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2012年9月15日土曜日

野田首相は秋の臨時国会で衆院解散・総選挙に追い込まれ、近いうちに「石破・安倍連立内閣」が誕生する!?―【私の論評】いずれにせよ、増税して金融政策をなおざりにする政権は短期で終わる!!

野田首相は秋の臨時国会で衆院解散・総選挙に追い込まれ、近いうちに「石破・安倍連立内閣」が誕生する!?:


2012年09月15日(土)

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[ 歳川隆雄「ニュースの深層」 ]野田首相は秋の臨時国会で衆院解散・総選挙に追い込まれ、近いうちに「石破・安倍連立内閣」が誕生する!? 

[歳川 隆雄]

9月14日に告示された自民党総裁選は、石破茂前政調会長、町村信孝元官房長官、石原伸晃幹事長、安倍晋三元首相、林芳正政調会長代理の5候補者よる本格論戦がスタートした。世上では、"石(原)・石(破)戦争"という評価が定着しているかに見える。


・・・・・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・・・・・・

現実的に言えば、これから本格化する総裁選の候補者討論で石原氏は恐らく守勢に回らざるを得ないだろう。一本化調整失敗による谷垣禎一総裁の出馬断念の過程、小中野党が提出した首相問責決議案同調の経緯などについて、執行部ナンバー2である幹事長の責任を他候補から鋭く突かれるのは間違いない。

こうしたことからも、石破・安倍連合の新執行部が誕生する可能性が高い。それは途端に、近いうちに「石破・安倍連立内閣」が誕生することを意味する。野田佳彦首相は、来る秋の臨時国会で石破・安倍自民党の攻勢に晒され、内閣不信任案を突きつけられ、衆院解散・総選挙に追い込まれることも十分あり得る。

【私の論評】いずれにせよ、増税して金融政策をなおざりにする政権は短期で終わる!!

いずれ、政権交代は確実に行われそうです。しかし、次の政権も、理由が何であろうといままで通り、緊縮財政、金融引き締めをやり続けるようであれば、どんなにお題目が素晴らしくても、どんなに人気者が、政権につき、総理になろうとも、素晴らしいことを手がけようとも、短命政権で終わると思います。

これから、政権を担う政党や、政治家はこれを肝に命じるべきです。特に、一国の金融政策の重要性を理解した政党や、政治家など、政権につけば、長期政権を担うことができるかもしれません。また、有権者も、最低限増税は当面せずに、積極財政、金融緩和を行いデフレを克服する旨を公約に掲げない候補者や政党には、票を投じるべきではありません。

肝心要のこと、当たり前のど真ん中かのところに目が行かない、できないような愚かな政治家や、政党に他のことも満足にできるはずはありません。

さて、政局にも動きがでてきたようです、上の記事で主張されているようなことは、本当に実現する可能性が高いと思います。

政治といえば、憲法改正や、安全保障の問題、成長戦略、社会福祉など、日本国内には、問題が山積しています。これらの問題は、非常に重要です。しかし、これらの問題を片付ける前に、するべきことがあります。そうして、これをしなければ、結局他のことをしようとしても、足元をすくわれるだけです。何をやってもぐら叩きになってしまいます。何かを良くすれば、何かが悪くなり、悪くなったことを良くすれば、他のことが悪くなりと、延々と無限ループが続くだけになります。

それは、何かといえば、このブログでも何回も掲載してきたように、デフレからの脱却です。この課題を解決できない政府が、いくら格好のいい公約を掲げたにしても、結局何もできないと思います。


私は、極端なことをいえば、次の政権は、デフレ脱却だけ確実にするだけでも良いくらいだと思っています。今の政治家、結局口でいろいろ「あーでもない」「こーでもんない」といいつつ、結局デフレ脱却にまともに取り組んでいる政治家など、ほんの少数派ですし、その少数派も全く心もとないです。

野田総理と、谷垣総裁は、勝栄二郎財務次官の言うなりで、完璧にマインドコントロールされて、日本は財政破綻するから、増税はまったなしという話を信じこみ、増税路線にひた走りました。そうして、三党合意で、増税法案は、とおりました。しかし、勝財務次官は、今月11日に退任し、後任には、真砂靖主計局長となりました。

勝氏は、今年いっぱいは、財務次官にとどまるつもりでいたようですが、結局退任です。これには、大蔵省OBの圧力がかかったといわれています。要するに大蔵省元老たちが、勝氏に引導をわたしたということです。そりゃそうです。日本が財政破綻するなど、今や世界の金融市場は誰も信用していません。あの、アメリカのゴールドマン・サックスですら、日本が財政破綻するなどというヨタ話はしなくなりました。はなばなしく言いたてても誰れものってこなくなったからだと思います。


そりゃそうです。日本が財政破綻などしないということは、子どもにもわかることです。普通のビジネスマンを日本国にたとえるとすれば、ビジネスマンの着ているスーツの、内ポケットが政府のお金だとします、ここにお金がたくさん入っているとします。その大きな部分が借金だったとします。そうして、借用書も入っているとします。


しかし、背広には胸ポケットの他のポケット、これは、たとえば、家計のポケット、民間企業のポケット、金融機関のポケット、その他のポケットがあります。これらのなかにも、お金と他のポケットからの借用書が入っているいたとします。これら全部あわせたポケットのお金から、借用書の金額を差し引きしたトータルでプラスだったとします。

その場合、このサラリーマンは、借金をしているといえるのでしょうか?いえませんね。ただし、借用書が、自分の他のポケットからの借金だけではなく、他のビジネスマンから借金もあれば、話は違ってきます。そうして、この他のビジネスマンからの借金が、かさんでドウしようもない状況になったのが、ギリシャです。しかし、このビジネスマン、他のビジネスマンからお金を借りているどころか、ビジネスマンの中では、もっとも大きな金額を他のビジネスマンに貸しているとすれば、どうなるでしょう。


これは、借金をしているどころか、大金持ちということになりますね。これが、今の日本の現実(対外純金融資産過去20年世界一)です。では、どうして、政府のポケットに他のポケットからの借金の借用書の金額がべらぼうなのに、何とかしないのかという、疑問がわいてくると思います。そうです、そんな場合は、他のポケットから、政府のポケットにもっとお金をいれれば良いということになります。それが、税金であり、要するに税収が増えれば良いということです。

しかし、それをなかなかしないのが今までのの日本の政府であり、日銀ということです。要するにデフレです。デフレ下では、税率を高めたとしても、もともと、各ポケットのお金の出し入れが少ない状況ですから、政府に入ってくるお金も少なくなります。要するに、減収です。積極財政政策や、金融緩和策をすれば、政府のポケットにも、お金が入るというか、いろいろなポケットのなかから、お金の出し入れが頻繁になります。そうなると、税収が増えます。

iPhoneも入れられるポケットのついたブラ。でも、iPhoe5はサイズが大きくなったので入らないかも?
このような日本国全体の状態は無視して、勝次官は、政府のボケットの中の借用書に書かれてある、膨大な借金の数字だけ取り出して、谷垣総裁や、野田総理を「大変だ!!財源が枯渇する!!」と幻惑していたのだと思います。そうして、彼らはすっかりその気になって、増税路線にひた走りました。こんな子供にでもわかるような理屈を無視して、谷垣・野田増税ツインを増税路線に走らせた勝次官に、大蔵元老院から、鉄槌が下されたのも無理はないと思います。

それに、各ポケットの金の出し入れを促進すること(金融緩和策)に専念すべきであった、日銀に関しては、識者では指摘する人も多いのですが、政治家などでこれを指摘する人も少なく、日銀が責められることはあまりありませんでした。これは、本当に不思議なことです。とにかく、日銀が金融緩和策をしない限りは、各ポケットからのお金の出し入れが頻繁に行われることなく、このままデフレは続きます。政府が、大幅な財政支出をしたとしても、いっとき政府のポケットからお金がでて、他のポケットに入り込みはしますが、そこから、頻繁に出し入れされるということはなくなってしまいます。

日銀は、このようなことをずっと繰り返してきました。過去を振り返ってみると、過去20年におよび、政府は、小渕さんと、麻生さん以外は、緊縮財政のやりっぱなしでした。民主党もその轍を踏みました。日銀は、小泉さんの時はいっとき金融緩和をしました。だからこそ、このブログにも、掲載したように、2000年過ぎあたりに、堀江のライブドア問題や、村上ファンド問題なども浮上しました。しかし、日銀は、すぐに金融緩和をやめてしまったため、結局デフレからの脱却はできませんでした。2008年くらいまで、金融緩和を続けていれば、日本は、デフレから脱却できたと思います。このようなことを繰り返す日銀には、いずれ、大鉄槌を下す必要があります。


野田、谷垣増税ツインは、デフレから脱却できないというのに、はやばやと、増税法案を通してしまいました。増税は、デフレを加速して、先の例でいえば、各ポケットからお金の出し入れをさらに少なくして、税収うを減らすだけです。これは、橋本内閣のときに、増税して、増税以前の税収を上回ったことがないことで十分証明されています。さらに、英国では、財政赤字を減らすという触れ込みで、2010年に日本の消費税にあたる、付加価値税を大幅に上げて、景気が低迷し、いまだ、増収の見込みがなく、財政赤字を減らす目処がたっていないことからも十分証明されています。

このような過去をみていると、次の政権も、理由が何であろうといままで通り、緊縮財政、金融引き締めをやり続けるようであれば、どんなにお題目が素晴らしくても、どんなに人気者が、政権につき、総理になろうとも、素晴らしいことを手がけようとも、短命政権で終わると思います。

まず、国民のことを考えれば、少なくとも、当面増税はしないこと、緊縮財政はやめ、日銀の金融引き締めをやめさせデフレ対策を実行することを公約として、それを本当に実行する政府でない限り、結局財源不足で実効的なことは何もできず、国民の閉塞感がつのり短命政権で終わることは必定です。いくら偉そうな御託を並べても、先立つものがなければ、軍事も福祉も、雇用も、結局何もできません。今は、本当に増税・デフレなどやめて、税収を増やす(名目GDPを増やす)必要があります。税収を増やすには、税率をあげるのではなく、デフレを一刻も終焉させ、景気を浮揚する必要があるのです。税率は、景気が浮揚してはじめて、増収が可能になります。

これから、政権を担う政党や、政治家はこれを肝に命じるべきです。特に、一国の金融政策の重要性を理解した政党や、政治家など、政権につけば、長期政権を担うことができるかもしれません。また、有権者も、最低限これらの公約が網羅されてない、候補者や政党には、票を投じるべきではありません。肝心要のこと、当たり前のど真ん中かのところに目が行かない、できないような愚かな政治家や、政党に他のことも満足にできるはずはありません。現在の日本の最優先順位はデフレ克服以外にありません。これが克服できれば、現在やるべきことが10くらいあったとすれば、全部とはいわずとも、5つから6つは、すぐにも解消できます。デフレを克服しなければ、何も解決できず、モグラ叩きになるだけです。




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