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2013年2月22日金曜日

中国が尖閣周辺にブイ設置 日本のEEZ アンテナ多数、潜水艦把握狙う―【私の論評】日本の海上自衛隊は、中国海軍と比較すると比べ物ならないほど優秀だが、超限戦には備えが弱い!!これに備えよ!!

中国が尖閣周辺にブイ設置 日本のEEZ アンテナ多数、潜水艦把握狙う

日本の海上ブイ(広島海上保安部)

中国が沖縄県・尖閣諸島の周辺海域に「海上ブイ」を設置したことが21日、分かった。設置場所は排他的経済水域(EEZ)の境界線である「日中中間線」の日本側で、中国による構造物設置は国連海洋法条約と国内法に違反する。ブイには多数のアンテナが備えられており、音や海中データを収集・分析することで海上自衛隊の潜水艦の動向を把握する狙いがあるとみられる。

政府が海上ブイを確認したのは今年に入ってから。尖閣と日中中間線の間の海域に設置され、海上保安庁はブイを撮影した。21日にも中国の漁業監視船が尖閣周辺海域で領海侵入し、日本の領海・領空への攻勢を既成事実化していることに加え、不当な行為がまたひとつ明らかになった。

中国が設置したブイはアンテナの多さが特徴で、政府は通信機器も多数搭載していると分析。放置すれば、海中の音波から潜水艦ごとに固有のエンジン・スクリュー音を特定され、尖閣周辺での海自潜水艦の動きを確認される恐れがある。音波の伝わり方など海域によって異なる基礎データも蓄積されてしまう。

この記事の続きはこちらから!!

【私の論評】日本の海上自衛隊は、中国海軍と比較すると比べ物ならないほど優秀だが、超限戦には備えが弱い!!これに備えよ!!

上記の記事をみると、中国海軍が海上ブイを設置していいるということですが、肝心の中国海軍の能力はどうなのかといえば、まだまだ日本には及びません。

米軍事情報サイト「STRATEGY PAGE」は昨年8月14日、「中国海軍は急速に拡大し、遠洋での活動活発化が懸念されているが、依然として典型的な沿岸警備隊に過ぎない」と結論づける記事を発表しています。以下にその要約を掲載します。

インドはレンタル、もしくは国産により原子力潜水艦を保有しており、韓国、日本、オーストラリア、パキスタンなども世界先進水準の装備を搭載したディーゼル潜水艦を保有しています。ロシアがベトナム向けに建造した6隻の「キロ」型潜水艦の1隻目が、今月サンクトペテルブルクの造船所で進水し、今年中にベトナムに引き渡される予定です。 
英軍事サイト「Chinese Defence Today」もまた、中国海軍には専門的な対潜水艦能力が不足しているとしました。早期に就役した駆逐艦・護衛艦は対潜水艦能力を持たず、このほど新たに進水した新型駆逐艦・護衛艦もまた対空・対戦艦に能力が偏っており、静音潜水艦の捕捉に不可欠な高性能ソナーと大型の対潜哨戒機を搭載していません。 
またアジア各国は米国産のP-3哨戒機を配備しており、インドは先進的なP-8哨戒機を保有しています。より効果的な固定翼対潜哨戒機の領域において、中国海軍の遅れが目立っています。 
また、対機雷能力の不足も中国海軍が直面している深刻な問題です。中国海軍は先進的な装備により機雷を広範囲に設置し、他国の海岸を封鎖し自国の領海を保護できるが、敵に設置された機雷を取り除く能力が不足しています。 
中国海軍の3つ目の弱点は、数千年に渡り継承されてきた沿岸防衛の習慣です。中国の海軍に対する要求は歴史的に、沿岸警備隊の責任範囲を超えたことがなく、主に海賊や密輸の取り締まりを目的としてきました。しかし日増しに拡大する海外貿易を保護するために、中国は遠洋海軍を建設しなければなりません。これには遠洋航行能力を持つ作戦艦艇、経験豊富な乗組員のほかに、多くの支援艦が必要となるでしょう。


上記の記事では、はっきりとは書かれてはいませんが、実は日本の対潜哨戒能力は、米国を抜き世界一です。これは、冷戦時代に日本近海のソ連の原潜の動向を探ることをアメリカに変わり、日本が担当することとなったことが大きいです。

日本の対潜哨戒機

対潜哨戒能力は、優れた対潜哨戒機があれば、すぐにできるというものではなく、多くの訓練の結果できるようになるものであり、その点日本は、ソ連の脅威にさらされ、これに対抗しようということから、かなり発展したものです。当時のソ連の脅威はすさまじく、これに日々対応したことから、日本の海上自衛隊員の対潜哨戒能力は世界一となり、それが今日も受け継がれているです。

ちなみに、その頃の中国海軍といえば、ソ連などと比較すれば、ないのと同程度でした。あるとしても、沿岸警備隊の域を出ていないものであり、中国が実質的に海軍らしきものを持ったのは、ここ10年くらいのもので、歴史もなく、人民解放軍の練度も低く、まだまだというのが実情です。

開発されたばかりの中国対潜哨戒機

特に、中国の対潜哨戒能力はかなり劣っています。長年に渡り、中国の対潜武器の発展が遅れており、必要な水中探知システムもなければ、 大型対潜哨戒機もありませんでした。

日米による世界最強の航空機による対潜システムを前にして、中国には大型対潜哨戒機さえ存在しなかったのです。中国が対潜哨戒機高新6号を開発している際、米国と日本はすでに次世代の高速・遠距離対潜哨戒機の配備を開始しました。

大東亜戦争時の日本の退散哨戒機「東海」(プラモデル)

中国の対潜哨戒機は依然として就役しておらず、すでに他国より20年間遅れています。 海外メディアは、中国海軍の最大の弱点は対潜戦であり、効果的な対潜能力を持たないと見ています。

米国の原子力潜水艦、日本の通常動力潜水艦は、中国の領海を傍若無人に自由に通過できます。 特に日本の潜水艦は、日本の工作技術が優れているため、モーター音がほとんどせず、ソナーや、海底ブイでも本当に近くでなければ補足できません。これに比較すれば、中国の潜水艦など、中国の工作能力が劣っているため、日本側からすれば、まるで、水中をドラム缶を叩きながら運行しているようなものであり、かなり遠方からはっきりと、対潜哨戒機や潜水艦から補足することができます。これでは、全く中国側は、日米どころか、日本にも歯がたちません。

米国原子力潜水艦

海外の一部メディアの報道によると、米国の原子力潜水艦は20世紀に毎年、 中国海軍の拠点近くに潜伏し、攻撃訓練や特殊作戦部隊の輸送訓練を実施していました。 中国海軍は世界最強の原子力潜水艦部隊を持つ米国海軍の他に、 世界で最も先進的な通常動力潜水艦を持つ日本や韓国に対応できていません。中国が直面している水面下の脅威は、世界で最も深刻なものですが中国海軍は「矛」ばかりを重視し「盾」をないがしろにしています。しかし、上の記事のように、最近やっと尖閣沖に海上ブイを設置するなど、「盾」を重視する傾向がみられるようになりました。

増強中の日本の潜水艦

日本としては、このような海上ブイもし、日本領海内にあるというのなら、別に中国にことわることもなく、破壊すれば良いだけの話です。それが、世界の常識です。公海上や、他国の領海内のものを勝手に破壊すれば問題になることもありまずが、領海内であれば、破壊しても何の問題もありません。

さて、このような中国海軍の実力ですから、いくら虚勢を張ってみても、尖閣では日本にはどうあがいても勝ことはできません。本当に日本と中国が戦争ということにでもなれば、中国側は全くても足も出せないまま、多くの艦艇や、潜水艦が海の藻屑と消えることになります。

中国潜水艦
しかし、中国はこのように軍事力が劣勢であっても、尖閣などに対する侵略は絶対にやめません。軍事力が無理というのであれば、先日もあったように、米国へのサイバーアタックのように、他の手段を講じます。

他の手段とは、中国でいうところの超限戦です。これは、どのようなものであるかは、以前もこのブログに掲載したことがあります。以下にそのURLを掲載します。

菅民主また新たな“売国疑惑”!“税金”で総連系歌劇団に広告―【私の論評】超限戦に負け続けの売国民主党!!


詳細は、この記事をご覧いただくものとして、超限戦に関することだけ以下にコピペしておきます。
『超限戦』(ちょうげんせん、英:Unrestricted Warfare)とは1999年に発表された中国軍大佐の喬良と王湘穂による戦略研究の共著です。中国の軍事思想の一つでもあります。  
中国空軍の喬良、王湘穂はこれからの戦争をあらゆる手段を以って戦うものとして捉え、その戦争の性質や戦略について論考しています。 

構成は第1部新しい戦争について、第2部作戦の新しい方法についての議論から成り立っていました。その中で喬良、王湘穂は25種類にも及ぶ戦闘方法を提案し、通常戦、外交戦、国家テロ戦、諜報戦、金融戦、ネットワーク戦、法律戦、心理戦、メディア戦などを列挙しています。  
そしてそのような戦争の原理として総合方向性、共時性、制限目標、無制限手段、非対称、最小消費、多元的協調、そして全ての過程の調整と支配を挙げています。このような戦争はグローバリゼーションの時代の戦争に特徴的なものであり、軍人と非軍人の境界もまたあいまい化するとしています。超限戦は単に戦争手段の多様化を示すだけではなく、それに対応した安全保障政策や戦略の研究の必要を主張しています。
さて、このような超限戦は、典型的なのはハニートラップなどの古典的なものもありますが、私が最も危惧しているのは、先日もこのブログに掲載したように、中国に在住する邦人13万人です。この記事のURLを以下に掲載させていただきます。


詳細は、この記事をご覧いただくものとして、要するに中国は軍事力では、どう頑張っても日本に勝てないということなれば、この法人13万人を超限戦に用いる可能性が高いということです。

中国は、尖閣侵略は絶対にやめません。軍事力では勝てないということなれば、中国はこの邦人を超限戦の対象にすることはおおいに考えられることです。

中国人民解放軍女性隊員


これらの邦人を拘束し、弾圧したり生命の危険を含むような危害を与えたり、与えることをちらつかせ、これと引き換えに尖閣をよこせなどと脅しをかけてくるということは十分考えられることです。

このようなことは、マスコミは報道しません。それに、このようなことは、昔から十分予測されたことなのに、マスコミはこうしたネガティブな部分は全く報道してきませんでした。それどころか、これから伸びる市場として、中国進出を勧めるようなことばかりしてきました。

その結果中国に在留邦人が13万人を数えるまでになりました。現在の日中関係を考えると、ますます激化していくことはあっても、沈静化することなど考えられません。本格的な戦争にでもなっても、自衛隊を中国に派遣することもできません。もう、文化交流や、中国での金儲けなども問題外ということになります。

北京の日本人学校

このようなことが予めわかっているのですから、日本企業は、在留邦人を一刻もはやく中国から退避させるべきです。少なくとも、中国現地で直接働いている人の家族、子供などははやく退避させるべきです。留学生なども、ひきあげるべきでしょう。企業側としても、中国での事業など廃止して、すぐに従業員を撤退させるべきです。

中国でどうしても儲けたいという、イオンやユニクロ等の人だけが、中国に残れば良いと思います。これらの企業の人だって、現状の中国の危機を理解すれば、会社などやめて日本に戻るべきです。日本企業による、中国での事業などどうしても続けたいというのであれば、幹部と、中国人従業員だけ使用して実施すべきものと思います。これはが、本当の意味でのリスク管理だと思います。私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

【関連記事】

邦人13万人「人質」可能性も 元警視庁捜査官、日中関係緊張を語る―【私の論評】こんなリスキーな中国からひきあげられるなら、個人も、法人もすぐに行動に移そう!!ましてや、今から進出するのは無鉄砲!!






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2012年4月28日土曜日

日本の大陸棚拡張、国連が認定 沖ノ鳥島周辺などレアメタルなど採掘権、主張できる範囲広がる―【私の論評】今までも豊富だった資源がますます、豊富になる日本!!海外で日本を見つめなおしてみよう!!

日本の大陸棚拡張、国連が認定 沖ノ鳥島周辺などレアメタルなど採掘権、主張できる範囲広がる

今回国連が勧告した大陸棚の位置


政府は27日、国連の大陸棚限界委員会が日本最南端の沖ノ鳥島の北方など太平洋の4海域約31万平方キロメートルを日本の大陸棚として新たに認める勧告を採択したと発表した。国連同委の勧告には拘束力がある。国土面積の8割強に当たる海域が新たに認定され、日本はレアメタル(希少金属)や次世代の天然ガス資源であるメタンハイドレートなどの採掘権を主張できる範囲が大幅に広がる。

この記事の続きは、こちらから!!

【私の論評】今までも豊富だった資源がますます、豊富になる日本!!海外で日本を見つめなおしてみよう!!

さて、上の記事今までの日本の排他的経済水域は、かなり広いのに、さらに拡張できるということで、日本にとっては本当に良いことです。今回認められなかった部分も主張をして、かならず手中におさめるべきと思います。

それにしても、日本経済新聞、この記事なかなか秀逸だと思います。本当に、日本経済新聞は、経済以外の記事はすばらしいです。しかし、なぜか、経済だけは、本当に駄目になりました。というより、日本の大手新聞は、本当に経済に関してはまともな報道をしなくなったか、できなくなったようです。本当に困ったものです。

それは、それとして、今回は、EZ(経済的排他水域)を含む日本の凄さを改めて、掲載していこうと思います。

まずは日本のEEZは、今回日本の領土の8割にも及ぶ、拡張をする前から、かなりの広さです。それがどのくらいのものか、下に、その他国との比較を掲載します。

EEZと領海を合わせた国別順位
国名EEZ+領海EEZのみ
アメリカ合衆国の旗アメリカ11,351,000 km²
フランスの旗フランス11,035,000 km²
オーストラリアの旗オーストラリア10,648,250 km²
ロシアの旗ロシア7,566,673 km²
カナダの旗カナダ5,599,077 km²2,755,564 km²
日本の旗日本4,479,358 km²
ニュージーランドの旗ニュージーランド4,083,744 km²
イギリスの旗イギリス3,973,760 km²
中華人民共和国の旗中国3,877,019 km²
ブラジルの旗ブラジル3,660,955 km²
チリの旗チリ2,017,717 km²
ポルトガルの旗ポルトガル1,727,408 km²
インドの旗インド1,641,514 km²
アルゼンチンの旗アルゼンチン1,159,063 km²
マダガスカルの旗マダガスカル1,225,259 km²
EEZと領海と領土を合わせた国別順位
国名EEZ+領海+領土
ロシアの旗ロシア24,641,873 km²
アメリカ合衆国の旗アメリカ20,982,418 km²
オーストラリアの旗オーストラリア18,335,100 km²
カナダの旗カナダ15,583,747 km²
中華人民共和国の旗中国13,476,979 km²
ブラジルの旗ブラジル12,175,831 km²
フランスの旗フランス11,709,843 km²
インドの旗インド5,559,733 km²
日本の旗日本4,857,193 km²
ニュージーランドの旗ニュージーランド4,352,424 km²
イギリスの旗イギリス4,218,580 km²
アルゼンチンの旗アルゼンチン3,925,953 km²
チリの旗チリ2,773,813 km²
カザフスタンの旗カザフスタン2,717,300 km²
スーダンの旗スーダン2,505,810 km²
日本は、EEZ+領海では、世界で6位です。EEZ+領海+領土でも、世界で9位です。これは、凄いことです。このブログでも、以前掲載したことがありますが、この領域には、資源が豊富にあります。

それから、この凄さに加えて、あまり認識されていないのですが、別の凄さを下に掲載します。それは、人口です。
順位2010年推計人口
border=none 世界 (人口)6,895,889,018
1中華人民共和国の旗 中華人民共和国1,341,335,152
香港の旗 香港7,053,189
マカオの旗 マカオ537,972
合計1,348,926,313
2インドの旗 インド1,224,514,327
3アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国310,383,948
プエルトリコの旗 プエルトリコ3,749,009
グアムの旗 グアム179,896
アメリカ領ヴァージン諸島の旗 アメリカ領ヴァージン諸島109,056
アメリカ領サモアの旗 アメリカ領サモア68,420
北マリアナ諸島の旗 北マリアナ諸島60,917
合計314,551,246
4インドネシアの旗 インドネシア239,870,937
5ブラジルの旗 ブラジル194,946,470
6パキスタンの旗 パキスタン173,593,383
7ナイジェリアの旗 ナイジェリア158,423,182
8バングラデシュの旗 バングラデシュ148,692,131
9ロシアの旗 ロシア142,958,164
10日本の旗 日本126,535,920
11メキシコの旗 メキシコ113,423,047
12フィリピンの旗 フィリピン93,260,798
13ベトナムの旗 ベトナム87,848,445
14エチオピアの旗 エチオピア82,949,541
15ドイツの旗 ドイツ82,302,465
16エジプトの旗 エジプト82,121,077
ここでは、国際連合の「世界の人口推計(2010年度版)」に掲載する229の国及び地域のうち、属領を本土と併せて表示しました。この元表での数は、国際連合加盟国192カ国とバチカン以外に、西サハラ及びパレスチナ自治区を他の属領としなかったため合計195となっていますが、全部掲載していると、きりがないので、16位のエジプトまで掲載しました。

人口においても、日本は、何と世界で10位以内に入っています。これは、かなりのものです。普段日本では、マスコミなど、中国や、インドなどと比較するので、少ないように思われますが、これは、かなり多いです。いや、それどころか、日本より人口の多い国は、全部が多民族国家です。

日本は他民族国家ではなくいわゆる、国民国家であり、ほぼ単一の文化と、人種の国としては、世界最大といっても良いかもしれません。何とあの広大な面積を持つロシアも、日本よりわずか2000万人人口が多いくらいのものです。こうしてみると、海まで含めた国土の領域といい、人口といい、日本は大国です。中国、インド、アメリカなどは、多民族国家であることはいうまでもないですし、それに、比較的新しく人為的にまとまった国です。どの国も、省とか、州があり、それらがかなり独立した行政単位となっており、日本などのような国とはまったく成り立ちが違います。国民国家の中でも、もっともそれらしい日本とこれらの複合新興国家(これらの中で比較的歴史の長いアメリカですから、200年くらいの歴史しかない)を単純に国と呼んでいるからといって、単純に比較するのはかなり無理があります。


それから、この表に出てこない、国民国家であるイギリス、フランス、イタリアなどは、すべて、6000万人前後です。日本の半分ということです。また、日本のマスコミなどが、よく税とか、社会福祉で引き合いにだす、スウェーデン、デンマーク、フィンランド、ニュージーランドなどの国々は、人口は、日本の自治体レベルである数百万に過ぎない小国です。このような小国と、日本とを単純比較するなど、まるで、子犬と巨体の象さんを単純比較するようなものであり、滑稽でさえあります。本当に正真正銘のミスリードだと思います。

海洋資源にも恵まれ、国民国家としての人口がこれだけ多いような国は、日本以外には、ありません。中には、「国民国家の人口が多かったとしても、やはり、中国やインドのように人口が圧倒的に多い国のほうが、市場も大きいではないか」とおっしゃる人もいるかもしれません。しかし、それは、実際の市場を知らない人です。

日本の場合は、日本の市場を単一の国民国家とみて、マーケティングができますが、中国や、インドはそのような具合にはいきません。多民族がいるの、言葉や習慣が異なるので、複数のマーケティング手段が必要になります。それも、たとえば、省や州できっぱり異なる手段を講じれば良いというものでありません。多くの文化的背景にある人々が、省や州など関係なく、分布しているわけですから、そんなに簡単なことではありません。


最近、楽天や、Yahoo Japanが中国に進出しましたが、早々と撤退しました。これは、このあたりの事情を良く飲み込めていなかったからだと思います。人口が多くいて、巨大な市場であるように見えても、それを構成している人々は、互いに言葉も、文化も、習慣も異なる人々によって構成されている、それも、行政区画などにそって区分されているのではなく、その地域地域によってかなり構成が異なるということです。そこにいくと、日本など、完璧に一つの文化、一つの習慣でまとまった人々の集まりです。北海道で成功した手法が、九州でもほぼ成功するわけです。こんな、単一巨大市場は、世界でも類稀です。日本は、マーケットとしても、かなり魅力的ということです。だからこそ、高度成長のときに、あれだけ内需を拡大することができ。ほとんど内需だけで、世界第二の経済大国になれたということです。

それに、こうした単一性は、いざというときに、一致団結できるということであります。今は、極左、左翼、左派、中間だの馬鹿カルトなど(今の日本には厳密な意味において右翼勢力はほとんどいません)にわかれていますが、本当の国難がやってきたときなど、他国では考えられないほどまとまって国難にあたることができます。それが、明治維新であり、戦後の復興と高度成長です。確かに、これらの時期にも意見の対立などがありましたが、それにしても、他国と比較すれば、本当にないに等しい程度のものです。

他国では、意見対立によって、流血の惨事になったりします。日本の場合は、言語、文化、習慣の土台が同じなので、立場や意見が分かれていたにしても、根底では互いに気脈を通じ合えるというところがあります。アメリカの南北戦争、中国の天安門事件や建国から現在まで、年間平均2万件発生しているといわれる暴動などその典型です。インドは、かつては土候国とも呼ばれ、族長や首長などが支配する部族国家でした。特に英国統治下のインドで、英国の保護国として存続したものをいいました。大小563を数えましたが、インドの独立とともにインド・パキスタン両国に併合されました。今だカスト制が残る国で、今でも身分が異なると、考え方が全く違いますし、それに輪をかけて、多数の民族が自己主張する国です。昔は、族長・首長同士の覇権争いが激しすぎたので、イギリスが仲介にあたり、さらにイギリスの植民地になって、ようやっと平衡をたもてたという国柄です。これらに比較すると、日本の明治維新は無血革命です。鳥羽伏見の戦いなど、他国から比較すれば、本格的な戦争などとは程遠く、単なる小競り合いにすぎません。


海外進出に失敗した、楽天は、今後社内の英語の標準語化をどうするつもりなのでしょうか。英語ができれば、海外のどこに進出してもどうにでもなるなどということはありません。それにこれだけ、歴史のある国民国家で、日本語であるコミュニケーションをしないということになれば、もともとかなり密なコミュニケーションが取れるにもかかわらず、それを捨てているということです。私は、日本語を含むマルチリンガルにしたほうが良いと思います。東南アジアなどの国々では、政治・経済・学問の世界はもとよりその他の複雑なことを表現するための母国語の語彙がありません。

だから、外国語を使うのです。というより、意思の疎通をしっかりするために使うのです。これらの国々と比較すれば、日本語には、外来語もかなり存在し、ほぼすべての語彙を網羅するどころか、それを上回るくらいです。そうして、何もこれは、外来語があるからどうのこうのというレベルではなく、江戸時代に関孝和が、西欧のそれとは全く関係なく、和算を用いて積分の概念を発展させていたということにも、みられるような、文化の成熟度合いにもよります。文化程度が低ければ、残念ながら、遣う言語の語彙も少なくなってしまうのです。積分の概念を母国語で説明できない、国などと異なり、日本では、日本語でかなり密なコミュニケーションが十分取れるどころか、それ以上なのです。だから、他国にはない言霊(ことだま)などという言葉さえ存在しているのです。

それは、歴史ある国民国家では、どこでもそうです。ドイツ、フランス、イギリス、オランダなどもそうです。だから、私は、国際語の英語を使うことに関しては反対ではありませんが、わざわざ、国民国家の言語を使わなくするということには大反対です。こうしたことから、今後の楽天の対応に関しては、興味が尽きないところです。三木谷氏や、孫氏は、自分たちが、こうした日本の文化の中でこそ、商売がうまくできていたことに思いもいたらず、日本文化を侮っていたに違いありません。だからこそ、失敗したのです。これが理解できていれば、中国市場に進出する際にも、もっと周到な準備ができたに違いありません。

それにしても、こうして単純比較しても、日本の凄さがわかると思います。先に、海の資源のことも多少述べましたが、日本には、それも含めてかなり資源が豊かな国です。そのことは、以前のブログにも掲載したことがあります。以下にその一部をコピペしておきます。
日本近海は、様々な天然資源に恵まれすぎるほど、恵まれています。これに関しては、以前このブログにも掲載したことがあります。そうです。メタンハイドレードは、もとより、天然ガス、その他、石油など、ものすごい埋蔵量があることが知られています。ただし、今のところ、原油などの天然資源の価格が安いので、まだ実用的ではないということです。
さて、天然資源もそうですが、まだまだ、日本には、他のとてつもない資源が沢山あります。日本が、資源のない国という考えは、非常識です。 
たとえば、日本の持つ電子プリント基板特許の輸出を止めると、ターゲットにされた全ての国の大部分の兵器が使用不可能になります。戦闘機も、ミサイルも、戦艦も、戦車も動かなくなくなります。というより、電子部品を使っているものは、何でも動かなくなります。
日本にしか製造出来ない1m当たり80tの荷重に耐え得る鉄道用レールの輸出を止めると、世界の「物流の要」=鉄道が崩壊します。新幹線の導入も不可能になります。中国の鉄鋼生産技術で生産された粗鋼は、現在、国際市場では「クズ鉄」として取引されています。
これらは、購入した国が再度、精錬し直さなければ、「使い物にならない」のです。精錬しなおしてさえ、日本のレールには及ばないのです。結局多少高くても、日本の鉄道用レールを使ったほうが、はるかに安くて経済的なのです。たとえば、中国は、今後、国内を縦横に走る大鉄道網の建設を準備しているが、日本が鉄道用のレールを「売るかどうかは、日本の自由」です。これは、何も中国だけではなく、他の国も同じことです。
日本の小松製作所にしか製造出来ない小型のパワーシャベル、ブルドーザーの輸出を止めると、ターゲットにされた国の全ての資源開発・工場等の建設工事・軍事施設の建設が不可能になります。
これらは、氷山の一角に過ぎません。まだまだ山のようにたくさんあります。こういった、日本の技術力などに恩恵を受けている国々は世界中にたくさんあります。
なお、日本にしか製造出来ない、ステルス戦闘機用のステルス機能を持つ塗料の輸出を止めると、米軍の戦略の要であるステルス戦闘爆撃機の製造が不可能になります。
戦闘機・核ミサイル用の、ジェット燃料を、世界中で圧倒的に生産量の少ない軽質油から製造する技術は世界各国が持っています。
一方で、質の悪い、圧倒的に生産量の多い重質油からジェット燃料を製造する技術は日本しか持っていません。日本が重質油原料のジェット燃料の輸出・製造を止めると、世界中で航空機・戦闘機・核ミサイル用の燃料が圧倒的に不足します。燃料が無ければ、最新兵器の軍備は、単なる鉄クズの集積になります。
昨年、二人の日本人にノーベル化学賞をもたらした、クロスカップリングという化学反応で、できる合成物である、テレビの液晶など、これも、日本が販売しないと、ほんどの国で、現状の品質を維持できなくなります。それは、サムソン電子も同じことです。ここに、掲載しないことでも、日本の独壇場で、日本にしか作れないものなどいくらでもあります。
簡単にさらに付け加えておきますが、日本が、輸出大国であるかのごとき誤った考えは、マスコミの偏向報道の典型です。10年以上前は、輸出がGDPに占める割合は、8%程度でした、それが、今は16%ですが、それでもかなり少ないほうです。これが、中国や、ドイツなど主だった輸出大国では、40%以上を占めます。しかし、日本の経常収支は真っ黒です。なぜかといえば、貿易収支などわずかにしかすぎないのですが、膨大な所得収支というものがあります。これは、貿易などではなく海外に日本が貸し付けたり、投資をしたりしたものよる、いわゆるあがりです。これが膨大であるため、貿易など駄目になっても、他の貿易大国などとは異なり、経常収支にはほとんど影響を受けません。

そのレベルがどのくらいかといえば、概算で、日本がこれから、一切輸出をしないどころか、工業製品を自国でつくらず全部輸入したとしても、所得収支があるために、あと少なくとも50年くらいは、国を維持していけるレベルです。

こんな国がどうして、財政破綻するなどと、馬鹿で間抜けな、一部の政治家や、役人や、ほとんど全部のマスコミがそのようなことをいうのか全く理解に苦しみます。


さて、いろいろ、日本の凄さを述べてきました。今年の連休、ここしばらく減り続けていた、海外渡航がまた増える見込みです。この連休、もうすでに海外に出かけている方、あるいは、これから出かけていく方々も多くいらっしやると思います。これを機会に、特に海外に出かける方々は、上のような日本の凄さを念頭において、海外をみてきていては、いかがでしょうか?きっと、日本に対する見方が変わると思います。それは、特に、現地の人たちに日本のことをどう思うかなどを聞くと良く理解できると思います。とはいっても、中国や、韓国はそうともいえない部分があると思いますが、それは、劣等感のあらわれであるとみれば、見方も変わってきます。まあ、いろいろな意味で、日本を出て、日本を見るというのも楽しいと思います。



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