買い物でも食事でも、お店に入って店員さんが笑顔で良い対応をしてくれると、自然とこちらも気分が良くなるものですよね。逆に、無表情だったりすると同じ対応をしていても印象は変わるものです。接客業において、笑顔はとても重要な要素だといえるでしょう。
しかし接客する側にとっては、常に微笑んでいなければいけない状況がストレスを感じる要因になっているようです。最新の研究で、笑顔で接客する人ほど精神的に疲弊し皮肉っぽくなるということが明らかにされました。
ノーサンプトン大学のガルシア教授率いる研究チームは、サービス業に従事している人を対象に、彼らがどれほどのストレスを感じているか調査を行いました。
調査では、仕事中に笑顔をどれくらい要求されているか、その要求を達成するにはどのくらいの努力を必要としているか、また精神的な疲労や自分の皮肉っぽさをどの程度感じるかなどの質問に答えてもらいました。
結果、なによりも第一に明るく笑顔で接客するよう努めていると回答した人ほど、ストレスを感じ、皮肉っぽい自分に悩まされているということがわかったそうです。
教授によると、「雇用者側は、笑顔での接客を求められる従業員たちが精神的な疲労を和らげられるような環境作りをする必要があります。また、今回の調査結果をもとに、雇用の際にはどのような人が精神的に疲弊しやすいかを認識しておくことも重要です」とのこと。
客を笑顔にしてくれる人ほど、実は自分自身が精神的に疲れてしまっているというのは皮肉なものですね。仕事とはいえ、素敵な笑顔で接客してくれる店員さんには、より感謝をしたいものです。
参照元:Mail Online(英文)
オリジナル記事: 「笑顔で接客する店員ほど実は自分自身が精神的に疲れてしまっている」という調査結果
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【私の論評】仕事と割り切る以外に根本的に解決する道はないか?!
商売をやっている人のこのような笑顔については、私も昔から、いろいろな人の話を聴いて知っています。小さな商店であっても、お客さんがくれば、それまで喧嘩をしていても、すぐに切り替えてお客様には笑顔で接します。これができないようでは、商売人ではありませんね。
それは、お客様の立場にたってみれば、わかることです。日本ではそれがあたりまえになっているし、それ以上かもしれません。とにかく、もてなしの心ということでは、日本は定評があります。それにタイ国は、微笑みの国といわれ、商売であろうがなかろうが、目線があれば誰もが微笑みます。
当社の会長など、昔イトーヨーカドーの店長をしていたときなど、もちろん、笑顔の訓練をしたといいます。どんなときでも、お客様に対して微笑むというのは、当然のことで、それは当然いつもそうしていたそうです。
そうして、それどころか、お客様に対しては、笑顔、従業員に対しては、厳しい顔までできるようになったそうです。厳しい顔とは、管理者の顔という意味です。その方法とは、目を厳しい目つきにして、口は、歯が見えるようにして、お客様からは、笑って見えるという具合です。こんな顔だって真剣に練習すればできるのです。
まず、私たちは、いわゆる会社での顔というのは、仕事の一貫であり、仕事場では仕事の顔をしなければならないということを学ばなければならないと思います。しかし、時と場合によってはどうしても心から笑うことができない場合だって、人間なら誰にでもあるはずです。
そのうえで、どうしても笑いたくないときなどは、上記のように、口を開いてお客様に、歯が見えるようにして、顔全体での笑はやめてしまうという手もあります。しかしながら、こうしたことを繰り返し実施しているうちに、自然といつも笑い顔が自然にできるようになります。
そうして、一番肝心なのは、いつも心の底からお客様に喜んでもらいたいと思えるようになることだと思います。それがなければ、どんなにの笑い顔のテクニックがすごくても結局はなんにもなりません。自分たちの仕事場は、結局お客様に喜んでいただくためにあるのであり、たまたま、スーパーの店員をしているとか、飲食店の店員をしていると思えなけば、それは必ずお客様にに伝わります。
販売する人が心底からそう思えなければ、そういう従業員のいる店は絶対に繁盛しないと思います。そういう心がないのに、作り笑顔を無理にする人は、結局上記のようにストレスを感じて皮肉っぽくなるのだと思います。このような人を、自然に笑顔ができるようになってもらうよう、ストレスの発散も含めて、指導していく必要があります。そうして、それがで会社全体でできない会社は、結局マネジメントが徹底できず、業績をあげることはできなくなると思います。