2014年1月5日日曜日

北欧の教育王国はなぜ崩壊したのか? スウェーデンの学力凋落の原因を探る―【私の論評】人口も歴史も違いすぎる!北欧諸国幻想は間違い!日本には日本独自の教育システムが必要!本当に必要なのは、他人評価であり、それを受け入れるためには鋳型が必要である(゚д゚)!

北欧の教育王国はなぜ崩壊したのか? スウェーデンの学力凋落の原因を探る


個性重視で知られる北欧諸国の教育環境が、急速に悪化している。中でもスウェーデンの学力低下が深刻で、経済協力開発機構(OECD)が先日公表した2012年実施の国際学習到達度調査(PISA)では、全3教科の得点がOECD平均を大きく下回った。かつて教育先進国とも呼ばれたスウェーデンの教育はなぜ崩壊したのか、背景を探った。(川瀬弘至)

日本とは55点差

「北欧諸国の成績が急落した原因は?」

「もう少し詳しいデータを出してほしい」

昨年11月27日に文部科学省で行われたPISA結果発表のブリーフィング。記者たちの質問が集中したのは、日本をはじめアジア勢の成績が上昇したことと、北欧諸国の成績が急落したことへの原因分析だった。

PISAは、各国・地域の学校に通う15歳の男女を対象に「読解力」「数学的応用力」「科学的応用力」の3教科を評価する国際学力テストだ。2000年から3年ごとに行われ、5回目の今回は65カ国・地域から約51万人が参加した。

 その結果発表で、北欧諸国の低迷が浮き彫りになった。このうちスウェーデンの状況は、日本と比べてみると分かりやすい。例えば2003年調査の読解力の得点は、国別順位8位のスウェーデンが14位の日本より16点も高かった。しかし06年以降、脱ゆとり政策に取り組む日本が得点を上げる一方で、スウェーデンは急落。09年調査で8位に上昇した日本に逆転され、今回の12年調査では55点も引き離された。

 この間、北欧諸国でトップを走っていたフィンランドも順位を下げ、日本に抜かされている。

地方分権化の失敗

 「北欧諸国では近年、国家の教育予算を削減し、子供たちの学力向上を地域や学校任せにする傾向がみられる。このため成績上位校と下位校との学校間格差が広がっている」

 PISAの結果分析をしている国立教育政策研究所の担当者がこう分析する。学力低下の背景には、国家の教育政策が影響しているというのだ。

 1990年代のスウェーデンは、徹底した個性重視教育で世界中の注目を集めた。中でも注目されたのは、「教育の地方分権化」と「フリースクール改革」だ。教育への国家の関与を薄め、地域と学校の裁量権を拡大するとともに、民間も参入しての学校選択制(フリースクール)を積極的に導入したのである。

 だが、結果的にこの政策は大失敗だった。自治体によって予算も政策も異なるため、学力の地域間格差や学校間格差が急速に拡大、教育環境の悪化に歯止めがかからなくなった。

移民政策も影響

 もう一つ、スウェーデンの学力低下に決定的な影響を与えているものがある。欧州の中で最も寛容といわれる移民政策だ。

 高福祉国家のスウェーデンは、高齢化による労働力不足を補うため、積極的に移民を受け入れてきた。同国に住む外国生まれの人の割合は、1970年代は7%未満だったが、2000年までに10%を超え、現在は15%前後を占める。

 移民の子供たちは一般の学校に通うので、教室内にスウェーデン語が話せない児童生徒が増加。北欧諸国の教育事情に詳しいノンフィクション作家の河添恵子さんは「両親もスウェーデン語の読み書きができないから、簡単な宿題すら見てあげられない。次第に子供たちは学習意欲を失い、不登校など問題行動が見られるようになる」と話す。

 教育の地方分権化と移民政策により深刻化するスウェーデンの学力低下。国立教育政策研究所の渡辺良・前総括客員研究員は、「子供たちの学力水準を向上するには、学校や地域の取り組みとともに、国家がある程度は関与し、適切な教育行政に取り組む必要がある」と話している。


日本のゆとり教育にも影響?

 スウェーデンの教育は、平成14年度に本格化した日本のゆとり教育にも影響を及ぼしたといわれる。スウェーデンの個性重視政策や教育の地方分権化が世界的に注目されていた1990年代~2000年代初め、日本からも教育関係者らが相次いで視察に訪れ、その政策を評価する書籍や論文が多数出された。

 「(スウェーデンは)弱者にとってはまったく天国のような国であろう。個人教育を実践しているスウェーデンの教育に学ぶことは多大にあると思う」

 平成14年刊行の教育書籍「スウェーデンののびのび教育」には、こんな風に書かれている。

 だが、日本では平成17年以降、子供たちの学力が急激に低下したため脱ゆとり路線に方針転換し、スウェーデンの教育と決別した。

 文科省関係者は「もしも方針転換せず、スウェーデンのように教育政策から国家の関与を薄めていれば、日本でも子供たちの学力低下に歯止めがかからなかっただろう」と話している。

【私の論評】人口も歴史も違いすぎる!北欧諸国幻想は間違い!日本には日本独自の教育システムが必要!本当に必要なのは、他人評価であり、それを受け入れるためには鋳型が必要である(゚д゚)!

上のニュース意外と重要だと思いましたので取り上げさせていただきました。日本には、なにやら北欧幻想のようなものがあります。しかし、日本もこの幻想から、すこしづつではありまずが、覚醒しつつあります。たとえば、北欧の社会保障制度は、崩壊しつつあります。

教育には個性重視というような愚かな論調は、北欧に限らず他の世界、たとえば日本にもあります。この愚かな論調に惑わされて、教育方針を誤ったのが、北欧なのだと思います。とにかく、北欧などの愚かな実験が、左翼系とか、リベラル派といわれる人たちの間で特に、日本でもてはやされているようですが、こんなことは少し頭を使って考えれば、すぐに間違いであることがわかります。

生まれたばかりの子供は個性も何ないものであり、多少あったにしても、それは子供の頃は、さほどのものではないはずです。そうして、それだけでは社会人になることは不可能であり、躾の大部分は家庭にまかせるものの、さらに社会性を身につけさせまともな社会人にするためにある程度の社会人といわれる理想系の鋳型にはめ込むことが教育の原点ではないかと思います。その鋳型があることにより、本来の意味での、個性も発見しやすくなります。個性を伸ばすこともできます。

そこには、家の躾レベルを超えた、社会規範を教えること、まずは、個々人の国(これから人生の大部分を生きていくことになる国)における、社会常識を教えること、さらに社会の上の概念である、国家観をある程度植えつけること、その上にたった国際感覚を身につけるための、基本を学ばせることに原点があるのだと思います。

とにかく、義務教育の範囲では、特に基本的なことはは確実に教え、身につけさせなければなりません。この基本を欠いたまま、義務教育を終える人は残念ながら、犯罪者か、犯罪者でなければ、惨めな敗残者になる以外にありません。最初から個性を重んじていては、多くの教育を受ける人がそうなります。

このような大事な義務教育の期間に、個性などを伸ばすことよりは、様々な知識を身につけさせること、特に基本的なことはある程度の鋳型にはめ込むのが重要なのはいうまでもありません。

このことを無視あるいは、軽視したからこそ、日本のゆとりの教育、北欧の教育が失敗したのです。

「個性」が尊重されることのおかしさについて、養老孟司氏と内田樹氏が対談の中で興味深いやりとりをしていました。以下にそれを引用させていただきます。

『逆立ち日本論』(養老孟司 内田樹 新潮選書 2007)P171~P173より引用
―――――――――――――――――――――――――――


「個性」とは「人を見る目」 

養老:「個性」というものは、その人に内在するものということになっていますけど、それは間違いですよ。古くから日本の世界ではそんなことを言っていません。それは「人を見る目」なんです。 
内田:「人を見る目」が個性とは……。どういうことですか? 
養老:だって、自分の個性なんて主張したって意味がないのです。戦後、「個性」が主張され始めて何が起こったかというと、上役がサボり、教師がサボるようになりました。なぜなら上役や教師というのは、人を見る目がなくちゃできないことだったのです。それで「お前はあっち、お前はこっち」って示してやるのが本来の役目だったのです。それを「個性」という内在型にしたら自己責任だけになっちゃいました。入学願書に「自分の個性」とか書かせるでしょう?本来、「個性」というのは他人の目にどう映るかということのはずでしょう。 
(中略) 
個性なんて違って当たり前だからこそ、「お前はこういうふうに」「お前にはこれは向かない」と違いを見る目が大事なのに、それが「個性」ですべて崩れてしまった。人がどう見ようが「個性」はあるものだということになってしまいました。「見る目」がないと「個性」なんてないも同じです。他人のことがわからなくて、どうやって生きられるでしょう。社会は共通性の上に成り立つものです。「個性を持て」というよりも「他人の気持ちをわかるようになれ」というほうがよいはずです。ぼくが今まで出会ったいちばんの個性派は精神病院にいますよ。 
(中略) 
内田:自己評価とか自己点検というのは外部評価との「ズレ」を発見するための装置だと思うんですよ。ほとんどの人は自己評価が外部評価よりも高い。「世間のやつらはオレの真価を知らない」と思うのは向上心を動機づけるから、自己評価と外部評価がそういうふうにずれていること自体は、ぜんぜん構わないんです。でも、その「ずれ」をどうやって補正して、二つを近づけるかという具体的な問題にリンクしなければ何の意味もない。自己評価が唯一の尺度で、外部評価には耳を傾けないというのはただのバカですよ。 
(後略)
――――――――――――――――――――――――――――
両氏は、「個性」(≒自分の自分に対する評価)自体には何の意味もなく、生きていく上で指針とすべきなのは、周囲の人々が何を期待しているかであり、周りからの評価、他人評価であるとしているのです。

今も昔も、「人を見る目」(≒他人に対する期待・評価)こそが一番の圧力源=活力源になります。自分の中をどれだけ探しても答えは見つかりません。いわゆる、自分だけによる、自分探しなどやっても、永遠にそれは見つかりません。他人評価によってはじめて、自分探しができます。それを知らずに、自分探しを続ける人は、いつまでたっても大人になれず、子供のまま人生を終えることになります。より能動的に周りの人からの期待や評価、あるいは社会状況を指針にしていくことが必要なのです。

義務教育は、本来他人評価を受け入れる素地をつくるのが目的のはずです。個性を伸ばす教育は、一見正しいようにはみえますが、他人評価を受け入れられなければ、それは全く意味をなしません。そうして、その目的を失った反動が、北欧型教育であり、日本でゆとり教育だったのだと思います。ゆとりと、他人評価はそもそもは、あまり関係ありません。しかし、他人評価を受け入れるためには、ある程度の社会常識などを知らなければとても受け入れられるものではありません。

他人評価と自己評価の葛藤が人を育て、個性的にする!

個性を伸ばすためにも、ある程度の鋳型は必要です。これは、音楽の世界にたとえると判りやすいかもしれません。音楽の習い始めに、ピアノなどを習うと、12音階の決まった音しかでないため、それが最初の鋳型となり、その鋳型から外れた音楽や音を良く認識できるようになります。

12音階とは、白鍵7つに黒鍵5つをあわせた音階のことです。音は決してこれだけではないのですが、ピアノやチェンバロの音はこれだけで構成させています。最初はこの音階で音楽を学びはじめて、ある程度までやった人、あるいはそこからさらに絶対音階まで身に着けた人は、ここから外れた音をすぐに察知できます。この12音階は、演奏したり、聴いたりする人が好きだとか、嫌いだとかは、お構いなしに最初から決められています。そこに、個々の演奏者や、聴衆にの個性など全く入る余地もありません。

ところが、最初から管楽器などから音楽の道に入ってしまうと、鋳型がないため、音が外れていても気づかないとか、どれが新しい音であり、どれが新しい音楽なのかもわからなくなってしまうという状況におうおうに陥ります。実際、管楽器から音楽を始めた人が、ピアノで始めた人に対してそういうようなことを言っていたのを一度ならず、何度か聴いたことがあります。

ピアノの12音階は、さまざまな音楽の原型になる!
とにかく、人には原型というものがなければ、精神も発達どころか行き場所を失います。人間の社会においてこの原型にあたるものは、古から家庭においては、父親がその役割を担ってきました。母親はそれこそ、母性的な愛情を注ぎますが、父親は子供が、ある程度の年齢になると、子供に身近な社会を教える存在になります。これが、父性愛というものです。これが、人の原型です。

そうして、この父性愛は、人為的なものとも長い間受け取られてきましたが、そうではないことが最近の類人猿などの研究からわかってきました。たとえば、ゴリラは、いわゆる、社会性に基づく、躾を父親が担っています。子供がある程度大きくなると、父親ゴリラは、子供と一緒に遊び、遊び方や、遊びのルールを教えたりします。ある程度これを覚えたら、他のゴリラの子供と遊ばせたりします。これも、遊び方やルール教えます。子供同士が喧嘩をはじめたら、仲裁したり、悪いことをした子供のほうを諫めたりもします。

ゴリラの父親は、子供に社会性を伝授する。個性尊重は教育はゴリラの教育よりも劣る?

こうした、類人猿の研究から近年、父性愛は人為的なものではなく、本来備わっている能力であることが明らかにされています。このようなことを考えれば、父親というものは、すべからく自信を持って、犯罪や完璧な時代遅れでもない限り、自分の独断と偏見でも構わないので、子供に社会性(躾け)を叩き込むべきなのです。

おそらく、公的教育なども、昔は、こうしたところから発展してきたものではないかと思います。だから、昔の教育では、叩き込みが重視されてきました。吉田松陰先生も、子供の頃は、相当厳しい教育を受け、母上が、あまりの厳しさに憤りを感じていたそうですが、その後の松蔭先生を考えれば、厳しさが、松蔭先生その後の松蔭先生にたいす影響も強かったことが理解できます。こうしたことを無視して、子供の個性尊重などという幻想に浸った連中が、父性などの存在を忘れて、個性尊重の教育をはじめたところ、失敗してしまったというのが真相です。

さて、このブログでは、過去においては「ゆとり教育」の批判もしてきました。その記事のURLを以下に掲載します。

選択的夫婦別姓を明記 第3次男女共同参画基本計画策定に向け答申―日本解体始動!!ゆとり教育の二番煎じになるか?

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、ゆとり教育に関する批判の部分だけを以下にコピペしておきます。
選択的夫婦別姓もゆとり教育の二番煎じになるか?
米国での失敗を学ばないということ、以前にもありましたね、昨日のテレビで「ゆとりの教育」の失敗ということで、結局は「ゆとりの教育」はやめるということが報道されていました。「ゆとりの教育」の導入に当時尽力した中曽根さんがテレビのインタビューを受けていて、「ゆとりの教育」が失敗したことを率直に認めていました。ゆとりの教育に関しては、日本が導入の検討をし始めたときには、アメリカではもうとっくに導入されていたどころか、完全に失敗したことが明らかになったため、とりやめて、逆に「若いうちに詰め込めるだけ詰め込め」が合言葉になっていました。 
ゆとり教育に関しては、私自身がその酷さに直面したことがありました。工学部志望の東京大学1年生と話をしていて、ファラディーの右手の法則、左手の法則など当然のこととして話をしたら、何と彼女はこの法則を知りませんでした。良く話しを聴くと、高校では物理は選択制となっており、物理は履修していなかったそうです。現在の入試制度では、将来工学部に進むことができる理Ⅰ類でも、物理の試験は受けなくとも良いということを聴いて驚いてしまいました。 
要するに、ゆとりの教育という名の下で、受験に必要のない科目は勉強しなくなても良いということが平気で行われていたということです。だから、世界史など全く知らない東大生もたくさんいます。 
アメリカのゆとり教育の時代には、高校ではほとんど勉強せず、基礎学力が落に落ちていました。大学の教養の講座でも、得体のしれない今日ではとっくに消滅した講座がたくさんありました。個性豊かにというキャッチフレーズのもの、たとえば、「結婚式の講座」とか、「カメラの講座(映像美術などとは異なる)」とか、「ポップミュージック講座(音楽史などではない)」「映画鑑賞講座(これも純粋な意味で学問とはとても呼べないしろもの)」とか、学問とは無関係のものが大真面目で大学で教えられていたものでした。その結果、大学生でも、世界地図で、アメリカを指せないとか、アメリカの地図でニューヨークを指すことのできない人が大勢いました。 
日本の大学では、さすがにそこまで乱れなかったのは、幸いなことだったと思います。ただし、日本ではあまりに学生の学力が低いので、大学教育などできる水準ではなく、何と、数学や英語など中学の内容を補講するというところもあるそうです。実際、私も函館大学の英語のテキストなどみて驚いたことがあります。水準として、中学の復習ならびに高校1~2年くらいの内容だったと思います。あれでは、とても大学教育など無理と感じてしまいました。さらに、北海道大学の学生など、昔では考えられないくらい読書をしないということがわかってびっくりしたことがあります。要するに、学校でも、受験には関係ないことは全くさせないとか、本人も受験に関係ないものは見向きもしないということが、ゆとり教育という名の下に繰り広げられてきたということだと思います。ある程度まとまった、書籍を素早く読んで概略をつかむということは、創造性を育むのに必要不可欠なことだと思います。 
ゆとり教育時代のアメリカの大学生を見て、誤解した日本人の中には、「アメリカの学生はものすごく勉強する」などと評している人もいましたが、事実は違いました。その当時の日本人のまともな学生なら、別に勉強しなくても知っているような常識的な事柄を高校でまったく学んでこなかったので、大学でまともなレポートを書くように要求されると、ひがな一日図書館などに閉じこもり、常識を調べていたというのが実情です。日本でも、もっと酷い誤解としては、アメリカの大学全般は入るのがやさしくて、卒業するのが難しいというまことしやかな神話などもありました。 
これは、日本でもアメリカでも同じことです。昔からアメリカでも、誰でも入れて、だいたい誰もが卒業できる大学がある一方で、誰もが簡単には入れないし、卒業も難しい大学もあります。これは、ゆとり教育が実施されているときでも同じ事だったと思います。アメリカの私学の有名校はそれなりに伝統があるので、ゆとり教育などとは無縁のところもありました。ただし、この時代の誰でも入れる大学や中程度の大学での乱れようや、バカバカしさは筆舌につくしがたいところがあったと思います。 
こうした神話が、日本のゆとり教育の導入を助長した面は否めないと思います。アメリカの名門校など、わざわざ調査員を派遣して受験生個々人の素行調査(学力だけでなく、社会貢献なども調べる)まで行なうのと、寄付金(たとえば親が同じ大学卒で経済的に余裕があるにもかかわらず寄付金をはらっていなかったら、合格は望み薄)もからんできますから、場合によっては、日本の大学に入るより難しい場合があります。まあ、日本でまともな大学に入れない人がアメリカに行っても、かえって駄目ですね。日本のまともな大学を卒業して、アメリカの大学院に行くなどとか、あるいは日本でまともな大学に入れる人がアメリカの大学に行くというのなら良いでしょうが・・・・・・・。 
アメリカで大失敗した「ゆとり教育」なぜ、日本であまり考えもせずに、導入されてしまったのか、今から考えると不思議でなりません。
いずれにせよ、教育に関しても国家の関与、ある程度の詰め込みが必要であり、過度の移民政策もマイナスということがいえそうです。

そもそも、北欧の国々を日本がモデルにするということは間違いです。北欧の国々は、人口規模が日本のような大国とは違います。どうも、日本人は、中国やインドなどをみて、日本の人口は少ないと思い込んでいるようですが、ほとんどが単一民族と言って良いような、日本のような国で、人口が一億を超える国などありません。おそらく、世界最大だと思います。

中国やインドは10億を超える人口ですが、これらの国々はご存知のように、複数民族からなっています。中国でも、ほとんど漢民族のみが固まり、1億以上もの省を形成しているようなところもありません。バラバラです。

そんな世界最大の国と、北欧のような国々とが一緒の手法で教育や、政治などもうまくいくはずがありません。北欧の国々の人口はどの国々も数百万であり、日本の一地方自治体と同クラスです。こういう国々と日本とが、同じ政治手法や、社会のあり方でうまくいくはずもありません。それに、これらの国々調べていただければわかりますが、日本のように歴史も古くはありません。

参考にするなら、少なくとも人口が数千万以上もあり、単一の民族が多く、歴史も古い国ということになります。そうなると、日本が参考にできる国は少ないです。少なくとも、北欧は全く参考になどできません。ニュージーランドも、似たようなものです。こちらの国も、人口は数百万、歴史も数百年に過ぎません。

ノルウェー南部のオッダという街にある恐怖の絶景スポット「トロールの舌」

言ってみれば、数十人もいる大家族の家庭が、核家族的家庭を参考にするようなものです。こう考えていくと、中国も全く参考になりません。中国建国から100年にも満たない国です。韓国も無論参考になりません。アメリカだって、建国の歴史は、二百数十年に過ぎません。これでは、参考にはならないでしょう。

日本には、どう考えても、日本独自の教育システムが必要であることははっきりしています。他国の真似ではなく、日本独自のシステムが必要です。そうして、日本独自のシステムは、大昔に存在しました。日本には、昔は、寺子屋や藩校、私塾がありました。これらは、明治になって新たな学校制度が出来て以来廃止されたのですが、これらの学校は当時は世界最先端の教育施設でした。これらをそのまま復活することはできないでしょうが、これらを参考にして現代風の学校をつくることなども十分に考えられます。ただし、今の日本の学校教育は戦後の誤った個人主義などの影響により、決して良いものとはいえません。とは、いいながら、今でも基礎教育は優れています。今後、戦後の影響を排除して、日本独自の教育システムをつくっていく必要があります。

こんな、日本が、北欧の教育方法など最初から学ぶような存在ではないことがお分かりだと思います。これらを、参考にすべきという、極左系やリベラル派の主張はそもそも間違いであることがお分かりになると思います。彼らの主張は、「隣の芝生は青く見える」という諺の通り、まともではありません。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2014年1月4日土曜日

米慰安婦像の撤去請願署名10万超す 受理の目標達成、欧州でも支持―【私の論評】日米同盟関係を崩せば、中国の思う壺!テキサス親父頑張れ!さらに日米関係の絆を強めよう(゚д゚)!

米慰安婦像の撤去請願署名10万超す 受理の目標達成、欧州でも支持

テキサス親父として日本でも人気のあるトニー・マラーノ氏
米カリフォルニア州グレンデール市に設置された慰安婦像の撤去を求め、ホワイトハウスのホームぺージ(HP)で続いている請願活動は3日までに、署名が10万件を超え、請願の正式受理に必要な目標数を達成した。慰安婦像撤去の請願を立ち上げた米テキサス州在住のトニー・マラーノさん(64)は、「目標達成は特筆すべき成功だ。多くの人が慰安婦像は日本のイメージを傷つけるだけだと感じている」と述べ、賛同者と署名集めに奔走した人々への謝意を示した。

「テキサス親父(おやじ)」の愛称で知られるマラーノさんが請願を立ち上げたのは昨年12月11日。期限の今月10日までに10万件の署名を集めるのは困難とみられていたが、マラーノさんによると、ソーシャルメディアなどによって日米だけでなく欧州でも支持が広がり、目標達成が実現した。

請願が受理されても、連邦政府が地方自治体の案件に介入する可能性はほとんどない。だが、マラーノさんは「慰安婦像が不愉快だと受け止められていることが裏付けられた」として、請願が2月から慰安婦碑設置の可否を審議するカリフォルニア州クパチーノ市議会などへの牽制(けんせい)となることに期待を示した。(田北真樹子)


【用語解説】グレンデール市の慰安婦像

米グレンデール市に昨年7月、韓国系団体が費用を負担し設置された慰安婦を象徴するという少女像。ソウルの日本大使館前にある慰安婦像と同じデザイン。市議会では現市長が反対票を投じたが、賛成多数で設置が決まった。

【私の論評】日米同盟関係を崩せば、中国の思う壺!テキサス親父頑張れ!さらに日米関係の絆を強めよう(゚д゚)!

日本では、テキサス親父の愛称で親しまれている、トニー・マラーノ氏を私がはじめて知ったは、今から7年ほど前だったと思います。その頃は、捕鯨問題で、日本が諸外国から非難されていましたが、トニー・ラマーノ氏はこれに対して、徹底的に動画で反撃をしていました。それも、捕鯨反対派自然保護団体などとは違い、かなり明快な論理と、ユーモアたっぷりの語り口で、日本の立場を擁護していました。そのため、私もすぐにファンになり、このブログにもマラーノ氏の動画を取り上げさせていただきました。

テキサス親父は牛を食べるのも、鯨を食べるのも同じこととしていた。
あの頃は、まだこのブログをはじめたばかりで、何を書いて良いかわからないときは、テキサス親父の動画をコピペして解説するというようなことを良くやっていました。しかし、このテキサス親父は日本を敬愛するものであり、捕鯨問題について書き始めたことが今日のこのブログの基本になっていると思います。

下の動画は、2011年のものです。このあたりでも、徹底的に捕鯨問題を揶揄してしました。



テキサス親父の、動画は、最初は捕鯨問題に関して、日本の立場を擁護するものから始まりましたが、最近では、日本の自虐的歴史観を否定するものとか、日本に対して不当な主張や、批判を繰り返す中韓、北朝鮮を批判するようなものまで、あるいはトヨタの米国内でのリコール問題など、幅が広がってきています。

さて、"テキサス親父"こと、トニー・マラーノ氏ですが、その実体はあまり知られていないようです。中には、職業軍人だったと勘違いされている方もいらっしゃるようなので、以下に略歴など掲載しておきます。

人物
ニューヨーク市ブルックリン区出身で、30歳よりテキサス州に在住。AT&Tを定年退職し、年金生活の傍ら、動画サイトを中心に評論活動を行っている。ハンドルネームはPropaganda Busterを名乗る。日本のインターネットユーザーには「テキサス親父」と呼ばれ、本人もその通称を気に入っており、動画の中で自ら「テキサス親父」と自称している事もある。 
アメリカの愛国者でありカトリック信者である。 
活動
2006年ごろからYouTube上でPropaganda Busterの名で動画で意見を発信している。 
YouTubeを知る前は新聞への投書を行っていたが、重大な(と本人が考える)話題が採用されないことが多く、ニュースを選択する基準に疑念を抱いていた。当初はアメリカの政治についての動画が中心だった。2008年にシーシェパードに関して日本を擁護する意見を投稿したところ、有志によって翻訳された字幕を付けてニコニコ動画へ転載された。 
2011年2月に、テキサス州知事の推薦でテキサス州海軍協会名誉大将に就任。テキサス州海軍協会とは、テキサス州の歴史や環境保全、有事の州政府への治安維持協力を目的とした、テキサス州が設立した州外郭団体。その名称は、1836年にメキシコから分離独立し、1845年にアメリカ合衆国に併合された、テキサス共和国に存在した海軍に由来する。 
2011年2月にテキサス親父日本事務局を設立し、日本のファンへのサービス強化を行っている。現在は日本事務局の関係者が翻訳を行い動画に字幕を付けてYouTube(ID:OUTSIDESOUND)とニコニコ動画(ID:テキサス親父)に動画をアップロードしている。 
ホワイトハウスへの署名活動にも積極的であり、「シー・シェパードへの寄付の税金控除を止めさせる為の署名」、「グレンデール市慰安婦像撤去の為の署名」など、様々な署名活動もしている。 
2013年12月16日付けの産経新聞よると、米ホワイトハウスのホームぺージの請願コーナーでオバマ大統領に像撤去を求める請願活動を始めた。2013年12月16日時点で署名は2万件以上集まっている。
トニー・マラーノ氏は、取り立てて著名・有名人ではなかったようです。ごく一般的なアメリカ人のようです。その彼が、インターネットなどで入手可能な情報を集めて、いろいろ分析したり考えたりしたところ、アメリカの同盟国でもある日本が、様々な不当な非難などをされていることに気づき、日本擁護論人を張るために、YouTubeに動画を投稿しはじめたところ、日本でかなりブレイクしたということです。おそらく、アメリカ人にはマラーノ氏を知る人もあまりいないのでしょうが、日本でネット上に限定はされてはいますが、はかなり知られるようになりました。

最近の動画では、埋め込みコードが表示されていないことが多いので、残念ながらブログに埋め込みでこないので、以下に最近の動画のU;RLとその説明を掲載しておきます。
字幕【テキサス親父】慰安婦は売春婦!証拠はコレだ!と親父ブチギレの巻!
公開日: 2013/07/22 
【日本の愛国者達へのお願い】 
テキサス親父が始めた米国グレンデール市の「朝鮮売春婦像撤去のホワイトハウス署名」­はこちらから→ http://staff.texas-daddy.com/?eid=454 
2014年1月10日までに10万筆以上の署名が必要です。皆様、是非、ご協力お願い­します。 
【動画解説】 
以前より慰安婦問題に関して様々な事を調べているテキサス親父が最近発見したネット上­に上がっている1944年に報告された「尋問調書」に注目した。しかし、ネット上にあ­る物の中には、捏造された物が多く存在し、その米軍の報告書とされている物が本物であ­るかという疑問を持った。 
そこで、以前も竹島問題で「マッカーサー電文」が本物であるかどうかの確認を依頼した­ワシントンDC郊外にある「国立公文書館」へ問い合わせた。 
約2週間後にそこから一通の手紙がテキサス親父に届いた。 
その中には、そのネット上に上がっていた内容と同じ物の原本のコピーが同封され、間違­いなく米軍が慰安婦の捕虜達に尋問した一部始終が記載されている書類だった。 
この中には、次のようなことが書いてあった。
この書類はこちらからご覧頂けます。→ http://texas-daddy.com/comfortwomen.htm

・慰安婦達の証言では、志願して雇用され高額の給料を貰っていた。
・町へ出かけて化粧品や洋服など好きな物を買っていた。
・時間の関係で全てのお客(兵士)にサービスができない事を悔やんでいた。
・日本人の兵士達とスポーツをしたり、ピクニックをしたり宴会をしたり様々なイベント­を一緒に仲良くやていた。
・借入金がある慰安婦は、その返済が終われば希望があれば国へ帰ることも出来た。
・日本の兵士と結婚する者もいた。 
さらにこの尋問をした米兵の主観として「慰安婦達は、日本人の基準でも、白人の基準で­も綺麗な女達ではない」と書かれている。 
要するに慰安婦は「不細工」だったと言う事が書かれている。 
テキサス親父はこの慰安婦問題はアメリカでもプロパガンダに利用できない位にきっちり­とした規則の上に成り立っており、20万人強制的に「性奴隷」などにされた事実はない­と言っている。 
卑怯者が大嫌いなテキサス親父は、これらの朝鮮人の揺動者に乗せられ、慰安婦の碑や慰­安婦像を建てた、または、建てる準備をしているいくつかの米国の自治体に対しても激し­い批判を浴びせている。 
米国の最高裁判所では、この慰安婦問題は米国の裁判所が扱う問題ではないと朝鮮人達の­訴えを2006年に退けており、現在は、地域密着のロビー活動に専念して、何カ所かで­嘘を誠に歪曲させることに成功し、そこに騙されている米国人がいるのも事実。 
この手法は、日本での朝鮮学校への学費の援助も同様で、日本が国として各種学校としか­認めていない為、地方自治体を騙し、恐喝して日本国民が払った税金をむしり取っている­のと同様。 
吉田清治の捏造本「私の戦争犯罪」から始まったこの慰安婦問題は、強制があったにせよ­無かったにせよ、1965年に調印した「日韓基本条約」で解決済み。 
今こそ、日本はこの朝鮮人達のデタラメな振る舞いに対して毅然とした態度をとり、事実­を突きつけ世界に拡散すべきであることは言うまでもない。
さて、米カリフォルニア州グレンデール市に設置された慰安婦像の撤去を求め、ホワイトハウスのホームぺージ(HP)で続いている請願活動は3日までに、署名が10万件を超え、請願の正式受理に必要な目標数を達成しました。私も、昨年署名をしました。私は、テキサス親父の呼びかけの前に、署名をしていましたが、そのときは署名が10万以上も必要ということで、この署名はなかなか集まらないかもしれないと思っていました。しかし、テキサス親父の活動もあってか、10万人を超えjました。これは、本当に喜ばしいことです。テキサス親父は、この運動に結構大きな役割を果たしたと思います。

それにしても、アメリカにもテキサス親父のように、日本の立場を理解する人々も大勢いるということです。日米両国は大東亜戦争において、熾烈な戦いを強いられ、多数の犠牲者をだしました。そうして、結局は日本が負けましたが、米国の犠牲もかなり甚大なものでした。しかし、ごく一部の例外を除いて、日米開戦の10年ほど前までは、誰も日本と米国が戦争するなどとは考えられませんでした。

日米は、全く戦争するなどというような間柄ではありませんでした。それが、いつの間にか、日米は互いに相手を憎むようになり、戦争をすることになってしまいました。なぜそのようなことになったかといえば、それは、当時のソ連の陰謀と、コミンテルンの活動によるものです。

これに関しては、倉山満氏の著書『嘘だらけの日米近現代史』などをご覧になると、判りやすく解説されています。また、下の動画シリーズなども、わかりやすいです。






以下にこの動画の概要も掲載しておきます。 
1930年代初頭から1945年にかけての「軍国主義」、それは陸軍主導による日本の­社会主義(共産主義)化を「上からの革命」によって成し遂げようとしてきた日本型「革­命」の、表象の事実に過ぎない。これと並行してマルキストの近衛文麿(日中戦争拡大)­、左翼官僚(「企画院事件」など)、ゾルゲ・尾崎秀実らコミンテルンの策謀が進行し、­大東亜戦争へ至った。もし、大東亜戦争を非難するのであれば、その母胎となった社会主­義(共産主義)をこそ先ず非難すべきである。大東亜戦争=日本と東アジアの社会主義化­が真実であり、その敗戦革命、砕氷船理論の副産物としてではあるが、アジアを白人帝国­主義の植民地支配からの解放も生じたのである。
現在は、ソ連は崩壊して、ロシアとなりましたが、現在のロシアは従来のソ連ほどは力はなく、日米を本格的に争わせるようなことはできなくなりました。現在のロシアは、人口は、1億4千万人ほどで、日本より若干多いくらいで、GDPも世界10位には入れず、日本の1/5程度の弱小国に成り果てました。しかし、ソ連に変わって台頭してきたのが、中国です。中国としては、日米が離反すればこれほど都合の良いことはなく、無論をそれを虎視眈々と狙っています。

そうして、少し前までは成功しつつあるようにも見えましたが、安倍総理が政権の座についてから、随分と風向きが変わってきています。中国は、日本抜きで、米中二極体制などという幻想を抱いています。できうれば、一昔前のソ連のように、米ソ冷戦時代のような二極体制を築き、一方の極になりたいなどという妄想を抱いています。

しかし、これは妄想に過ぎないことは明らかです。米ソ二極体制は、何をもたらしたか、思い出せば、これは単なる妄想に過ぎないことが誰にでも理解できます。

米ソ冷戦時代には、米国の軍備拡張に対抗するため、ソ連もかなり軍備拡張を行い、同盟国にも援助をし、かなり経済的に疲弊しました。最終的には、米国がスターウォーズ構想をぶちあげたため、それにソ連も対抗しようとして膨大な軍事費を費やし、さらに疲弊し、国内はどうしようもない状況に陥り、結果として、ソ連は崩壊しました。そうして、米国はこの冷戦に勝利したかのようにみえましたが、こちらもかなり経済が疲弊してしまいました。

現在の中国は、まさに過去のソ連のような道をたどろうとしています。ソ連が崩壊したという事実を正面から見つめようとしていません。このまま軍拡ばかりしていれば、やがて、中国は従来のソ連と同じような運命をたどり崩壊します。

しかし、このよう状況について、アメリカ側にも認識が足りない勢力があります。この勢力が結構大きいため、いまだ中国に対して思い切った対抗策をとれず、特にオバマは及び腰です。

米中二極体制は幻想にすぎない
この機会に乗じて、中国に少しでも有利なように、中国スパイはかつてのソ連のコミンテルンのように、米国政府や、日本政府の近くまで、あるいは、ひよっとすると入り込んでいる可能性があります。これらの勢力のあるがままにさせておけば、日米は、また昔のように戦争までしないまでも、離反しあうようになるかもしれません。そうすれば、中国の思う壺です。

ただし、思う壺になって、中国が米中二極体制に本腰を入れだし、本格的な軍拡に進めは、ソ連と同じ道をたどります。ただし、現中国体制はまだ少し続くことになるかもしれないし。そうなれば、中国の独裁により苦しむ人々がさらに増えることになります。

しかし、そんなことをさせる前に、日米両国とも覚醒して、中国の本音を見抜き、これに対抗する措置をとれば、さらに中国の現体制崩壊ははやまります。後、10年はもたないでしょう。ソ連崩壊のときのように、意外と脆く5年以内で崩壊するかもしれません。

それにしても、間違っても、日米同盟関係を崩してはなりません。日本人は、同盟関係というと、友達関係のように考える傾向がありますが、そんなことはありません。同盟国同士とは、双方ともに、相手に対して厳しい要求をつけつつも、互い譲歩できるところは譲歩し、共通の利益を得るというのが、来の姿です。決して、かつての民主党幹部らのように、お花畑のような状況ではありません。国同士の関係では、同盟関係であっても、お花畑、友達関係などということはあり得ないです。

昨年来日したテキサス親父の講演会のポスター


このような関係にある両国にとって、テキサス親父のような存在は、心強い限りです。テキサス親父は、立派です。動画を流すにしても、きちんとエビデンスを調査してから、自分の意見を述べています。米国では、議員ですら、たとえば、貿易赤字は本来国家経済の良し悪しと何も関係ないのに、まるで家計の赤字ように悪いものととらえ、貿易黒字がでていた日本をバッシングした馬鹿な議員も多数いました。こんなことを主張する輩は、日米に関係なく、ある程度の社会的地位のある人間であれば、高校にでももどって、リカードの比較優位論でも学び直せといいたいです。このような議員から比較すれば、テキサス親父は非常にまともです。

テキサス親父には、これからも日米両国の架け橋になって頑張ってもらいたいものです。テキサス親父のような、一般人による、まともな草の根の運動が大きく展開されることが、日米間の同盟関係を強め、世界を中国の暗闇から開放し、良い方向性に向かわせると私は確信します。中国などとは違い、大きな草の根の運動ほど、まがりなりにも、民主的な日米双方の政府に影響を与えるものはありません。テキサス親父、これかも頑張れ(゚д゚)!

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2014年1月3日金曜日

元旦のテレ朝『朝まで生テレビ』のアンケートで7割が安倍首相の靖国参拝支持 古市憲寿「統計学的に意味のない数字」―【私の論評】国家観を育てなければ、俗物が多数はびこる可能性も!しかし、日本の社会は俗物が変えられるようなやわな社会ではないことも事実(゚д゚)!




1月1日に放送されたテレビ朝日『朝まで生テレビ』のテーマは「激論!中国・韓国、米国とニッポン」というもの。

司会はもちろん田原総一朗さんで、自民党の武見敬三さんや民主党の辻元清美さん、金慶珠さん、宋文洲さん、土井香苗さん、辺真一さん、古市憲寿さん、孫崎享さん、森本敏さん、山際澄夫さん、ルース・J・白石さんといった出演者が激論を交わしていた。

そして、番組内において「安倍首相の靖国参拝を支持するか否か」という電話とファックスによる視聴者アンケートが行われ、番組の終盤に結果が発表される。

支持 71%
不支持 29%

という結果発表に対し、ジャーナリストの山際澄夫さんは

「これはこれでフェアな数字だと思いますよ。よくやっていただきました」

と語り、社会学者の古市憲寿さんは

「まあ統計的にはあまり意味のない数字ですけどね。この番組を見てる人がどう思ってるかってことですね」

と語った。

また、司会の田原総一朗さんは「というか2回3回電話がかかってくるんですよ」と視聴者が多重投票をしているかのような発言があったが、即座に渡辺宜嗣アナが「電話が非常に繋がりにくかったという点をおわびします」と語るというオチがついていた。

古市さんの発言は『Twitter』などでもかなり拡散され、まとめサイトなどでもとりあげられていたようだ。該当箇所の動画も出回っているようである。

ちなみに、2013年12月28日放映のTBS『情報7Days』での視聴者アンケートでは

いいんだ 68%
まずいんだ 32% 

という結果だった。

【私の論評】国家観を育てなければ、俗物が多数はびこる可能性も!しかし、日本の社会は俗物が変えられるようなやわな社会ではないことも事実(゚д゚)!

本日は、ちょっとした、新年早々の話題として、上記の記事を掲載させていただきました。

古市憲寿
何やら、古市は、頭が良いはずなのですが、どうしようもないです。こういう人は、頭が良いといえるのかどうなのか、全く疑問です。

これに関しては、Kazuya氏も批判していました。それが、以下の動画です。


kazuya氏は、ブログも書いていますが、この動画を掲載して、古市氏に対する批判を行っていました。この中では、古市憲寿(東大)vs山本みずき(慶応)の対論を掲載して、古市氏を批判し、山本みずきさんを支持していました。

この討論に関しては、憲政学者倉山満氏が、追い打ちをかけています。その動画を以下に掲載します。倉山氏は、マスコミが甘やかすからなどというようなことを言っていますが、まさにそうだと思います。


この顛末については、以下の動画をご覧いただければ、その顛末がさらにご理解いただけると思います。


それにしても、アンケートに意味がないと言ってみたり、外国から侵略された場合は、逃げるとか発言したり、これじゃ完璧なただの俗物ですなぁ。もっとましなことが言えないものかと思ってしまいます。

それにしても、古市氏、伊勢神宮の昨年の年間参拝者数が1420万人を突破したとか、靖国神社の年間参拝者数が600万人というこの事実をどう見ているのでしょうか?中国の人口は、日本の10倍ですから、これを中国におきかえると、伊勢神宮の参拝者数は、1億人ということなります。靖国神社の参拝者数は、6000万人ということになります。中国では、日本の伊勢神宮や、靖国神社相当するような、宗教法人は存在しないし、これに匹敵するほど、人を集める施設もないと思います。

一方、中国では、2010年以降、毎年8万件にものぼるといわれています。これも、日本の人口は、中国の人口の1/10ですから、日本におきかえると、8000件もの暴動が起こっている計算になります。それにしても、すごい発生率です。日々、約22件もの暴動が日本国中で起こっているようなものです。

この彼我の差異は、一体どこからくるのでしょうか?古市にいわせると、このような数字も統計学的に意味がない数字なのでしょうか?このような中国から侵略のおそれがあるというのに、攻めてきたら逃げるとは一体どういう了見なのでしょうか?

この社会現象をどうやって説明するのでしょうか?一度聴いてみたいものです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2014年1月2日木曜日

河野談話 日韓で「合作」 関係者証言 要求受け入れ修正―【私の論評】誇れる国日本を再構築しよう!「日本人の敵は反日中韓御用日本人」 自虐政治家にダマされるな!今年は、中韓御用勢力粉砕元年としよう (゚д゚)!

河野談話 日韓で「合作」 関係者証言 要求受け入れ修正


 ■原案段階からすり合わせ

 慰安婦募集の強制性を認めた平成5年の「河野洋平官房長官談話」について、政府は原案の段階から韓国側に提示し、指摘に沿って修正するなど事実上、日韓の合作だったことが31日、分かった。当時の政府は韓国側へは発表直前に趣旨を通知したと説明していたが、実際は強制性の認定をはじめ細部に至るまで韓国の意向を反映させたものであり、談話の欺瞞(ぎまん)性を露呈した。

 当時の政府関係者らが詳細に証言した。日韓両政府は談話の内容や字句、表現に至るまで発表の直前まで綿密にすり合わせていた。

 証言によると、政府は同年7月26日から30日まで、韓国で元慰安婦16人への聞き取り調査を行った後、直ちに談話原案を在日韓国大使館に渡して了解を求めた。これに対し、韓国側は「一部修正を希望する」と回答し、約10カ所の修正を要求したという。

 原案では「慰安婦の募集については、軍の意向を受けた業者がこれに当たった」とある部分について、韓国側は「意向」を強制性が明らかな「指示」とするよう要求した。日本側が「軍が指示した根拠がない」として強い期待を表す「要望」がぎりぎりだと投げ返すと、韓国側は「強く請い求め、必要とすること」を意味する「要請」を提案し、最終的にこの表現を採用した。

 別の箇所でも「軍当局の意向」は「軍当局の要請」に書き換えられた。原案で慰安婦に対し「心からおわび申し上げる」とある箇所は、韓国側に「反省の気持ち」を付け加えるよう指摘され、盛り込まれた。

 修正に応じなかった箇所もある。原案が「(慰安婦が)意思に反して集められた事例が数多くあり」とする部分で、韓国側は「事例が数多くあり」の削除を求めた。これでは募集全部に強制性が及ぶことになるため、日本側は修正を拒否した。

 政府は、河野談話がほぼ固まった同年8月2日、韓国の閣僚にも案文を伝えた。閣僚は一定の評価をしつつも、「韓国民に、一部の女性は自発的に慰安婦になったという印象を与えるわけにはいかない」と強調したとされる。

【私の論評】誇れる国日本を再構築しよう!「日本人の敵は反日中韓御用日本人」 自虐政治家にダマされるな!今年は、中韓御用勢力粉砕元年としよう (゚д゚)!

上の産経の記事、久々の元旦大スクープだと思いますので、昨日のニュースですが、取り上げさせてしただきました。サイトの記事を全文掲載させていただきました。以下にこのニュースに関するツイートを三つあげさていただきます。百田尚樹氏、西村幸祐氏、小野寺まさる氏のものです。

小野寺まさる氏は、北海道議会議員です。ここ北海道も、沖縄に負けず劣らず、左翼系が跋扈する土地柄ですが、沖縄と同じくそれはごく一部に過ぎず、大部分はまともなのが北海道民です。しかし、沖縄と同じく、北海道新聞というわけのわからない極左系地方新聞があるため、一部の者は扇動されやすく、北海道特有の左翼系アイヌ利権なるものがあります。小野寺氏は、このアイヌ利権を巡って、道議会で知事に質問するなど、極左系アイヌ利権を攻撃しています。



河野談話については、昨年10月にも産経が大スクープをしています。その記事をURLを掲載します。
元慰安婦報告書、ずさん調査浮き彫り 慰安所ない場所で「働いた」など証言曖昧 河野談話の根拠崩れる―【私の論評】こんなずさんな調査で、談話を発表されたのではたまったものではない!ずうずうしい韓国の反日は、自ら招いた面も否めない!今こそ、歴史的事実をもとに反論すべきとき!

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、河野談話がかなりずさんな調査によって、出されたものであることが明確にされています。

このようにもともと、曖昧な情報源から作成され、しかも、上記の記事によれば、韓国側の意向を多く含んだ、「河野談話」は、著しく信ぴょう性に欠けます。このようなものは、破棄しなければなりません。

そうして、そのような動きがあります。

この、「河野洋平官房長官談話」をめぐり、日本維新の会が年明けに河野談話の撤回と、河野氏の国会への参考人招致を求める署名運動を全国で展開することが昨年27日の時点で分かっています。

維新は署名運動を通じ見直しの機運を盛り上げたい考えです。平沼赳夫国会議員団代表らが主導して進めます。

維新は「歴史問題検証プロジェクト・チーム(PT)」(座長・中山成彬元文部科学相)を11月に発足させ、談話の検証を開始しました。12月に内閣官房に対し、元慰安婦16人の聞き取り調査報告書の開示請求を行いました。米カリフォルニア州グレンデール市に「慰安婦」像が設置された問題では、党所属国会議員が現地を視察しています。

 だが、こうした取り組みにもかかわらず、談話見直しの論議は広がりを欠いている。このため、「間違った談話で、日本人がいわれのない汚名を着せられたままではいけない」(幹部)として、全国で声を上げることにした。

それにしても、河野のような酷い政治家は自民党の中にも存在します。これら酷い政治家は、自虐的歴史観を自ら信奉し、それ規範として行動しています。どうにもならない連中です。そうして、自虐的歴史観は、中国と韓国にとって都合の良い歴史観です。馬鹿で低能な小奴らは、中国・韓国に奉仕する国賊です。

これに関しては、昨年このブログにも掲載した事がありますので、その記事のURLを以下に掲載します。
【誇れる国、日本】「日本人の敵は日本人」 自虐メディアにダマされるな ―【私の論評】世界には単純に割り切れない多面的なところがあることを前提としなければ、結果は小泉氏やマスゴミと同じシナゲロになってしまう!!
昨年物議を醸した小泉氏の「原発ゼロ発言」、これは、中国を利する発言に他ならない! 
この記事では、マスコミの中国・韓国を利する態度を批判するとともに、小泉氏に対しても、同じ理由で批判をしています。本当に、日本では、マスコミが中韓御用メディアであるというとんでもない事実があります。それに、マスコミを活気づける、中国御用政治家も存在します。河野談話も、韓国を利する発言ではありますが、現在中国に与する韓国であることを考えれば、これは、中国を利する談話でもあります。韓国と、日本が多少の仲違いしたとしても、協力体制を維持すれば、一番損をするするのは、だれあろう中国です。そのことに、愚かな韓国が気づいていません。

中国御用政治家などが存在するから、中国御用メディアおよび韓国御用メディアが存在するのであり、中国御用労働組合が存在するのであり、中国御用教師が存在するのであり、元は御用政治家です。それも、野党だけではなく、与党の中にも存在します。

まずは、中国御用政治家を粉砕しなければ、中国御用勢力は、日本から払拭することはできません。本年こそは、中国御用族粉砕元年とすべき年だと思います。

本日は、まだ正月の三ヶ日というのに、所要で朝早く起きる必要があったので、朝テレビをみたら、とんでもない中国御用番組が放映されていました。その番組表の写真を以下に掲載します。朝から、非常に不愉快な思いをしました。本当に、正月くらい反日やめろと言いたいです。


何のことはないオスプレイ反対運動のドキュメンタリーです。反日中国御用放送局、琉球朝日放送が作成したものです。この番組には、公式サイトがあります。そのサイトのURLを掲載しておきます。

http://www.qab.co.jp/village-of-target/

これは、12年12月1日に封切りされたドキュメンタリー映画をテレビで放映したもののようです。以下に、そのサイトからこの映画のポスターが掲載されていたので、それを以下に掲載します。


この番組論評もしたくないほど、どうしようもない番組で、番組に出てくるアナウンサーもヒステリックに叫び、やらせ空気がムンムンで、我慢ならないものでした。以下に、産経のこれに関する記事のURLをご覧になってください。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130711/elc13071108090027-n1.htm

この番組、そもそも、オスプレイに対して真っ向から反対しています。オスプレイに反対することは、何を意味するのか?それは、中国を利することに他なりません。正月からこのような反日中国御用番組を放送する、反日中韓御用メディア、一言で言えば、国賊です。

反日中韓御用勢力を日本から払拭するため、本年は、まずは、反日御用政治家の罪を明確にして、糾弾して、本年を中韓御用勢力粉砕元年としようではありませんか!そうして、誇れる日本を再構築しようではありませんか!

私は、そうすべきと思います。皆さんは、どう思われますか?

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2014年1月1日水曜日

中国 国際包囲網で日本に圧力か―【私の論評】中国は、年末・新年にかけて安倍総理のモノマネ・コピー外交始動!理念なき外交は効を奏するはずもなく、ますます世界で孤立感を高めるだけか(゚д゚)!


外交能力のない習近平のツケを払わなければならない 中国 王毅外相

中国の王毅外相はロシアなどに続いて31日夜、韓国のユン・ビョンセ外相、アメリカのケリー国務長官と相次いで電話会談しました。中国としては安倍総理大臣の靖国神社参拝を批判するみずからの立場への理解を求め、日本に対する圧力を強めるため、国際的な包囲網を築こうとしているものとみられます。

中国外務省は、中国の王毅外相と韓国のユン・ビョンセ外相が31日夜、電話で会談し、安倍総理大臣が靖国神社に参拝したことについて意見を交わしたと発表しました。

このなかで王外相は、「中国と韓国はそれぞれ安倍総理大臣の靖国神社参拝を厳しく非難している」としたうえで、「われわれの反応は正義で、正当なものだ」などと述べたということです。

また王外相は31日夜、アメリカのケリー国務長官とも電話会談し、日本の問題についても意見交換したとしています。

王外相は30日にはロシアとドイツの外相、それにベトナムの副首相兼外相ともそれぞれ電話で会談し、日本の問題について意見を交わしています。

中国としては安倍総理大臣の靖国神社参拝について批判するみずからの立場への理解を求め、沖縄県の尖閣諸島を巡っても対立する日本に対して圧力を一層強めるため、国際的な包囲網を築こうとしているものとみられます。

中韓 靖国参拝巡り温度差も
中国の王毅外相と韓国のユン・ビョンセ外相は31日夜、電話で会談を行いましたが、中国政府の発表では安倍総理大臣の靖国神社参拝を厳しく非難したとしているのに対し、韓国政府は発表の中で参拝について直接触れておらず、微妙な立場の違いが表れる形となりました。

中国の王毅外相と韓国のユン・ビョンセ外相は31日夜、およそ1時間にわたって、電話で会談を行いました。

中国外務省によりますと会談の中で、王毅外相は、安倍総理大臣が靖国神社に参拝したことについて「中国と韓国はそれぞれ厳しく非難している。われわれの反応は正義で、正当なものだ」と述べ、ユン外相も参拝に反対する韓国政府の厳正な立場を表明したとしています。

しかし、韓国政府は、この電話会談についての発表の中で、靖国参拝については直接言及せず、「相互の関心事について協議した」とするにとどめており、中国政府とは微妙な立場の違いが表れる形となりました。

今回、韓国が中国と完全に同調することは避け、抑えた対応を示した背景には、日韓関係の改善を強く求めるとともに、韓国が中国との結びつきを強めていることを警戒するアメリカ政府に対する配慮があるものとみられます。

一方でユン外相は「日本の歴史認識が誤っていることを国際社会で広げていく」としており、今月上旬にアメリカを訪問して行われるケリー国務長官との会談で両外相がどのような姿勢を示すのか注目されます。

靖国参拝の趣旨を粘り強く説明へ
政府は、安倍総理大臣の靖国神社参拝を巡って、中国と韓国の反発が続いていることから、不戦を誓うための参拝だったことなどを引き続き粘り強く説明し、理解を求める努力を重ねていくことにしています。

政府は安倍総理大臣の靖国神社参拝について、戦没者に尊崇の念を示し、不戦を誓うためであり、安倍政権の歴史認識や外交姿勢に変化はないなどとしており、安倍総理大臣は参拝のあと記者団に対し、「中国や韓国の人々の気持ちを傷つけるつもりは毛頭ない。日本は戦後、平和国家としての歩みをひたすら歩んできた。これからも謙虚に礼儀正しく、誠意を持って説明し、対話を求めていきたい」と述べました。

ただ、中国と韓国の反発が続いていることから、政府は、安倍総理大臣が参拝した趣旨に加え、戦没者のために手を合わせるのは世界共通のリーダーの姿勢であることなどを引き続き粘り強く説明し、理解を求める努力を重ねていくことにしています。

米「日中関係で意見を交わした」
アメリカ国務省のサキ報道官は31日、NHKの取材に対し、「ケリー長官は王毅外相と、北朝鮮情勢や中東情勢、それに日中関係について意見を交わした」として、日中関係について話し合ったことは認めたものの、安倍総理大臣の靖国神社参拝が具体的に議題にあがったかどうかの言及は避けました。

ただ、アメリカ政府は、日本と中国や韓国が、地域の平和と安定のためにも協力を進めるべきだとしていることから、今回の電話会談でも中国側に対し、日本との関係改善に向けた取り組みを促したものとみられます。

【私の論評】中国は、年末・新年にかけて安倍総理のモノマネ・コピー外交始動!理念なき外交は効を奏するはずもなく、ますます世界で孤立感を高めるだけか(゚д゚)!

上の記事、何やら中国が日本包囲網をつくるかのような印象を与える記事ですが、これって、一昨年に安部総理が企図して、昨年いっぱいかけて、中国に対して実施してきたのと同じことをやるということです。

安部総理、昨年はインドやASEAN諸国はもとより、アメリカ、モンゴルやロシアなど、とにかく中国を取り囲む殆どの国を精力的歴訪して、じわりじわりと事実上中国包囲網をつくりあげてきました。外相が、電話をかけるなどという低次元で効き目の薄いようなものではなく、安部総理自身が外遊して、直接相手側の国家元首と面談するという、強力なやり方です。この方式は、各国で大絶賛を浴びてきました。これについては、昨年このブログでも掲載させていただきましたので、以下にその記事のURLを掲載します。

安倍首相を東南アジアの各メディアが“援護”、「太陽が再び日本から昇る」「中国の挑発を受けて立とうとしている」―中国紙―【私の論評】中国の共産党機関紙ですら伝える安倍首相の快挙を伝えないどころか、麻生発言偽装までするニッポンマスコミの反日ぶり!ただ大醜態を国民に見破られただけか(゚д゚)!

昨年東南アジアを歴訪した安倍総理
これに対して、中国では、安部総理が靖国神社参拝をうけて、そこから動き出しています。しかも、外相がこのような行動を開始しています。まったく、遅いと言わざるを得ません。この慌てぶり、やはり、安部総理は絶対に今年は靖国参拝はしないであろうと、踏んでいたのだと思います。全く、最近では、いつも中国は、安部総理に出し抜かれています。今後も、予想もつかず、安倍外交に翻弄されています。これらかも、翻弄され続けるでしょう。

習近平は昨年、米国を訪れ、オバマと会談するなどのことをしましたが、ほとんど成果をあげられませんでした。アメリカ訪問直後に、米国で、日米合同軍事演習が行なわれ、オスプレイに自衛隊員が同乗したり、日本の空母型の護衛艦に、オスプレイが着艦したりの、大軍事演習が行なわれました。それも、島嶼防衛を意識した軍事訓練も手広く行なわれました。オバマ、習近平会談が大失敗だったのは、以下の動画をご覧いただいても良く理解できます。



オバマは、以前にもこのブログに掲載したように、尖閣は日本の領土であることをはっきり表明しないなど、中国に対しては及び腰であるところはあるものの、習近平がアメリカから引き上げた途端、日米合同大軍事演習(ドーンブリッツ」を行い、中国を牽制しました。この訓練では、先ほども述べたように、日本の空母型護衛艦に、オスプレイが着艦と、発艦をしました。そのときの画像が下のものです。



さて、安部総理のこうした昨年の外交は、何も突然始まったものではなく、はっきりとした理念にもとづいて行っています。その理念とは、一昨年の暮れにサイトに英文で掲載されています。その翻訳文と、元の英文サイトを以下に掲載します。
アジアの民主主義セキュリティダイアモンド

 2007年の夏、日本の首相としてインド国会のセントラルホールで演説した際、私は「二つの海の交わり」 ─1655年にムガル帝国の皇子ダーラー・シコーが著わした本の題名から引用したフレーズ─ について話し、居並ぶ議員の賛同と拍手喝采を得た。あれから5年を経て、私は自分の発言が正しかったことをますます強く確信するようになった。 
 太平洋における平和、安定、航海の自由は、インド洋における平和、安定、航海の自由と切り離すことは出来ない。発展の影響は両者をかつてなく結びつけた。アジアにおける最も古い海洋民主国家たる日本は、両地域の共通利益を維持する上でより大きな役割を果たすべきである。 
 にもかかわらず、ますます、南シナ海は「北京の湖」となっていくかのように見える。アナリストたちが、オホーツク海がソ連の内海となったと同じく南シナ海も中国の内海となるだろうと言うように。南シナ海は、核弾頭搭載ミサイルを発射可能な中国海軍の原潜が基地とするに十分な深さがあり、間もなく中国海軍の新型空母がよく見かけられるようになるだろう。中国の隣国を恐れさせるに十分である。 
 これこそ中国政府が東シナ海の尖閣諸島周辺で毎日繰り返す演習に、日本が屈してはならない理由である。軽武装の法執行艦ばかりか、中国海軍の艦艇も日本の領海および接続水域に進入してきた。だが、このような“穏やかな”接触に騙されるものはいない。これらの船のプレゼンスを日常的に示すことで、中国は尖閣周辺の海に対する領有権を既成事実化しようとしているのだ。 
 もし日本が屈すれば、南シナ海はさらに要塞化されるであろう。日本や韓国のような貿易国家にとって必要不可欠な航行の自由は深刻な妨害を受けるであろう。両シナ海は国際海域であるにもかかわらず日米両国の海軍力がこの地域に入ることは難しくなる。 
 このような事態が生じることを懸念し、太平洋とインド洋をまたぐ航行の自由の守護者として、日印両政府が共により大きな責任を負う必要を、私はインドで述べたのであった。私は中国の海軍力と領域拡大が2007年と同様のペースで進むであろうと予測したが、それは間違いであったことも告白しなければならない。 
 東シナ海および南シナ海で継続中の紛争は、国家の戦略的地平を拡大することを以て日本外交の戦略的優先課題としなければならないことを意味する。日本は成熟した海洋民主国家であり、その親密なパートナーもこの事実を反映すべきである。私が描く戦略は、オーストラリア、インド、日本、米国ハワイによって、インド洋地域から西太平洋に広がる海洋権益を保護するダイアモンドを形成することにある。 
 対抗勢力の民主党は、私が2007年に敷いた方針を継続した点で評価に値する。つまり、彼らはオーストラリアやインドとの絆を強化する種を蒔いたのであった。 
 (世界貿易量の40%が通過する)マラッカ海峡の西端にアンダマン・ニコバル諸島を擁し、東アジアでも多くの人口を抱えるインドはより重点を置くに値する。日本はインドとの定期的な二国間軍事対話に従事しており、アメリカを含めた公式な三者協議にも着手した。製造業に必要不可欠なレアアースの供給を中国が外交的な武器として使うことを選んで以後、インド政府は日本との間にレアアース供給の合意を結ぶ上で精通した手腕を示した。 
 私はアジアのセキュリティを強化するため、イギリスやフランスにもまた舞台にカムバックするよう招待したい。海洋民主国家たる日本の世界における役割は、英仏の新たなプレゼンスとともにあることが賢明である。英国は今でもマレーシア、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランドとの五カ国防衛取極めに価値を見いだしている。私は日本をこのグループに参加させ、毎年そのメンバーと会談し、小規模な軍事演習にも加わらせたい。タヒチのフランス太平洋海軍は極めて少ない予算で動いているが、いずれ重要性を大いに増してくるであろう。 
 とはいえ、日本にとって米国との同盟再構築以上に重要なことはない。米国のアジア太平洋地域における戦略的再編期にあっても、日本が米国を必要とするのと同じぐらいに、米国もまた日本を必要としているのである。2011年に発生した日本の地震、津波、原子力災害後、ただちに行なわれた米軍の類例を見ないほど巨大な平時の人道支援作戦は、60年かけて成長した日米同盟が本物であることの力強い証拠である。 
 私は、個人的には、日本と最大の隣国たる中国の関係が多くの日本国民の幸福にとって必要不可欠だと認めている。しかし、日中関係を向上させるなら、日本はまず太平洋の反対側に停泊しなければならない。というのは、要するに、日本外交は民主主義、法の支配、人権尊重に根ざしていなければならないからである。これらの普遍的な価値は戦後の日本外交を導いてきた。2013年も、その後も、アジア太平洋地域における将来の繁栄もまた、それらの価値の上にあるべきだと私は確信している。 
以下原文(英文)が掲載されているサイト
http://www.project-syndicate.org/commentary/a-strategic-alliance-for-japan-and-india-by-shinzo-abe
安部総理の理念については、上の文章を読んでいただければ、ご理解いただけるものと思いますますので、ここに説明は加えません。それにしても、この内容、日本のメディアはどこもほとんど報道していません。本当に困ったものです。こんなこところからも、私が常日頃、日本のメディアの大部分は、中国御用メデイアであると語っていることの真意をご理解いただけるものと思います。

これなしに、昨年の安部総理の外交は全く理解できません。安部総理は、こうした理念を最初に明らかにし、その後、この理念にそって着々と外交成果をあげました。

これに対して、習近平は、オバマ対談で失敗したのが、懲りたのか、その後外交では目立った動きをしていません。それに、習近平には、安部総理のような外交理念がありません。今回の、安部総理の靖国訪問に対して、とってつけたように、実施しはじめた王毅外相による、対日本国債包囲網構築外交、とてもうまくいくとは思えません。おそらく、安部総理の1/10も効果をあげることはできないでしょう。それどころか、世界でますます孤立感を高めることになるだけです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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