「真実に生きられる社会に」 陛下、水俣で異例のお言葉
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沖縄をご訪問された天皇陛下(左) |
【島康彦】熊本県を訪問中の天皇、皇后両陛下は27日、水俣市を初めて
訪れ、水俣病患者たちと
懇談した。患者の多くが差別を恐れて病気を隠してきた実態を聞いた天皇陛下は、「真実に生きることができる社会をみんなで作っていきたいと改めて思いました」と、約1分間にわたって思いを
語った。
発言は予定外。事前に「お言葉」が用意された行事以外で、天皇陛下がこのように時間をかけて思いを
口にするのは異例だ。
天皇陛下が自らの思いを
語ったのは、患者で「語り部の会」会長の緒方正実さん(55)の体験を市立水俣病資料館で聞いた直後。38歳まで水俣病の認定申請を避けてきたという緒方さんに対して、天皇陛下は患者一人ひとりを見渡すようにして、「本当にお気持ち、察するに余りあると思っています」「様々な思いを込めて、この年まで過ごしていらしたことに深く思いを致しています」「今後の日本が、自分が正しくあることができる社会になっていく、そうなればと思っています」とゆっくりと
語りかけた。
両陛下は患者や家族たちに歩み寄り、「お体はいかがですか」「色々な思いがおありでしょうね」と声をかけた。自身も患者で、夫と子供を水俣病で亡くしたという上野エイ子さん(85)は「生きてて良かったと思いました」と
話した。
宮内庁によると、両陛下の意向で、胎児性水俣病患者2人と面会する機会も別に設けられたという。
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水俣をご訪問された天皇皇后両陛下 |
水俣病慰霊の碑の前では、両陛下が白菊の花束をたむけ、一礼した。天皇陛下は「二度とこの悲劇は繰り返しません」と書かれた碑をじっと
見つめ、最後に再び頭を下げた。
■患者への発言全文
天皇陛下が27日、熊本県水俣市の市立水俣病資料館で、水俣病患者や家族らを前に思いを語った。詳細は以下の通り。
本当にお気持ち、察するに余りあると思っています。やはり真実に生きるということができる社会をみんなで作っていきたいものだと改めて思いました。
本当に様々な思いを込めて、この年まで過ごしていらしたということに深く思いを致しています。
今後の日本が、自分が正しくあることができる社会になっていく、そうなればと思っています。みながその方に向かって進んでいけることを願っています。
上記、太文字は、すべてブログ管理人が付加。
【私の論評】敬語も満足に遣わず、掲載場所もわきまえず天皇、皇后両陛下を貶める朝敵朝日新聞の暴挙許すまじ!!
天皇皇后両陛下が、水俣訪問されたこと自体はさほど大きなニュースではないのですが、このご訪問中に天皇陛下が、事前に「お言葉」が用意された行事以外で、このように時間をかけて思いを口にするのは異例のことであり、大きなニュースです。
天皇陛下が、東日本大震災が発生してから数日後に、ビデオで被災者のかたがたに語られたこと(上動画)がありました。これも大ニュースだったと思います。陛下がこのようになされたことには、格別の意味があります。それだけ、日本の重大事であり、国民の安寧を願った陛下のお言葉でした。このような大きな国難だからこそ、陛下がビデオを発せられるなどという異例なことが行われたのです。
日本では、古から平素はあまり表に出てこないものが、本当に国難があったときには皇室が表に出てくるという趣旨の内容の記事をこのブログに書いたことがありますが、まさしく、このビデオはその良い事例となりました。
中国・習近平副主席と天皇陛下の会見が各所で波紋を呼ぶ-国難が迫ったときには必ず朝廷が表に出てくる!!
詳細は、この記事をご覧になってください。この記事では、古から朝廷は、平素はあまり表に出てこないのですが、日本国が本当に国難にあったときには、皇室がなんらかの形で表に出てくるという趣旨のことを掲載しました。
それはさておき、過去の歴史を振り返って見てください。平素は皇室とは全く関係なく動いているようにみえる、為政者が、権力が衰え、次の為政者に変わるときなど、日本では皇室を御旗にたてて、政権交代しました。たとえば、江戸幕府が崩壊して、明治政権に変るときも、天皇陛下が御旗として立てられました。大東亜戦争の終了の御詔勅も昭和の天皇陛下が出されたものです。そうでなければ、終戦をすることはできず、ポツダム宣言を受け入れ条件付終戦すら受け入れることすらできませんでした。今後も、もし日本が本当の国難にあった場合、皇室はなんらかの形で表に出てくるものと推察します。
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第二次安倍内閣親任式 |
政権が自民から民主へ、民主から自民へ変ったなどということは、本当の国難ではないので、そのようなことはなかったのだと思います。ただし、政権交代したときの大臣などの任命は今でも陛下が執り行いますし、国会の初日には陛下が挨拶をなされることが慣例となっています。
もともと、日本という国の国柄はそうしたもので、マスコミなども、本来は御皇室の動きに敏感であらねばなりません。そうでなければ、日本の国の本当の姿は見えなくなります。
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新年祝賀の儀で衆参両院議長ら参列者にご挨拶された
天皇、皇后両陛下と、皇太子さま、秋篠宮さま、常陸宮さま |
そうした趣旨では、今回の水俣でのご発言も、異例であり、本来は大ニュースになるべき筋のものです。このお言葉は、陛下が規範として日本が「真実とともに生きられる社会」目指すべきとした考えをお示しになったということで、重大です。
23年前、水俣病患者の補償実現のために奔走し、天皇陛下への「請願」を考えていた人物がいました。墨書の請願書が日の目を見ることはありませんでした。陛下が面談された水俣病の患者・家族の中にはこの請願書を書いた方の息子さんも含まれていたそうです。請願書の行方は分からなくなっているそうですが、その写しが残されています。
請願を書いたのは、患者団体「チッソ水俣病患者連盟」委員長で水俣市議も務めた川本輝夫氏でした。国の基準では水俣病と認められない未認定患者の救済に生涯をかけ、1999年に67歳で死去されました。写しは、川本氏のブレーンだった元労働団体役員の志垣襄介さん(68)が保管していました。
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川本輝夫氏が書いたとされる請願書の写し |
テレビ報道では、陛下と懇談された「語り部の会」会長の緒方正実氏は、インタビューに答えて「本日は歴史の転換点になったと信じる」と語っていました。この緒方氏の言葉は、こうした川本氏のことも含めた陛下の特別な御高配に応えたものだと思います。テレビでは、この請願書のことまでは報道していなかったので、様々なニュースソースをたどって、はじめて、この会長さんの言葉の真意を理解することができました。
水俣病に限らず、今の日本社会は「真実に生きる」ことができるでしょうか。たとえば、来年の4月からの増税はどう考えても、「真実に生きる」という考え方からは、逸脱しています。今はデフレの真っ只中です。多くの民が苦しんでいます。こんなときに思い出すのが、仁徳天皇の故事です。これは、昔は誰でも知っていたことなのですが、今は知らない人も多いので以下に掲載します。
ある日、天皇は高津の高殿から民のかまどを眺められた。しかし、かまどからは炊煙が昇っていなかった。民が疲弊して火を焚き炊事して食べる食糧がなかったのだ。そこで、天皇は、三年間、租税を免除した。
三年後、天皇は再び高殿から民のかまどを眺められた。
炊煙が上がっていた。天皇は喜び、我れ豊かになったと言われた。
皇后が不思議に思って天皇に尋ねた。
「今の貴方は、破れた衣を着ておられ、雨や風が入る壊れた家に住んでおられる。それで、どうして豊かになったと喜ばれるのですか」
天皇は、答えられた。「民が豊かになれば、即ち、私も豊かになるのだ」
現在のデフレの状況は、まさしくこの故事でいうところの、「民のかまどから炊煙が昇っていない状態」です。こんな状況での増税は間違っています。仁徳天皇の知恵は、今の時代にも生きています、マクロ経済学では、不景気、ましてやデフレのときには、増税しろなどとは教えません。減税しろと教えています。日本には、このような古の為政者の規範としての仁徳天皇の知恵が残されているのに、この知恵が全く活用されていません。
韓国などが、騒ぐ慰安婦問題に関しても、日本の軍隊が強要したという事実はありません。しかし、マスコミなどは、これを喧伝して、信じ込んでしまう人も多いです。
今の日本は、水俣病が発生した頃の日本と同じく、残念ながら「真実に生きる」という考えが成り立っていません。ただし、水俣病の認定など進んだ部分もあります。この残念な状況に対する戒めとて天皇陛下は、「真実に生きられる社会」を目指すべきと語られたのだと私は思います。
それにしても、上の記事どう思われるでしょうか?まずは、出だしの
天皇、皇后両陛下(中には天皇、皇后さまなどとしている新聞記事もある)は良いにしても、その後の言葉遣いは酷いです。これでは、日本に古からある、敬語、謙譲語がまるでなっていないです。新聞は言葉遣いでも正しい遣い方の模範になるべきです。
私は、尊敬語、謙譲語などあまり遣わないほうですが、それにしても、上の記事の太文字にしたところは、酷いです。以下に訂正案など掲載しておきます。
訪れ→ご訪問され、懇談した→懇談された、語った→語られた、口にするのは異例だ→語られたのは異例のことです、語りかけた→語りかけられた、話した→話された、見つめ、最後に再び頭を下げた→見つめられた、最後に再び頭を下げられた。
もっと、丁寧にすることもできるでしょうが、最低限このくらいはしないと、日本国の最高権威であらせられる、陛下に対して無礼です。朝日新聞の記者であれば、プロですから、本来このくらいのことはできる能力はあるはずです。これは、意図的にそうはしなかったということです。これでは、まるで、天皇陛下が一般人のような扱いです。このような扱いは、断じて許すことはできません。
さらに、上の朝日新聞電子版そのようなことは、わかりませんが、中国問題の評論家として有名な、石平氏は、以下のようにツイートされていました。
石平氏は、このツイートの後で、さらに「自分が見たのは、関西版、関東版ではどうだったのか確認はしていない」という意味のツイートをされていました。それしても、
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陛下水俣訪問の記事は第一面には出さなくても、
反日的な内容なら、虚偽でも第一面に掲載する朝日新聞 |
それにしても、関西版で35面に掲載されたということですから、関東版でも、1面などの掲載されるなどということはあり得ないでしょう。
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天皇陛下専用のお召し列車 |
それにしても、日本という国の国柄である、天皇を頂点とする日本国の国体は、結局アメリカも崩すことができず、戦前・戦中・戦後も継続しています。現在、世界には二十九の君主国が存在します。それら君主国の中で最も古い歴史を持つのが日本の皇室です。千年以上にわたってその血統を連綿と受け継いできた皇室は、世界に類を見ません。
また現存する君主国の中で最も人口が多い国は日本です。君主国・世界第二位の規模をもつイギリスの人口が六千万人前後ですから、日本は人口規模で比較しても断トツに大きい君主国といえるでしょう。つまり日本の天皇家は、世界で最も古い歴史を持ち、かつ世界最大の君主国の皇室ということです。
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天皇皇后両陛下の沖縄訪問の際には、大提灯行列が催された |
この国体は、戦争に一度くらい敗れても、政権が交代しても、来年の4月に増税したとしても、たかがTPP交渉などの貿易交渉によっても崩れることはありません。こうした、国柄である日本は、いくら反日勢力が変えようとしても、すぐに変えられるものではありません。反日勢力は、あたかも日本の国体はすっかり崩れ去ったか、崩れないまでも、かなり弱体化したかのように喧伝します。しかし、そんなことはありません。それは、あまり強固な国体を崩すことができないので、そのような作り事をのべたてているだけです。そうではないことは、私たち日本国民が一番良くわかっています。この国体は、1千年以上続きましたし、これからも続きます。
そうして、そのような試みは、国体を傷つけることはできません。ただし、小さなことはでは、影響を受けていることもあります。たとえば、婚外子の相続を認めない、民法の違法性を認めた、最高裁判決もその最たるものです。しかし、このようなことは些細なことであり、皇室を頂点とするわが国の国体に傷はつきません。なにしろ、大東亜戦争による敗戦でもびくともしなかった国体です。
にもかかわらず、朝日新聞はそれを理解せず上記のような記事を平気で、とても掲載できるような紙面ではない紙面に臆面もなく堂々と掲載しています。こういう仕業をするものを古い言葉て朝敵といいます。
石平氏の言うように、これは皇室を貶める陰湿な悪意が剥き出しの紙面づくりです。こんなことは、断じて許されることではありません。以前から、反日的であり、あまつさえ自らの国の国家元首に対して、このような非礼を働く朝敵朝日新聞の購読はやめるべきです。これが、現代の朝敵を打つという文化的な行為だと思います。
私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?
天皇陛下 万歳!!万歳!!万歳!!
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