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2007年7月18日水曜日
セカンドライフの空騒ぎ
上の画像はセカンドライフ内の渋谷エリアに設置されたブックオフ店
アメリカのTIME誌が「Site to Avoid(日本語ではワーストサイトくらいの意味か?)」として「セカンドライフ」をあげていました。
その内容は以下のようなものです。
もう一つの世界でセカンドライフを楽しんでいる人が多数存在していることは分かっている。ではなぜ駄目なのか。まずセカンドライフ内の仮想空間は広大で素晴らしいといってもいい。しかしその体験のためには専用ソフト(無料)をダウンロードしてインストールしなければならず、仮想空間との接続はブロードバンド環境であっても重いことで有名で操作も難しい。ユーザーはアバター(編註:人間型のCGモデル)を通じて仮想空間を体験するが、自分のアバターの動作をイチイチ設定するのが非常に面倒だ。その動きも奇妙でしかもタイムラグがあって操作から酷く遅れることもある。他のサービスでも操作に慣れというものが必要だがセカンドライフほど酷くはないだろう。
そしてセカンドライフ内には至るところに粗暴で困った参加者が居て所かまわず落書きを描き散らし、不慣れなユーザーを掴んでは彼方にまで放り投げたりしている。セカンドライフのファンは仮想空間内では会って会話しスニーカーや不動産(仮想空間のものだが実際の貨幣で買う)の売買もできて踊ってボーリングしてセックスまでだってできると胸を張る。仮想空間でまで人並みの営みを繰り返すわけだが、贔屓目に見てもWorld of Warcraft(世界最大のオンラインゲーム)で「蜘蛛の串焼き」や「魔法のパンタロン」を作ってるよりはマシといえなくもないという程度だ。
また会議やセミナー会場としての企業利用がセカンドライフの公的評価を高めているようだがしかし、それも一部のベンチャー企業らが誇張しすぎている可能性もある。
この文章のとおり日本でも一部の企業が大げさに騒いでるだけで。欧米のプレイヤーの多くはすでにセカンドライフから抜けているのではないだろうか。日数をかけて創られた「立派なお屋敷」が無人となって放置されているという状況だ。大きなムーブメントにはならないと思います。
私自身もセカンドライフを試したみましたが、以下のような欠点があります。
1.まったく重い どれだけハードウエアリソースが必要なのか?数年前に購入した私のパソコンの場合画面がカクカクしてしまう。
2.人が居ない 登録者数だけ人数が多いが、現実には殆ど無人島がいっぱいあるだけだ。現状ではMixiの登録者数よりはるかに少ない。
3.金の亡者が多い。RMTできる、という部分ばかりが強調され他には何もない。つまりログインしてもチャットしてるだけで何もすることがない。他のオンライン・ゲームだとモンスターを倒すなど目的がはっきりしているが、セカンド・ライフの場合そのようなものはない。チャットするだけならメッセンジャーで十分。skypeで直接話したほうが面白いかも?
4.最新のモンスター・ハンティング・フロンティアなどのゲームソフトに比べると、お粗末なグラフィックスに、使いづらいインターフェイスで貧弱なアバター。たぶん5年ぐらい前のレベル。
5.アバターの操作が難しすぎ。タイムラグが長すぎる。
以上の5点と、あと10年ほど前に日本国内でセカンドライフよりははるかに規模が小さいし、10年前とあって技術が遅れていたため、今から思えばはるかに簡素なものだが、セカンドライフにそっくりなコンセプトのマイタウン(定かではない)というような名称のサービスが提供されていたはずです。
それこそ、アバターを操作して町の中を歩いて、他の人とであったら文字チャットできるようなものだったはずです。あれはどうなってしまったんでしょうか?無論町の規模も小さいし、アバターもあまり動かず本当に初歩的なものだったのを覚えています。
今日いろいろ検索してみましたが、結局分かりません。確かNHKの未来のコンピュータ世界を描いた2~3回程度の連続のドラマにも紹介されたような気がします。あの今から思えば、不思議なサービスはどうなってしまったのでしょうか?確か富士通かどこかで提供してたような気がしますが。あのサービスどのようになったのかご存知の方がいらっしゃれば、教えていただきたいと思います。もし、あのサービスがそのまま進化していたら、セカンドライフのようになったと思いますが。結局続かなかったということだと思います。
人のもう一つの人生をバーチャルな世界で作り出そうという考えが、そもそも無理なのかもしれません。私たちは、どう頑張っても現実世界から離れられませんし、インターネットなどの技術は、もともと現実世界の人と人を結びつけるものであり、いくら技術が発展したとしても現実世界から遊離したものでは大きなムーブメントにはなり得ないと思います。やはり、価値観の同じ人たちを強く結びつけ共同体を構築することに寄与するような方向性が一大ムーブメントをつくりだすのではないでしょうか?
この空騒ぎ、SNS、YouTube、web2.0などと話題が続いたきたのに、最近次の話題に乏しくなったところに丁度良くでできたため、少数の企業が飛びついたといういわゆる空騒ぎ現象なのではないでしょうか?古くは、MIS(マネジメント情報システム)、SIS(戦略的情報システム)、SI(システムインテグレーション)などの言葉がありましたが、これらと同程度の意味しか持たないような気がします。空騒ぎにのると火傷すると思います。
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