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2011年7月18日月曜日

市民の党“機関紙” 菅首相、30年前から寄稿 よど号犯やポル・ポト派幹部も―【私の論評】共産主義国家日本で、革命を妄想した左翼に政権は担えない!!

市民の党“機関紙” 菅首相、30年前から寄稿 よど号犯やポル・ポト派幹部も
菅総理
菅直人首相の資金管理団体が、日本人拉致事件容疑者の長男(28)が所属する政治団体「市民の党」(酒井剛代表)から派生した政治団体に計6250万円の政治献金をした問題をめぐり、菅首相が約30年前から、市民の党の“機関紙”に寄稿したりインタビューに応じたりしていたことが17日、産経新聞の調べで分かった。同紙には長男の父親であるよど号ハイジャック犯の故田宮高麿元リーダーが、北朝鮮から寄せたメッセージも掲載。市民の党側が、菅首相や拉致容疑者側と長年近い関係だったことが伺える。

問題の新聞は「新生」というタイトルで、昭和54年から月2〜3回刊行されていた。平成14年以降は休刊状態となっている。題字横には「市民の党をつくる新聞」とあり、酒井代表が主筆を務めていた。市民の党が推す議員らの選挙を詳しく報じるなど、事実上の機関紙として機能していた。

一方、同紙はよど号犯にも近いスタンスを示している。63年4月には、田宮元リーダーが北朝鮮から送った文章を掲載。「チョソン(北朝鮮)に来てから、これまでの18年間は自己を革命化する日々だった」などとつづられていた。同紙は田宮元リーダーの著書「わが思想の革命」の書評にも大きく紙面を割いている。

市民の党は今年4月の東京都三鷹市議選で、田宮元リーダーの長男を擁立したが、落選している。長男の母親は、55年に石岡亨さん=拉致当時(22)=と松木薫さん=同(26)=を欧州から北朝鮮に拉致したとして、結婚目的誘拐容疑で国際手配されている森順子(よりこ)容疑者(58)。森容疑者は北朝鮮にとどまっているとされる。

同紙は世界の共産主義勢力と親密な関係を構築していたとみられ、58年にはカンボジアのポル・ポト派幹部のイエン・チリト元社会問題相からもメッセージを受け取っていた。イエン氏は、今年6月に始まったポル・ポト派の大量虐殺を裁くカンボジア特別法廷に被告として出廷している。

菅首相の資金管理団体「草志会」は、市民の党から派生した政治団体「政権交代をめざす市民の会」に、平成19〜21年に計6250万円を寄付。民主党からは同時期、草志会へ計1億4980万円が献金されていた。献金の意図について、菅首相は7日の参院予算委員会で「政治的にいろいろな意味で、連携をすることによってプラスになると考えて寄付した」などと答弁している。

【私の論評】共産主義国家日本で、革命を妄想した左翼に政権は担えない!!
さて、上の記事の論評といして、本日は、一見あまり関わりのないようなことから掲載させていただきます。

1991年に旧ソビエトが崩壊する少し前に、当時のソビエトである経済学者が論文を発表しました。その内容の冒頭の要旨だけあげておきます。

「我々の共産主義は、結局失敗した。我々の共産主義は、現状のソビエトのような体制をつくりあげることを目指したわけではない。我々の理想は結局実現されなかったが、世界の中には理想を実現した国もあるはずだ。私は、その国をいろいろ探し求めてみた。そうして、とうとう、ある国が我々が目指した理想の共産主義に近いものを実現していることを発見した」。

では、この学者の言う、理想の共産主義を実現した国とは一体どの国でしょうか?なんと、それは、「日本」です。このようなことを掲載すると、多くの方が、日本が共産主義なんてそんな馬鹿なと思われるかもしれません。しかし、日本は、特に、いわゆる、金融ビッグバンが行われる前の日本は、まさに、共産主義と呼んでよいような社会でした。

ちなみに、金融ビッグバンとは、1996(平成8)年11月に第2次橋本内閣が提唱した、金融制度改革のことをいいます。英国のビッグバンと区別する意味で、日本版ビッグバンとも呼ばれています。金融ビッグバンは、2001(平成13)年には東京市場をニューヨークやロンドンのような国際市場にする、ということを目的に行われた改革です。

かつてソ連のゴルバチョフ大統領が"日本は世界で一番成功した社会主義国だ"と発言しました。確かに日本は表向きは従来から資本主義国家であり、冷戦下では、自由主義陣営に属していましたが、社会の体制は、社会主義的もしくは、共産主義といっても良いくらいのものでした。

ゴルバチョフ氏
たしかに、今から振り返れば、1990年代の初頭までは、日本は、共産主義国家と呼んでもさしつかえないほどの体制でした。税金の累進性は欧米より強く高額所得者は税金をたくさんとられます。貧困層は福祉や公的補助、医療制度など優遇され高額所得者から巻き上げた税金が還元されます。サラリーマンは年功序列で能力で関係なく昇給しました。当時は、経済格差は‘悪‘と公言する政治家までいました。そのため、当時の日本は、所得格差もかなり少なく、実質上世界一といっても良いくらいの平等な社会を実現していました。

この時代には、多数の人が、自分は経済的にも社会的にも真ん中くらいに位置しているという意識が強く、「一億総中流」などという言葉もあったくらいです。現在とは、かなり異なると思います。

日本が共産主義という発想は、最近、収監された堀江貴文氏にも、その真偽はともかくとて、あったということは、多くの人が知るところです。

堀江貴文

英フィナンシャル・タイムズ(Financial Times)紙は2006年12月15日、ライブドアグループの証券取引法違反罪で公判中の同社前社長、堀江貴文被告(34(当時))とのインタビュー記事を掲載しました。堀江被告はインタビューのなかで、日本は「共産主義国家だ」と述べ、自身が逮捕されたのは、嫉妬深い官僚と、メディアという名の「マインドコントローラー」の恨みを買ったためだと主張しまた。

以下にその記事の内容を掲載します。
2月に証券取引法違反の容疑で起訴された堀江被告は、起訴事実を否認している。今回のインタビューでは、逮捕劇は「世間の風潮のせいだ」と指摘した。 
「日本は共産主義国家だ。人によっては、日本は世界で最も共産主義的な国だと言うのではないか。表面的には平等な社会が成り立っているように見えるが、実際はそうではない。日本は、共産主義国家が陥りがちな落とし穴にはまってしまったのだと思う。つまり、エリート官僚が、国民にとって正しいこと、最も重要なことを決める国になってしまった」(堀江被告) 
日本の最高学府とされる東京大学を中退した堀江被告は、日本ならではの年功序列モデルに従って生きる人々から恨みを買ったことが自身の逮捕につながったと考えているようだ。 
「年功序列主義のエリート官僚や、メディアという名の“マインドコントローラー”は、私のように実力で戦おうとする人間を憎んでいるのだと思う」
私は、堀江氏の発言を認めるものではないですが、随分薄れたとはいえ、まだ日本には部分的には、共産主義国家であった頃の面影が残っているのだと思います。

さて、日本が平等主義的で、共産主義の真っ只中にあったときに、菅さんやよど号ハイジャック事件の犯人達など、何をしていたでしょうか?そうです。いわゆる、左翼運動です。私は、いわゆる、日本における過去の学生運動には、何らの価値も認めていません。これに関しては、ドラッカー氏も、当時、世界中で学生運動が活発化していることについて、その要因は、学生は、最も数の多い世代だからとしていました。

菅さんなど、学生時代にこれらの運動に入るきっかけをつかんだのでしょうが、私にいわせれば、これら左翼活動家はことごとくただの馬鹿だと思っています。なぜかといえば、確かに当時の日本の社会は、マルクス・レーニン主義などは信奉していませんでしたが、上記のように実質上共産主義であったといっても差し支えなかったからです。

共産主義の本流ともいわれていた、当時のソビエトの学者らが、理想的な共産主義国家と評した、その当時の日本の中にあって、今にも、権力闘争がおこり、共産主義革命が起こると、信じていたのが、菅さんであり、よど号ハイジャック事件の犯人であり、左翼運動家や学生運動の理念だったからです。学生運動に加担したものも、民間企業に入ってから、このようなカルト思想では、世の中をわたっていけないことを理解し、ほとんどの者がカルト思想を捨て去りました。

このように、その当時から、日本国内では、全くのカルトといっても良い左翼思想は、その後、ソ連崩壊、東欧諸国の崩壊などによって、完全に消え失せました。日本以外の国では、この思想を信奉するひとなど誰も存在しません。今や、国家資本主義の道を歩んでいる中国でも、誰も本気で信奉しているものなどいないでしょう。北朝鮮だって、社会が崩壊してしまっているので、それどころではないと思います。西欧諸国には、共産主義は誰も信奉しないので、食い詰めた連中が、地球温暖化という新たな思想に転向し成功したものも多数いたそうです。

日本も本当は、例外ではないのでしょうが、残念ながら、日本では、民主党という政党が実は左翼なのに、それを巧妙に隠蔽し、自民党などともあまり変わりない政党を装い、多くの有権者を騙し、政権交代をなしとげました。しかし、もはや、こんなカルト思想に浸かった連中には、政権など担えないことなど、はっきりしてきたと思います。かつての、共産主義国家日本で、共産主義革命を妄想した左翼出身者にに政権は担えないことが明らかになってきたと思います。

民主党、そうして、菅さん自身も、権力の中枢に近づいてからは、カルト思想を表に出さないようにして、きましたが、やはり、カルトは、カルト、怪しげで、理解に苦しむ、カルトの過去が上記の記事のように表に出てきたということです。これからも、こうしたことは、さらに、表ざたになってくると思います。

それにしても、現在では、ソ連、旧東ドイツ、北朝鮮など社会主義国家はどこも貧困に喘ぎ崩壊するか、実質上崩壊してしまいました。日本だけなぜこんなに発展できたのでしょう?

ソ連時代にソビエトの体制にも、自由主義の要素を加えるために日本に来た学者も「これは社会主義だ、研究にならない」と言ったそうです。「所得格差なし」、「年功序列」「終身雇用」「銀行などの護送船団方式」や他の多数の規制等により新規参入を国家が調整することなどまさに、日本は、規制がありとあらゆるところに張り巡らされて、まさに、共産主体制でした。

日本における「会社」とは人間関係そのものであり、西欧における地域共同体と同様の意味を持ったため、そういう「社会主義」的な環境であっても「滅私奉公」というような会社や仲間に対する忠誠心が保たれ、労働意欲の減少に繋がらなかったことが、日本が発展した理由でしょう。かつて、ドラッカー氏も、一時、日本の会社における共同体に期待していた時期がありました。

それと銀行などは、例外として、規制が多い中でも、民間企業間の競争は保たれ、創意工夫、発想の自由が認められていたこと、企業内でもボトムアップ社会で個人の発想を企業が受け入れる柔軟性や向上心が個人でも企業でも保たれたことなども、日本が発展したことに大きく寄与していると思います。

さて、かつて、日本における「会社」の持っていた地域共同体的性格、整然のドラッカーも、晩年にはこれに関しては期待はしなくなりましたが、どこからきていたのかといえば、それは、やはり、天皇を中心とした日本の伝統文化ではないかと思います。ソビエトが多くの国、多くの民族を共産主義のイデオロギーでまとめようと、腐心していたときに、日本では、すでに、言葉をはじめとして、共通の文化が醸成されていて、人為的に一つにまとめることに腐心しなくても、互いに気脈を通じやすいという特徴を持っていました。私は、日本の共産主義は、これなしには絶対に成り立たなかったと思っています。

現在は、経済・社会が変わっており、会社はやはり、生計をたてるためという性格が強くなっていますが、それでも、良い業績をあげる企業においては、共同体性格を残してるところが多いです。やはり、共通の文化で、気脈を通じられるというところが、今でも日本の最大の強みだと思います。

現在の政権など、歴史の悠久の流れの中に咲いた一時の徒花に過ぎません。1,000年に一度の震災も、悠久の歴史を持つ我が国の歴史からみれば、ほんの一時のことに過ぎません。天皇をはじめとする私たち日本人の日本の伝統文化、それに勤勉で実直な国民性は、古から今に至るまで、継承されてきましたが、これからも悠久の歴史の中に燦然として輝き続けるどころか、さらに輝きを増すことでしょう。そうして、こうした勤勉と実直さを強く継承してきた東日本の人々も近いうちに、復興をなしとげ、悠久の歴史の中で共に燦然と輝くことになることでしょう。

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