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2012年1月29日日曜日

愚民思想が根強い人気を持つ理由―【私の論評】関西風のほうが、おもろいかも?


愚民思想が根強い人気を持つ理由

今回は宮島理さんのブログ『フリーライター宮島理のプチ論壇』からご寄稿いただきました。

■愚民思想が根強い人気を持つ理由
野田政権の支持率がわずか4カ月で半減した。わずか4カ月で支持から不支持に回った人々は“愚民”なのだろうか。世論調査によれば、野田政権の支持率が急落している。読売新聞社*1の調査では、就任時に65%もあった支持率が、今では37%にまで下落している。続きを読む


【私の論評】関西風のほうが、おもろいかも? 


さて、分析するため、上の記事の核心部分をしたにコピペしておきます。
番組スタッフが綾小路きみまろの毒舌ネタを見せた後に感想を聞くと、多くのファンが「いるよね、こういう人(笑)」という反応を見せていた。ファンにとって、毒舌は自分自身に向けられたものではなく、あくまでも“自分以外のかわいそうな中高年”を綾小路きみまろと一緒になってイジッている感覚だったのだ。
このような鈍感力は、ベストセラーになった『バカの壁』にも通じる。私はこの本を読んだとき、「はいはい、どうせバカで話が通じなくてすみませんね」と、養老センセイに腹を立てたものだったが(笑)、どうも世間の反応は違ったらしい。
 この本を読んだ人の多くは、「いるよね、こういう話の通じないバカ」と、溜飲(りゅういん)を下げていたというのを知って、私は軽くショックを受けた。「みんな、よほど自分に自信があるんだな」と半ばうらやましくなったと同時に、「こういう鈍感力を発揮することで、世の中は丸く収まっているんだな」と、アホみたいな当然の事実に気づかされたのだった。

 世の中には、このような反応を示す人と、上の寄稿の著者のように感じる人と二通りがあるようですね。無論どちらが、正しくて、どちらが間違いということはないと思いますが、私は、どちらかといえば、この寄稿の著者とは反対のタイプのほうです。綾小路のほうは、まだ対象の年齢まではいっていないせいでしょうか、“自分以外のかわいそうな中高年”を綾小路きみまろと一緒になってイジッている感覚です。 とはいっても、限度はわきまえていて、いつも、上限すれすれまではいきますが、それを超えることはありません。さすが、熟達した芸人だと思います。この人なかなか若いときには売れずに、売れ出したのは、齢50くらいのときからというのですからただものではないと思います。


養老センセイの書籍を読むときは、 「いるよね、こういう話の通じないバカ」と、溜飲(りゅういん)を下げているときと、自分のことに当てはめるのと、両方あります。でも、どちらかといえば、溜飲を下げていることのほうが多いです。 

それから、これに関する受け取り方は、関東と関西でも随分違うのではないかと思います。以前テレビで見ていたら、関西人は個人プライベートにも結構入っていく傾向がありますが、関東人にはそのような傾向はなく、そこで関西人と関東人の行き違いが生じることがあるようです。

日常会話で、関西人が、話し相手のボケにどんどん突っ込みを入れていく感覚というのは、関東人にはなかなか理解できないところがあると思います。 先の綾小路さんの例は、関西人からしてみると、やはり、自分のボケに突っ込みを入れられているという感覚に近いのではないかと思います。 もしかすると、養老センセイの著書も関西人には、自分のボケに突っ込まれているという感覚もあるのではないかと思います。それに、「愚民」とはっきり言ってしまうと、救いようがありませんが、「ボケ」なら、救いようがあるような気がします。


ボケにもいろいろなレベルがあります。オオボケから、コボケまで・・・・・。でも、愚民だと、文字通り愚かな民ということで、救いようがないばかりか、こういう言い方は、上から目線に聴こえてしまいます。ボケであれば、あくまでボケであり、オオボケは困りますが、普通のボケならなんとかなるレベルということで、救いようがあります。皆さんは、いかがですか?

さて、以下に関西と、関東の芸人の芸風について掲載しておきます。


関西芸人
やすしきよし…目のデカさやギャンブル好きを暴露して笑い 
ナイナイ…チビやサル顔や動きで笑い
FUJIWARA…顔のデカさやアホな芸で笑い
ケンコバ…自分の変態ぶりで笑い



 関東芸人
ヨネスケ…素人いじって笑い
とんねるず…他の芸人やスタッフを叩いて笑い
はんにゃ…偉そうな態度をとって笑い
オードリー…偉そうな態度をとって笑い
芸人の自虐ネタが受けて、相手のプラベートにもどんどん突っ込みを入れる関西人のコミュニケーション、関東の若い方には、最初は抵抗があるかもしれませんが、関西弁を使わなくても、こういうことを若いときからやっているのと、やっていないのとでは、後から随分開きがでてくるような気がします。

私は、どんどん相手のボケに突っ込みを入れていく関西風のほうが、コミュニケーション能力も熟達していくと思うのですが、皆さんは、どう思われますか?


 それから、上の著者の方の、「みんな、よほど自分に自信があるんだな」という受け取り方ですが、これは、個人主義と集団主義の違いでもあると思います。完璧に個人主義であれぱ、綾小路さんのギャグや、 養老センセイの書籍など読むと、個人に向けられたものと受け取り、めげてしまうことも多いのでしょうが、集団主義に立脚すれば、「自分もボケている部分もあるが、ボケていない部分もある。他人もボケている部分もあれば、ボケていない部分もある」という考え方になり、多くの人が総体的にボケていなければ、自分がある部分ボケていていも、それは何とかなるという安心感、自信につながります。 


これは、どちらが良くて、どちらが悪いということにはならないと思います。場合によって、つかいわけることが重要だと思います。ある場合は、個人主義的な立場で受け止め、悪いところは素直に反省する。また、ある場合には、集団主義的となり、安心、自信を持つというような、柔軟な姿勢が良いと思います。皆さんは、どうお感じになりますか?

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