2017年3月21日火曜日

「自衛隊が来たら婦女暴行事件起きる」FBに投稿した石嶺香織・宮古島市議に辞職勧告 宮古島市議会、賛成多数で可決―【私の論評】自らの主張が多くの住民に受け入れられないなら、主張を変えるか、そもそも市議になるな(゚д゚)!

「自衛隊が来たら婦女暴行事件起きる」FBに投稿した石嶺香織・宮古島市議に辞職勧告 宮古島市議会、賛成多数で可決

石嶺香織市議
宮古島市議会は21日午前、石嶺香織市議(36)に対する辞職勧告決議を賛成多数(賛成20、反対3、欠席1)で可決した。

 石嶺市議は9日に自身のフェイスブック上で、「海兵隊から訓練を受けた陸上自衛隊が宮古島に来たら、米軍が来なくても絶対に婦女暴行事件が起こる」などと自衛隊配備に反対。

 さらに「宮古島に来る自衛隊は今までの自衛隊ではない。米軍の海兵隊から訓練を受けた自衛隊なのだ」として、陸上自衛隊がカリフォルニアでの演習に参加した際の写真を添付した。

 これに批判が殺到したため、弁明する投稿をしたが、再び批判を受けたため、2つの投稿を削除した。

 決議では「投稿は自衛隊員、米海兵隊員に対する職業的差別であり、断じて許すことができない暴言と言わざるを得ず、市議会の品位を著しく傷つけるものだ」などとした。

 宮古島市議会で辞職勧告決議が可決されるのは初めてという。

 石嶺市議は議会で「私は議会が選んだ議員ではない」などと述べ、辞職を拒否した。勧告に法的な拘束力はない。

【私の論評】自らの主張が多くの住民に受け入れられないなら、主張を変えるか、そもそも市議になるな(゚д゚)!

石嶺香織市議とはどのような人物なのかまずは、調べてみました。それを以下に掲載します。

石嶺香織市議の出身地は福岡県です。筑紫女学院卒業後大阪外国語大学に進学しました筑紫女学院卒は福岡の方ならご存知の方も多いかと思われる女子高です。

少しお嬢様のイメージもあり学力も比較的高い有名私立です。

石嶺香織市議は筑大阪外国語大学を中退しますが、しばらくは大阪にとどまり豊能障害者労働センターというところで勤務していました。その後2008年に宮古島に移住しました。

移住の動機は、宮古島の伝統宮古上布を学ぶためだそうです。結婚してご主人と3人の子供さんがいます。

石嶺香織市議のFBも調べてみましたが、ブログ冒頭の記事にもあったように、FB上で問題のある発言をしたためか、現在はかなり削除された模様です。以下に、そのFBのリンクを掲載しておきます。


一番上のお子さんが5歳とのことなので結婚を機に宮古島に移り住んだというわけではなさそうです。

その後2017年1月に議員に当選しました。その時の公約は、公約内容は、陸上自衛隊配備反対、地下水を守ることでした。そうして、わずか2か月足らずでの問題発覚となりました。

ブログ冒頭の記事にもあるように、石嶺香織市議に対して宮古島市議会初となる辞職勧告が行われました。しかし、本人は辞任を拒否していることと、辞任勧告には、法的拘束力もないのでこのまま任期が終了するまで議員を続ける可能性が高いです。

市議の基本的な任期は4年です。しかしは石嶺香織市議は補欠選挙での当選なので任期は平成29年11月12日までです。

石嶺香織市は、「石嶺かおり後援会~てぃだぬふぁネット~」という団体の後援を受けています。

この団体のホームベージも存在してまいす。そのベージのリンクを以下に掲載します。


FBのページもあります。そのページのリンクを以下に掲載します。


石嶺香織市自身のFBの投稿は今回問題になったものを含めて、多くのものが削除されていますが、この団体のものはまだ多く残っており、おそらく石嶺市議自身の謝罪の投稿も掲載されています。ただし、問題となった投稿は掲載はされていません。

この団体は宮古島への陸上自衛隊配備に反対する母親たちを中心に作られました。現在は石嶺香織市議の「講演会」になっているところから考えると、かなり前から議会にこの団体のリーダーとなる方を当選させようという考えや準備があったようです。

このような後援会が存在することからも、そう簡単に石嶺香織市が辞職するようなことは
ないかもしれません。

さて、以下に問題となったFBの投稿掲載します。これはサイトに掲載されていたものを引用したものです。


確かに、この投稿は、酷いです。この投稿は確かに「自衛隊員、米海兵隊員に対する職業的差別であり、断じて許すことができない暴言」としかいいようがありません。それに、明らかに宮古島に自衛隊員が駐屯することに対して反対しています。

これに対する釈明の投稿もありましたが、それも削除されています。その内容を以下に掲載します。



この投稿も、全く釈明になっていません。

それにしても、このような議員の存在も現在ではネットで全国どこにいても知ることができます。本当に良かったです。ネットで調べることができない時代の場合、このような議員の存在も放置されていたかもしれません。

以下に、宮古毎日新報のサイトに掲載されたこの出来事に関する記事のリンクを掲載します。
「陸自来たら婦女暴行起こる」
詳細は、この記事をごらんいただくものとして、以下に一部を引用します。
 石嶺氏の投稿を受け、宮古地区自衛隊協力会(野津武彦会長)などは、12日に会合を開き、今後の対応を協議した。

 野津会長は13日の本紙の取材に「自衛隊に対する侮辱的発言だ。黙って見過ごすわけにはいかない」と述べ、法的措置も視野に今後の対応を検討する方針を示した。

 全国の宮古島出身隊員は陸・海・空合わせて275人。その家族で構成している宮古地区自衛隊家族会の池村英三会長は「家族として侮辱された感じ。議員は発言に責任を持つべきだ」と話した。

 防衛省が進めている宮古島市への陸上自衛隊配備計画では部隊の人員規模は700~800人の予定。

 石嶺氏は、宮古島市への陸自配備反対や命の水を守ることなどを公約に掲げ、今年1月22日に行われた市議会補欠選挙で7637票を集め初当選した。

 石嶺氏の投稿を巡っては、市議会事務局に10日と13日にあわせて約25件の内容を批判する電話のほか、市民からの相談などを受け付ける市民生活課には10日だけで3件のメールがあったという。
以下に、宮古島に自衛隊を駐屯させる意図について掲載します。

宮古島は、沖縄本島から南西に約290kmに位置し、南西諸島西部の宮古列島に属し、先島諸島の一部を成しています。

その宮古島と沖縄本島との間にある宮古海峡は、東シナ海と太平洋を隔てる要衝です。宮古島には現在、中国軍の動向を知る上で不可欠な航空自衛隊のレーダー基地である宮古島分屯基地が置かれ、南西諸島に接近する航空機を監視しています。

また、下地島には3千メートル級の滑走路をもつ下地島空港があり、戦闘機の運用も可能です。

太平洋への進出を目指す中国軍にとって、宮古島を含む境界線上の島々は第一列島線と表現され戦略上重要視されています。

宮古島の位置
特に、宮古海峡は最短で太平洋に進出できる出口として、重要視されているのです。

今回の計画では、宮古島に700~800人規模の陸上自衛隊ミサイル部隊などを配備する方針です。

配備予定の部隊は、警備部隊に加え、航空機を撃墜する地対空ミサイル部隊、軍艦など大型船を迎撃する地対艦ミサイル部隊などで構成された本格的な戦闘部隊となるようです。

中国軍は近年、宮古島周辺の海空域を太平洋への出入り口として、航空監視などの動きを活発化させています。

計画通り部隊を配置すれば、高い抑止効果が期待できます。

部隊配備の狙いは中国の海洋進出に対応するだけでなく、尖閣諸島などの離島防衛を強化するためのものです。

順当にいけば、2018年度末までに7〜800人規模の部隊が宮古島に発足することになります。

宮古島への自衛隊の駐屯は、尖閣諸島などの離島防衛を強化するためのものなのです。

石嶺香織・宮古島市議は、このように我が国の安全保障上に重要な宮古島への自衛隊の駐屯を反対する立場なのです。

無論今の日本は言論の自由があります、自衛隊の駐屯に反対するという意見もあります。だからこそ、市議に当選できたのだと思います。

しかし、自衛隊の駐屯に反対であるということと、婦女暴行事件が起こるということは直接関係はありません。

私としては、「支那を刺激することはやめるべきだ」というような主張であれば、無論私はこれには反対ではありますが、このような主張ならば今回のような大きな騒ぎにはならなかったと思います。

おそらく、これが、石嶺香織市議の本音なのでしょう。しかし、今や支那の脅威は、左右・上下などに関わらず明確なものになっています。

一昔前と違い現在の日本ではこのような主張はなかなか受け入れないですし、今年1月22日の宮古市長選挙では、保守系の下地敏彦氏が革新系でオール沖縄を掲げる元県議の奥平一夫氏(67)=民進推薦=、前市議会議長の真栄城徳彦氏(67)、医師の下地晃氏(63)=社民、社大推薦=の無所属3人を破り、3選を果たしています。

3選を決め、支持者らとバンザイする下地敏彦氏(中央)=22日、下地氏の選対本部
このような状況から「支那を刺激するべきではない」などと主張すれば、市議としての地位もゆるぎかねない状況なので、それよりも多くの人々の情感に訴える、それも激しく訴えるような表現で、今回のようなことをしでかしてしまったのでしょうが、これは全くの逆効果になってしまったようです。

市議の立場では、自らの主張が多くの住民に受け入れられないというのなら、主張を変えるしかありません。そもそも市議になどならなければ良いのでしょうが、それでも自らの本来の意図を隠してでも、自分の主張を通したいということなのでしょう。

しかし、これでは本来の議員の仕事をまともに実行しているとは思えません。本来は、辞職勧告を素直に受け入れるべきだったと思います。

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