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2009年5月14日木曜日

ストリートビューをご利用のみなさまへ―気になるこのサービスに関する日本での過敏反応

ストリートビューをご利用のみなさまへ(google bolgより)(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)

Google Blogにストリートビューにつき変更点が書かれていあったので、ここにその要約のみ掲載しておきます。

【4つの変更点】
  1. これまで公開してきた日本のストリートビューのデータ全てについて、ナンバープレートの不鮮明処理(ぼかし処理)を施しました。

    本 日、現在公開されているすべての画像に対し、ナンバープレートに不鮮明処理を施しました。はじめから高解像度のカメラで撮影を行っていたヨーロッパではナ ンバープレートにぼかしを入れておりましたが、サービス開始時期が他国よりも早い米国および日本では、解像度の低い旧式のカメラを使っていたため、この処 理を行っていませんでした。このたび、日本においては、道路特有の事情や、皆様のご意見を考慮して、ぼかし処理を行うことといたしました。
    現在の技術でできる限りの処理を施しましたが、自動認識による不鮮明化技術は残念ながら完全ではありません。万が一漏れを発見された場合は、画像中「問題の報告」リンクよりご指摘ください。手動にて修正させていただきます。皆様のご協力を賜れれば幸いです。

  2. カメラの高さを下げ、再撮影します。

    カ メラの高さを 40cm 下げ、これまで公開済みのエリアも含め、すべてのエリアにおいて再撮影を行います。当初は、駐車中のトラックが並んでも正面を撮影できる高さといった要因 を考慮し、カメラ位置を設定しましたが、道路幅や日本の住宅事情にあわせ、今回の変更を行いました。
    なお、未公開のエリアでも、既に前の高さのカメラで撮影済のものがあります。こちらについては撮影済みの画像をまず適応させていただき、順次再撮影した映像に切り替えさせていただきます。

    また、すでに公開停止のご依頼をいただいた部分に関しては、再度撮影した場合でも、画像が復活することはありませんので、再度ご依頼いただく必要はありません。

    <参考資料>

    [ 変更前の高さ ]

    [ 変更後の高さ ]


  3. ストリートビュー専用ダイヤルを設けました。

    インターネットをご利用にならない方でも、画像の公開停止についてご依頼いただけるよう、ストリートビュー専用ダイヤルを設けました。本日より受付いたします。

    お問い合わせ先は、下記の通りです。

    ナビダイヤル 0570-01-0041 (携帯電話、PHS、海外からは 03-6415-5900)

    ・ 受付時間: 9:00 ~ 12:00 / 13:00 ~ 18:00 (月曜~金曜)
    ・ 通話料金はお住まいの市内通話料金でご利用いただけます。
    ・ 年末年始および土日祝日はお休みとさせていただきます。
    ・ より迅速で確実な、パソコンや携帯電話からのご依頼方法もご活用ください。

  4. 表札のぼかし処理のリクエストにお応えします。

    表 札を指定してぼかしのご依頼を入れられるようになりました。該当する画像左下にある「問題を報告」をクリックし、「表札」を選択して、ぼかしを加えたい表 札を選んで送信を押してください。ご本人の意思を尊重させていただくため、ご自宅を申請された場合のみの対応とさせていただきます。

    太字
気になるこのサービスに関する日本での過敏反応

私自身は、このストリートビューのサービスそのまま続けても良いのではないかと思います。とにかく、日本国内での過剰反応には驚いています。諸外国ではない過敏な反応です。私自身は、このサービス画期的なものであり、きっと、社会的イノベーションにも結びつく素晴らしいものだと思います。

無論諸外国においても、プライバシーの侵害になるのではないかということで、話題にはなっていましたが、今回のように最撮影まですることになるまでにはいたっていません。特にカメラの高さを下げて歳撮影するなど、ここに日本の特異性があります。これは、見過ごすことができません。

調査目的にかかわらず個人情報公開を忌避する傾向

2005年の4月から、個人情報保護法が施行されて以降、妙に保護されすぎていた「個人情報」ですが、
実際には、守られても、あるいは流出してもあまり価値がない情報もあると思います。

すべての情報を守るということは、実質上不可能です。さらには、それに関する仕事ばかりが増えて非常に不幸率なことにもなりかねません。そして、該当しないケースもあるのも事実です。

ためしに「個人情報」もしくは「個人情報保護法」などでインターネットで検索をしてみると主に3種類の情報に分類できます。

1.何かにつけて、危険を煽り、対策の必要性、有料サービス利用を説得する内容を掲載するページ

2.良心的に、過剰対応にならないよう、正しい情報もしくは客観的な情報を掲載するページ

3.個人情報保護法にともなう資格取得などを勧誘する掲載するページ

過剰反応を煽っているのは、無論1.のタイプのページです。このようなページは嫌われて当然のはずですが、見る人が勉強不足だったりすると、「煽られるまま」になってしまいます。

何年か前にあった、国勢調査においても、それまではなかった調査忌避の傾向が強くなったそうです。さらには、タバコやアスベストなどの人体への影響に関する医学に関する統計をとるための調査でも、個人情報を盾に回答を拒否する人も増えているそうです。さらには、公衆衛生などに関する調査でも同様な傾向がみられるそうです。

私は、このような公的な調査をすべて忌避するような人に対しては、極端なことをいえば、癌になっても他の病気になっても「統計的資料などに基づいて作られた医学など=たとえば最近の新型インフルエンザウィルスの薬タミフル」などのお世話になるべきではないと思います。自分が困ったときに、間接的にであれ、多くの人々の世話になり、自分からは全く情報提供などしないというのでは間尺(ましゃく)にあいません。(注:私たちが病院などで処方してもらえるほとんどの薬は、多くのち被験者などのデータから、安全性が確保されています)

それに、あまりにストリートビューに写りたくないというのであれば、逆になぜそうなのと疑りたくなります。何かやましいことがあるのではないかと・・・・・・。何かやましいことがある人の住居付近を消去していたら、際限がないのではないでしょうか。

実際、私の住んでいる付近は、昨年ストリート・ビューから消えています。しかし、この付近の通りでは、私の家の付近だけがすっぽり消えていて、他にはそんなところはありません。この付近はお年寄りも多く、そもそも、ストリートビューなど知っている人の方が少ないのではないかと思います。知っていたとしても、わざわざ消去の依頼をする人は少ないのではないかと思います。実は、私の家の付近に挙動不審とも思えたような人が住んでいたことがありました。私は、いまでも、きっとその人がストリートビューに消去を依頼したのではないかと思っています。私自身は、あの程度の掲載内容でしたら、全く気にならず、知人などにもわざわざURLを教えてみてもらったくらいです。

その人は、男女二人で住んでいましたが、特に男の人の挙動が不審でした。これが、思い過ごしなら、それはそれでいいと思うのですが・・・。近所づき あいがほとんどないとか、まるで、その男性はその家に住んでいないかのように装っていたように思います。家にいるはずなのに全く出入りしないとか、出ると したら夜遅く出て、朝方帰ってくるとか、それも不定期とか。ここには細かくは書きませんが、いろいろ、不審に思えることが多々ありました。ただし、その家 ではもうすでに昨年の7月には引越ししていますので、あまり気にはならなですが・・・・・。

このような傾向が、今回のグーグルストリートビューの変更の背後にあるとしたらとんでもないことです。確かに個人情報保護という観点から、多少の譲歩は必要ですが、何でもかんでもということになれば話は別です。たとえば、洗濯物が写っているなどのことは、少し工夫すれば、防げることだと思います。たとえば、下着などは、シャツやタオルなどの後ろにして、外から見えなくするなどです。そうでなければ、ストリートビューではなくても、他者から見られる可能性は十分あります。

人ととなるべく関わり合いたくないという傾向

私たち人間は、社会的生物ともいわれ、社会なしに存在することはほぼ不可能です。自分は周りの人には、誰にも世話になったことはないし、これからも世話になるということはないという人がいたとしたら、その人は完全に間違っています。

私たちは、日本人なので、たとえば、日本に生まれただけで、随分他の人のお世話になっていることになります。それは、日本人としてこの世に生まれるということは、それだけで他国と比較すると銀のスプーンをくわえて生まれ来る(英語で、お金持ちの家に生まれてくるという意味)ようなものだからです。なぜかというと、これはかなり前の数字なので今ではもっと大きくなっているかもしれませんが、ある学者が計算したところによると、日本人一人当たりのインフラ(基盤:いわゆるライフライン(水道・電気・ガスなど)や、港湾、道路などもろもろの人が生きていくための基礎となるもの)は、何と6億円/人にも達するそうです。

つまり、生れ落ちたとたん、6億円もの基盤を使えるということです。これは、ピンとこないかもしれませんが、たとえば、ピザ宅配などという日本ではありきたりの商売でも、たとえば、中国など少し奥地に行くともうなりたちません。そもそも、道路が整備されていなったり、電気が通っていなかったり、あるいはある程度整備させていたとしても、食材などの発送頻度が日本などに比較すると著しく低かったりします。

少し前にあった新潟の地震の被害額額が、その近辺でおこった、フィリッピンや他国の災害が日本のものよりはるかに大きい規模であるにもかかわらず、被害額は1/10とかその程度でした。これは、日本ではインフラがかなり整備されているので、同じような被害を受けたとしても、その被害額は日本のほうが、外国よりもはるかに甚大なものになるからです。逆に言えば、被害総額だけでは、本当の被害の規模がわからないということにもなります。

私は、こうした日本という国に生れた人が、自分は今まで誰にも世話になったことがないし、これからも世話になるつもりはないなどとは言わせません。こうしたインフラは、私たちの父祖が営々として築いてきたものであり、さらには、私たちが日々働いて税金という形で付け加え来たものだからです。どんな人でも、生れ落ちたとたんに、多くの人のお世話になっているのです。だから、私たちは日本に生まれたことを感謝し、その恩返しをしなければなりません。それが当たり前の考えだと思います。

しかし、中には、なるべく人にかかわりを持ちたくないと考える人も多いようです。これは、昔は若い人についてよく言われきたことだと思いますが、最近では、60歳未満の人なら年齢にかかわらずそういう傾向がかなり強くなってきているようです。いや、60歳以上でもそういう人も増えてきているように思います。今や、かなり年上の人でも、「袖振り合うも多生の縁」という言葉もわからなくなっているのかもしれません。

最近では、コミュニケーション下手の人がかなり増えているようですが、これが、単にコミュニケーションの技能が未熟というなら、それはさほど問題はないと思います。しかし、この人々のうち、そもそも人とかかわりたくないという人は、それは大きな間違いです。そもそも、人に関心がもてないという人は、社会に対して何も貢献できません。貢献しなくてもいい、自分は誰の世話にもなるつもりはないといったとしても、それは単なる勘違いであり、先に述べたようにどんな人でも多くの人の世話になっているのです。どんな人でも、人と多いにかかわっていかなければ、本当は生きていくことはできないのです。

もし、ストリートビューの変更の背後にこのような傾向があるなら、それも間違いだと思います。

もし、人とかかわりたくないという人がいるなら、そんな人は、無人島にでも行って生活すべきだと思います。そのとき、始めて社会の有難さや日本の国の有難さ、人の情けの有難さを理解できるのではないでしょうか?

グーグルのストリートビューは、日本では、サービス内容を変更せざるを得なかったようですが、この背後に日本社会の上で述べたような精神病理があるとすれば、はなはだ遺憾なことです。

グーグルには、このような圧力に屈せずに、これからもサービスを続けて、日本の社会にグーグルのストリートビューはなくてはならないものだといわれるようになるまで努力していただきたいです。

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