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2019年5月7日火曜日

「まるで茹でガエルのよう」中国共産党の浸透工作に警戒を=米公聴会―【私の論評】中国はサラミ戦術を用い、我が国を蚕食しつつあり(゚д゚)!

「まるで茹でガエルのよう」中国共産党の浸透工作に警戒を=米公聴会

経団連、日本商工会議所などで構成する訪中団は11月21日、北京の人民大会堂で
    李克強首相と会談。会議外の会場警備員

中央統戦部に詳しい専門家によると、在外中国人の活動目的は、共産党体制のコントロール外とみなされた思想組織を攻撃し、組織を弱体化・解体させることにある。その手段は、不和を起こして内部分裂させたり、悪質なレッテル貼りなどで社会から疎外させたりしている。

攻撃対象例は人権弁護士、民主活動家、チベットやウイグル、台湾など各地区の独立容認派、法輪功など。その他、自由主義や民主主義、保守的な思想、仏道儒の三教に基づく伝統的価値など、共産党イデオロギーの異見となる主張も含まれる。

中央統戦部の活動は拡大している。CECC(米国の中国問題に関する連邦議会・行政府委員会)委員長を務めるマルコ・ルビオ(Marco Rubio)上院議員は、日本でも当てはまる工作事例を挙げた。たとえば工作員は▼勧誘や賄賂、脅迫などの手段で強引な取引を行う▼マスコミを使い世論を操作し、中国共産党寄りに傾くようにする▼中国という巨大市場を誘惑の材料にして、独裁政治を正当化させるような思想を海外に拡散する、など。

マルコ・ルビオ上院議員

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学校機関では、日本や西側諸国が伝える歴史事実や領土などの見解を受け入れようとしない中国人留学生が、教師の講義内容に異議を申し立て、学校側に授業内容の変更や謝罪を求めるなどの事態が起きている。

教育を通じた対外宣伝には、孔子学院が知られている。中国国務院によると、すでに1500以上の関連組織を世界中に設ける孔子学院の目的は「核心価値である社会主義を基礎とした教育を広める」「中国の夢を宣伝する」としている。日本には、早稲田大学、立命館大学、桜美林大学、工学院大学、武蔵野大学など20以上の教育機関に設置されている。

マスコミでは、ニューヨーク・タイムスなど在米有力紙に中国官製英字紙チャイナ・デイリーを定期的に織り込ませ、読者を無自覚に洗脳している。近年、共産党機関紙の日本語版が急増している。新華社通信、人民日報、中国国際放送局などの電子版は、相次ぎ日本語サイトを開設した。CNS(チャイナ・ニュース・ネットワーク)や人民網(チャイナ・ネット)と名付けられた媒体から共産党政策の宣伝、中国賛美を中心としたニュースが流されている。

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各国は中国共産党の浸透工作への対策に追われている。オーストラリアのターンブル首相は12月5日、中国政府の政治介入を念頭に、外国人や外国企業・団体からの政治献金を禁止する選挙法改正案を議会に提出すると発表した。

CECC委員長を務めるマルコ・ルビオ議員は先のホワイトハウスでの公聴会で次のように表現した。「足元で大きな異変が起こっているにも関わらず、私たちはそれにほとんど気づいていなかった。まるで茹でガエルのように」。

(翻訳編集・王君宜/佐渡道世)

【私の論評】中国はサラミ戦術を用い、我が国を蚕食しつつあり(゚д゚)!

上の記事で、マルコ・ルビオ議員が語る「ゆでガエル」という言葉、経営や組織を語る際によく使われるたとえ話です。

「カエルをいきなり熱湯に入れると慌てて飛び出して逃げるが、水から入れてじわじわと温度を上げていくと、カエルは温度変化に気づかず、生命の危機を感じないまま茹で上がり死んでしまう」

下の動画は、実際にカエルが茹で上がってしまうところを示す動画です。



これがいをゆる「ゆでガエル理論」、「ゆでガエル症候群」などと呼ばれるたとえ話で、元々は欧米で知られていました。日本では1998年に出版された「組織論」(桑田耕太郎・田尾雅夫著、有斐閣アルマ刊)の中で、「ベイトソンのゆでガエル寓話」として紹介され、知られるようになりました。

居心地の良いぬるま湯のような状態に慣れきってしまうと、変化に気づけずに致命傷を負ってしまうというビジネス上の教訓とされています。

これは、経営論でもよく知られていますが、最近では様々なたとえ話にも良く用いられています。

中国の他国への工作の仕方は、一度に大きく実行するのではなく、中国得意のサラミ戦術により行われることが多いので、多くの人がそれ気づかず、とんでもない状態になっているということです。

サラミ戦術とは、敵対する勢力を殲滅または懐柔によって少しずつ滅ぼしていく分割統治の手法。
 別名サラミ・スライス戦略、サラミ・スライシング戦略ともいわれる。

マルコ・ルビオ上院議員は日本の事例もあげていますが、その実態について日本政府は、すでに「警察白書」をもって公式に発 表していました。

 平成 29 年「警察白書」は、第 5 章第 2 節 1 項「対日有害活動の動向と対策」の中で、「中 国の動向」について、次のように記述しています。
 中国は、諸外国において多様な情報収集活動等を行っていることが明らかになって おり、我が国においても、先端技術保有企業、防衛関連企業、研究機関等に研究者、 技術者、留学生等を派遣するなどして、巧妙かつ多様な手段で各種情報収集活動を 行っているほか、政財官学等、各界関係者に対して積極的に働き掛けを行うなどの 対日諸工作を行っているものとみられる。
警察では、我が国の国益が損なわれるこ とがないよう、こうした工作に関する情報収集・分析に努めるとともに、違法行為 に対して厳正な取締りを行うこととしています。 在日中国人の数は約 73 万人。その中には、工作員として「選抜、育成、使用」される可 能性の高い「留学生」約 12.5 万人、「教授・研究・教育」約 2 千人、「高度専門職」約 5.2 千人、「技術・人文知識・国際業務」約 7.5 万人などが含まれる。(政府統計の総合窓口「e-stat」、 2017 年 12 月現在)

 また、中国から日本への旅行者は約 637 万人(2016 年、日本政府観光局(JNTO)統計) であり、通年で、約 710 万人の中国人が日本に滞在していることになります。 正確な数字は明らかではないですが、これほど多くの中国人の中には、相当数の工作員が含 まれていると見なければならないです。

 中国には「国防動員法」があり、動員がかかれば、「男性公民は満 18 から満 60 歳まで、 女性公民は満 18 歳から満 55 歳までの間、国防に従事する」義務があります。在日中国人や中 国人旅行者もその例外ではなく、日本国内において、彼らが在日工作員あるいは潜入した 武装工作員(ゲリラ・コマンド)と連携し、情報活動や破壊活動などに従事する事態を十 分に想定しておかなければならないです。 

加えて、北朝鮮およびロシアも、様々な形で対日有害活動を行っています。 一方、国内を見ると、日本共産党は、「しんぶん赤旗」(2007 年 11 月 29 日付)において、 読者の質問に答える形で「日本共産党は、一貫して統一戦線の結成と強化をめざしていま す」と表明しています。

 旧日本社会党であった社会民主党も、それ自体が中国や北朝鮮などとつながりを持った 統一戦線としての性格を有しており、日本共産党との「社共共闘」も革新統一戦線です。

 このように、日本は、中国をはじめとして、国内外の勢力が複雑に絡み合った「統一戦 線工作」の渦中に置かれ、そうしてわが国の至る所で、日常茶飯事のごとく、国民の身近に 工作が迫っている実態を理解し、厳重な警戒を怠ってはならないのです。

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