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2009年11月23日月曜日

日航、年金削減案を提示…現役5割・OB3割-今日のこの事態はすでに20年以上前から根があった!!?!

日航、年金削減案を提示…現役5割・OB3割(この内容すでにご存知の方、この項は読み飛ばしてください)



 公的管理下で経営再建中の日本航空は23日、OBを対象にした企業年金の説明会を都内で開き、OBへの年金給付額を3割程度、現役社員への給付額を5割程度削減する案を提示した。


 日航の西松遥社長は、記者団に対し、「会社側に賛成してもらえる人は3分の2ぐらいいると思っている。引き続き、説明していきたい」と述べ、1月初旬をめどに同意を取り付けたい考えを示した。

 説明会には約1500人のOBが出席。西松社長は「責任は痛感している。再生の道筋をしっかりつけるのが責務だが、その後については、しかるべき形でけじめをつけたい」と述べ、経営責任をとる姿勢を改めて示した。

今日のこの事態はすでに20年以上前から根があった?!
本日、テレビを見ていたら、上の記事と同じ内容の報道がなされていました。その中で、非常に気になったのが、インタビューを受けていた青っぽい服を着た、目がねをかけた、女性のOBの言い草でした。その言い草は、「絶対に反対です。会社といえども、私の生活を脅かす権利はないと思います」というものでした。残念ながら、そのテレビの内容YouTubeには掲載されていなかったので、上に掲載することはできませんでした。

かなり多くの人が見ていたと思いますが、この発言です。他の人は、反対の立場であっても、もっと穏やかな発言をしていました。男性のおそらく、管理職であったのではないかと思しき人は、「いたし方のないことだと思います」と発言していました。

この話を聴いて随分前の、記憶がよみがえってきしました。私がまだ、勤め始めた頃の話で、日航の札幌支店に勤務しておられた課長さんとその部下の方と知り合う機会がありました。その頃の私は、とにかく、企業に関することであれば、何でも興味があり、とにかく企業に勤めている方であれば、誰でも、何か機会があれば、いろいろ「質問」をしていました。

その課長さんと、部下の方と何回が会う機会があって、結構ゆっくり話す機会があったので、ある程度下調べをして上で思い切って日本航空の賃金制度について質問してみました。当時の日航は、年功序列型賃金をやめてから、しばらくたっていたと思います。二十数年前のことだったと思います。

すると、その課長さんがおっしゃったのが、「今は変わっていますが、少し前までは、年功序列型でした。だから、今でも、勤務年限が長いだけで私より賃金が高い人がいます」と語っていました。随分前のはなしなので、細かいことは忘れてしまいましたが、結局、確かに賃金制度は変わったが、ある程度以上の年齢以上の人は、未だ、年功序列型になっているようでした。そうして、中学校を卒業してからすぐに日航に勤めた女性の方が、職位は、一番下の方なのになんと、賃金はその課長さんより高いということでした。その課長さんは、どこかは忘れてしまいましたが、確か一流大学卒で、30歳台だったと思います。金額そのものに関しては、はっきり覚えていませんが、確かに、一般社員にしては、かなり高額だったと記憶しています。

それを聴いた私は、「へえー」と驚きの声をあげ、「その女性の方は、いったいどのような仕事をなさってるのですか」と聴くと、その課長さん「うーん、確か、○○管理だったよな」と部下の方に質問しました。部下の方が「そうです。○○管理です」と答えたあとで、課長さん「俺たちの方が、よっぽど働いているのに、あっちのほうが、給料が高いなんて、ホント、頭にくるような」とはき捨てるように語っていました。

「○○管理」がなんだったのかは、もう覚えていませんが、確か、とてもではないですが課長職よりも、重要度が高いとか、専門知識のいるような仕事ではなかったように記憶しています。何しろ、50年前とか、そういう話ではなく、普通の民間企業なら、とっくの前に、完全な年功序列制は終わっていたので、実のところかなり驚きしまた。きっと、その頃は、完全な年功序列型の賃金体系から移行しつつあるときで、ある年の新卒などから新たな賃金体制にはいり、まだ、古い賃金体系の社員が働いていた入れ替わりの時期だったのだと思います。

経営陣としては、このときに、中途半端なことをしないで大鉈をふるっておけば良かったのだと思います。中途半端なことをしたから、今日の自体になっているのです。人件費の問題ばかりでなく、この頃から、他の問題にも大鉈を振るっておくべきだったと思います。なぜ、できかなったかといえば、やはり、根から民間企業になりきれておらず、何とかなるという楽観的なムードがあったのだと思います。

この出来事の少し前に、学生時代にシンクタンクでバイトしていたとき、千歳市の都市計画に関連のある仕事をお手伝いをしたことがあります。そのとき、千歳市の下水道工事の計画に疑問な点がありました。それで、その当時の主任研究員とともに、千歳市を訪れたときに、下水道工事の積算資料について問い合わせると、なんと計算したのは、その年に高校を卒業したばかりの人で、しかも、千歳市の人口増など何も計算に入れていませんでした。しかも、なんと、その積算の結果報告、上司の人が押印して承認をしていました。もし、あのまま工事をしていたら、1年もしないうちにまた工事が必要になったことでしょう。

そんなことが頭の隅にあった数年後に、上記のようなことがあり、手元にあった資料で日航の人件費など年金も含めて、調べてみましたが、素人の私にもわかるほど、人件費だけで将来は危うい状態であることが見て取れました。その頃の資料など、いまでは散逸してしまって、ここに掲載できないのが残念です。その頃は、ブログなどなかったので、掲載しようもありませんでしたが、今なら絶対掲載していますね。日航自体があまりに古い体質なので、このままでは、いずれ日航は窮地に陥るのではないかと思いました。その話を友人にしてみましたが、誰も「そんなことあるはずない」と請合ってくれませんでした。しかし、今日、その予感があたったわけです。

航空会社もあれから、様変わりしまた。日航といえば、昔は花形中の花形でした。空港などの搭乗手続きをするスタッフなども、昔は、日航の正社員がほとんどだった時代がありますが、これも、随分まえから、子会社が行うようになっていて、賃金体系も日航本体の正社員とは違います。いろいろと経営努力はしたのでしょうが、根本的な解決にはならなかったのだと思います。

しかし、こんなことを思い出しながら、昔の日航も今の日航も結局は社会の縮図のような気がしました。どういうところが、縮図かというと、結局若いものが酷い目を見るということです。この、当時三十歳台だった、当時の若い課長さん、若いときは、高齢の社員の高所得で割りをくわされたと思います。

この方、今は、OBなのでしょうか。それとも、まだ、日航に在籍なのでしょうか?在籍しているのなら、また、高齢者のために割りを食うことになりますね。なにしろ、企業年金が半分になってしまいますからね。もし、OBになられていたとしても、割りを食っているいるには違いありませんね、先輩たちがやってきたことのつけのようなものですから。それに、この年金の削減案現役5割で、OB3割ですから・・・・・。

しかし、会社本体が危ういのですから、この課長だった方も、OBになられていたら、先にも述べたような、管理職とおぼしき人のように「いたしかたない」と言うでしょう。確かに、企業年金のカットは大変でしょうが、会社そのものがなくなってしまえば、年金など雲散霧消です。それに、100%もらえなくなるというわけではありません。しかも、公的管理下で経営再建中です。間接的ではあるものの、国民の税金で再建するということで、その条件が今回のカットということです。

間違っても、青い服を着ていた目がねの女性OBのようなことは言わないと思いますし、それが、世の常識というものだと思います。このような人ばかりであれば、国民の間にも、公的管理などやめてしまえという声があがってくるでしよう。この女性、全く誤った個人主義的観念の持ち主であり、アメリカの金融危機を引き起こした人々の個人主義と本質的にかわらない、観念の持ち主だと思います。困った人たちです。OBであれば、年齢は、60歳以上のはずです、このような高齢者の中にもニッポン人(伝統的日本価値を身につけた日本人とは異なる、利己的な人という意味)がはびこるようになったのですね。

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