被災地でのデマが問題になっています。銀行の金庫の扉がの鍵が、効いていなかったようで、そのお金が紛失したなどというニュースはありましたが、殺人とか、強盗、強姦のニュースは流れていません。実際に、私はも、Googleで、殺人・強盗などのキーワードて検索してみましたが、被災地外ではそのような事例も発生していましたが、被災地ではありませんでした。それに、あったにしても、普段よりもかなり少ないような印象を受けました。
しかし、私自身も、仙台に住んでいる人のブログや、その他のツイッターでこの種の話が掲載されているのを目撃したことがあります。この文明国の日本にあって、少なくとも、殺人事件とか、強盗事件、強姦事件があったとすれば、すぐには報道されなくても、いずれは報道されるはずなのに、いつまでも報道されません。これは、本当かどうか非常に疑わしいと思っていましたが、やはり、これらはすべてデマだったようです。
これを否定するニュースとしては、以下のようなものがありました。
震災絡みの悪質デマを公表…警察庁、立件も視野(4月1日読売新聞)
東日本大震災に絡むデマや根拠の不確かな情報が広まっているとして、警察庁は1日、インターネットや口コミで出回っている流言飛語の一部を公表した。
ネット掲示板などに掲載された悪質なデマ28件については、3月31日までに警察からサイト管理者に削除要請を行った。
「仙台市郊外で商品の略奪が横行」。宮城県内の避難所などで同様の風評が広がりネット掲示板でも書き込みが相次いだが、実際には名指しされたショッピングモールに窃盗などの被害はなかった。こうしたデマは口コミやチェーンメールのほか、存在しない新聞社名でネットに書き込まれたりして広がる。具体的な地名や店名を交えているために信用されやすく、警察や県庁に事実確認の問い合わせも複数寄せられている。
被災地の県警ではデマで名指しされた地域を重点的にパトロールし、被災者の安心感の確保に努めている。また、故意に誤情報を流した人物を特定すれば名誉毀損きそんや業務妨害容疑での立件も視野に捜査するという。
【地震】被災地では殺人・強盗事件ゼロ 警察庁(4月1日 ANNニュース)
東日本大震災の被災地で震災後、殺人、強盗、強かんなどの凶悪事件の認知件数がゼロだったことが分かりました。
警察庁によると、震災の主な被災地となった岩手、宮城、福島の3つの県で、震災の発生した先月11日以降、殺人事件や強盗事件が数件確認されていますが、いずれも被災地とは離れた場所での犯行だったということです。インターネットや携帯電話の掲示板などで「被災地では性犯罪や略奪が多発している」などのデマや根拠のない書き込みが相次いでいて、警察庁は、無責任なうわさやチェーンメールなどに惑わされないように注意を呼びかけています。
殺人などをあったとするものでは以下のようなものがありました。
現実から逃亡する菅亡国政権((日刊ゲンダイ2011年3月30日掲載)(文中の太文字は、ブログ管理人が付加)
東北の被災地では、夜な夜な、強盗、窃盗、略奪が横行中――。「まさか」と思う人が多いだろう。NHKも朝日新聞もそんなニュースを報じていない、と。しかし、現実なのである。東北に関する小説が多い作家の相場英雄氏がこんな話をする。
「三陸の港町の知人に、“救援物資は何がいい?”と電話で聞いたら『金属バット』という答えでした。被災地の子どもたちが三角ベース野球でもしたいのかと思ったら、『違う違う、暴漢対策だ』と。びっくりしました。マスコミ報道では伝えられていませんが、治安はかなり悪化していて、殺人事件も起きている。避難所に行くのを遠慮して、半壊した自宅にとどまっているお年寄りは、夜、枕元に出刃包丁を置いて寝ているそうです」
電気も水道もない傾いた自宅で、物資も満足に届かない中、寒さに震え、さらに強盗に怯えて真っ暗な夜を被災民は生きているのだ。宮城県警は、地震後、県内で発生した窃盗事件の被害総額が1億円に達したと発表した。原発のある福島県でも同じことが起きている。
「無人の地」と化した原発周辺20キロ内の被災民は、自宅に貯金通帳や家財道具を取りに帰りたくても帰れない。盗難多発のウワサが広まり、ついに福島県警が特別のパトロール隊を結成したほどだ。
そのひとつ、福島・双葉町の住民は役場ごとそっくり「さいたまアリーナ」へ移住し、30日からは埼玉・加須市の廃校に再移転させられる。故郷には自宅も財産も農地も残っているが、放射能で近づけない。いつになったら、故郷に帰れるのかも分からない流浪の生活を強いられるのだから、むごい話だ。
強盗、略奪はほんの一面。被災地を苦しめる話はそれだけじゃない。
被災地を取材しているフォトジャーナリストの森住卓氏はこう話す。
「原発から40キロの福島県飯舘村では放射能で土壌が汚染されているため、村から『田畑を耕すな』という指示が出ている。そろそろ米の作付け準備の時期。10日も遅らせられないのに、田んぼに手が付けられない。補償の話もない。土壌汚染だから、今年だけで終わるのか分からない。農家の人は将来が不安で眠れないと言っていました」
巨大地震と津波から20日になろうとしてるのに、被災民に「安全」も「安心」も与えられない。経済大国が聞いて呆れるオソマツ政府だ。
「3日前、岩手県の陸前高田市の小さな避難所に行きましたが、いまも相変わらず1日2食。震災から2週間以上経ったのに食料が足らず、被災者はストレスがどんどんたまっている。家族を失った喪失感も高まる頃で、限界に達してきています」(森住卓氏=前出)
CM解禁に踏み切ったテレビや新聞は、悲惨な映像を控え始め、あえて支援の美談や被災地の卒業式風景を集めて報じている。だが、そのウラでは今も何倍もの不幸が進行中なのだ。
【私の論評】少なくとも、殺人、強盗事件は必ず報道されるはず!!やはり、海外の見方は正しかった!
上の日刊ゲンダイの記事、酷すぎますね。菅政権を批判したければ、上記のような、デマを助長するような内容でなくても、いくらでも、つつきどころがあるというのに、なぜ、正統な糾弾の仕方をせずに、デマなど流用したのでしょうか?どうしようもないです。やはり、伝聞を伝聞としてそのまま、報道してしまったという最悪のパターンなのだと思います。報道人としては、最低の所業だと思います。
それに、他のブログなどで見た、外国人の強盗なども酷いものです。私は、外国人参政法案などには、大反対ですが、日本では、外国人の人権も十分に認められ、外国人擁護法案などいまさら必要がないと思っているくらいです。外国人にも別け隔てなく、救済の手を差し伸べる日本で、何も外国人がわざわざ、震災の時に強盗などするはずがないと思っていました。その他、強姦の話など、本当にまことしやかに書かれています。
これと似たようなことは過去にもありました。
そうです。関東大震災のときです。関東大震災発生後、実際よりも大袈裟な、朝鮮人(厳密には大韓帝国は1910年で消滅、1945年に解放されるまで日本領となっているため、国籍上は日本人であった)による略奪や暴徒化に関する流言がありました。当時は報道手段が新聞や出版程度しかないため(ラジオ放送開始は大正末期の1925年である)一般市民が最新情報を入手しにくく、流言が広がりやすい環境下にあり、またそれ以前から朝鮮半島出身者が治安上の脅威と考えられていたことによります。
その時に流れた主なうわさを以下に示します。
“朝鮮人が井戸に毒をいれた”
“朝鮮人が放火・暴動を起こしている”
“朝鮮人がクーデターを起こすため海軍東京無線電信所を襲う恐れあり”
具体的な情報ではなく、平時ではただの噂で終わるが、震災による極度の混乱と“日頃から「異国人」である朝鮮系に抱いていた恐怖心や憎悪・蔑視”などが重なり虐殺事件へと発展したようです。震災後の混乱に対する自力救済として各地で結成された自警団により、朝鮮人と間違われた日本人や中国人も含む多数が殺害されました。多くの朝鮮人が各地の警察署に保護され難を逃れました。埼玉県本庄町の本庄警察署では、警察署を襲撃した民衆が朝鮮人を殺害した事件が発生しています。
関東大震災後に当時の警視庁が配布した、デマを流すと処罰する旨のビラ。 |
ツイッターなど、Googleのリアルタイム検索で調べると、特にITの技術など持たないような私でも、最初に誰が、デマを飛ばしたかなど、調べることができます。ブログでも、いくら内容を消去したとしても、ほとんどはキャッシュが残ります。
こうした、現代の情報通信の特性を活かして、警察は、このようなデマの原因となった人を逮捕して欲しいものです。
これら、流言飛語はそのものが犯罪であるだけではなく、必死に努力したり、我慢したりしている、震災されている方々に非常に失礼なことであると思います。
地震が発生したばかりのころ、このブログでも、外国メディアなどが、日本人の道徳心とか、忍耐力、親切さ、団結心などの素晴らしさを絶賛していたことを掲載したばかりですし、このようなことは非常に残念です。しかし、私たちの国では、災害があったからといって、略奪、強盗、殺人などはないという点では確かに優れているのですが、流言飛語の面では、弱点があるということです。
私たちも、無闇矢鱈と、不確かな情報を信じこまないようにして、新日本の明日の姿を思い描き、伝統文化に基づいた、新日本の創設のため、一層奮励努力していきましょう!!
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