。これまでの国際社会の歴史どおり、自由主義経済と独裁社会は水と油のように混じり合わないことから、二股がうまかなくなる。後者は、韓国が何か魔法を使って、二つの体制の架け橋になることだ。筆者には、どうしても前者の予感がする。

この記事は要約です。詳細は、こちらから(゚д゚)!

【私の論評】日本の安全保障は、長期的観点である中国周辺国のランドパワーの拡張と、短期的観点である正当防衛を確実にできるようにするすることが正しい選択肢である(゚д゚)!

上の記事で、高橋洋一氏は、以下のように述べています。
尖閣諸島は、中国は「核心利益」と位置づけており、野心を隠さない。ただ、日米安保条約の適用対象になるとアメリカが正式に意見表明したので、とりあえず一服の状況だ。ただし、中国の一党独裁がなくなるまで、日本は潜在的な脅威を受け続けるだろう。集団的自衛権はそのための抑止力になる。
だから、まずは正当防衛をより確実にできるための、集団的自衛権は確実に行使できる体制にもっていく必要がありました。正当防衛もできなければ、日本を防衛することは全く不可能です。これは、特に緊急の課題でした。

私としては、現状ではまだまだ不十分ですが、今回の安倍政権の集団的自衛権容認によって、日本の正当防衛の道が拓かれたことは多いに評価すべきことと思います。

しかし、日本の安全保障をより確かなものにするためには、上記のことだけでは不可能です。しかし、これについても、安倍政権は着実に手を打ちつつあります。

それについては、このブログでも以前解説したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
上念司「中国包囲網の決定打はモンゴル・トルコのランドパワー強化に在り!」―【私の論評】ソ連崩壊後、小国ロシアになってから国境溶解が顕著になり中国にとって軍事的脅威はなくなった!日本は経済援助を通じて中国と国境を接する国々のランドパワーを強化すべき(゚д゚)!
かつての中ソ国境紛争の係争地だった黒瞎子島は今では観光地になっている
 詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、結局中国の海洋進出が可能になったのは、ソ連が崩壊して、小国ロシアになってから、国境溶解(中国と最も長く国境接するロシアの国境が、中国人の越境により不明確になっている状況)が顕著となり、中国にとって軍事的脅威がなくなったためであることを掲載しました。そうして、この国境溶解はベトナム・中国間でも顕著になっています。

特に、アジアの中国と国境を接する国々では、元(中国の通貨)が流通しており、最近では、対中国決済は元を用いる比率が高まりつつあります。

こうした国境溶解が、中国が海洋進出ができるようになった背景となっています。

そうしてこの記事では、以下の様な結論を掲載しました。
日本としては、これらの国々に経済援助や、技術援助、軍事援助などしてこれらの国々のランドパワーを強化することにより、中国の海洋進出の夢と野望を打ち砕くことができます。そうして、日本はデフレさえ脱却できれば、そのような支援を実施することは十分に可能です。
そうして、安部総理はこの方向に向かって、実際に行動を起こしています。まずは、特定の国々だけではなく、全方位外交の一環としてインドおよびASEAN諸国全部、モンゴル、トルコ、ロシアを歴訪しています。

そうして、これらの国々対して、支援や援助を実際に行いつつあります。

マスコミがこれらのことをほとんど報道シない中、安倍政権は着々と、短期的観点である正当防衛を確実にする集団的自衛権の確保と、長期的観点である中国周辺国のランドパワーの拡張を実行しつつあります。

マスコミや、多くの白痴自民党議員から足を引っ張られつつも着々と歩を進めています。

この二つの方向性が確実なものとなれば、日本の安全保障はより強固なものになります。

自分で脚を伸ばすのはいいですが、他人に引っ張られるのは・・・・・・

多くの白痴自民党議員がどうやって脚を引っ張っているかって? それは、いわずもがなの、消費税増税です。上の引用記事にも掲載したように、日本はデフレさえ脱却できれば、中国周辺諸国のランドパワーを増すための支援を実施することは十分に可能です。しかし、デフレから脱却できなければ、これもなかなか実施しにくくなります。

経済と、安全保障は不可分に結びついているのです。これも、日本の白痴マスコミや、白痴議員は理解できていないか、中国の意向に意図的に即しているだけです。いずれであっても、マスコミや議員の多くは、白痴体質だということです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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