「日本再生」というばらまきに群がった官僚や政治家たち!「復興予算の乱用」を自民や公明、そしてメディアがいまごろになって批判する資格はあるのか:
[ 高橋洋一「ニュースの深層」 ]「日本再生」というばらまきに群がった官僚や政治家たち!「復興予算の乱用」を自民や公明、そしてメディアがいまごろになって批判する資格はあるのか
[高橋 洋一]
東日本大震災の復興予算(2011年度から5年間で19兆円)の多くが被災地以外に支出されていたという。もともと9月9日に放映された「NHKスペシャル追跡 復興予算19兆円」が話題になったのがきっかけだ
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【私の論評】復興税法案と日本再生シナリオは、日本国解体の一里塚!!何でも増税すれば良いという愚かな考えがこのような事態を招いた!!
上の記事もっともだと思います。このブログにも何回か掲載したことがありますが、地震に限らず大自然災害があったときの、当たり前の真ん中の財源の対処法は、建設国債が極一般的です。建設国債の償還(個人の借金でいえば借金を返すこと)期間は、60年です。償還期限が長いので、大自然災害があったとしても、長い時間かけて、償還していけば良いので、震災直後の経済に影響を与えることなく、復興などができるわけです。まだ新しく生々しい震災の記憶 |
それに、復旧したインフラなどは、大部分は、かなり長い期間にわたり、使うことになります。それこそ、基本的なインフラであれば、50年以上も直しながら使っています。さすがに、60年を超えると、老朽化し、新たに作り変えるか、あるいは、本格的な修理が必要になります。
かなり傷んだ首都高 |
だからこそ、このようなことをなくすために、建設国債というシステムがあるのです。増税などのような法改正など面倒な手続きが必要な資金調達は、あまり適当ではないわけです。すぐにも、財源を潤沢に用意し、その後に償還のことは、ゆっくり考えるという手段が必要です。そうして、先進国ではこのような当たり前の真ん中の手段があります。それは、各国で呼び名は異なりますが、日本でいえば、建設国債です。
大資源災害が運悪く続けば、復興税などやっていれば、次の世代に引き継ぐ日本がなくなる!! |
日本のような台風・地震など自然災害の多い国で、たまたま、運悪く大災害が続いたら、被災を受けた世代が、全部復興のための負債を引き受けることになり、そんなことは不可能ですから、経済が破綻することになります。そうなったら、後の世代に受け継ぐインフラも何もなくなってしまいます。確率的には、自然災害の重なる時はかなり高いですから、その時にも復興税で取り組むようにすれば、国が滅ぶか、著しく弱体化します。復興税法案は、民衆党による日本弱体化法案の一環とみるべきです。
まさに、にほん弱体化への道を開いたといわざるをえません。それに、いわゆる、役人による「日本再生戦略」など最初から成功するはずもありません。自由主義経済下においては、いくつもの会社が、いろいろいなことをやっていて、その時点では、どの会社が成功するかなど、誰もわからず、ある程度時がたって、ある企業が最も、世の中の変化にうまく適応していて、その企業が伸びます。そのときに、はじめて、その企業の過去のやり方が良かったということがわかります。
だから、資本主義経済は、共産主義よりも相対的に良いというのは、常識です。政府の役人が、日本再生のシナリオを書いて、それが成功するというのなら、過去に失敗した、共産主義の計画経済も大成功したはずです。こんな理屈は、少し考えてみればすぐ判ることです。
少し前にあった、オーストラリアの大水害。無論、税金で復興などしていない。 |
なお、建設国債の本来の目的、意味に関しては、上記で説明しましたが、その他の建設国債に関する問題については、三橋貴明さんが、サイト「三橋貴明の 経済記事にはもうだまされない!」でかなり詳しく解説しています。詳細は、以下のURLをご覧ください。
第120回 なぜ建設国債で復興しないのか?(1/3)
建設国債は、増えてはいない。増えているのは、特例国債だ!! |
大きな自然災害のあったときに、増税するなどという愚かなで馬鹿な考えは、古今東西にありません。しかも、大震災のときには、デフレでした。デフレのときに、増税するなどという愚かで、馬鹿な考えも古今東西どこにもありません。なのに、このようなことになってしまったのは、当時財務省や、それにのった、民主党や、自民党、マスコミまで、無責任な、大増税キャンペーンをやっていたからだと思います。
当時の財務省は、そのような事例を必死で探したようですが、大災害のときに、増税で財源を捻出したという事例は古今東西みあたらなかったので、さすが、これは財務相も増税キャンペーン材料にできませんでした。しかし、不景気のときの増税は、事例があったので、増税キャンペーンにも用いていたようです。しかし、不景気のときの増税、直近ではイギリスの事例があり、これはもちろん大失敗で、他の古今東西の事例で大失敗している事実には、目をつむっています。
比較的読まれている新聞で、増税反対は、赤旗や産経新聞などごく一部に限られる |
さて、上の記事で、高橋洋一氏は、最後に、以下のように締めくくっています。
いずれにしても、今回の復興予算乱用の問題は、セオリーを無視した「復興増税」から出てくる馬鹿げた事件としか思えない。「寄付金税額控除」にしておけば、支出先を選択するのは国民である。
「増税」で国民からカネを巻き上げて支出先の選定を政府に委ねるのは、賢い方法にはとても思えない。(道州制先取りの地方主導で)被災地に必要なインフラ経費は「復興国債の日銀直接引受」にしたら、今回のような問題は起きなかっただろう。私は、復興国債も悪くはないですが、建設国債に関しては、政府が発行すると決めれば、すぐにも発行できるものですから、震災が起こった直後に建設国債を大量に発行して、すぐにも、復興に取り組んで、どんどん進めて、さらに、足りないとか、もっと必要ということになれば、復興債や復興債の日銀直接引き受けということにしても良かったと思います。
いずれにせよ、マスコミも、ほとんどの官僚・政治家も、復興に増税などという、出鱈目で、トントン頓珍漢ともいえる、馬鹿で愚かなことを、皆で渡れば怖くないの論理で推し進めたから、このようなことになっているのです。それに輪をかけて、あろうことか、復興自体も遅々として、進んでいません。
民主党政権も、新聞もまるで、増税は既定路線のような扱い。こんな、馬鹿なことは断じてさせてはならない!! |
デフレの時期に増税すれば、税収は減ります。復興税でも、以上のように失敗したことが明らかになっています。今の政府、増税して増えもしない財源を社会保証に使うといっています。しかし、復興税ですら、このありさまですから、消費税増税をしたからといって、税収が減るわけですから、社会保障に財源など割けません。デフレが解消して税収をあげ、それだけではなく、景気が加熱したときに、増税すべきです。そうして、税収が増えたとしても、私たちは、私たちの税金が何に使われたのか、厳しく監視していく必要があります。日銀の金融引き締めも同じです。それが、当たり前の真ん中です。これは、日本崩壊シナリオの一環であると考えるべきです。そう思うのは、私だけでしょうか?
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