検索エンジンのグーグルで、ツイッターの投稿内容を検索できる「リアルタイム検索」が停止した。地震や電車の遅延などの速報を得る際に利用度の高いサービスだっただけに、今回の措置を残念がる声は多い。
同様のリアルタイム検索を提供している検索エンジンもほかにあるが、グーグルの代わりになるサービスはどれだろうか。
ヤフーやMSNでの過去検索は期間限定
実はグーグル以外にも、国内でリアルタイム検索を提供している検索エンジンは複数存在する。代表的なのはヤフーだ。11年6月14日にサービスを開始した。ヤフーの場合は時系列、あるいはヤフー独自の基準を使って重要と判断した検索結果を上から出していく「適合度順」のふたつの表示パターンがある。だが、過去24時間までしか結果を見られないのはグーグルと比べて貧弱だ。そのためか、ヤフーのリアルタイム検索についてはいまひとつ使い勝手が悪いという意見もある。
マイクロソフトのポータルサイト「MSN」に搭載されている検索エンジン「Bingソーシャル」でも、ツイッターの情報を検索できるが、ツイッターのウェブサイトと同じく、さかのぼれるのは1週間前までだ。「ネイバー(NAVER)」のリアルタイム検索に至っては、文字通りその時間にツイッター上に投稿されている内容しか見られず、過去の投稿はどんどん流れ去ってしまう。
いずれも閲覧できる情報量の点でグーグルのサービスより限定されることが、グーグルのサービス停止を惜しむ人が今も多い原因かもしれない。
過去のあらゆる投稿結果が見られるトプシー
グーグルのサービスに匹敵するのではと、ネットで注目を浴びているのが「トプシー(TOPSY)」だ。米サンフランシスコで2006年に設立したITベンチャーで、一般的な検索エンジンとは違い、ツイッター上でユーザーたちが書き込むさまざまな話題がベースとなって検索結果が出てくる仕組みだ。09年からウェブサービスを開始し、今では日本語にも対応している。リアルタイム検索では、2010年8月に始めたグーグルに比べてスタート時期はトプシーの方が早い。
主要ポータルサイトが提供するリアルタイム検索と決定的に違うのは、キーワードに対して過去の全投稿結果が見つけられる点だ。表示方法も、最新の結果から過去1時間、1日、7日、30日、過去すべて、と時間ごとに分けて選べる。ワードによっては、すべての結果を見ようとすると膨大な数になる。例えば「レディー・ガガ」と検索すると、「過去すべて」の数は18万6000件に達した。今のところ日付を指定しての検索はできないため、利用者側が検索ワードを増やしたり絞りこんだりして対応するしかない。過去情報の生かし方は、今後の課題かもしれない。
国内での知名度はヤフーなどに比べるとまだ及ばないトプシーだが、ツイッターを基にした検索エンジンという独自性を生かして「グーグルの代わり」との認知が広まれば、利用者も増えそうだ。
(JCASTNEWS:要約)
【私の論評】確かに、「トプシー」はグーグルのリアルタイム検索の代替になりえるし、デマの抑止力にもなる!!
TOPSY私も、アクセスしてみましたが、すでに日本語化されており、一般の人にも使いやすい仕様になっています。そうして、確かに、ツイートを検索できるようになっており、実際に検索してみたところ、Google リアルタイム検索と同様で、十分使えると思いました。
私は、上の記事で初めて、この検索エンジンの存在を知りましたが、ある意味、ホットしています。その理由に関しては、以前このブログにも掲載しましたが、Googleリアルタイム検索では、誰がいつ頃どのようなツイートをしているか検索することができたため、素人でも、誰かがデマのツイートを流したとしても、最初に誰が書き込みをしたか、検索することができるからです。
震災直後には、いろいろなデマが流れましたが、それらのすべてについて、いつ誰がそのような書き込みしたのか、検索することができ、デマを流した人がわかってしまいます。だから、この検索エンジン自体が抑止力になると考えました。
震災関連のデマについては、このブログでも取り上げたことがあります。震災からしばらくたった現現在では、残念ながら、犯罪も多くなったようですが、震災直後には、犯罪がほとんどなく、それに関しては、海外から賞賛の声があがっていました。以下に、デマに関する部分のみコピペしておきます。
「仙台市郊外で商品の略奪が横行」。宮城県内の避難所などで同様の風評が広がりネット掲示板でも書き込みが相次いだが、実際には名指しされたショッピングモールに窃盗などの被害はなかった。こうしたデマは口コミやチェーンメールのほか、存在しない新聞社名でネットに書き込まれたりして広がる。具体的な地名や店名を交えているために信用されやすく、警察や県庁に事実確認の問い合わせも複数寄せられている。
被災地の県警ではデマで名指しされた地域を重点的にパトロールし、被災者の安心感の確保に努めている。また、故意に誤情報を流した人物を特定すれば名誉毀損きそんや業務妨害容疑での立件も視野に捜査するという。実は、これらのデマ、Googleリアルタイム検索で検索すると、ツイッター上のものは、ほとんど最初が誰かを特定することができ、おそらく、捜査にもかなり役に立ったと思います。しかし、Googleリアルタイム検索がなくなってしまってから、抑止力がなくなってしまったことを残念に思っていたからです。しかし、このTOPSYは、十分に抑止力になると思います。
その他、無論、webも検索できますし、写真、動画なども検索できます。それにしても、やはり、twitterを検索でることが何よりの魅力です。
私は、Googleリアルタイム検索ができたばかりのときに、その内容をこのブログでもとりあげ、リアルタイム検索の優位性について掲載しましたが、その優位性はTOPSYのツイート検索でも同じことです。下のその優位性についての部分をコピペしておきます。
・・・・・・・・ドラッカー氏が言うには、未来を知るには、二通りあるそうです。そのうち一つは、未来を自分でつくることです。これなど、今日それに向かって努力してその方向性に持っていくわけですから、確かに未来を知ることにもなると思います。
それから、もう一つは、現在起こっていることで、今は小さなとるにたらないことで、いずれ大きく影響を及ぼすことになることがらを発見するということです。そうです。現在起こってしまっていることで、将来大きな変化を及ぼすようなことで私たちがすでに判っているものはいくらでもあります。 (すでに起こった未来)
たとえば、少子高齢化などはその最たるものです。これらを多く発見することにより、未来を知ることができるのです。
このいわば、すでに起こった未来について、このリアルタイム検索や今回付加された、地域情報などかなり役にたつと思います。
いままで、検索だと、数分とか数時間前ことが最新でしたが、今では、リアルタイムで検索できるわけです。だから、たとえば、テレビでコマーシャルをしたとか、新店をオープンしたりしたときに、利用者な消費者の反応をうかがいながら、いろいろプロモーションをやってみたりして反応をみれば、明日とか、明後日、あるいはこのようなことを多数積み重ねて、いろいろ情報が貯まってくれば、うまくすれば、1~2年後のことまで知ることができるようになるかもしれません。そうして、将来このようなツールが多数開発されることになると思います。
しかしこれに関しても、その限界を知って、気をなければならないと思います。これにあまりのめり込み過ぎると、それこそ、分析麻痺の二の舞になるかもしれません。
ドラッカー氏も語っています。経営は、科学的な技法ではない、人を扱うものであり、リベラルアート(教養)でもあると。このことを忘れずに、限界しりつつ、こうした新しいツールを用いるべきと思います。それにしても、このような技術、ドラッカー氏が語っているようポジティブなことに使うのは多いに結構なことですが、デマを流布したりするようなネガティプなことにつかうのは願い下げですね。
このTOPSY、皆さんも是非ご活用なさってください。
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