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2016年7月11日月曜日

参院選で民進党が犯した「二つの致命的なミス」―【私の論評】経済も、改憲も岡田民進党代表は安倍首相の強力な助っ人で在り続ける(゚д゚)!

参院選で民進党が犯した「二つの致命的なミス」

参院選で大勝利を収めた安倍首相 満面の笑み
 民進党が失った貴重な人材

おおかたの予想どおり、参院選は自民が勝った。

選挙直前の各紙の予想は、自民56~60、公明14、民進27~30、共産7~10、おおさか維新6~8というところだったが、実際には自民55、公明14、民進32、共産6、おおさか維新7。共産はやや期待外れ。そして、改憲4党の議席数が参議院の3分の2を超えた。

野党はアベノミクス失敗と叫んだが、説得力を持てなかった。多少景気はよくないが、それでも民主党政権時代には、いまよりもっと円高、株安だったことを国民はよく覚えている。

そして、自公政権になってから雇用がよくなったことも事実である。野党が「アベノミクス失敗」といっても、民主党政権の時にはもっと悪かった。どれだけ失敗といい立てても、野党の経済政策には自公よりも信頼が置けないということだった。

本コラムで何回も強調してきたように、野党がダメなのは、アベノミクスの第一の矢である金融政策をわかっていないところに、根本原因がある。

世界標準の金融政策は、雇用政策である。欧州の左派政党が最も重視する政策であるが、日本の左派政党はここがわからない。海外から著名人を招いて講演してもらっても、わからない人ばかりが今の日本の左派政党の幹部になっている。

もちろん民進の中にも、金融政策が雇用政策であることをよくわかっている人もいる。神奈川の金子洋一氏である。彼は元内閣府官僚であり、国際経験も豊かなエコノミストだ。左派政党に必要な希有な人材を、今回の選挙で失ってしまった。ますます民進が復活する可能性は少なくなったにちがいない。

 さっそく経済立て直しに臨む安倍首相

一方、安倍政権はアベノミクス第一の矢(金融政策)を放つことで、左派政党よりまともな雇用環境を創りだした。全国の都道府県で有効求人倍率が1を超える成果だったと安倍首相に言われて、民進党は「雇用政策」というお株を奪われてしまった。

ただ、安倍政権は、アベノミクスが不十分であることも認識している。第一の矢の金融政策でも、まだ失業率の底といえる構造失業率(筆者の試算では2.7%程度)まで失業率は下がっていない。

第二の矢の財政政策では、2014年4月からの消費増税が大失敗であった。このため、消費は低迷し、現在でも需要不足になってGDPギャップ(潜在GDPと現実のGDPの差)はまだ10兆円ほどもあり、景気不透明感がある。こうした現状認識は、5月30日の本コラム(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48779)を参照してほしい。

世界経済の不透明感を含めて考えると、アベノミクスをさらに進めるモノとして、筆者は政府が行うべき金融緩和と積極財政を含む5つの経済対策を、6月27日付けの本コラム(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49016)で示している。これらのいくつかは、これから実現するだろう。

なお、安倍首相は野党党首とは異なり、海外の著名な学者の意見をよく聞き、それを経済政策にうまく生かしている。今週も、バーナンキ氏が来日する予定である。同氏は、筆者のプリンストン大時代の恩師であるが、ヘリコプターマネーの理論化などを、象牙の塔にこもらずに実践的な経済政策として打ち出してきた。

アメリカをリーマンショックから救った氏だが、かつては日本のデフレ対策でも優れたアイディアを出してくれた。おそらく今回も日本経済にとってベストなアドバイスをするのではないだろうか。

 「改憲」ホントのところ

経済政策のところで、野党はダメだった。金融政策は雇用政策を理解しないと、何回選挙をやっても勝てないだろう。これに加えて、今回はさらにミスをした。

それは野党共闘だ。共産は自衛隊が違憲という主張だ。これは時代錯誤も甚だしい。今の若者に聞いたらわかるが、自衛隊を違憲という意見はまったく少数意見である。共産と共闘した野党も同類と見なされて困った。

共産は、与党から「自衛隊は違憲」姿勢をつかれて防戦一方だった。それに、選挙戦の最中に、共産の藤野政策委員長が、NHK全国放送で「防衛予算は人殺し予算」と失言してしまった。その後、発言取り消しで政策委員長は更迭されたが、駟も舌に及ばずである。共産が予想外に不振だったことの原因は、自衛隊違憲と選挙期間中の失言だろう。

改憲勢力が3分の2をとるかという論点も、マスコミから流された。改憲勢力が3分の2以上になると、あたかも改憲が実現するような言いぶりだった、実際に筆者が出演したテレビでマスコミの人に聞いたが、多くの場合、憲法改正に必要な、国民投票制度を知らなかった。

この制度は、日本国憲法の改正手続に関する法律に基づいて行われる。同法は2007年に成立している(筆者は当時官邸勤務だったのでよく覚えている)。同法では、憲法改正原案について、両院それぞれの本会議にて3分の2以上の賛成で可決した場合、国会が憲法改正の発議を行い、国民に提案するものとされる。

その上で、憲法改正案に対する賛成の投票の数が投票総数(賛成の投票数と反対の投票数を合計した数)の2分の1を超えた場合、国民の承認があったものとなる。

ここでポイントは、国会では発議、国民投票で改憲、という二つのステップが必要、ということだ。しかも、憲法改正原案は、内容において関連する事項ごとに区分して個別に発議するものとするとされている。

例えば、安全保障に関わる条文改正案と、環境権を新しく創設するという条文案が、一括して投票に付された場合、一方につき賛成、他方には反対という意思を、一つの記号で示すことはできないので、別々にやらなければいけないのだ。

今回、「改憲勢力」とひとくくりにされているが、憲法改正内容はまったく各党で異なっている。公明党は(新たに条項をくわえる)「加憲」を主張しており、おおさか維新は教育無償化、憲法裁判所、地方分権の3点を改憲項目とし、第9条は対象でないとしている。

改憲については、憲法審査会で審査されるだろうが、なかなかハードルは高いだろうし、その改正項目では、公明とおおさか維新がキャスティングボートを握るだろうから、憲法9条の改正にはなりそうもない。

 都知事選。増田氏の「評判」

さて、参院選は予想どおり自民が勝ったので、東京都知事選(告示14日、31日投開票)に話題が移るだろう。10日夜に増田寛也氏が出馬表明した。

自民都連は増田氏を推薦するので、小池氏は推薦願いを取り下げた。自民は、増田氏と小池百合子氏の間で1999年以来の分裂選挙になった。

増田氏は、岩手県知事、総務大臣と歴任してきた。もともと建設省官僚であったので手堅い。ただし、リーダーシップを発揮するというより、官僚の提案に乗るタイプだ。総務大臣時代、地方法人税という地方税を国税化する政策を進めた。これは地方税を中央集権で配分する仕組みだ。

地方への再配分が必要として、地方間で行うのが地方分権であるが、総務省官僚はそれが嫌いで、地方法人税を好む。それを進めた増田氏は総務省官僚の評判がよかった。ただし、東京都は地方分権に反すると反対であった。こういう感じなので、思い切った都議会改革などは決して行わないだろう。

一方、小池氏はどうだろうか。

 ここでも野党は存在感ナシ

小池氏が掲げた公約は三つ。①冒頭解散、②利権追及チーム創設、③舛添問題の第三者委員会設置。なかでも度肝を抜いたのが、都議会の冒頭解散だ。

今の制度では、総理には国会の解散権があるが、都知事には都議会の解散権はない。都議会の解散は、都民からのリコール、自主解散、都知事不信任に対する対抗としての都知事によるものの3つしかない。都知事としてできるのは、都民にリコールを起こさせること、都議会改革をして都議会を締め上げること、都知事支持の都議会議員をつくって議会解散への流れを作ることだ。

もちろん、小池氏も都知事に都議会の解散権がないことは承知していると、会見で明言している。無理筋を承知で、先手を撃つために、意図的に話題になるような言い方をしたのだろう。このあたりは、かつて小泉純一郎元総理が「自民党をぶっ壊せ」といったのによく似ている。

都知事選は、これまで知名度を生かした後出しが有利とされてきたが、知名度のある小池氏はそれと違う「先手」できた。相当の勝負師である。しかも、環境大臣や防衛大臣を経験しているので、政策実務にも精通している。

注目はこの二人となるのだろうか。自民党が分裂したというのに、野党候補がかすんでいるとはもの悲しい。野党の存在感が、ここでも薄くなっている。

民進党の行方だが、獲得議席は30を超えたし、岡田代表のお膝元である三重県でも民進党候補が勝った。岡田代表の辞任問題はただちには発生せず、9月の代表戦までは代表を務めるだろう。

おそらく安倍政権にとっては、岡田代表が辞めないほうが、今回やらなかった次の総選挙を戦いやすいので、代表継続を望んでいるだろう。情けない限りだ。

■高橋洋一

【私の論評】経済も、改憲も岡田民進党代表は安倍首相の強力な助っ人で在り続ける(゚д゚)!

上の記事で、金子洋一参議院議員が落選したということが掲載されていました。これは、民進党の幹部連中はほとんど意識していないでしょうが、民進党にとってかなりの痛手です。
金子洋一氏 自身のツイッターのプロフィー写真
上の記事でも高橋洋一氏が「民進の中にも、金融政策が雇用政策であることをよくわかっている人もいる。神奈川の金子洋一氏である。彼は元内閣府官僚であり、国際経験も豊かなエコノミストだ。左派政党に必要な希有な人材を、今回の選挙で失ってしまった。指摘しているように、金子洋一氏は、おそらく現在の民進党内では、マクロ経済に関して一番まともな考えを持った人だと思います。

このブログでは、何度か金子洋一氏について掲載しています。その代表的なもののリンクを以下に掲載します。
【日本の解き方】経済予測をことごとく外してきた面々は合理的な推測をしているのか―【私の論評】奴らは論評をしているのではない!論病に過ぎない(゚д゚)!
この記事は、昨年の4月28日のものです。詳細は、この記事をご覧いただくものとしして、この記事から一部以下に引用します。

 民主党の金子洋一参院議員はツイッターで、「日経平均、続伸し15年ぶり2万円乗せ。わが国経済のためにまずは喜ばしいこと。やはり債券を主に買い入れ、株式を含む実物資産に民間資金をシフトさせる日銀による金融緩和の力は大きかった。われわれが提言したとおり、民主党政権でこれをやっていれば、経済の回復はより早かった。残念だ」とつぶやいた。彼の行動を知る筆者としても同感だ。
民進党幹部は、この優秀な議員の落選をあまり重要なものと捉えていないようです。岡田代表は、三重で「ここで負けたら、代表戦に出馬しない」などとして、三重にかなり力をいれていましたが、本来なら三重など放置して、金子氏が出馬していた神奈川で金子氏を徹底的に応援すべきでした。

民進党では、馬淵澄夫氏も経済には詳しいです。私としては、民進党幹部は、一度で良いから、この二人に、経済に関してはフリーハンドでやらせみるくらいの度量が欲しかったです。特に政権を担っているときに、そうしたらその後の民進党も随分変わったものになったものと思います。


このような人材をむざむざと落選させてしまうのですから、やはり民進党はもう二度と政権を担う機会は訪れないことでしょう。これを機に、さらに没落していくことになるでしょう。それに、金子洋一氏ほどの経済政策の理解者が世間ではいまいち評価されないことに、いまの日本の限界を見る思いがします。

こんなことでは、安倍総理の経済政策である"アベノミクス"が多くの人々になかなか理解されないのも、無理はないです。とはいいながら、今回の選挙は国民による"アベノミクス"の審判でもあつたわけですから、意外と国民は理解しているのかもしれません。

さて、上の記事では、高橋洋一氏が、これから政府の実行すべき政策について、リンクを掲載していました。そのリンクを見ると、以下の政策が提言されていしました。

1. 消費増税は延期ではなく、凍結にすべき。 
2. 日銀の政策決定会合を臨時で開催して、量的緩和30兆円 
3. 参院選後の補正予算で、財政支出 60兆円(20兆円×3年)。財源は、埋蔵金、財投債、国債。支出対象はインフラ整備、減税+給付金。 
4. 事実上無制限の為替介入。そのために、今の介入枠を参院選後の補正予算で引き上げる。 
5. 1と2、1と3はセット。前者がヘリコプターマネー、後者は非不胎化介入となって効果がある。
これを政府が実行すれば、英国のEU離脱の悪影響や、中国の経済の低迷が深刻になったにしても、日本経済はさほど影響を受けることなく、ふたたび成長軌道にのるものと思います。そうして、上で掲載した金子洋一氏の頭の中にも、これと似たような経済対策があるものと思います。

この政策については、以前このブログでも解説をしたことがありますので、それを以下に再掲します。

"
以下の2つの政策を合わせて、高橋洋一氏はヘリコプターマネーとしています。

1. 消費増税は延期ではなく、凍結にすべき。
2. 日銀の政策決定会合を臨時で開催して、量的緩和30兆円

ヘリコプターマネーとは、あたかもヘリコプターから現金をばらまくように、中央銀行あるいは政府が、対価を取らずに大量の貨幣を市中に供給する政策のことをいいます。米国の経済学者フリードマンが著書「貨幣の悪戯」で用いた寓話に由来しています。中央銀行による国債の引き受けや政府紙幣の発行などがこれにあります。


中央銀行は通常、市場に資金を供給する際、対価として民間金融機関が保有する国債や手形などの資産を買い入れます(買いオペレーション)。ヘリコプターマネーの場合、そうした対価を取らずに貨幣を発行するため、中央銀行のバランスシートは債務だけが増え、それに見合う資産は計上されず、債務超過の状態になります。その結果、中央銀行や貨幣に対する信認が損なわれる可能性があるため、平時には行われません。

ただし、現在の日本は8%増税の悪影響で、個人消費が落ち込み、GDPの伸び率が低い状況にあります。インフレ率もかなり低いです。さらに、英国のEU離脱などの悪影響も見込まれるため、とても平時といえるような状況ではありません。であれば、当然のことながら、ヘリコプターマネーを実施すべきです。

日本がデフレから完全脱却を目指し、しかももう20年近くデフレ傾向なのですから、そこから完璧にしかも素早く脱却することを目指すなら、今こそがヘリコプターマネーの実施どきです。しかも、国債の信任はあつく、ほとんど金利がゼロです。今をのがして一体いつ実行するというのでしょうか。

以下の2つの政策を高橋洋一氏は、"非不胎化介入となって効果がある"としていますが、これについての説明がないので以下に解説しておきます。

1. 消費増税は延期ではなく、凍結にすべき。
3. 参院選後の補正予算で、財政支出 60兆円(20兆円×3年)。財源は、埋蔵金、財投債、国債。支出対象はインフラ整備、減税+給付金。

そもそも「非不胎化」という日本語は、「非」と「不」の二重否定が「胎化」に被さっており、こなれていません。もともと「不胎化」は、sterilizeの経済学での訳語です。sterilizeとは、無力化するとか無効化するという意味である。「非不胎化」は、その否定でunsterilizeの訳です。

これらの英語で議論されていたころは、固定相場制が当たり前であり、いずこの政府も中央銀行の資金を使って、為替介入をしていました。




何やらこの解説だと消化不良をおこしてしまう方もいらっしゃるかもしれません、結局どういうことかといえば、ざっくり言えば1.3.の政策を実行することにより、政府や日銀は特段為替介入など何もしなくても、円安傾向にもっていけるということです。

"
高橋洋一氏は、政府はこれらのうちいくつかを実行することになるだろうとしていましたが、これを全部実行していただきたいものです。これをすべて実行すれば、"アベノミクスは失敗"などという批判を跳ね除け、"アベノミクスはまだ途上にある"という政府の主張が正しかったことが早期に実証されることになるでしょう。

参院選で、改憲勢力が3分の2をう回ったことを伝えた報道番組
改憲についてですが、これはいくら改憲勢力が2/3を上回ったからといって、すぐに憲法9条や、憲法自体を根本的に作りなおすなどということにはなりません。それは、上の高橋洋一氏の述べています。私も、そう思います。

それに憲法改正を実施するというなら、まずやるべきことがあります。それに関しても、以前このブログに掲載しました。その記事のリンクを以下に掲載します。
自民、27年ぶり単独過半数獲得も 参院選議席予測 浅川博忠氏 ―【私の論評】実は、岡田民進党代表こそ安倍政権の真の救世主だ(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下にこの記事から改憲をするなら、七条四もしくは、五十三条からすべきという内容を引用します。


"
《その一》

まずは、七条の誤植は改正する。

七条四  
国会議員の総選挙の施行を公示すること。
 
国会議員の選挙の施行を公示すること。

天皇の国事行為を列挙した七条の四号には、誤植があります。「国会議員の総選挙」など日本国憲法下では存在しません。今回は夏に衆参同日選挙があるかもしれないといわれいましたが、そうなった時でも参議院の半分は非改選なので、「国会議員の総選挙」ではありません。

この「総」の一文字が誤植なのです。まず憲法改正でこの一文字を削れなくて何ができるでしょうか。そのようなことを言い出すと、また岡田さんには反対することでしょう「安倍首相は、戦争をする気だ」だとまた声高に叫ぶに違いありません。

誤植一文字を削れば戦争になると絶叫する護憲派を見て、まともな日本人がどう思うことでしょうか。岡田さんの絶叫は、護憲派の正体を国民の前に炙り出すことになり、岡田さんがまた安倍首相に大きな味方をすることになります。

《その二》

五十三条の不備を修正する
五十三条

内閣は、国会の臨時会の召集を決定することができる。 いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない。 
     自民党案に変える。
 自民党改憲案五十三条
内閣は、臨時国会の召集を決定することができる。 いずれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があったときは、要求があった日から二十日以内に臨時国会が召集されなければならない。
昨年、野党が日本国憲法五十三条の規定に従って臨時国会の召集を要求したにもかかわらず、政府は外交日程を理由に開催しませんでした。日本国憲法では、日程の制限がないので憲法違反にはならないとの解釈が有権解釈になっています。

これに対し先の国会で、民主党の岡田克也代表が「なぜ臨時国会を開かなかったのだ!憲法を無視するな」と要求しています。しかもご丁寧に「自民党案では二十日以内と謳っているではないか」とまで付け加えていました。


それでは、岡田さんの要求に従い、五十三条改正を訴えればいかがでしょうか。これには、岡田さんは反対のしようもないわけです。なぜ最初に、七条四号と五十三条を変えるべきなのか。その理由の一つが、変えても誰も困らないし誰も影響を受けないということです。九条にしろ他の条にしても、野党と対立的な条文を変えると、改正どころか改悪になる可能性が大きいです。そもそも、国会の三分の二と国民の過半数の支持を得るのは難しいです。

いきなり対立的な条文を変えようとして、玉砕して二度と変えられないより、明らかな誤植と、野党第一党の代表である岡田氏が与党に不備の改正を要求している条文から入るべきではないかと思います。

とくに、五十三条では、またまた岡田氏が強力な助っ人になることは間違いありません。本当に、岡田さんは安倍政権の力強い助っ人ですから、参院選にたとえ惨敗しても、是非とも代表を続けていただきたいものです。たとえ、代表を辞めたにしても、民進党の幹部であり続け、引き続き安倍政権の強力な助っ人であり続けて欲しいです。
"
こう考えると、参院選では金子洋一参議院議員という、実務的マクロ経済のブレーンを失い、民進党をさらに経済オンチに追い込み、どう考えても与党には全く及ばない状況に追い込み、改憲でも、安倍総理に格好の憲法改正の緒を提供するということで、岡田代表は与党にとって強力な助っ人です。

代表今回の、参院選で敗北の責任をとるつもりはさらさらないようで、続投するということです。9月の民進党代表選にも出馬するかもしれません。また、代表に再選されて、安倍総理を助けて、日本のために貢献して頂きたいです。

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