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2017年4月10日月曜日

民進「離党ドミノ」加速 長島昭久氏まで“離脱”も…ベテラン議員「蓮舫氏は負けても辞めない」―【私の論評】狂った民進党は破棄するしかない(゚д゚)!

民進「離党ドミノ」加速 長島昭久氏まで“離脱”も…ベテラン議員「蓮舫氏は負けても辞めない」

離党表明をした長島昭久氏
 民進党の長島昭久元防衛副大臣(衆院比例東京)が10日、離党届を提出し、国会内で記者会見をした。蓮舫代表が「二重国籍」問題などを抱えて党勢拡大が進まないなか、同党では東京都議選(7月2日投開票)を見据えて、都議や公認内定者の「離党ドミノ」が相次いでいる。ついに、現職国会議員として初めての離党となるが、蓮舫氏周辺には危機感が足りないという。

 「共産党との選挙共闘は譲れない一線だと思ってきたが、(党執行部は)それを越えてしまった。熟慮の末、離党する決断をした」

 長島氏は産経新聞の取材に、こう言い切った。

 共産党は綱領に「日米安保条約を廃棄」「自衛隊解消」を掲げている。安全保障政策に精通した保守派論客である長島氏としては、選挙目当てで「民共連携」に傾く、蓮舫執行部に完全に愛想を尽かしたようだ。

 関係者によると、長島氏は当面は無所属で活動する。小池百合子都知事が事実上率いる地域政党「都民ファーストの会」との連携も模索する。

 各党は、都議選を準国政選挙に位置づけている。結果が、次の国政選挙に影響するからだ。民主党は2009年7月の都議選で54議席を獲得して第1党となり、翌月の衆院選でも勝利し、政権交代を果たしている。

 ところが、民進党は、都議選の公認予定者36人のうち7人が離党を表明するなど、蓮舫氏のおひざ元で求心力を失っている。このままでは都議選での惨敗必至で、通常なら「代表の責任問題」に発展しかねないが、蓮舫執行部には焦りは感じられないという。

 民進党のベテラン議員は「仮に、都議選でゼロ議席でも、蓮舫氏は代表を辞めないし、辞める気もないようだ。都議選を『地方選の1つ』としか思っていないのだろう」と嘆いた。

 民進党を離党した元都議も「代表が『二重国籍』問題を抱え、戸籍謄本を公開しないような政党では勝てない。支持率も低迷し、逆風しか吹いていない。国会で批判ばかりしていることも響いている」とあきれた。

 離党ドミノに危機感を募らせた支持団体の「連合東京」までが、小池新党と政策合意を結んだ。

 前出のベテラン議員は「蓮舫氏と周辺は『都議選で負けても、次期衆院選で勝てばいい』と踏んでいるようだが、この考えは間違っている。地方議員を増やす地道な活動以外に、民進党の再生はあり得ないのに」と語っている。

【私の論評】狂った民進党は破棄するしかない(゚д゚)!

民進党に離党届を提出し、記者会見する長島昭久氏=10日午前、国会
長島昭久氏、民進党離党会見の詳報に関しては以下の記事をご覧担ってください。この記事では改めて詳細を解説するようなことはしません。
【長島昭久氏、民進離党会見詳報(1)】「『アベ政治を許さない!』と叫ぶことを求められた。熟議も提案もない」と痛烈批判 
【長島昭久氏、民進離党会見詳報(2)】蓮舫代表の対共産党戦略「理解できない」と批判

【長島昭久氏、民進離党会見詳報(3完)】民共共闘「ずっと違和感持っていた」 テロ等準備罪への党対応に「国民はそんなバカじゃない」
長島昭久氏の離党した要因は、あまりにも明らかです。誰でも、長島氏と同じような考えを持ち、民進党に所属していれば、最終的にはこのような結論を出すことになるでしょう。

そもそも、「アベ政治を許さない」という民進党のキャッチフレーズは本当にいただけません。何というか、国民を小馬鹿にしています。私は、このフレーズを聴くたびに馬鹿にされているようでむかつきます。

昨日は、このブログで今回のトランプ大統領のシリアのミサイル攻撃に対して、共和党はもとより、民主党の議員の多くも、その中でもあのヒラリー・クリントン氏も、そうしてトランプ大統領の誕生にはどこまでも大反対してきたメディアですら、大賛成していることを掲載しました。

このようなことは、日本の政治風景を見慣れたものには、異様にうつるのかもしれませんが、本来は当然のことだと思います。どんな国でも、安全保障や経済などの基本的な政策では、たとえ党派が異なっても、基本的なコアな部分では、似たようなものになるはずです。どの党派でも、現実的に問題に対処すれば、根本的なところでは似たようなものになるはずです。

現在の民進党のように、とにかく安倍政権の実施することは何から何まで反対であり、中には民主党政権時代の政策とほぼ同じようなものにさえ反対し、批判することすらあり、多くの国民からブーメランと揶揄されたりしている有様です。

これに関しては、このブログで私の結論を掲載したことがあります。それを簡単にまとめると以下のようなものです。
現在の日本のいわゆるリベラル左派は、民進党やメディアや知識人も含め、自分たちは日本という国や社会をどうしたいのかという理想も持たずに、単に「政権や権力と戦うのが自分たちの使命」であると思い込み続けてきたため、まともにものが考えられなくなり、「政権や権力」と戦うこと自体が目的、目標になってしまい、無間地獄に陥って堕落しているのだと思います。 
そもそも、自分たち国や社会をどうしたいのかという理想がなければ、目的も定まらず、したがって目標も定められず、目標に沿った行動もできずに、ただただ日々を無為に過ごしているだけということに彼らは気づいていないのです。
無間地獄に陥った民進党
 そうして、民共共闘のキャッチフレーズは「新安保法の廃止」でしたが、共産党の自衛隊観は「自衛隊は違憲だが自衛戦争はする」というものです。こんないい加減な政党があるでしょうか。共産党は、自衛隊と憲法について悩んだことはまったくないのです。

一方の民進党は民主党時代から安保政策に悩み抜き、党内で大喧嘩もやってきました。こういう場合、悩みがなく、教養のない側が強いです。社会主義インターが民社党はOKだが、社会党はダメと峻拒してきた理由も、共産党と結ぶ社会党は共産陣営に属すると分類、断定してきたからです。

蓮舫代表は民共共存を続けても共産は政権党にはなれず、いずれは共産は民進の肥やしになると思っているのでしょう。これに対して保守派は、共産と縁を切ったほうがまとまりのよい政党になり、いずれ政権を展望することになると一段、先を見ているようです。長島昭久も無論このような見方をしていたと思います。

国民の政治常識からすれば、当然共産党は無害などと信じるような人はほとんど存在しないでしょう。共産党には国際共産主義の歴史があり、現共産党においては社会の基本である自衛隊の格付けが不明だからです。憲法改正時、全き非武装論を説く吉田茂首相に対して野坂参三氏(共産党議長)は「国防軍のない国家などありえない」と食い下がりました。

これが政治の常識であって、現実には日本も実質上の国防軍である自衛隊をもつに至ったのです。ところが現共産党は「違憲の自衛隊」と片付けて、一方で新安保関連法廃止で野党を結集しようとしました。

共産党に担がれた現在の民進党が政権党に成長するとはとうてい考えられません。かといって、この民共路線で民進党が衆参両院の選挙区で共産党から229万の票をもらうのが常習となれば、当選第一主義に陥ることでしょう。かつての社共共闘はいつの間にか共産党のみが生き残りました。

民共共闘が定着すれば民進党の消滅ということになるのは必至です。当初、岡田元代表は疑うことなく共産党の支持申し入れを喜んでいました。党内の反発に驚いていた様子でした。岡田氏にも、蓮舫氏にも共産党恐怖症がないようです。このような状況に長島氏が絶望感を抱くのも無理はないです。

民共共闘をきめた岡田氏には共産党恐怖症がない・・・・・・?
最後に、テロ等準備罪への党対応に「国民はそんなバカじゃない」と長島氏が言うのも当然といえば、当然です。これに関しては、このブログにも掲載したことがあります。その記事のリンクを掲載します。
【テロ等準備罪】カレー作ったら毒殺準備?…民進が「追及リスト」でイメージ戦略―【私の論評】民進党ブーメラン発売開始しました(笑)!
「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案の審議を控え、国対委員長会談に
臨む自民党の竹下亘氏(中央右)、民進党の山井和則氏(同左)ら=31日午後、国会内
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、共謀罪の構成要件を厳格化した「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案の審議入りを控え、民進党が追及姿勢を際立たせ始め、金田勝年法相らが国会答弁で明言を避けたとする内容をまとめた40項目の「追及リスト」を作成し、国会論戦で問いただす姿勢をアピールしたことを掲載しました。

そうして、その「追求リスト」の一部が以下です。


このバカバカしいリストを見れば、長島氏がうんざりしたであろうことは想像に固くありません。連坊代表をはじめ、民進党の幹部や議員が、国会で舌鋒するどいものの、中身のまったく薄い内容で、金切り声をあげながら、与党を追求する姿が今から目に浮かぶようです。

このブログでも何度が掲載してきたように、現在北朝鮮というか、最悪朝鮮半島有事が十分に想定されるような状況です。最悪、北朝鮮から核ミサイルが日本に打ち込まれるかもしれないですし、すでに日本国内に潜伏している北朝鮮の工作員が各地でテロ活動を行う可能性も十分にあります。

そのような緊迫した状況の中で、このような幼稚な議論をやってしまえば、まさに本当に国民を馬鹿にしているとしか思えません。

しかし、国レベルではどうでも良いような森友問題で民進党はあのように時間をかけて、安倍総理をはじめ政治家の関与をうかがわせるようなものは、結局何も出てこなかったという醜態を演じています。

森友問題といえば、この問題を最初に『朝日新聞』が疑惑として報じたのが2月9日でした。それ以降、マスコミも国会もこの問題ばかり取り上げています。しかし、この間、日本周辺でどういうことが起きていたか、彼らはわかっているのでしょうか。無論北朝鮮の問題もありますが、それだけではありません。

2月9日以降をざっと見ても、2月14日~19日と6日間連続で中国海警局の船が尖閣諸島周辺の領海付近を航行しています。うち、1日は領海侵入までしています。こうした船の中には、機関砲のようなものを搭載していることも確認されている。

3月は1日、4、5日、9、10日、17日~19日、22、23日、28日~30日と同様の動きが確認されています。ちなみに、本日午前にも、沖縄県の尖閣諸島の沖合で、中国海警局の船4隻が日本の領海に相次いで侵入し、海上保安本部が直ちに領海から出るよう警告を続けていました。

そんなの毎度のことじゃないか。ニュースにしたって仕方がないし、騒いでも仕方がないなどと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、それこそが支那の思うツボです。彼らからすれば、これが『日常的な光景』になるのが都合がいいのです。

メディアもさることながら、腹立たしいのは国会議員です。北朝鮮は2月12日にムスダンと見られるミサイルを発射し、さらに3月6日には4発弾道ミサイルを発射。日本の排他的経済水域に3発が着弾しています。彼らは日本の米軍基地を攻撃対象として想定していると言っています。

その後もミサイル発射実験を行い、核実験の動きを見せ、さらに米韓への先制攻撃まで口にしています。

この大変な時期、こともあろうに国会の『外務委員会』で民進党が何をやっていたのでしょうか。森友学園の理事長夫人と安倍昭恵さんのメールのやりとりの“追及”です。

自分の兄への『殺害指令』を出したとも見られる人物が最高指導者にいる国が、日本への敵対心を隠そうともせず、ミサイルを乱射しています。そんな時に『このメールはどういうことですか!』って、何を考えているんでしょうか。

この間、森友学園の次にニュースになっていたのは、築地市場の問題でした。市場の『安全』よりも大事な『安全保証』の問題があるのがマスコミや、民進党にはわからないのでしょうか。

このような現実を党内部にいてつきつけられては、さすがに中島氏も耐えきれなり、離党の決意を固めたのでしょう。

現在の民進党は、今のまま自己変革ができないというのなら破棄すべきです。これについては、経営学の大家ドラッカー氏の言葉を思い出します。

以下にドラッカー氏の『乱気流時代の経営』からの言葉などを掲載します。
長い航海を続けてきた船は、船底に付着した貝を洗い落とす。さもなければ、スピードは落ち、機動力は失われる。(『乱気流時代の経営』
 企業経営においてはあらゆる製品、あらゆるサービス、あらゆるプロセスが、常時、見直されなければなりません。多少の改善ではなく、根本からの見直しが必要です。

なぜなら、あらゆるものが、出来上がった途端に陳腐化を始めているからです。そして、明日を切り開くべき有能な人材がそこに縛り付けられるからです。ドラッカーは、こうした陳腐化を防ぐためには、まず廃棄せよと言います。廃棄せずして、新しいことは始められないのです。

ところが、あまりにわずかの企業しか、昨日を切り捨てていません。そのため、あまりにわずかの企業しか、明日のために必要な人材を手にしていません。

自らが陳腐化させられることを防ぐには、自らのものはすべて自らが陳腐化するしかないのです。そのためには人材がいります。その人材はどこで手に入れるのでしょうか。外から探してくるのでは遅いです。

成長の基盤は変化します。企業にとっては、自らの強みを発揮できる成長分野を探し出し、もはや成果を期待できない分野から人材を引き揚げ、機会のあるところに移すことが必要となります。
乱気流の時代においては、陳腐化が急速に進行する。したがって昨日を組織的に切り捨てるとともに、資源を体系的に集中することが、成長のための戦略の基本となる。(『乱気流時代の経営』)
これは、無論政治や政党の話ではなく、企業経営に関わるものです。しかし、組織ということでは原則は同じです。

政党組織でも、陳腐化してしまったものは破棄しなければならなのです。民進党もこの原則を貫くべきです。民進党にもそうしたことができる人材もいないことはありません。

長島氏や馬淵氏などその筆頭です。しかし、今回は長島氏が離党ということで、民進党は有為な人材を失ってしまいました。

今のままの民進党がこれからも続くというのであれば、国会でも、森友問題など、 もはや成果を期待できない分野に拘泥し、多くの議員が無駄などうでも良い仕事に拘泥するというようなことがこれからも繰り返されます。

そんなことを防ぐためにも、民進党は変わらなければなりません。しかし、それができないというのなら、今の狂った民進党そのものを破棄するしかありません。そうして、それは有権者が判断して実行すべきものです。私には、もはや自己変革のできない民進党には、有権者が引導を渡すべきと思います。

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2015年5月30日土曜日

民主、安保審議で得意の「バラバラ攻撃」 保守・リベラル両派が質問で“党内不一致”を露呈―【私の論評】中国による現実的な脅威を認識して、与野党ともまともな政策論議を(゚д゚)!


長島昭久元防衛副大臣
 民主党は28日の衆院平和安全法制特別委員会で、安全保障政策をめぐり立ち位置の異なる2人を質問者に立てた。保守系のと、リベラル系の辻元清美政調会長代理がそれぞれ自らの主張を交えながら政府の考えをただす「バラバラ攻撃」を展開したが、同党は安全保障関連法案への対応を正式に決めていないこともあり、実質審議入り2日目で早くも“党内不一致”が表面化した。

「国家安全保障の要諦は紛争を未然に防ぐことだ」。安保政策の基本方針を訴えた安倍晋三首相に対し、長島氏は「おおむね首肯したい」と賛同した。 安保関連10法案を一括提出した政府の対応に「ごった煮で出されても議論しにくい」と注文をつけたが、法案には理解を示す発言を連発し、「できる限り修正を求めたい。政府は広い視野で取り組んでもらいたい」とエールまで送った。

衆院平和安全法制特別委員会で質問する民主党の
辻元清美氏=28日午前、国会・衆院第1委員室

対照的なのが辻元氏。長島氏の質疑ではやじもほとんど出ず「静かな環境」だったが、辻元氏が質問に立つと、雰囲気は一変した。

辻元氏は冒頭から「日本が戦争に踏み切る基準の変更について議論しているのか」と切り出し、政府が「戦争できる国づくり」を進めているかのような視点で挑発した。法案にも「日本がテロに狙われることにつながりかねない」と否定的な観点で追及した。

長島、辻元両氏の質疑について特別委の自民党委員からは「同じ党の2人とは思えない」との声が漏れた。

【私の論評】中国による現実的な脅威を認識して、与野党ともまともな政策論議を(゚д゚)!

なにやら、民主党の安全保障法制に関する見解は、全く統一されていないようです。そもそも、岡田代表も、辻本議員とは全く見解が異なります。

民主党岡田代表
昨日岡田体表は、「巻き込まれ論」「自衛官のリスク」などを取り上げ、安倍晋三首相らに迫りました。元外相の岡田氏は「現実的な平和主義」が持論で、安全保障法制の必要性には一定の理解を示しています。政府側の認識を細かくただす“正攻法”に徹しましたが、安保関連法案への反対色が強い党内の空気とは違っていました。

岡田氏は冒頭から「日米同盟の抑止力は正当に評価しないといけない」と言及しました。自衛官のリスクについても「きちんと説明すればよい」と指摘し、首相を後押しするような発言もありました。

岡田氏は「現実に即した安保法制」と「国民の理解」を重視している節があります。そのため法案反対の姿勢は影を潜め、「リスクが高まる」「米国の戦争に巻き込まれるかもしれない」との首相の言質を取ることに力を入れた形となりましたが、リスクの有無で食い下がる岡田氏に対し、首相は「日米同盟を強化していくとリスクが増大すると民主党は考えているのか」と反撃しました。

民主党内では、10本の法案を一括して出した政府を問題視し、「全部反対だ」(安住淳国対委員長代理)といった反対色が強いです。民主党党は20日から「安倍政権の暴走をただすキャンペーン」も展開しています。岡田代表のこの日の質問は「首相こそレッテル貼りだ」と激しく応酬したとは対照的でした。

辻本議員といえば、昨日の質問では、安部総理もさすがに業を煮やし、「はやく質問しろ」と野次をとばし一時、審議が中断しました。この顛末は、以下の動画をご覧いただければ、その顛末がよくお分かりになると思います。



この動画を視聴すると、辻元議員が、延々と説教し続けて、なかなか質問をしなかったからであることがよく分かります。辻本さんのあのかん高い調子で延々と説教し続けられたら、正直言って誰もが嫌になります。答弁の機会があって、初めて質疑が成り立つと思います。

「辻本議員が時間が過ぎているにも拘わらず自説を延々と述べ続けて、答弁する機会を与えないから、質問を促した。言葉が過ぎたならば、お詫び申し上げます」と総理も謝っていました。

一方、安倍総理の答弁中の総理に対するヤジの大きさは、どう考えるべきでしょうか。総理だけ一方的にヤジられるこの現状。総理がヤジれないならば、総理に対してもヤジってはいけないはずです。


それにしても、この民主党のチグハグぶり、何とかならないものでしょうか。岡田代表も「現実的な平和主義」が持論なら、それで党内の統一見解とすべきと思います。それが無理なら、党内で十分議論して、譲歩できるところは譲歩して、できないところしないで、統一見解をはっきりさせてもらいたいものです。

民主党は、政権与党のときには、党内の意見を統一することもできず結局何も決められず、三年間漂流していたようなものです。下野した現在でも、そのときのままです。

これでは、国会でまともな論議ができません。今のままでは、民主党はますます弱体化して、存在感が薄れていきます。それを好ましいことのように思う人もいるかもしれませんが、私はそうは思いません。本来は、まともで強力な野党があれば、国政も正しい方向に向かう可能性が高くなるはずです。

なぜ民主党が現在のような体たらくになってしまうかといえば、やはり一部の例外を除き、民主党の議員があまりにも勉強をしないからではないでしょうか。だから、自民党に対して反対するにしても、まともな政策論争にはならず、個人攻撃のようになってしまうのだと思います。

しかし、それは自民党も同じようなものですが、政権与党を長い間担ってきた実績があるので、まともな議員も存在し、民主党よりは少しはましという程度に過ぎません。

とにかく、まともな野党が出てきて、国会でまともな政策論争ができるようになっていただきたいものです。

本日は、なにやら後味の悪い内容になってしまいました。以下に安全保障政策を論じる上で重要なことがらを列挙してみます。

世界には、戦争放棄・軍隊不保持を憲法に掲げる国は日本だけと思っておられる方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。以下にその事例をあげます。事例とともに、事例国の国旗をデサインしたビキニを着用してる女の子の写真も掲載させていただきます(笑)。
■ 戦争放棄・軍隊不保持を掲げる国々の憲法  
【イタリア共和国憲法】(1948年) 第11条 [戦争の否認・主権の制限] イタリア国は、他国民の自由を侵害する手段として、及び 国際紛争を解決する方法としての戦争を否認する。イタリア国は、他国と等しい条件の下に、諸国家の 間に平和と正義とを確保する秩序にとって必要な主権の制限に同意し、この目的を有する国際組織を推進 し、助成する。

 【大韓民国憲法】(1948年) 第5条[侵略戦争の否認] ①大韓民国は、国際平和の維持に努め、侵略的戦争を否認する。

 【コスタリカ共和国憲法】(1949年) 第12条 ①常設制度としての軍隊は、禁止される。 ②警備および公共秩序の維持のためには、必要な警察隊を設置する。
【ドイツ連邦共和国基本法】(1949年) 第26条 [侵略戦争の禁止]
 ①諸国民の平和的共同生活を妨害するおそれがあり、かつ、このよう な意図でなされた行為、とくに、侵略戦争の遂行を準備する行為は、違憲である。このような行為は処 罰されなければならない。
 ②戦争遂行用の武器は、連邦政府の許可を得ることによってのみ、これを製造し、運搬し、商取引するこ とが許される。詳細は、連邦法律でこれを定める。
 ③何人も、その良心に反して、武器をもってする戦争の役務を強制されてはならない。詳細は、連邦法 律でこれを定める。

 【フィリピン共和国憲法】(1987年) 第2条 フィリピンは、国策遂行の手段としての戦争を放棄し、一般に受諾された国際法の原則を国 内法の一部として採用し、平和・平等・正義・自由・努力・すべての国の友好の政策を固く支持する。

以上をご覧いただければ、戦争放棄を憲法で謳っても、軍隊を持つ国がほとんどです。コスタリカは例外です。これらの国では、コスタリカは例外にしても、他のすべての国が、海外に軍隊を派遣したことがあります。

コスタリカの安全保障について少し述べておきます。コスタリカには、軍隊はありませんが、武装警察は存在します。

コスタリカの武装警察

日本の警察は拳銃くらいしか装備していませんが、コスタリカの武装警察は小銃を標準装備しています。またRPB(対戦車ロケット弾)なども装備しています。しかし、とても一般の軍隊には及ぶようなものではありません。

コスタリカの安全保障の中核となるのは、アメリカとの強い絆です。コスタリカは、アメリカの左手のようなもので、アメリカが直接タッチできない中南米の反米政権や反米勢力とのつなぎ役を行っています。

そのため、コスタリカは、アメリカと親密な関係を維持しつつ、反米政権とも深いつながり、友好を持ち、それがコスタリカの安全におおいに役立っているのです。アメリカが、直接交渉できない反米政権や軍事勢力と交渉する場合は、コスタリカを通します。

逆に反米勢力がアメリカと交渉する場合も、コスタリカを通すことによって、アメリカと交渉できるわけです。そのため、重要な交渉役であるコスタリカを侵略しようとする勢力はありえないことになります。

アメリカも交渉役のコスタリカが侵略されることは困るので、コスタリカとの軍事協定を結んでいます。

中国の埋め立てで拡大するミスチーフ礁、衛星写真で確認

それから、最近の中国の強引な南シナ海進ですが、なぜ、ファイアリー・クロス礁なのかといえば、ベトナムからそれを奪ったところで、今は、米国とベトナムの間には安全保障条約はない。だから、米国は手を出せないと踏んだのでしょう。

また、ミスチーフ礁に関しても、フィリピンは、米軍が撤退したこともあり米国との安全保障が事実上機能していない状況から、中国の進出を許しています。国際社会はパワーのぶつかり合いであり、どこかが引くとかならず争いが生じるものですが、中国の最近の海洋進出はまさに、その典型です。

このようにみていくと、民主党岡田代表ではありませんが、まさに「現実的な安全保障」が重要であり、これなしに今のアジアの平和と安定と繁栄はあり得ないことが良く理解できます。

まさに、安全保障と水はただでは手に入りません。中国による現実的な脅威を認識して、与野党ともまともな政策論議をしていただきたいものです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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