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2017年3月23日木曜日

北朝鮮、日本の漁民50人以上を殺害か…元工作員が証言―【私の論評】英テロが対岸の火事でなくなる差し迫った現実(゚д゚)!

北朝鮮、日本の漁民50人以上を殺害か…元工作員が証言


 北朝鮮の元工作員が、海上における日本人の拉致に関する衝撃的な証言をした。北朝鮮による日本人拉致疑惑に関しては、いまだに明らかにされていない事案が存在していると見られているが、今回語られた海上における日本人拉致の証言は彼以外からは出ていない。

漁船ごと沈めた

 今月17日、東京で日本・韓国・タイの北朝鮮による拉致被害者の家族が集まるシンポジウムが開かれた。主催は、北朝鮮反人道犯罪撤廃国際連帯(ICNK)、韓国の対北朝鮮放送協会と北朝鮮民主化ネットワーク。シンポジウムでは、元偵察局(現偵察総局)要員であり、現在はデイリーNKで記者として活動するチェ・ソンミン氏が加害者の立場から海上における日本人拉致の手口について具体的に語った。

 チェ氏によると、海上拉致は「漁民作戦」と名付けられ、日本海側の元山(ウォンサン)近くなどを拠点に60年代から80年代中頃まで繰り返された。作戦に使用する工作船の船体には漢字で「〇〇丸」と日本式の船名が書かれ、乗り組む工作員たちはある程度の日本語を話す。さらに、日本製の腕時計や服などを身につけるなど、日本の漁船を装って、夜に無灯火で日本漁船に近づき、船を襲撃するのだ。

 工作員たちは、日本漁船に乗り込むやいなや、ナイフや銃で船員たちを制圧し、10~30代の健康そうな若者だけを連行する。その他の船員たちは船倉や船室に閉じ込めて、証拠隠滅のため、船ごと沈める。作戦は、年に3回から2年に1回ほど実行されたことから、拉致被害者は10人以上、殺害された人は50人~60人以上に上る可能性もある。

 漁民拉致の目的は、日本海沿岸の地理や軍事基地などの状況を把握するためだった。

 一昨年、東京新聞が入手した極秘資料には、北朝鮮の工作員は拉致を実行する際、対象が抵抗したら毒殺などによる「処断も可能」(殺害)と記されているという。先日、マレーシアで起きた金正恩党委員長の異母兄である金正男(キム・ジョンナム)暗殺事件もそうだが、海上拉致の手口が事実だとすると、北朝鮮の工作活動は殺人もいとわないものなのだ。

(参考記事:抵抗したら殺せ…北朝鮮「拉致指令」の動かぬ証拠

 チェ氏は、こうした作戦に少なくとも1回以上、参加したという。現在は自らの行いを深く悔いており、謝罪の気持ちを込めて証言に踏み切った。

 ただ、この証言が事実であるかどうかは、客観的には証明されていない。デイリーNKジャパンでも裏付け情報の収集に動いたことがあるが、古い時代の話でもあり調査は困難を極めた。

 たくみに証拠隠滅が図られていれば、襲撃された漁船は海難事故として処理されたはずであり、そもそも拉致の疑いすらもたれなかった可能性が高い。

はたして、この情報を日本はどうとらえるべきか。チェ氏は、現在も北朝鮮国内の元同僚と極秘に連絡を取り合っており、作戦が実行された正確な時期や場所などについての情報も入手するつもりだという。その情報と過去の日本で起きた海難事故の情報が一致すれば、北朝鮮による海上拉致の実態が明るみに出る可能性もある。

(参考記事:「喜び組」を暴露され激怒 「身内殺し」に手を染めた北朝鮮の独裁者

【私の論評】英テロが対岸の火事でなくなる差し迫った現実(゚д゚)!

けが人を救急車に運ぶ救急隊員=22日、ロンドン国会議事堂近く
本日は、国会で籠池氏の証人喚問が行われました。その直前に英国でテロ事件が起こっています。無論英国でのテロであり、日本には直接関係はありません。

しかし、これは本当に何というか、象徴的というか、とにかく今の日本の平和ボケ状況を晒してしまったように思います。

本来、今回の証人喚問のようなことは、司法の場で行われるべきものか、せいぜい地方自治体レベルの問題であり、本来国会で扱うようなものではありません。

国会とは、あのような問題を審議する場ではありません。国レベルで重要な、経済・金融、社会、安全保障などの重要な事柄を審議する場所です。無論、国会では森友問題ばかりを取り扱っているわけではないのですが、それにしてもあまりにも長い時間を費やし過ぎです。

国会での野党の馬鹿で間抜けた追求があったので、与党側もやむなくこれに応じて、国会への証人喚問を実施したのでしょうが、もっと他にやりようがなかったのかと思ってしまいます。

本当にこのような馬鹿な審議をしているうちに、テロへの対策などがなおざりにされかねません。困ったものです。

テロといえば、平和ボケ日本では、あまり深刻に考えない人も多く英国のテロなど対岸の火事くらいに思っているる人もいると思いますが、日本でもその危険性は高まっています。

特にこのブログでも何度か、掲載したように、米軍による金正恩斬首の可能性が高まっており、もし、米軍がこれを実行すれば、それにともない北朝鮮の反応次第によっては日本のリスクはかなり高まることになります。

それについては、このブログにも掲載しました、その記事のリンクを以下に掲載します。
北朝鮮有事が日本に突きつける8つのリスク【評論家・江崎道朗】―【私の論評】 森友学園問題で時間を浪費するな!いまそこにある危機に備えよ(゚д゚)!
弾道ミサイルを積載した北朝鮮のTLT車両
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、北朝鮮有事が日本に突きつける8つのリスクのうち、テロに関する部分のみ以下に再掲します。
北朝鮮はすでに日本国内に多数のテロリストを送り込んでいて、いざとなれば発電所や交通機関などを攻撃する可能性が高い。 
 天然痘ウイルスをまき散らすといった生物・化学兵器を使用する恐れもある。天然痘ウイルスの感染力は非常に強いことで知られていて、感染者からの飛沫や体液が口、鼻、咽頭粘膜に入ることで感染する。北朝鮮は、天然痘感染者を山手線に乗せて一気に関東全体に広める生物兵器テロを計画しているという話もあり、こうした危機を前提に、ワクチンの準備も含め地方自治体、医療機関が予め対処方針を立てておく必要があるだろう。
そうして、このようなことになる可能性はかなり高いです。なぜなら、日本では実際にブログ冒頭の記事のように、過去に北朝鮮によるテロが発生しているからです。

そうして、無論のことこの殺害事件だけではなく、皆さんご存知の拉致事件も起こっているのです。

さらに、以下に北朝鮮の工作員が日本に自由に上陸できる地点を掲載しておきます。


出典:https://twitter.com/kohyu1952/status/741290237498773504

これは、ジャーナリストの西村幸祐氏が紹介した北朝鮮工作員の上陸ポイントです。ただしこれは極一部です。このような直接侵略だけでなく日本は南北朝鮮から数十年の間接侵略も受けているのです。
もし、朝鮮半島有事ともなれば、このようなとんでもないテロが私達の身の回りで実際におこる可能性が十分あるのです。安全保障については、希望的観測などにもとづいて対策を立てるべきではありません。あくまで、最悪の事態を予測して対策をたてておく必要があります。

そのようなときに、森友問題ばかりで国会での審議の時間を浪費すべきではありません。

【関連記事】

北朝鮮有事が日本に突きつける8つのリスク【評論家・江崎道朗】―【私の論評】 森友学園問題で時間を浪費するな!いまそこにある危機に備えよ(゚д゚)!


2017年2月15日水曜日

金正男氏殺害の女工作員か…マレーシア紙が顔写真を公開―【私の論評】暗殺の真の目的は統治の正当性を主張するため(゚д゚)!


マレーシアの英字紙ザ・スターが公開した、金正男氏を
暗殺した工作員と思われる女の画像(画像:The star)

クアラルンプール国際空港で、金正男氏を暗殺したと見られる女工作員の比較的鮮明な映像が公開された。

マレーシアの英字紙、ザ・スターは、クアラルンプール国際空港の監視カメラにとらえられた女工作員の映像を公開した。

画像には、「LOL」(日本のネット用語の「www」と同じ意味)とプリントされた白いシャツに、青色のスカート姿の中年のアジア系の女が、右手で手提げバッグを押さえている様子が写っている。

これは、午前中に公開された画像に写った女と同一人物と思われるが、距離やアングルは異なるとザ・スターは伝えている。

一方、金正男氏の遺体が搬送されたクアラルンプール病院には、北朝鮮大使館のものと思われる3台の車がやって来た。いずれも外交官ナンバーが付けられている。

北朝鮮大使館はマレーシア警察当局に、金正男氏の遺体の引き渡しを要求している。しかし、ロイター通信によると、韓国の国家情報院の担当者は「遺体は家族に引き渡されるだろう」と語っている。

【私の論評】暗殺の真の目的は統治の正当性を主張するため(゚д゚)!

まずは、金正男氏が亡くなったことは、確実なので、ご冥福をお祈りさせていただきます。

上のニュースは、韓国のサイトDailyNKからのものです。この件に関しては情報が少ないので、以下にこのサイトからいくかのニュースをそのまま引用します。
マレーシア警察、金正男氏殺害の女工作員を乗せたタクシー運転手を拘束 
マレーシアの警察当局は、金正男氏を暗殺したと見られる容疑者の女2人を乗せたタクシードライバー1人を一時拘束。取り調べの上、釈放した。マレーシアの華語紙、東方日報が報じた。また、工作員はベトナム国籍であると伝えている。 
ブキッ・アマンの警察本部の幹部は東方日報の取材に、金正男氏が殺害された月曜日の午後に、2人の女工作員を乗せたタクシー運転手を逮捕したと述べた。
記事は、犯行の様子を次のように伝えている。 
「出発ロビーにいた金正男氏に女工作員2人が接近した。うち1人がまず金正男氏にむけて毒の入ったスプレーを発射し、もう一人が金正男氏の口をハンカチで押さえて、気道深くに物質を入れた後、出発ロビーの外で待っていたタクシーに乗って逃走した」 
警察は、2人は運転手に「自分たちはベトナム人」と語っていたとし、また、某国(北朝鮮)が今回の暗殺を行わせるために雇ったと見ているという。使われた毒物を特定された模様だが、薬物名は言及されていない。 
当局は市内全域に特別警戒態勢を敷き、容疑者ら行方を追っている。
「家族は中国当局が保護」金正男氏暗殺で韓国高官

マレーシア警察当局が15日午前9時ごろ、金正男氏と思われる遺体を、プトラジャヤ病院からクアラルンプール病院に移送したとマレーシアの英字紙、ザ・スターが報じた。クアラルンプール病院はマレーシア最大の病院で、移送は解剖を行うためと思われる。

これに先立つ午前8時ごろ、地元警察の幹部が捜査官と共にプトラジャヤ病院の霊安室に入っていった。

プトラジャヤ病院の霊安室の周辺には国内外のメディアが殺到しているが、警察当局は入口を封鎖して、メディアが中に入れないようにしている。

一方、韓国の国家情報院の李炳浩(イ・ビョンホ)院長は15日の国会情報委員会の懇談会で、金正恩氏が金正男氏を暗殺せよとの指示を下したことに対し、正男氏が助命を嘆願する書簡を送っていたと明らかにした。 
金正男氏は2012年4月、金正恩氏に「私と家族に対する膺懲(暗殺)命令を取り消してほしい。我々には逃げるところも、身を隠すところもない。逃げる道は自殺だけだということはよくわかっている」とする書簡を送っていたという。

李院長は今回の暗殺について「長年の努力の末に実行されたもので、このタイミングで行われたことに特別な意味はない」「(政権を脅かす存在だから暗殺したという)計算ずくの行動ではなく、金正恩氏のパラノイア的な性格が反映されたもの」とも述べた。

また、金正男氏の家族の安否について李院長は、本妻と息子1人が北京に、後妻と息子1人(キム・ハンソル氏)と娘1人はマカオにおり、いずれも中国当局の身辺警護を受けているとの認識を示した。
マレーシア警察、金正男氏殺害の女工作員を乗せたタクシー運転手を拘束
マレーシアの警察当局は、金正男氏を暗殺したと見られる容疑者の女2人を乗せたタクシードライバー1人を一時拘束。取り調べの上、釈放した。マレーシアの華語紙、東方日報が報じた。また、工作員はベトナム国籍であると伝えている。 
ブキッ・アマンの警察本部の幹部は東方日報の取材に、金正男氏が殺害された月曜日の午後に、2人の女工作員を乗せたタクシー運転手を逮捕したと述べた。
記事は、犯行の様子を次のように伝えている。 
「出発ロビーにいた金正男氏に女工作員2人が接近した。うち1人がまず金正男氏にむけて毒の入ったスプレーを発射し、もう一人が金正男氏の口をハンカチで押さえて、気道深くに物質を入れた後、出発ロビーの外で待っていたタクシーに乗って逃走した」 
警察は、2人は運転手に「自分たちはベトナム人」と語っていたとし、また、某国(北朝鮮)が今回の暗殺を行わせるために雇ったと見ているという。使われた毒物を特定された模様だが、薬物名は言及されていない。 
当局は市内全域に特別警戒態勢を敷き、容疑者ら行方を追っている。
金正男氏、韓国政府の「亡命作戦」露呈で殺害か…韓国メディア

北朝鮮の故金正日総書記の長男・金正男(キム・ジョンナム)氏が13日、マレーシアのクアラルンプール国際空港で殺害された事件を巡り、北朝鮮が韓国への亡命を阻止するために行ったのではないかと、韓国メディアが報じている。 
韓国メディアによると、国家情報院は李明博政権時代、金正男氏を韓国へ連れてこようとしたが、本人が韓国より米国やヨーロッパに行くことを望んだため、米国政府と交渉を行ったという。しかし交渉は決裂し、作戦は失敗に終わった。 
このことが報じられ、金正男氏が身の危険を感じて再び韓国や第三国に亡命する可能性が浮上したため、これを未然に防ぐために殺害した、というのだ。 
中央日報は情報筋の話として「金正男氏が韓国に亡命するという情報を入手した北朝鮮が、暗殺に乗り出したものだろう」としている。この情報筋はまた、李明博政権が金正男氏を亡命させる準備を進めていたが、政府は負担が重いと感じて計画を断念した、と述べた。そして最近、韓国政府が金正男氏に再び亡命を持ちかけたことが北朝鮮当局の知るところとなり、暗殺された可能性があるとも述べている。 
金正男氏は2010年6月、中央日報の記者に質問に「(ヨーロッパに行くとは)どういう意味ですか。そんな計画はありません。どうしてヨーロッパに行くんですか。旅行にいくことはあるかもしれないけど…」と亡命説を否定していた。 
彼の足取りを把握していた韓国政府の関係者によると、浪費癖があり、経済的に困窮していた金正男氏に対し、外国の情報機関がアプローチしていたという。これを北朝鮮が苦々しく思っていたことも影響した可能性がある。 
一方、文化日報は北朝鮮事情に精通した情報筋の話を引用し「金正男氏は北朝鮮当局から召喚命令を受けたが、これに応じなかったため、殺害された可能性が高い」と報じた。 
この情報筋はまた、金正恩体制が安定しつつある状況で「金正男氏は金正恩氏を脅かす存在ではない」としつつも、不安要素除去のため殺害された可能性が高いと述べた。
下の写真は、ジーパンに青いストライプのシャツ、スエードのモカシンにハンティング帽をかぶった金正男(キム・ジョンナム、2010年当時)氏です。服装は、典型的な“アメカジ”スタイルです。


全般的には無難そうですが帽子から靴までツートンで色相を合わせるなど、特別なファッション感覚を見せています。また彼は新商品を早く取り入れています。靴は銀のガンチーニの飾りのついたイタリアのブランド「サルヴァトーレ・フェラガモ」(Salvatore Feragamo)です。

当時の春・夏(S/S)新商品です。赤れんが色に近い茶色と青色が発売されていました。韓国国内販売価格は当時で63万8000ウォン(約4万8600円)。シャツは米国カジュアルブランドのラルフローレンです。今年初めに発売された近い製品の国内販売価格は14万8000ウォン。帽子とジーパンのブランドは確認されませんでした。

ソ・スンヒ成均館大学衣装学科教授は「スエードのモカシンやハンティングキャップのように普通、男性たちがあまり試みないアイテムを消化しており、思考が開放的と見られる。色相の選択では心理的に安定し、豪宕ながらも、穏やかな感じを表現している」と評していました。
さて、この事件、元々暗殺計画があって、長年その機会を狙ってきたのが、今回たまたま様々な条件が重なり、暗殺に成功したというのが真相だと思います。

金正男氏は、金正恩朝鮮労働党委員長の地位を脅かす目障りな存在として、北朝鮮当局から付け狙われる運命にさらされてきました。

「張成沢氏が正男氏にひそかにドルを送金している」。中朝関係者によると、2013年に側近らが金委員長にこう告発したのが張氏処刑につながったとされます。前年の訪中時に張氏が中国首脳に「正男氏一家の保護」を求めたとも報告されました。

張氏処刑の罪状に「後継者問題への妨害」「クーデター謀議」が挙げられましたが、これは中国を後ろ盾に張氏が正男氏を担ぎ出し、クーデターを起こすのではないかとの金正恩の猜疑心の表れだったとみられています。

12年には、朝鮮人民軍総参謀長だった李英浩(リ・ヨンホ)氏が更迭されましたが、「正男氏との内通」が疑われたことがきっかけだったといわれています。

「3代世襲には反対だ」「改革開放を進める中国式のやり方しかない」。正男氏は日韓の記者らに対してこう公言してはばかりませんでした。中国の幹部子弟らの間でも「太っちょ兄さん」と愛称で呼ばれ、支持する者が少なくありませんでした。

10年に中国で再会した父、金正日総書記に「弟に後継者の資格があるのか」と迫ったとも伝えられます。

韓国で12年に起訴された北朝鮮の秘密警察の要員は「正男襲撃を指示された」と供述。中国当局も正男氏に対する警護レベルを引き上げていたといわれます。暗殺が事実なら、警戒が薄い東南アジアの移動時が選ばれたということでしょう。

親族粛清は金委員長の父、金正日総書記の生前からありました。1997年2月に金正日氏の先妻の成ヘ琳氏の実姉、成ヘ琅(ソン・ヘラン)氏の息子で、金正男氏のいとこの李韓永(イ・ハニョン)氏(82年、韓国に亡命)がソウル市内で、金正日氏の指示を受けた北朝鮮工作員により射殺されました。

粛清の歴史は金正恩委員長にも引き継がれました。金委員長は2013年12月に叔父の張成沢国防副委員長(当時)を突然、全職務から解任し、処刑しました。

金正恩
当時、党政治局拡大会議では、「張成沢が行った反党・反革命的宗派行為、反動性が暴露された」としていました。張氏が金委員長の「命令に従わない」ことが処刑の理由でした。

張氏は金正日氏の妹、金敬姫氏の夫で、党を中心に活動。中国や韓国を訪問したこともあり、北朝鮮では数少ない「外部を知る人物」でした。11年12月の金正日氏の死後は敬姫氏とともに、金委員長への権力移行に努めてきました。

親族で後見人であった張氏を処刑した金委員長の手法を、韓国では朴槿恵(パク・クネ)大統領自らが「恐怖政治」と非難しました。

手錠をかけられ軍事法廷に引きずり出された張成沢。(2013年12月「労働新聞」より引用)
しかし、金委員長にとり、自分に意見する者、逆らう者は親族だろうが消し去るべき存在なのです。その後も側近幹部の粛清や更迭の情報は続きました。

金正男氏は、張氏とは特に親密な関係だったとされます。。本など海外メディアのインタビューで金委員長の世襲に言及していた。

さらに、北朝鮮との関係が悪化する中国が長らく金正男氏の背後におり、中国国内で半ば“自由”に行動していたことが、金委員長の逆鱗(げきりん)に触れた可能性が大です。

北朝鮮当局の関与、金委員長の“暗殺指令”があったのであれば、金委員長は金正男氏を囲い続けてきた中国の反発を見越した上で、兄の処断を実行したことになります。“金正恩恐怖統治”の歴史は進行途中であり、今後も続くことでしょう。


それにしても、なぜ金正恩委員長はこのような処刑や暗殺をしなければならないのでしょうか。それは、明らかです。

日本などの先進国の選挙という民主的手続きを経て選ばれるリーダーと異なり、金正恩委員長の統治の正当性はかなり低いからです。

私達が思うほどには、金正恩氏の体制は盤石ではないのです。いつ崩れてもおかしくはないのです。だからこそ、統治の正当性を主張するため、暗殺・粛清を行うのです

無論、個々の暗殺や、粛清などにはそれぞれ様々な理由があると思います。しかし、その根底はすべて統治の正当性が低いから、行わざるを得なくなるのであり、やはり統治の正当性を主張することが目的であるといえます。

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2015年2月1日日曜日

【イスラム国殺害脅迫】後藤さん殺害か 「イスラム国」がネットに映像公開―【私の論評】宗教を信奉しつつも、その根底には霊性を重んじる精神があり、その精神界においてはどのような宗教の人々とも理解し合える、そんな世界を目指せ!!

【イスラム国殺害脅迫】後藤さん殺害か 「イスラム国」がネットに映像公開



【産経新聞号外】「後藤さん殺害」映像 安倍首相「非道卑劣」[PDF]

イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」に拘束されていた後藤健二さん(47)を殺害したとされる映像が1日、インターネット上に公開された。日本政府は確認作業を進めるとともに、引き続き情報収集・分析を急ぐ。

イスラム国の日本人殺害脅迫事件をめぐっては、湯川遥菜(はるな)さん(42)と後藤さんの殺害を警告するビデオ声明を1月20日にネット上で確認。その後、湯川さんが殺害されたと読み上げる後藤さんとみられる男性の映像も確認された。

さらに、1月29日朝に後藤さんとみられる男性の音声付き画像が公開された。その中でイスラム国側は、後藤さんとヨルダンで収監中のサジダ・リシャウィ死刑囚の人質交換を要求。応じなければ拘束中のヨルダン人パイロットを殺害すると警告していた。

ただ、イスラム国側が期限とした29日深夜を過ぎても事態の進展はみられず、ヨルダン政府が水面下でイスラム国側と交渉を続けていたとされる。パイロットの安否は1日の時点で確認されていない。

安倍晋三首相は1月20日以降、繰り返しイスラム国を非難するとともに、関係国との連携強化など「人命第一」と「テロとの戦い」の取り組みを続けてきた。特に対イスラム国の最前線となっているヨルダン政府には、後藤さんの解放に向けた協力を要請してきた。ただ、ヨルダン政府は、後藤さんよりパイロットの解放を求める国内世論が強まるなど、厳しい判断を迫られていた。

【私の論評】宗教を信奉しつつも、その根底には霊性を重んじる精神があり、その精神界においてはどのような宗教の人々とも理解し合える、そんな世界を目指せ!!

後藤さんは、亡くなったものと判断されますので、まずは後藤さんのご冥福をお祈りいたします。

さて、国際的にも、ここ日本においても、今回の「いわゆるイスラーム国」による、人質事件に関して現代の宗教的世界観による精神世界の限界を示すものであるとの論調などほとんどありません。

このような精神世界の限界が、世界で様々な対立を生み出しているという論調はないし、ましてや、霊性を重んじる日本文化がこうした対立をなくすためのヒントにもなり得ることなど、全く報道されないのが非常に残念なことです。

これについては、このブログで掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
【本の話WEB】日本人人質事件に寄せて――「日本人の心の内」こそ、彼らの標的だ―【私の論評】日本にこそ、世界に新秩序を確立するためのヒントがある!日本人の心の内にある霊性を重んじる精神、これこそが世界の宗教的混乱を救う一里塚なると心得よ(゚д゚)!
式年遷宮「遷御の儀」で現正殿から新正殿に向かう渡御行列。
伊勢神宮は日本人と心のふるさと、未来への道しるべだ
=平成25年10月2日夜、三重県伊勢市の伊勢神宮

詳細はこの記事をご覧いただくものとして、この記事では、21世紀は、「霊性の世界」になることを、フランスの作家マルローや、ドイツの心理学者ユングが予言していることを掲載しました。

そうして、宗教的世界観だけではなく「霊性の精神」を未だに維持発展させている日本について解説し、結論としては以下のようなことを述べました。
日本人の精神世界は、宗教だけではなく、その根本に霊性を重んじるという観念が今でも根付いて、息づいています。これは、多くの人々が、意識するしないにかかわらず、日本人の生活習慣や考え方に自然と組み込まれていて、多くの人にとってはごく自然てあり、空気のような存在になっています。しかし、霊性が失われて、宗教が精神世界の大きな部分を占めるようになった他国ではこのようなことはないのです。

私たち日本人は、このような国日本に誇りを持ち、自信を持ち、世界に日本の素晴らしさを伝えてていくべきです。日本のやり方が、世界伝わりそれが理解されれば、世界は変わります。

霊性を重んじるという精神を捨てて、宗教一色に染まった世界は、ますます混迷を深めていくばかりです。

さて、この記事の元記事を書かれた、上田和男(こうだ・かずお)氏は、元記事ので以下のように結論を述べています。 
考えるに、人類文化の危機は「画一化」にあり、文明が衝突するのではなく、文明に対する無知が紛争の根源となるのだと思います。思考のプロセスを自省し、他にかぶれたり迎合させられたり、徒に自虐的になることから一歩距離を置いて、確信されてきたものを再吟味し、忘れ去っていた古き良きものへ思いをきたし、一方で他民族との交流においては、異質なもの・新たなものを受容し合う-。こうしたことが、文明間の対話で重要だと思います。 
国家的文化戦略は、長期構想として構築し、粘り強く世界へ向けて発信してゆくことが最重要です。世界的有識者の言説を待つまでもなく、21世紀が霊性の時代へと向かうならば、日本人としても1300年間継承されてきた伝統精神を矜恃し、発信・交流してゆくことが、自らの背骨を正すとともに、世界平和への貢献に資することにもなると確信いたします。
まさに、この通りです。今まで通り、多くの人々が信奉してきた宗教を捨て去り、霊性の世界に戻る必要などありません。それは、日本がすでに具現化しています。日本には、様々な宗教が混在しつつ、その精神世界の根底には、霊性を重んじる習慣が根付いています。日本では、年配の人が、「ご先祖様に申し訳がたたない」という言葉を発することがありますが、これこそ、霊性の発露でもあります。 
世界の人々が、宗教以前に、その根底には霊性の世界があることに目覚め、それを重要視するようになれば、世界から宗教戦争は消えます。そうして、今回のような人質事件のようなこともなくなると思います。 
そのために、霊性の世界を維持・発展させてきた私たち、日本人ができることがあるはずです。無論、今回の人質事件をすぐに解決するということはできないかもしれません。宗教で凝り固まった人々の精神を解きほぐすには、かなり長い時間を要するかもしれません。 
しかし、私は日本人の心の内にある霊性を重んじる精神、この精神を土台としつつどの宗教でも受け入れてしまう寛容さ、これが世界の宗教的混乱を救うための、一里塚になると思います。 
私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?
日本の巫女

さて、この記事においては、日本人の「霊性を重んじる精神」自体については、あまり説明しませんでした。私は、この精神は、いわゆる古神道にその原点があると思います。そうして、古神道によって培われてきた日本人の精神は、今に至るも日本人の文化として現在に至るまで継承され、今日に至っています。

古神道とは、仏教や儒教などの影響を受ける以前のわが国固有の神道です。日本の伝統的信仰で、祭祀(サイシ)を重んずる多神教の宗教。その神には自然神と人間神とがありますが、一般には人間神、すなわち皇室や国民の祖先である天照大神をはじめとする神々が多く祭られ、祖先崇拝が中心となっている。かんながらの道。神道(シンドウ)。

私自身は、我が国の古神道は言葉の厳密な意味において、宗教ではないと思っています。宗教なるもの以前の日本人の精神にあったより根源的なものであると思っています。欧米の知識人等の中には、日本の神道を宗教の原点と捉える人々もいます。

欧米の知識人等が東洋の伝統文化に驚き、その極致ともいうべき仏教文化に感動しているあいだは、まだ日本文化の表面をなでているにすぎません。日本文化を本当に理解しようとする人びとは、その根底にある神道と出逢ってしまうのです。

小泉八雲

ギリシア・リュカディア島生まれのイギリス人、ラフカディオ・ハーンこと小泉八雲もそうでしたし、イギリスの歴史学者アーノルド・J・トインビーもそうでした。ちなみにトインビー博士は昭和42年の秋、伊勢神宮(内宮)を参詣したとき、その参拝記念帳に次のように書きしるしました。

「この神聖なる庭に立つと、わたしはここがすべての宗教の原点であることを感じる」

アーノルド・J・トインビー
いうなれば彼らにとって日本の神道は、宗教の源泉なのです。たとえば、ローマ・カソリックが日本の禅と神道を霊性開発の手段として半ば公認しているのは、キリスト教自体に霊性開発の能力が失われているからほかならないのですが、もうひとつの理由としては、彼らが日本の神道を宗教の源泉と考えているからです。

日本の神道はしばしば多神教であるといわれ、実際、八百万の神々の存在を認めますから、多神教のなかでも際立ったものです。すなわち、自然界の万物に神性を見、自然界に起きた諸々の現象を神々からの通信として感じるのです。いうなれば、古神道のいわゆる<神ながら>とは、自然に偏在する神々のすべてと一体化する、ということです。

このように、神道がいま世界的に注目され始めています。それは神道が人びとの霊性を刺激し、人間と神々との交流を活発にさせるからです。その点で神道が"宗教の源泉"と呼ばれること自体には、大いに意義があることと思います。

自然にも霊が宿るとした日本人

ここで、日本人の宗教に対する考え方や接し方をとりあげてみます。日本人に「あなたの宗教は何ですか?」と質問してみると、すぐには答えがかえってこないのです。そのために「日本人は無宗教だ」といわれることも多いのですが、それは、日本ではあらゆる宗教が共存しているからです。

神道は古代から現代につづいている日本の民族信仰ですが、その間に、西暦3世紀から4世紀頃には儒教や道教が伝来して日本人の生活になじみはじめました。続いてて6世紀には仏教が伝わって来て、それらと日本固有の伝統信仰と区別するために神道(シントウ)という言葉が生まれました。16世紀にはキリスト教が日本に上陸しました。

キリスト教の宣教師たちは、日本人が神社にもお寺にもおまいりするのを見て、驚きました。ある宣教師は祖国に、次のような報告をしています。

「日本には宗教が二つある。神道と仏教というもので、長い年月を経て、お互いに影響しあって、日本人の生活に溶け込んでいる。日本人はホトケという偶像を拝み、カミという見えない存在に畏敬の念を抱いている。仏教のお寺にも行き、神道の社にも行くことに何の不思議も感じない」。

一神教であるキリスト教徒にすれば、神も仏も同一に感じ、礼拝しているのは、理解できないことだったのです。

フランシスコ・ザビエル

また、このような精神世界を持つ、日本にもバチカンはキリスト教を広めようとしため、あのフランシスコ・ザビエルが、日本で布教活動をしたのですが、出会った日本人が彼に決まって尋ねた事があります。

それは、「そんなにありがたい教えが、なぜ今まで日本にこなかったのか」ということでした。 そして、「そのありがたい教えを聞かなかったわれわれの祖先は、今、どこでどうしているのか」ということてした。

つまり、自分たちは洗礼を受けて救われるかもしれないけれども、洗礼を受けず死んでしまったご先祖はどうなるのか、やっぱり地獄に落ちているのかという疑念です。

元来、キリスト教においては、洗礼を受けてない人は皆地獄ですから、ザビエルもそう答えました。すると日本人が追求するわけです。 

「あなたの信じている神様というのは、ずいぶん無慈悲だし、無能ではないのか。全能の神というのであれば、私のご先祖様ぐらい救ってくれてもいいではないか」

ザビエルは困ってしまいまして、本国への手紙に次のように書きました。 

「日本人は文化水準が高く、よほど立派な宣教師でないと、日本の布教は苦労するであろう」と。当時の中国にも、韓国にも、インドシナにもこうしたキリスト教の急所(?)を突くような人間はいなかったわけです。

この他にも、『もし神様が天地万物を造ったというなら、なぜ神様は悪も一緒に造ったのか?(神様がつくった世界に悪があるのは変じゃないのか?)』などと質問され答えに窮していたようです。

ザビエルは、1549年に日本に来て、2年後の1551年に帰国しますが、日本を去った後、イエズス会の同僚との往復書簡の中で「もう精根尽き果てた。自分の限界を試された」と正直に告白しています。

霊性の世界を信じ、集団原理の中で生きてきた日本人にとって、魂の救済という答えは個人課題ではなく先祖から子孫に繋がっていくみんなの課題であったはずです。

「信じるものは救われる」=「信じない者は地獄行き」 

といった、答えを個人の観念のみに帰結させてしまうキリスト教の教義の矛盾に、当時の日本人は本能的に気づき、ザビエルが答えに窮するような質問をぶつけたのではないでしょうか。

そうして、当事のバチカンは、日本で布教するにおいては、他国で布教する際には認められなかった、日本ルールともいえる例外をいくつか認めました。

日本神話に登場するアメノウズメ

このように日本独特の宗教共存を可能にしたのは、八百万の神々を崇拝する神道が基盤になったからです。神道には、もともと包容性があり、客人(まれびと)を大切にして、異文化との接触による文化変容を可能にする素地がありました。

日本では「文化庁」という役所が宗教団体を取り扱っていて、毎年、「宗教年鑑」という日本の宗教に関する統計を発表しています。ここで、細かな統計は、文化庁のサイトに譲ることにして、文化庁に登録された宗教団体に属する信者総数は少し古い資料ですが、平成10年では2億1千5百万人程度となっています。

つまり宗教人口が実際の日本人口の2倍近くになっているのです。どうしてこんな現象が起きているのでしょうか。そのわけは、一人の日本人が複数の宗教団体に登録されているからなのです。



神社の氏子であり、お寺の檀家であり、新宗教の会員でもあるということが何の不思議もなく行われているのです。さすがにキリスト教系の団体では、そんなダブルブッキングは許されていないようですが、神社やお寺は二重、三重に所属していてもとやかく言うことはありません。

ですから、先に述べたように日本人は「あなたの宗教は何ですか?」という質問にすぐに「私の宗教はこれです」と答えがでないのは、そのような事情があるからです。

このような霊性を重んじる精神を維持発展させてきた日本は、世界の中でも特異な位置を占めると思います。以前にも、もともと、世界にはどの地域においても、アニミズムやシャーマニズムという形で霊を重んじる精神がありましたが、しかし、宗教が世界に敷衍してからは、この精神はほとんど失われました。しかし、日本だけが、上に述べたように、その精神を現在に至るまで継承し発展させてきました。

米国の新聞が伝える人質虐殺

世界から、宗教的な対立をなくすためには、今一度人類は、霊性を取戻す必要があります。そうならければ、これからますます、宗教的対立が世界を覆い、収拾がつかなくなり、人々は閉塞感にさいなまされ、自分たちの未来を信じることができなくなります。だからこそ、マルローや、ユングは今世紀は、霊性の時代になると予言したのだと思います。

こういうことを考えると、私は、今回の「いわゆるイスラーム国」による人質殺害事件は、宗教のみによる世界観では限界があることを象徴しているように思えます。そうして、霊性の精神世界を忘れた世界への警鐘であると思えてなりません。

そうして、世界がもう一度霊性を取戻すことにより、今回の人質事件を含む、宗教的な対立はこの世から消えいくのではないかと思います。

日本のように、宗教を信仰しつつも、その根底には霊性を重んじる精神があり、そのことにより多くの宗教を鷹揚に受け入れ、対立することもない世界。その精神界においてはどのような宗教の人とも理解し合える。そんな世界になることを願います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2013年4月22日月曜日

尖閣付近無人島の所有者 中国との売買交渉中に殺害されていた―【私の論評】日中台湾関係の最大の謎、日本の警察も動いているのだろうか?この不可解な事件の全容解明を!!

尖閣付近無人島の所有者 中国との売買交渉中に殺害されていた

日体漁業協定を示す地図


 日本政府は4月10日、尖閣問題で中国を牽制するため、台湾との間に、台湾漁船の尖閣海域での漁業権を認めた日台漁業協定を結び、日本では外交成果として大きく報じられた。ところが一方の台湾では、そのニュースよりも、最近起きた「ある殺人事件」に注目が集まっている。

 事件の経過は、多くの謎に満ちていた。2月16日、国内外に多くの土地を所有する資産家として知られた陳進福氏(79)とその妻(57)が失踪。ほどなく2人は台湾北東部・新北市八里区の川辺から水死体で発見された。

 胸部に多くの刺し傷があったことから、警察は殺害後、川に捨てられたと見て捜査を開始。3月初めには、夫妻が失踪の直前に立ち寄ったカフェの女店長ら4人が殺人容疑で検挙された。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・〈省略〉・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 同局は、「香港の開発集団は中国の軍関係者の指示で購入を図ったのではないか」と指摘し、島の売買と事件との関連性を示唆した。だが、前出・片倉氏はこの報道にも疑問を呈す。

「仲介人とされる人物はこれ以降、表に現われなくなった。香港の開発集団も、どういった組織なのか情報が出てこない。彼らとの交渉が実際にはどこまで進んでいたのか、陳氏が本当に売却に了承していたのかなど、疑問は尽きません」

 島の売買交渉と殺人事件の因果関係は分からない。一つ確かなことは、2つの無人島の売買交渉の渦中に、陳氏が殺されたということだ。

※週刊ポスト2013年5月3・10日号

このニュースの詳細はこちらから!!

【私の論評】中台湾関係の最大の謎、日本の警察も動いているのだろうか?この不可解な事件の全容解明を!!そうして、外国人による土地取得などに一定の制限をするように法律を改訂せよ!!

上の記事、まとめると、日本の沖縄の無人島二つを所有していた台湾人がこの二つの無人島を香港のグループに販売しようと交渉している間に殺害されてしまったということです。

さて、この外離島、内離島とは一体どのような島なのでしょうか?まずは、地図を掲載します。


上記のように、西表島のすぐ近くの二つの無人島です。さて西表島はどこかというと、下の地図の左下のほうの、八重山群島の一つです。

クリックすると拡大します

外離島(そとばなりじま)は日本の南西諸島、沖縄県八重山郡の西表島の南西2kmに位置するです。沖縄県八重山郡竹富町字西表の一部です。南東200mほどにあり、同じ字西表の一部となっている内離島との間は遠浅で小さな砂嘴が形成され、古くから対の島として認識されてきました。内離島(うちばなりじま)も日本の南西諸島、沖縄県八重山郡の西表島の南西2kmに位置する無人島です。このような無人島は、ほとんど価値はないとは思うのですが、それにしても、これが、台湾人に購入されており、しかも、これをさらに香港のグループに転売しようとしていたら、殺されてしまったということです。

下はこの二つの島の航空写真です。

内離島

外離島
 両島とも、小さいし、周囲からは離れているし、土地を購入したからといって、あまりメリットはなさそうです。しかし、中国の軍部からすれば、価値はあると思います。この台湾人夫婦はもともと、香港のグルーブからの依頼で、この島を購入し、あたも売買であるかのようにして、香港の軍事筋のグループから、証拠を隠滅するために、消されたと見るのか妥当ではないかと思います。

以下は、殺害されたとされている、 陳進福氏です。


下はこの事件を伝える、台湾のテレビのキャプチャー画像。左は、殺された陳氏、右が、殺したとされる、女店長。


 それにしても、不可解な事件です。しかし、私たちはこの事件を見過ごすわけにはいきません。なぜなら、これは、中国の日本に対する侵略行為ともみることができるからです。現在たとえば、日本国内の、自衛隊基地のそばであるとか、水資源のあるところとか、中国人が購入している土地や、物件が多数あるようで、外国では、外国人による土地や、物件の購入はある程度制限されているので、むやみやたらに、中国人が買うなどということはできませんが、日本にはそのような制限がないので、やりたい放題です。

このままだと、軍事関連の中国人が、あたなの町のあなたの家のとなりに、そしらぬふりをして、土地や家屋を購入するということもあり得ます。

この事件、日本の警察も日本の領土に関係することなのですから、調査をしていただきたいものです。そうして、外国人でも自由に日本の土地を購入することができるということが、このような事件を誘発しているという面は否めないと思います。日本でも、外国人よる土地や家屋の取得など、他の先進国なみに、ある程度の制限をつけるように法律を改訂してくこともすべきと思います。

そう思うのは、私だけでしょうか?あなたはどう思いますか?

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