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2020年5月22日金曜日

スーザンライスの今や悪名高いメモは、オバマの証拠隠滅のための見え透いた企てだった―【私の論評】トランプ氏はディープ・ステート粉砕に邁進、日本のプチ・ディープ・ステート財務省は誰が?

スーザンライスの今や悪名高いメモは、オバマの証拠隠滅のための見え透いた企てだった

<引用元:ニューヨーク・ポスト 2020.5.20>社説

バラク・オバマ大統領(左)とスーザン・ライス国家安全保障担当補佐官

2017年1月5日の高官会議に関するスーザン・ライスのメモは、当時国家安全保障担当補佐官だった彼女の上司、バラク・オバマ大統領を擁護するためのものだった――だがそれは見事に裏目に出ている。

ライスは1月20日午後12時15分付のメモ(最近機密解除された)を、文字通り最後の瞬間に自分自身に送信した。つまり、その日の正午にトランプ大統領は就任宣誓を行い、彼女のいた政権は退場したのだった。

ああ、ライスの弁護士は、彼女がその草稿を書いたのは「ホワイトハウス法律顧問局の助言に基づいて」のことだとしていると、FOXニュースは報じている。

要点?表向きは、ロシアのハッキングについての状況説明後の、自身、オバマ、ジョー・バイデン副大統領、FBIのジェームズ・コミー局長、そしてサリー・イェーツ司法長官代行との会議の記録を行うためだ。

オバマは「この問題のあらゆる側面」を「規則通りに」扱うよう強調し、法執行機関が「規則通りに」進めるよう「繰り返し述べた」、とメモでは主張している。コミーは自身が「『規則通りに』進めている」ことを「確認」した。その通り。彼女はその言葉を3回使用したのだ。

これほどまでに「証拠隠滅しろ」と大声で叫んでいるメモがあるだろうか?法律顧問はなぜ、事後2週間の最後の瞬間に、ロシア捜査が全く真正なものだと示すような文書の作成を求めるというのだろうか?

それは間違いなく、人々がその逆だと考えることを恐れたためだ。捜査は真正なものではなかったのだから。

我々は今、事実として、捜査に関することが全て倫理的に適切に扱われていなかったことを知っている。

コミーはライスの後任のマイケル・フリンについて「懸念」を持っており、国家安全保障会議は「潜在的に」、チーム・トランプにロシアについての「機密情報」を伝えないようにすべきだと述べた、とライスは書いた。だがライスは、情報を共有すべきでないかどうか尋ねたのはオバマだったと認めている。

それでも彼らに、新政権チームに何も知らせないでおくための正当な理由は皆無だった。オバマの仲間は、FBIが共謀やフリンが国を裏切っているという証拠を、全く発見していないということをその時までに十分知っていた。なぜなら彼らはフリンと外国高官との電話を盗聴していたからだ。

辞任間近の大統領は誰であっても、正当に選挙で選ばれた後任者に情報を伝えないよう側近に強いるべきではない。彼らの義務は、全ての情報を共有し、最大限にそのスタッフに協力することだ。これはチーム・トランプを妨害するための徹底的な企てだった―そしてその全てが余りにもうまくいった。

だが少なくとも規則通りだった。

【私の論評】トランプ氏はディープ・ステート粉砕に邁進、日本のプチ・ディープ・ステート財務省は誰が?

上のニュースは相当ショッキングなものなのですが、その背景を知らない方には、何のことやら理解できないというところだと思います。

それを理解するには米国でいわれている、いわゆる「オバマゲート」について理解していないと困難かもしれません。これについては、日本ではほとんど報道されていません。

トランプ大統領は最近オバマゲートに関するツイートを連罰した

共和党のトランプ大統領と民主党のオバマ氏の対立は米国内では有名で、トランプ大統領は、オバマ氏の実績とされるオバマケア(医療保険改革)を廃止したり、イランとの核合意やパリ協定から離脱したり、日本とも関わりの深いTPPからの離脱など、前大統領が苦心した政策を次々と無効にしてきました。
 
そうしたなか、5月9日、オバマ氏がトランプ大統領のコロナ対策を「大惨事」と批判したとの情報がメディアをかけめぐりました。さらに、米司法省が元大統領補佐官の「ロシア疑惑」に関する起訴を取り下げたことについて、「法のルールが危機にさらされている」と懸念を表明しました。

この流れを受けて、トランプ大統領が自身のツイッターに「OBAMAGATE!」とツイート。さらに「オバマゲートで逮捕」などとツイートしたことで、一気にトレンド入りしました。この話題に関する投稿は、一時期300万件を超えました。13日には、ホワイトハウス公式ツイッターも「OBAMAGATE」と書いています。

「オバマゲート」とはオバマ氏の名前とウォーターゲートを組み合わせた造語で、日本語にするなら「オバマ疑惑」です。

ウォーターゲート事件は、ニクソン大統領(共和党)時代、何者かが民主党本部のあるウォーターゲート・ビルに盗聴器を仕掛けようとして侵入し、後にホワイトハウスの関与が暴露されて、大統領が辞任に追い込まれた事件です。以降、米国では政界の疑惑があるたび、「~ゲート」と名づけられることが多いです。

実は、この前日までは「トランプゲート」という言葉がトレンドでしたた。トランプゲートという言葉は、少なくとも2016年から使われています。1つの事件に関してではなく、反トランプのコメントが多く寄せられるハッシュタグです。トランプ大統領は、このタグに対抗する意味で、オバマゲートという言葉を使ったのでしょう。

翌日の記者会見で、記者が「オバマゲート」について質問すると、トランプ大統領は「オバマゲートは自分が大統領になる前から始まっている。情報はこれから公開される。今はまだ始まったばかりだが、恐ろしいことが起こったんだ。この国でこんなことが許されてはいけない」と説明しました。

記者から具体的な罪は何かと質問されると明言は避け、よそのメディアを読むようコメントしました。

いったい、オバマゲートとは何なのでしょうか。

一言でいうと、トランプ大統領のいわゆるロシアゲート等そもそも存在せず、実はロシアゲート疑惑をでっちあげていた張本人がオバマだったということのようです。

ロシアゲートとは、2016年の米国大統領選挙の際、共和党候補のトランプの選挙活動にロシアが介入していたのではないかという疑惑です。対立候補の悪口や選挙妨害があったのではないか、ということなのですが、いくら調べてもロシアが介入していた証拠が見つからず、ロシアと連絡していたとされる人の起訴が5月7日に取り下げられて、ロシアゲート自体なかったことになってしまったのです。

なぜオバマがロシアゲートをでっちあげたのかといえば、自分の後継である民主党のヒラリーを当選させたかったからです。

その目的を果たすためにオバマ政権時代に国務長官だったヒラリーが機密情報を含むメールを個人のサーバー経由でやりとりしていたことをFBIを使って隠ぺいさせたというのが、最初の疑惑でした。

そしてなんとしてもヒラリーを当選させるためにロシアが介入したことにしようとオバマがFBIなどの音頭を取ったのではないかというのが、2つ目の疑惑です。

さらに、オバマがトランプを大統領にさせたくないのには、トランプ之政策に反対するという実態が明らかにされていないディープステイトと呼ばれるリベラル派の圧があったとされる3つ目の疑惑です。

さらに、オバマの異母兄弟が中国でビジネスとやってるとか、異母姉がケニアでエイズ撲滅活動をしているのを中国が支援している等のことから、オバマ自身が、チャイナマネーと繋がりがあるとか、現在の中国になったのもオバマ政権時の中国政策のせいでは、などの疑惑もあります。

細かなことをいうと、きりがないので、この辺で終わらせます。

いずれにせよ、このオバマゲートの一部は7月頃には明らかになるとされています。さらに、トランプ氏が再選された場合、全貌が明らかになる可能性が大です。

トランプ氏はオバマゲートどころか、JFケネディ大統領を除く歴代大統領が決してできなかったことである、ディープ・ステートの暴露に挑戦しているようです。ディープ・ステートとは、政治グループそれも大きくて、力があり、まるでそれ自体が政府のように振る舞う政治家や官僚の集まりとされています。

JFケネディー

一説によれば、ケネディやトランプ氏を除く歴代の大統領はすべてディープ・ステートの操り人形だったとされています。もちろん、オバマもそうだったとされています。

オバマゲートに関する新たな情報が公開されたことで米国を支配し続けようとするディープ・ステートが、白日の下さらされつつあります。

ディープ・ステートに関する本(From the Company of Shadows)の著者であり元CIA(内部告発者)でテロ対策の専門家、ケビン・シップ氏は、トランプ大統領がディープ・ステートの道具であるという考え方は本末転倒であり全く話にならないと述べました。

シップ氏によれば、トランプ大統領は、JFケネディを除く歴代大統領の中で最も激しく影の政府とディープ・ステートと戦ってきた大統領なのだそうです。

シップ氏によれば、JFケネディはディープ・ステートと戦った結果、暗殺されてしまったとしています。

JFケネディ大統領を例外として、トランプ大統領以外に影の政府とディープ・ステートを暴露する勇気のある大統領はいませんでした。

ディープ・ステートは何をやってきたのでしょうか。彼らはトランプに対する激しい仕返しを繰り返してきました。

トランプがディープ・ステートの一員であるなら、彼らからの破壊的攻撃を受けるはずがありません。

トランプはディープ・ステートから彼らについて暴露したならトランプと彼の家族を殺害すると脅されていたのです。

トランプはディープ・ステート側の大統領ではありません。無論トランプ氏とて完璧ではありません。

トランプ政権には、トランプ氏が中央銀行とつながりがあることを懸念している人も何人かいます。しかしそれでも彼らはトランプがディープ・ステート側でないことを知っています。

それどころかトランプはディープ・ステートを引き裂いているのです。DNI(アメリカ合衆国国家情報長官)のリック・グレネル氏がトランプに提出した資料を見ればわかります。

トランプはディープ・ステートのメンバーの個人情報を公開することを許可したのです。トランプ氏は、ディープ・ステートの存在を暴露する大統領になるかもしれません。

米左翼は、コロナパンデミックを政治的武器として利用しています。民主党は、このままでは大統領選でトランプに敗北してしまうことを知っているため、大統領選を有利に運ぶため、コロナパンデミックを大統領選まで長引かせその間米経済を破壊しトランプにその責任を擦り付けようとしています。

トランプはまだ彼らの正体を暴露していません。それはトランプが再選されたときに、行われるでしょう。ディープ・ステートはトランプの再選に非常に怯えているのです。そして彼らはあらゆる手段を講じてトランプの再選を阻止しようとするでしょう。 

トランプ大統領、まずはオバマゲートを明らかにし、大統領選挙を勝ち抜き、その後にディープ・ステートを白日のもとにさらすでしょう。

トランプ氏はディープ・ステートからの反撃に備えて慎重にことをすすめているところでしょう。

さて、日本にもディープ・ステートよりは、強力ではないですが、似たようなものがあります。それは、財務省を頂点とする政治家や他省庁官僚やマスコミ、識者らのグループです。

岡本財務次官

このグループは、米国のディーブ・ステートのように、総理大臣などを完璧に自分たちの操り人形にするようなことはしませんし、できませんが、それでも財務省の省益に沿って、財政を操ったり、予算の差配等で、他省庁や官僚等を操っているようです。

このようなプチ・ディープ・ステートともいえる財務省の存在は、日本の政治風土を捻じ曲げているのは事実です。日本でも、トランプ氏のようにプチ・ディープ・ステートを白日のもとに晒し、これを粉砕するような総理大臣がでてきてほしいものです。

安倍総理にこれができれば、良いと思うのですが、トランプ氏のやり方を見習い、これが実現できれば、また安倍政権への期待は登場当時のときのように増すことになると思います。

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2018年2月14日水曜日

韓国の野望粉砕! 安倍首相とペンス副大統領、制裁逃れの「南北融和」阻止―【私の論評】「強い日本」とそれを志向する米保守派とって元々金王朝はあってはならない存在(゚д゚)!


平昌五輪開会式に出席した安倍首相(右)とペンス副大統領。ともに表情は厳しい
安倍晋三首相と、マイク・ペンス米副大統領の連携が、南北朝鮮の野望を打ち砕いた。韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、世界の脅威である北朝鮮の「核・ミサイル開発」を棚上げにするように、平昌(ピョンチャン)冬季五輪に合わせた「南北融和」を進めていたが、安倍、ペンス両氏がこれを阻止したのだ。文氏には「大恥」となったようだ。

「今、会えませんか?」

五輪開会式当日の9日夕、平昌のホテル「竜平(ヨンピョン)リゾート」のタワー・コンドミニアム9階。文氏との首脳会談を終えて、くつろいでいた安倍首相に、10階に滞在していたペンス氏から連絡が入った。

2人は、9階の部屋で南北朝鮮の動向について意見交換をした。

安倍首相が「平昌五輪を北朝鮮に利用させないようにすることが大事だ。しっかりと韓国に対応させるべく連携しましょう」と言うと、ペンス氏は深くうなずいた。

北朝鮮は平昌五輪に、金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長だけでなく、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の妹、金与正(キム・ヨジョン)氏まで送り込んできた。国連の経済制裁が効いている証左であり、国際的な包囲網を突破するため、「従北」の文政権に狙いを定めていた。

安倍、ペンス両氏は、文大統領主催のレセプションに、ペンス氏の副大統領専用車に一緒に乗って、会場に乗り込んだ。文氏のスピーチが始まっていたが、別室でスピーチが終わるのを待った。

「遅刻」も予定通りだった。スピーチ前の集合写真に、金永南氏らと一緒に写りたくなかったのだ。

安倍、ペンス両氏は、スピーチを終えた文氏を別室に招き入れ、日米韓の3人だけで写真を撮影した。「3カ国の連携を絵に残る形で打ち出したい」という米側の意向の表れだった。

文在寅大統領は、平昌オリンピック開会式が開かれる9日午後、江原道龍平で
開かれた五輪開会式レセプションで安倍首相、ペンス米国副大統領と記念写真
 ペンス氏は写真撮影を終えると、レセプション会場で数人と言葉を交わした後、5分ほどで会場を立ち去った。ペンス氏は最初から北朝鮮を無視する腹づもりだったとされ、着座する考えはサラサラなかった。

「従北」の文氏による「米朝対話」実現への露骨な演出はお見通しだったのだ。

日韓首脳会談でも、安倍首相は文氏を圧倒した。

安倍首相は会談冒頭、韓国が公表した慰安婦問題の日韓合意に関する新方針を「受け入れられない」と断じ、在韓日本大使館前の慰安婦像撤去などの合意履行を迫った。

文氏は「微妙な問題だから簡単には解決できない」などと釈明した。

安倍首相はたたみかけるようにこう言った。

「朴槿恵(パク・クネ)前政権の時に(10億円など)取るものは取っておいて実行できないというのはあり得ない」「日韓合意には、日本にも国民から強い反発があったが、『ここで決断しないと日韓関係は前に行けない』と考え合意に応じた。あなたも国民の高い支持があるんだから決断しなければならない」

文氏の顔から愛想笑いが消えた。

【私の論評】「強い日本」とそれを志向する米保守派とって元々金王朝はあってはならない存在(゚д゚)!

ブログ冒頭の記事は示すように、今回の文在寅による、韓国の平昌五輪をきっかけとした、対北宥和政策の試みはことごとく失敗したようです。

韓国大統領府で10日、文在寅(ムンジェイン)大統領(左)と並んで歩く
金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の実妹、金与正(キムヨジョン) 氏
この文の行動と態度に、日本政府は懸念と不満を強めています。小野寺五典防衛相は10日、視察先の佐賀県で記者団に「過去、日本も韓国も北朝鮮の融和的な政策に乗ってしまい、結果として北朝鮮が核・ミサイル開発を継続した」と指摘。「その反省は韓国も十分認識し、しっかり対応されると思う」と話しました。

外務省幹部は「北朝鮮は非核化への具体的な行動を一切示していないのに文氏が訪朝するなどありえない」と語りました。

そもそも安倍晋三首相の訪韓は、ペンス氏とともに文氏に圧力強化に向けた日米韓の結束を念押しするのが大きな目的でした。

日本政府関係者は「韓国がこれ以上北朝鮮に傾斜しないよう、日米で連携してクギを刺し続ける必要がある」としています。

これからも、日米がクギを指し続けるどころか、様々な制裁措置に出る可能性もあります。実際、トランプ大統領は平昌五輪が始まる2日前に、韓国に対するセーフガード(貿易制限措置)を発動させています。

この米国の行動そうして、日本の行動の変化に文在寅はさぞ驚いたことでしょう。文から見れば、ペンス副大統領も、安倍総理も全く話が通じない異次元の人間のように見えたにちがいありません。

文在寅自身はリベラル・左派であり、彼の取り巻きもリベラル・左派であり、保守派のペンス副大統領や安倍総理のものの考え方や行動は、彼が日常目にするものとはかけ離れているに違いありません。

そもそも、日本の安倍総理も米国のペンス副大統領も米国保守の志向する「強い日本」を念頭においてものを考え、行動しています。

従来は安倍総理がそうであっても、オバマ大統領や民主党の議員らのほとんどは「弱い日本」を志向しており、結局のところ「強い日本」を表だって表明することは困難でした。

そのためもあり、日本は中国や韓国、北朝鮮などに「弱い日本」の側面を徹底的に利用されてきたという側面があります。

ルーズベルト
さて、この「強い日本」「弱い日本」の考え方を実際に政治に適用したのは米国の大統領ルーズベルトが最初でした。

ルーズヴェルトは大統領に就任すると直ちにソ連と国交を樹立し、反共を唱えるドイツや日本に対して敵対的な外交政策をとるようになりました。

ルーズベルトは、「強い日本はアジアの脅威であるばかりでなく、アメリカの権益を損なう存在」とみて、「弱い日本」政策を推進しました。

他方で、「大陸国家(ロシアや中国)の膨張政策の防波堤として日本を活用すべきだ」とする「強い日本」政策を進めようとしたのが保守派の人たちです。

ミスター共和党と呼ばれたロバート・タフト上院議員たちは「弱く、敗北した日本ではなく、強い日本を維持することがアメリカの利益となる」と主張しました。

ロバート・タフト上院議員
また、「勝者による敗者の裁判は、どれほど司法的な体裁を整えてみても、決して公正なものではあり得ない」し、「日本に対してはドイツと異なり、復讐という名目が立ちにくい」と、東京裁判を批判してきました。 

タフト上院議員が「ヤルタ協定」批判を行い広範囲の支持を得たきっかけは、元ソ連のスパイで「タイム・マガジン」誌編集者あったH・チェンバースが1948年に「ルーズヴェルト大統領の側近としてヤルタ会談に参加した国務省高官のアルジャー・ヒルはソ連のスパイだった」との告発でした。 

アルジャー・ヒス
1950年以降、ジョセフ・マッカーシー上院議員の赤狩りで自殺者が多く出るようになると、ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストなど代表的なリベラル派マスコミが「魔女狩りだ」と批判を強めていきました。

戦前戦後を通じて米国には「草の根保守」が存在してきました。その数は1200万人とも言われ、真珠湾攻撃をめぐる「ルーズヴェルトの陰謀説」を支持してきました。

しかし、新聞・テレビはリベラル派に牛耳られて「草の根保守」の意見はほとんど報じられないため、両国の総合理解を妨げてきたと言われています。

1995年以降、米政府が第2次世界大戦中のソ連諜報機関の交信を米陸軍秘密情報部が傍受・解読した機密のヴェノナ文書を公開し始めました。これにより、チェンバースの告発が正しかったことが論証され、保守派の勢いが盛り返してきたとされます。

ブッシュ大統領(当時)が2005年5月7日、バルト3国の一国、ラトビアの首都リガで行った演説はその延長線上にありました。 


ブッシュ元大統領は「安定のため小国の自由を犠牲にした試みは、反対に欧州を分断し不安定化をもたらす結果を招いた」と述べ、「史上最大の過ちの1つだ」とヤルタ会談を強く非難しました。

第2次世界大戦の連合国であったルーズヴェルト米大統領、ウィンストン・チャーチル英首相、ヨシフ・スターリンソ連首相は1945年2月クリミヤ半島のヤルタで会談しました。

この際、国際連合構想にソ連が同意する見返りとして、ポーランドやバルト3国などをソ連の勢力圏と認め、対日参戦と引き換えに満州の権益や南樺太・北方領土をソ連に与える「秘密協定」を当事国である東欧諸国や日本の同意を得ずに結びました。

中国国共内戦の激化と共産党政権の樹立、朝鮮半島の分割、満州と北方領土の占領などは、その協定がもたらした結果です。

ヤルタ会談が行われた時点では米国に原爆が完成しておらず、日本本土上陸作戦では50万人の兵士が犠牲になると予測され、大統領はソ連の参戦が必要とみていたとされます。また、大統領は病気で覇気を失っており、スターリンがルーズヴェルトの弱みにつけ込んだとの見方もあります。

1945年、昭和20年2月9日ヤルタ会談に臨む、チャーチル・ルーズベルト・スターリン
米国の保守派がヤルタ協定を批判するのは、ロシアの参戦は必要なかったとみているからであり、参戦が共産主義帝国構築への道を開き、朝鮮戦争をもたらし、また今日の北朝鮮における金一族の独裁体制へつながったという認識をもっているからです。

このような考え方を持った米保守派の系譜であるのが、ペンス副大統領です。そうして、安倍総理も無論「強い日本」を志向しています。

この二人の保守派が今回韓国に乗り込んで、韓国の野望を粉砕したのは、当然といえば当然です。

米国の保守派からすれば、ルーズベルトが独裁者スターリンのロシアと組んだ事自体が間違いであり、さらに当時朝鮮半島から満州にかけてソ連と対峙していた日本と戦争をしたことも大きな間違いだと認識しています。

米保守派は、極悪人ルーズベルトが、ロシアと手を組んで、日本を攻撃して負かしたらからこそ、その後のソ連や中国などの共産主義帝国構築への道を開き、朝鮮戦争をもたらし、また今日の北朝鮮における金一族の独裁体制へつながり、それが今日米国に核の恐怖をもたらしていると認識しているのです。

リベラル派のオバマの民主党政権と、現在の保守派トランプ政権は全く質が違うのです。そもそも、米保守派がみれば、北朝鮮の金王朝という存在はあってはならない存在なのです。私は、「強い日本」とそれを志向する米保守派がいずれ金王朝を打ち砕くことになると思います。

文在寅も、金王朝もいずれそのことに気づくことになると思います。「強い日本」と米国保守派は今後北制裁をさらに強化することはあっても、緩めることはないです。オバマ政権と違い、妥協したり「戦略的忍耐」をするなどということはありません。

どんどん強くなり、最終的には「戦争」になることも厭わないでしょう。文在寅は無論のこと、金王朝もそのことに気づかなければ、いずれ致命的な大やけどをすることになります。外交音痴の文在寅も、金正恩もこのことにはまだ気づいていないでしょう。

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