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2014年5月25日日曜日

【村上尚己氏ツイート】こういう低品質の戯言を展開するメディアこそ競争力に欠ける―【私の論評】鳥頭の日経新聞はおしまいか?これは、バミューダトライアングルとパンの危険性と同じ程度のヨタ話ですぐにバレる内容ではないか(゚д゚)!

【私の論評】鳥頭の日経新聞はおしまいか?これは、バミューダトライアングルとパンの危険性と同じ程度のヨタ話ですぐにバレる内容ではないか(゚д゚)!

上の村上氏のツイート、日経新聞の記事ことを低品質の虚言と、切り捨てています。

私も全く同感です。

この記事のURLと冒頭の出だしの部分のみ以下に掲載します。
(上)デフレが育てた競争力 強い商品、世界で稼ぐ
 日本の企業収益が未踏の領域に入る。2015年3月期は経常利益が2%増え7年ぶりの最高益をうかがう。前期あった円安効果が消え、消費増税の影響も警戒されるため現時点の予想増益率は控えめだが、経営者の胸には期するものがある。デフレ下で鍛えた「強い製品」が世界で活躍し利益を伸ばす見通しだ。 
 「お客様にお待ちいただく状況が続き申し訳ない」。富士重工業の吉永泰之社長は決算記者会見で「陳謝」した。前期は米国販…
このタイトルと、出だしをみただけで、この記事は全く読むに値しない、低品質の戯事だということがわかります。

まさしく、村上氏がツイートしておられるように、デフレ・円高のせいで、日本企業の無駄な淘汰が起きてしまったのであり、デフレ・円高でなければ、日本企業はもっと素晴らしい業績をあげらたはずです。

デフレまっただ中のときに、日本企業はどのような状況であったのか、このブログでも過去に掲載したことがありますので、その記事のURLと一部をコピペさせていただきます。
増税と円高政策で「製造ニッポン」は壊滅寸前。1万9000社に迫る「為替デリバティブ倒産」の危機―【私の論評】まともな金融政策で、さっさと円高・デフレを終わらせろ!!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事は平成12年のものです。まだ記憶にも新しく、まだ2年はたっておらず、わずか1年と数ヶ月前の記事です。

 絶体絶命のピンチを迎えたシャープは、なりふり構わぬリストラと台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業との資本・業務提携、及びそれを条件とした銀行支援で、なんとか乗り切ろうとしている。 
 危機の原因については、既に多くの指摘がなされている。 
 「液晶のシャープ」にあぐらをかいた過剰な設備投資、町田勝彦相談役(今年4月まで会長)と片山幹雄会長(同社長)との葛藤、市場重視で銀行無視の資本政策、業績の下方修正を繰り返して平気な無責任経営・・・。 
 自力再生が困難となった今、何を指摘され、何を批判されても仕方あるまい。 
 ただ、一方で、シャープ単体を攻撃するだけでは問題は解決しない。 
 苦境に喘いでいるのはシャープだけではない。ソニーやパナソニックといった家電大手も、倒産したエルピーダメモリのような半導体メーカーも、円高の前に戦意を喪失させられた。 
 リーマンショック後、韓国ウォンは対ドルで2割安くなり、円は対ドルで4割高くなった。都合6割の為替要因を跳ね返して韓国サムスンに勝てるわけがない。 

当時のシャープのリストラ策

・・・・・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・・・ 

 実は、この構造不況からの脱出には、処方箋がある。 
 米経済学者のポール・クルーグマンは、最近、上梓した『さっさと不況を終わらせろ』のなかで、「不況期には財政政策と金融政策の二つを大胆に発動せよ!」と、繰り返し述べている。話を金融政策に限れば、大胆に金融緩和、円の流通量を増やし、相対的な円安に持って行けばいい。 
 日銀批判の急先鋒の高橋洋一・嘉悦大学教授は、「5年前の1ドル=120円、せめて100円くらいの為替レートにすれば、国際市場で活動する日本企業は復活できる」(『夕刊フジ』8月24日付)と書く。 
 相対的な円安に持っていくことができれば、シャープもソニーもパナソニックも海外メーカーと互角に戦え、しかも為替デリバティブに悩む中堅・中小企業も激減する。 
 処方箋は明らかだが、健全財政の財務省は野田佳彦首相を口説いて「不況下の増税」を達成、日銀は白川方明総裁のもと円高政策を継続する。 
 政局にしか興味のない政治家の体たらくもあって、このままでは日本は、奈落の底に落ちるしかない。
こんな状況であったことをもう、日経新聞は忘れているのでしょうか。そんなはずはないと思います。もし本当に忘れてしまってるとした、頭の悪い鳥頭とよぶしかありません。

デフレと円高で日本企業がどれだけ苦しんだことか(゚д゚)!それにしても、もし13年度4月から黒田日銀による異次元の包括的金融緩和がなければ、この記事のように本当に1万9000社におよぶ「為替デリバティブ倒産」に至った可能性が大です。

以上を前提として、この日経新聞の記事の間違いを掲載します。

デフレと国際競走力とは、全く関係がありません。そんなのは、国際競争力のある国がデフレであるかどうかをみれば判ります。まず、国際競争力のある国で、過去15年間もデフレであった国は、一国たりともありません。

国内が日本のように深刻なデフレであれば、どうしても通貨高になりがちです。そんなのは、あたり前のど真ん中です。なぜなら、デフレというのは純然たる貨幣現象であり、本来あるべき通貨が足りなくて、デフレになっているわけです。

あれだけのデフレ・円高でこの程度に国際競争力を維持できた日本は素晴らしすぎる。デフレが解消すば、
ダントツの世界一になるのはあたり前のど真ん中。おそらく、他をかなり引き離しての第一位になることだろう。

デフレは、日本語でいうと、通貨縮減であり、インフレは通貨膨張です。まさに、この漢字の文字そのままです。それだけです。何も難しいことはありません。デフレは通貨が足りないだけの現象で、人口減少とか、国際競争力とか、その他のこととは何の関係もありません。

デフレで、通貨が少ない、しかし他国はそんなことはなく通貨が普通に流通していれば、通貨の少ない国の貨幣の価値が相対的に高くなるのはあたり前で、通貨高、日本でいえば、円高になるのは当然のことです。そうして、このデフレ・円高と国際競争力とは全く関係ないということは自明の理です。

小学生でもわかる理屈です。こんな馬鹿なことを主張する人たちのことを揶揄(からかう)ため、以前おかしな話を掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
建設業、供給制約解消のために「工事単価値上げ」はまやかし?年収格差拡大で建設投資増?―【私の論評】景気対策は虚心坦懐に事実に基づいたバランスのとれた行動が重要!いずれにせよ、デフレ下で増税するなど全く問題外!馬鹿な政治家どもは、猛省せよ(゚д゚)!

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、上念氏この記事の元記事で以下の様に語っています。
「バミューダトライアングルでは年間100隻の船が行方不明になっている」という主張は、いまだにバミューダトライアングルが危険だとアピールするのが目的だ。しかし、ここを通過する船が年間約15万隻であり、比率で見ると他の海域と変わらない。後者を伏せて前者だけ言うのはデマである。ちなみに、行方不明になった船のほとんどが、のちに発見されている。
上念氏がなぜこのようなことを掲載したかといえば、結局以下のようなことを言いたいのと、数字を使ったまことしやかなトリックであることを強調するためです。
最近インターネット上で吹聴されている「2009年、建設業に従事する生産労働者(現場で働く人)の年収は全産業平均より70万円安い」という主張は、そのせいで労働者が集まらず供給制約が生じているとアピールするのが目的だ。しかし、その年収の差は実を言うと1987年からずっと続いている。しかも、その金額は正確にいうと100万円以上なのだ。結論から申し上げると、この年収差の主な原因は建設業の生産労働者に占める中卒、大卒の比率は高いため、それが年収に反映される「学歴バイアス」の可能性が高い。この事実を伏せて、「建設現場で働く人の年収は、」と吹聴するのはデマである。
このことの是非はひとまず置くとして、ここでは詳細は説明しません。どうしてもこの内容を詳細に知りたいかたは、是非この記事をご覧なって下さい。

この「バミューダトライアングル」と似たような与太話は他にもあります。昨年あたり、とても面白い、アメリカンブラックジョークを発見しましたので、以下にそれを掲載します。

パンは危険であるというジョークです。
1)犯罪者の98%はパンを食べている   
2)パンを日常的に食べて育った子供の約半数は、テストが平均点以下である  
3)暴力的犯罪の90%は、パンを食べてから24時間以内に起きている 
4)パンは中毒症状を引き起こす。被験者に最初はパンと水を与え、 後に水だけを与える実験をすると、2日もしないうちにパンを 異常にほしがる 
5)新生児にパンを与えると、のどをつまらせて苦しがる   
6)18世紀、どの家も各自でパンを焼いていた頃、平均寿命は50歳だった 
7)パンを食べるアメリカ人のほとんどは、 重大な科学的事実と無意味な統計の区別がつかない  
8) 被験者100人に、1人につきパンをひとつだけ与え て 一か月間生活させると、一人だけしか生き残らなか った。
おそらく、このジョークを最初につくった人は、世の中にはこうした欺瞞が多くあることを多くの人々に認識してもらいたいという理由で作ったのだと思います。

多くの人は、特にアメリカの人は、日々パンを食べていては危険ではないということを知っているから、これは変な話だと思うのでしょう。しかし、これがパンでなくて、あまり多くの人々が詳しくないものや、ことであった場合どうなるかということで、非常に意義深いものと思います。

おそらく、バミューダ・トライアングルの話よりもこちらのほうがわかりやすいと思います。バミューダトライアングルの話だと、上念氏の語るように語っても、中には本当には理解しない人もいるのではないかと思います。

しかし、アメリカ人の場合は、パンが日々の生活に不可分に結びついているので、これは理解しやすいでしょう。日本人でも、このジョークは十分に理解できるとは思いますが、このパンの部分を米と置き換え、アメリカ人を日本人に置き換えるともっと判りやすいと思います。実際、置き換えてみる「米は危険である」というジョークも成り立つことがわかります。

上の日経新聞の、「デフレが育てた競争力 強い商品、世界で稼ぐ」という記事は、まさに上のバミューダトライアングルとパンは危険であるとジョークとほとんど同じです。

ジョークで掲載するというのならわかりますが、真面目に掲載したとしても、一体幾人の人が真に受けるというのでしょうか?少し前には、デフレであれだけ苦しんだ人が多いのに、そんなにすぐに忘れるような人はいないと思います。にもかかわらず、このような記事を掲載する日経は、もうおしまいです。もう、メディアとして競争力はありません。

上の記事は、デフレでも増税という主義の財務省があげた観測気球記事かもしれません。あるいは、背後に支那がついているのかもしれません。それにしても、日経新聞はほんの少し前まで、自殺者3万人台というとんでもない塗炭の苦しみを多くの人びとに追いやったデフレの惨禍をもう忘れてしまっているのでしょうか?

こんな馬鹿話には、多くの人がのらないでしょうが、しかし、現実にはこの程度のことに大勢の人がのってしまった事例が身近にあります。

それは、古くは、日米開戦です。日米双方の多くの人びとが、元をただせば上記のヨタ話程度の話にのってしまい、双方とも戦う必要もなく、戦ってしまいました。両国にとって、本当に戦うべき敵は、ソ連でした。第二次世界大戦で一番得をした国は、ソ連でした。米国は、多くの人が思っているようには、得はしていません。ついでにいうと、一番損をした国はイギリスでした。

しかし、こうした話も、ソ連などの情報操作によって、完全に糊塗されて、今では多くの人が知りません。ある意味、本当に恐ろしいことです。

最近の事例では、いわずと知れた今年4月からのデフレの最中での消費税増税です。この消費税増税、政治家も多くの国民もなせが「やったほうが良い」という空気に流されて、結果として増税されてしまいました。

これは、多くの人が、バミューダトライアングルの危険性を信じてるのと似ています。結局根も歯もない話でも、巧妙に何回も、しかもいくつものストーリーでいわれると、暗示にかかってしまうように信じてしまうというところが、まだまだ多くの人にはあるということの査証だと思います。

この財務省や、多くの政治家などが、語るデフレ下での増税の正当性なども、このまま放置しておけば、それこそ、第二次世界大戦の時のように多くの人びとが真実を見失い、開戦の空気ができあがり、いつのまにやら本意でない戦争に踏み切るということにもなりかねません。

では、私たち特に私のようなブロガーや、言論人はどうすれば良いのでしょうか。

それは、マスコミや政治家あるいは官僚がもっともらしく言う低品質の虚言であるバミューダトライアングルのような話を噛み砕いて、わかりやすくして、「パンは危険」のジョークのようにして説明することだと思います。私は、前からそのように心がけていましたが、今後もそのように、このブログで実行して行きたいと思っています。私はこのようなことが、いわゆるブロガーの大きな役割の一つだと思っています。

皆さんは、どう思われますか?

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