2014年9月2日火曜日

安倍首相の「安保ダイヤモンド構想」、対中抑止へ完成間近-【私の論評】鳩山の構想は報道しても、安部総理の構想は一切報道しない日本のマスコミの存在意義を問う(゚д゚)!

安倍首相の「安保ダイヤモンド構想」、対中抑止へ完成間近

安倍晋三首相とインドのモディ首相

安倍晋三首相とインドのモディ首相との会談で、両国の外務・防衛閣僚協議(2プラス2)設置の検討で合意したのは、海洋進出を進める中国を牽制(けんせい)し、南シナ海やインド洋などの海上交通路(シーレーン)を守る狙いがある。安倍首相は海洋安全保障強化を図るため、日本とハワイ(米国)、オーストラリア、インドの4カ所をひし形に結ぶ「安全保障ダイヤモンド構想」を提唱しており、今回の会談は構想実現に向けた大きな一歩となった。

ダイヤモンド構想は、首相が第2次政権を発足させた直後に英文で発表した論文「アジアの民主主義 セキュリティーダイヤモンド」で披露した戦略。中国は、バングラデシュやスリランカなどインド周辺国への支援を通じてインドを包囲する「真珠の首飾り戦略」を進めており、首相はダイヤモンド構想が中国と隣接するインドにとってもメリットがあると踏んでいた。

首相は7月の日豪首脳会談でも、共同声明に「特別な」の文言を明記した。豪印両国との連携が進み、ひし形の完成は間近といえる。

この記事は、要約記事です。詳細をご覧になりたい方は、こちらから(゚д゚)!

【私の論評】鳩山の構想は報道しても、安部総理の構想は一切報道しない日本のマスコミの存在意義を問う(゚д゚)!

このブログの読者は、「安保ダイヤモンド構想」という文言をみてもすぐにピンと来ると思いますが、残念ながらここ日本では、ピンとこない人も大勢います。

周りの人に話てみても、これについて話が通じる人は、少数派と言っても良いくらいです。皆さんも、周りの人に聴いてみてください、知っている人が少ないことに驚かれることでしょう。

なぜ、そんなことになるかといえば、産経新聞、夕刊フジなどは例外として、日本の大手メディアは新聞もテレビもこれをほとんど報道しないからです。

この構想そのものもほとんど報道しませんでしたが、今回のモディ首相の訪問におけるこの構想の大きな前進についてもほとんど報道しません。

これは、私自身も調べてみましたが、調べるのは簡単です。

『安全保障のダイヤモンド、朝日』などのキーワードで、グーグルなどで、過去一週間分くらいを検索してみるとすぐにわかります。本当に、何も報道していません。

あきれかえるばかりです。一国の総理大臣の重要な安全保障に関する構想を多くのメディアがとりあけないなどということは、他国ではあり得ない日本だけの特異現象です。

これ一つをとっても、朝日新聞をはじめとする日本のメディアは存在価値を疑われてもしかたないです。

この構想は、もともとプラハに本拠を置く国際NPO団体「プロジェクトシンジケート」のウェブサイトに、2012年12月27日付けで安倍晋三首相の英語論文が掲載されたものです。しかし国内メディアはこの論文に掲載当初から現在に至るまで、沈黙を守っています。

ちなみに、このプロジェクトシンジケートは世界各国の新聞社・通信社と提携しており、各国要人のインタビュー記事を配信するなど実績あるNPOです。

寄稿者の顔ぶれをみてみると、ジョージ・ソロス、ジョセフ・スティグリッツ、ビル・ゲイツ、マイケル・サンデル、クリスティーヌ・ラガルド、などなどその格調の高さには定評があります。

そういわれてみれば、これに近いようなことはこれ以前にもありました。

そうです、それはあの鳩山首相による『東アジア共同体構想』です。

鳩山氏の東アジア共同体研究所主催のシンポジウム

鳩山氏は、総理に就任する直前のまだ民主党代表だったときに、米ニューヨーク・タイムズ紙に2009年8月27日載った寄稿論文「日本の新しい道」(英文)を掲載しました。

そこで、鳩山代表は、冷戦後、アメリカ主導のグローバリゼーションの中で、日本が市場原理主義の風潮にもてあそばれてきたと指摘。そして、人々が目的ではなく、手段として扱われ、「人間の尊厳が失われている」とまで言い切りました。その現れとして、イラク戦争や金融危機があるとしました。

当時の鳩山代表は、代わりに、世界は多極化の時代に向かっているとしました。「日米安保条約は外交の要」としながらも、日本については、友愛精神に基づいた「東アジア共同体」を提唱しました。具体的には、東アジアの通貨統合や恒久的な安全保障を想定していました。

この構想は、その後日本のマスコミはこぞって取り上げ、その後しばらくして、民主党の不甲斐なさが明らかにつれて、『東アジア共同体構想』は揶揄の対象となりました。しかも、国連で発表し、その内容も報道されました。

そうはいっても、この鳩山氏の『東アジア共同体構想』は、良くも悪くも、日本のメディアのほとんどが報道しました。

東アシア共同体構想は、日本のメデイアがこぞって報道した


にもかかわらず、安部総理の『安全保障のダイヤモンド』に関しては、一部の例外は別として、ほとんどのメディアが今でもとりあげません。

特に朝日・読売・日経といった国内大手新聞はプロジェクトシンジケートと提携しているにもかかわらず、何も報道しません。

自国の宰相が英文で世界に訴えた重要なメッセージを、当の日本国民が知らぬ存ぜぬでは、世界に対してあまりに恥ずかしいというものではありませんか。

しかも、朝日新聞のように、従軍慰安婦問題など、偽装しても日本を貶めるような記事を掲載するというのに、安部総理の重要なメッセージを全く報道しないというのは、断じてゆるすことはできません。

さて、安全保障のダイヤモンド、このような背景からこのブログでは何回掲載しても良いと思いますので、再度掲載させていただきます。

まずは英文のもと記事は、以下のURLを参照して下さい。
Asia’s Democratic Security Diamond


日本語のものは、以下に全文掲載させていただきます。

アジアの民主主義セキュリティダイアモンド 
 2007年の夏、日本の首相としてインド国会のセントラルホールで演説した際、私は「二つの海の交わり」 ─1655年にムガル帝国の皇子ダーラー・シコーが著わした本の題名から引用したフレーズ─ について話し、居並ぶ議員の賛同と拍手喝采を得た。あれから5年を経て、私は自分の発言が正しかったことをますます強く確信するようになった。 
 太平洋における平和、安定、航海の自由は、インド洋における平和、安定、航海の自由と切り離すことは出来ない。発展の影響は両者をかつてなく結びつけた。アジアにおける最も古い海洋民主国家たる日本は、両地域の共通利益を維持する上でより大きな役割を果たすべきである。 
 にもかかわらず、ますます、南シナ海は「北京の湖」となっていくかのように見える。アナリストたちが、オホーツク海がソ連の内海となったと同じく南シナ海も中国の内海となるだろうと言うように。南シナ海は、核弾頭搭載ミサイルを発射可能な中国海軍の原潜が基地とするに十分な深さがあり、間もなく中国海軍の新型空母がよく見かけられるようになるだろう。中国の隣国を恐れさせるに十分である。 
 これこそ中国政府が東シナ海の尖閣諸島周辺で毎日繰り返す演習に、日本が屈してはならない理由である。軽武装の法執行艦ばかりか、中国海軍の艦艇も日本の領海および接続水域に進入してきた。だが、このような“穏やかな”接触に騙されるものはいない。これらの船のプレゼンスを日常的に示すことで、中国は尖閣周辺の海に対する領有権を既成事実化しようとしているのだ。 
 もし日本が屈すれば、南シナ海はさらに要塞化されるであろう。日本や韓国のような貿易国家にとって必要不可欠な航行の自由は深刻な妨害を受けるであろう。両シナ海は国際海域であるにもかかわらず日米両国の海軍力がこの地域に入ることは難しくなる。 
 このような事態が生じることを懸念し、太平洋とインド洋をまたぐ航行の自由の守護者として、日印両政府が共により大きな責任を負う必要を、私はインドで述べたのであった。私は中国の海軍力と領域拡大が2007年と同様のペースで進むであろうと予測したが、それは間違いであったことも告白しなければならない。 
 東シナ海および南シナ海で継続中の紛争は、国家の戦略的地平を拡大することを以て日本外交の戦略的優先課題としなければならないことを意味する。日本は成熟した海洋民主国家であり、その親密なパートナーもこの事実を反映すべきである。私が描く戦略は、オーストラリア、インド、日本、米国ハワイによって、インド洋地域から西太平洋に広がる海洋権益を保護するダイアモンドを形成することにある。 

 対抗勢力の民主党は、私が2007年に敷いた方針を継続した点で評価に値する。つまり、彼らはオーストラリアやインドとの絆を強化する種を蒔いたのであった。 
 (世界貿易量の40%が通過する)マラッカ海峡の西端にアンダマン・ニコバル諸島を擁し、東アジアでも多くの人口を抱えるインドはより重点を置くに値する。日本はインドとの定期的な二国間軍事対話に従事しており、アメリカを含めた公式な三者協議にも着手した。製造業に必要不可欠なレアアースの供給を中国が外交的な武器として使うことを選んで以後、インド政府は日本との間にレアアース供給の合意を結ぶ上で精通した手腕を示した。 
 私はアジアのセキュリティを強化するため、イギリスやフランスにもまた舞台にカムバックするよう招待したい。海洋民主国家たる日本の世界における役割は、英仏の新たなプレゼンスとともにあることが賢明である。英国は今でもマレーシア、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランドとの五カ国防衛取極めに価値を見いだしている。私は日本をこのグループに参加させ、毎年そのメンバーと会談し、小規模な軍事演習にも加わらせたい。タヒチのフランス太平洋海軍は極めて少ない予算で動いているが、いずれ重要性を大いに増してくるであろう。 
 とはいえ、日本にとって米国との同盟再構築以上に重要なことはない。米国のアジア太平洋地域における戦略的再編期にあっても、日本が米国を必要とするのと同じぐらいに、米国もまた日本を必要としているのである。2011年に発生した日本の地震、津波、原子力災害後、ただちに行なわれた米軍の類例を見ないほど巨大な平時の人道支援作戦は、60年かけて成長した日米同盟が本物であることの力強い証拠である 
 私は、個人的には、日本と最大の隣国たる中国の関係が多くの日本国民の幸福にとって必要不可欠だと認めている。しかし、日中関係を向上させるなら、日本はまず太平洋の反対側に停泊しなければならない。というのは、要するに、日本外交は民主主義、法の支配、人権尊重に根ざしていなければならないからである。これらの普遍的な価値は戦後の日本外交を導いてきた。2013年も、その後も、アジア太平洋地域における将来の繁栄もまた、それらの価値の上にあるべきだと私は確信している。
安倍総理が論文で表明した内容について、ここで論評はしません。論文内容については、個人もメディアも、それぞれ賛成も反対も批判もあっても良いと思います。様々な立場から多くの意見が表明されてしかるべきです。そのために、まだ知らない人にこの構想の内容を拡散していただきたいです。

しかし、現状のように論文がマスコミで報道されてからはじめて、そのようなことが可能になります。実際、鳩山氏の『東アジア共同体構想』は、報道されて批判や、揶揄の対象となりました。

しかし、安部総理のこの構想は、最初からほとんど報道されていませんし、今に至るも、報道されておらず、多くの国民が知りません。特に、朝日新聞や、NHKのニュースなどが、情報源の人々にとっては、知りようもありません。その姿勢は、この構想が構想ではなく、現実のものとなりつつある現在も変わりません。

それつけても、鳩山氏とは異なり、安部総理は、構想を表明するだけではなく、それに向けて具体的な行動を重ね、そうして今日この構想は完成間近となっています。このこと自体も報道しないマスコミやはり、かなり異常であり、異質です。

自国の宰相の構想、構想に向かっての行動、それが完成しつつある現在も未だ報じようともしないマスコミは、その存在意義が問われてしかるべきだと思います。このような姿勢だからこそ、朝日新聞や、NHKのように、虚偽・偽造体質が生まれてしまうのだと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

【関連記事】

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2014年9月1日月曜日

40歳未満の非正規社員57%が「自活できない」 9割が年収「300万円未満」-【私の論評】ちょっとまってくれ、非正規社員の多くが自活できないのは、デフレのせいではないのかい!朝日新聞をはじめとするメデイアの虚偽報道によって創作されたもう一つの歴史問題に注目せよ(゚д゚)!

40歳未満の非正規社員57%が「自活できない」 9割が年収「300万円未満」

若者の無限地獄はまだまだ続く?


正規雇用で働いた経験がない40歳未満の非正規社員の57・1%が低収入のため自活できず、生活費の大半を同居家族らに頼っていることが、求人広告会社アイデムのアンケートで31日、分かった。

調査は2月にインターネット上で実施し、1527人が回答。

23~39歳の働く未婚男女に「生活費」を主に誰が出しているかを聞いたところ、「家族など自分以外の人が大部分、または全部を出している」と答えた割合は、最初の就職から現在まで正社員の人が29・3%だったのに、正社員経験のない非正規社員では57・1%に上った。

また、非正規社員の90・9%は平成25年の年収が「300万円未満」だったと回答。59・9%が「将来的には正規雇用で働きたい」と答えた。

【私の論評】ちょっとまってくれ、非正規社員の多くが自活できないのは、デフレのせいではないのかい!朝日新聞をはじめとするメデイアの虚偽報道によって創作されたもう一つの歴史問題に注目せよ(゚д゚)!

一昨日、昨日と結局雇用問題、特に若者の雇用問題について掲載しました。結局本日もその話題を掲載しようと思います。

どうして、そうするかといえば、現在メディアでは、朝日新聞の虚偽報道が巷を賑わせていますが、もう一つの大きな虚偽報道がほとんど問題とされず、これがもうすでに、新たな歴史問題となっています。

このブログでは、昨日は、サポステの実態が酷いことと、その根本要因は、長く続くデフレであることを掲載しました。

昨日は、多くの若者にとって、貯金と経験はトレードオフの関係になってしまったことと、その根本原因はやはりデフレであることを掲載しました。

これらの記事まだご覧になっていない方のため、以下にURLを掲載しておきます。


若い頃は経験すべき?それとも貯金すべき?-【私の論評】ちょっと待ってくれ、貯金と経験がトレード・オフの関係になってしまったのはデフレのせいではないかい?若者はデフレ脳から脱却しもっと政治・経済に関心をもて、選挙に行け(゚д゚)!

いずれにしても、雇用をめぐる問題は、本人がいくら努力しようと、企業側がいくら努力しようと、多くの人や、さまざまな機関が手を差し伸べようとも、デフレが解消しない限りは、その根本原因は解決せず、モグラたたきになるだけで、放置しておけばこの世の無限地獄になるだけです。

それにしても、ブログ冒頭の記事にあるように、デフレによる雇用状況の悪化は、かなり酷いことになっています。

こんな状況では、いつどうなるかわからないので、いろいろな経験をつむよりは、貯金できればするというのがあたり前てす。貯金できる若者はまだ良いほうです。

最近は、多くの人々がいわゆるデフレ脳となってしまい、デフレがあたり前で、それを前提にものごとを考えるようになりました。なぜそうなったかといえば、マスコミや識者がデフレを肯定するようなことばかり語るからです。

まずは、日銀が金融緩和をしても何も変わらないとか、国債が暴落するとか言って、結局日銀は、長い間金融引締めばかりやって、デフレ・円高の番人のようなことをしてきました。しかし、これに関しては、昨年4月より、日銀は異次元の包括的金融緩和に転じて、経済指標など良くなっていますが、なぜか、マスコミや多くの政治家などが、この成果をあまり語りません。

あるいは、プライマリーバランス(基礎的財政収支)を重視するため、増税するのがあたり前というとんでもないことばかり語るからです。本当は、プライマリー・バランスなど財政をまともにするために、増税したとしても、景気が冷え込み、税の原資である国民所得が減り、さらに財政は悪化するだけです。

本当に実行すべきは、経済成長であり、経済成長することにより、国民所得が増え、税の原資も増え、財政もまともになります。

しかし、マスコミ、財務省そうして、多くの政治家は、このことを知ってか知らずか、語ることはほとんどありません。

しかし、最近4月からとうとう消費税増税をしてしまい、4月-6月の経営指標は、かなり悪化してしまいましたが、マスコミや多くの政治家は、これを想定内として、増税のせいにはしません。

本当は、増税によって、せっかくの日銀の金融緩和の効果が減衰されて、景気が落ち込んでいるだけです。そうして、増税によって、デフレからの脱却は遠のいてしまいました。

そうして、来年10パーセント増税をしてしまえば、デフレからの脱却のめどはたたなくなります。

それでも、マスコミや多くの政治家が増税すべきとして、デフレを継続させるための論陣をはっています。

そうなると、多くの人々がデフレ脳になるのは当然のことです。

ブログ冒頭の記事も、非正規雇用の実体を示しながらも、その真の原因であるデフレには一言もフレていません。

以下に非正規労働者の比率を示すグラフを掲載しておきます。

このグラフを見ると、女性の非正規労働者の比率が異常に高いことがわかりますし、それに、ちょうど97年以降、すなわち2回目の消費税増税の後から、日本経済はデフレに突入しており、そのころからかなり増えていることがわかります。


この状況だと、確かに女子は大変です。最近すぐに結婚したがる女子が増えているということが理解できます。実際かなり、増えています。そうして、この非正規労働者の雇用条件はブログ冒頭にも示しているようにかなり悪いです。

女子で非正規で高賃金というというと、以下のようなバイトしかないのかもしれません。割りきってしまえば良いのかもしれませんが、つらいものがあります。もちろん、私は、このようなバイトをしている女の子たちを責めるつもりはありません。

札幌では女子店員さんがビキニの店もあるとか、女子の非正規で高賃金というとこういう仕事しか無い?
私自身このようなお店に向学のため一度くらいは、行ってみたいとも思いますが、それにしても上に書いたような背景をいろいろ考えると、なかなか行く気にもなれず、残念ながら行ったことは一度もありません。

デフレが克服されて、インフレ傾向になり景気が上向いても、この店があれば、是非行ってみたいものです。もし、その頃も存在していれば、これは顧客ニーズを汲み取った本当のまともな商売であり、そうでなければ、デフレにおいてのみ機能するデフレビジネスだったということになると思います。

それにしても、なぜこのように非正規社員の待遇が、悪いのかといえば、それもデフレのせいです。

少なくとも、デフレでなければ、非正規労働者の時給などは、正規社員に比較すると良いのがあたり前でした。

本来デフレでなければ、非正規労働者と正規労働者が全く同じ仕事をした場合、非正規労働者の時給のほうが高くなるのが、あたり前です。

正規労働者が一時間勤務したとして、それを時間で換算してみた場合、非正規労働者が一時間働くよりも低くなるというのが、普通です。なぜなら、正規社員の場合は、雇用が安定していますが、非雇用社員の場合は、本当に必要なときしか仕事が得られないため、時間あたりの単価は高くなるのです。ただし、これはインフレ気味のときに通用する理屈です。

ただし、これは無論のこと、非正規社員が正規社員と全く同水準の仕事をした場合に限ったことです。単純作業や、経験や知識のいらない仕事については当てはまりません。

しかし、デフレに入ってからは、この常識は通用しなくなりました。正社員と実質上同じ仕事をしていても、非正規社員のほうが賃金が安いという異常事態に突入しました。何のことはない、非正規社員は低賃金労働のための道具と化してしまったのです。

デフレ下では、このような、低賃金であっても、働く人が大勢いるため企業側もなるべく賃金全体を低くするため非正規雇用の従業員の賃金を正規社員の賃金よりも低くするという事態になりました。

こうなると、正規社員もうかうかとはしていられません。非正規社員のうちでも、単純作業しかできない人たちと、同等の能力しかない場合には、非正規社員にされてしまうなどということが起こりえるわけです。会社が苦しくなれば、リストラされてしまいます。

こうして、どんどん非正規社員が増え、上記のグラフのようになっているわけです。それにしても、女性の非正規社員化率の高さは、異常です。やはり、女性の社会進出などとはいっても、結婚や、出産などで、辞めたり、休職したりする率が高いので、こうしたリスクを避けるため、非正規社員化率を高くしているのだと思います。

こんなことを掲載すると、あたかも、民間企業を非難しているように思われる方もいるとは、思いますが、根本的にはそうではありません。やはり、その本当の原因はデフレだからです。デフレだと物が売れない、物がうれなければ、設備投資も、人材投資もせず、賃金も安くするのがあたり前です。

ニートの割合も少しずつ増えている

デフレの最中にあっては、大企業であっても、ブラック的にならざるを得ないのです。そうして、当然のことながら、ブラック企業も増えます。デフレで職がないので、ブラック企業であっても、働けて、正社員になれれば良いと考える人が増えるからです。

これだけ、デフレの酷さがはっきりしているのに、政府は今年4月から増税し、来年は10%増税に走ろうとしています。そうして、そのための論陣を財務省がはっています。

こんな最悪の状況から脱するためには、本来はデフレからの脱却を最優先にすべきなのに、財務省や、与党の自民党議員の中にも、増税を当然とする勢力があり、これらが日々増税の正当性をとき、とにかくデフレを定着させようと、日々努力しています。

このような、風潮に対して、(まともな)エコノミストである村上尚己氏が以下のようなツイートをしています。

まさに、このデフレの放置は、もう15年以上も継続されています。日本がデフレ気味になってからは、すでに20年も経過しています。こんな無限地獄はもうやめるべぎてす。

日本の無限地獄 デフレはいつまでたっても克服されそうにない

過去5、6年くらいのことではなく、これだけの年月がたつと、これは、もはや現代史の一コマであり、立派な歴史問題だと思います。

この歴史問題が、慰安婦問題のように30年も放置されたら、日本の雇用はズタズタになり、貧困問題はさらに悪化し、ブラック企業は増えて何も良いことはありません。

デフレを許容する、あるいは、デフレを推進する官僚、政治家、識者などのことも、偽証ということで、追求していくべきです。そうして、多くの人々がデフレ脳から脱却して、この歴史問題に気づき、早めに対処することが最優先課題だと思います。

慰安婦問題のように、30年後に偽証であることが明るみに出るなどということになったら、その頃、日本は大変なことになっていると思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

【私の論評】


若い頃は経験すべき?それとも貯金すべき?-【私の論評】ちょっと待ってくれ、貯金と経験がトレード・オフの関係になってしまったのはデフレのせいではないかい?若者はデフレ脳から脱却しもっと政治・経済に関心をもて、選挙に行け(゚д゚)!

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6月の実質賃金大幅減 米紙、アベノミクスの先行きを不安視 格差拡大にも懸念―【私の論評】増税始めるのが早すぎたってだけのこと。アベノミクスは第一の矢印しかちゃんと効いていない。もう少しすると、アベノミクス無効論が巷をにぎわすが、これに惑わされてはいけない(゚д゚)!

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2014年8月31日日曜日

若い頃は経験すべき?それとも貯金すべき?-【私の論評】ちょっと待ってくれ、貯金と経験がトレード・オフの関係になってしまったのはデフレのせいではないかい?若者はデフレ脳から脱却しもっと政治・経済に関心をもて、選挙に行け(゚д゚)!

若い頃は経験すべき?それとも貯金すべき?

いつも奇抜なファッションでファンを魅了するレディー・ガガ。すごくない?
普通ならとてもできないが、若ければできる。それが若さの特権だったはず。


「若い頃はお金を使ってでも経験しろ」なんてよく聞きますよね。でも正直お金がないのも若い頃。お金を使ってでも経験、それともコツコツ貯金貯金、どちらを優先すべきでしょうか?

「大人の方へ!!」

回答は「どちらも正解」、「出世したいなら経験、堅実に生きるなら貯金」、「やっぱり経験」という声が多め。その中でも、自分はどうすべきか考える時のポイントを3つご紹介します。

■どちらを選んでも「後悔」する

まず心得たいのは、「どちらを選んでも必ず後悔する」こと。

「どのみち後悔しますよ・笑。お金を使ったなら、ああー、あのお金をもっと有効なことに使うか貯金していたら今頃はーって思うし、お金をやたらじっとり貯めこんでいたら、ああーこんなつまらない人生なら何かぱあっと使えば良かったーと思うし」(erer4649さん)

後悔しないなんてあり得ないことを、わきまえておきましょう。

■どちらを選んでも失敗するケースも

一方でdemergerさんは、どちらを選んでも失敗するケースを紹介。

「『自分に投資』をやみくもに、目的も無く散漫に進学し資格収集し『学んでいるつもり』ならば、単なる自己満足。それは『死に金』(中略…)(コツコツ貯金も)『真面目』=『自分の頭で何も考えず、他人が言うがままに働く』などとはきちがえていると、それは『死に時間』」

「死に金」「死に時間」ゾッとする言葉ですが、つまり自分の意志が大切。

「『どのような自分になりたいか』が明確でないと、どちらであっても『死に金』『死に時間』だけが積み重なるだけです」

自分と向き合い、自分の興味や意志の対象を明確にしていくことも大切ですね。

■取り返しのきかない「若さ」

大事なのは、「若さ」という意見も。

「気にすべきとこはお金の使い道でなく、その若さ。若くしても老いてもお金は貯金できる。老いてから若かった自分に対して投資はできない。使いなさい。生き金死に金気にしちゃいけない。貯めなきゃならなくなってから貯めなさい」(sundaraさん)

「若いうちの失敗はいくらでもやり直しが効きますからね」(noname#197439さん)

「経験=挑戦・失敗・やり直し」。それ相応の、体力・知力・時間も必要です。年を重ねるほど老化するだけでなく、結婚・子育て・介護…と自分の時間も減るもの。「若気の至り」という言葉もある通り、失敗できるのも若いうちですよね。若さの意義も、しっかり考えておきましょう。

最後にta72さんが紹介した言葉も、参考になります。

「貯めれば金が残る。使えば経験が残る。貯めれば貯め方が分かる。使えば使い方が分かる。使い過ぎたら借金が残るが貯め過ぎても残るのは数字(中略)…貯めたければ、まず入れ物(器)を広げる事。貯めるのは大きく使う為、使うのは器を広げる為。どちらにしろ、金は使う物」

宮野茉莉子(Miyano Mariko)

【私の論評】ちょっと待ってくれ、貯金と経験がトレード・オフの関係になってしまったのはデフレのせいではないかい?若者はデフレ脳から脱却しもっと政治・経済に関心をもて、選挙に行け(゚д゚)!

上の記事では、大人たちが最もらしいことを書いていますが、この人達もデフレ脳に侵されているのではないかと思ってしまいます。

デフレ脳とは、デフレが所与の条件(変えることのできないもともと与えられている条件)となってしまっていて、それを前提に物事を考える思考のことをいいます。

エコノミストの村神尚己氏が良く遣う言葉です。デフレ脳になっているという査証として、貯金と経験がトレードオフの関係になってしまっているという事実があります。

最近の若者は堅実に貯金する人が増えているというが・・・・・・・・


今は、特に若者の貯金と、経験がトレードオフの関係になってしまっているようです。

トレードオフの関係にある事柄は、全体をみることと、長期・短期ともにみることが重要です。

全体では、良いことなのか、悪いことなのか、長期・短期的にみて良いことなのか、悪いことなのかをバランス良く考えて意思決定をする必要があります。このバランスが重要です。

トレードオフとは、経済学でも良く使われる言葉です。

トレードオフ(英: Trade-off)とは、一方を追求すれば他方を犠牲にせざるを得ないという状態・関係のことです。トレードオフのある状況では具体的な選択肢の長所と短所をすべて考慮したうえで決定を行うことが求められます。また、トレードオフ選択しなかったことによる損失を「機会費用」と呼びます。

これって、この定義だけでは良く理解できないと思いますので、経営学の大家ドラッカー氏があげた三つの例を以下に掲載します。



まずは、会社を経営していく上で、短期と長期のトレードオフをバランス良く考えていく必要があります。

目の前の短期のことだけ考えていれば、長期的には会社の将来は危うくなります。とはいいながら、会社の10年後、20年後のことばかり考えていれば、短期的なことが疎かになり、すぐにても会社は危うくなります。

これをバランス良く考えていく必要があります。場合によっては、短期的にみれば多少効率を落としてでも、長期に備え場合だってあり得ます。

第二に全体と個のトレードオフです。全体とは、たとえば会社全体と、その一部の課との関係などもトレードオフの関係にあります。ある課にとって非常に良いことが、実は会社全体にとっては良くないことなどはいくらでもあります。それとは、逆に会社全体にとっては非常に良いことが、いくつか課にとっては悪いことで、全体を良くしようと考えるあまり、複数の課を駄目にしてしまうこともあります。これもバランスをとって考えなければなりません。

第三に、特に民間営利企業では、利潤に関するトレードオフがあります。たとえば、販売促進費を際限なく、かけれは、確かに売上はあがります。しかし、利益はでません。適当なところでバランスをとらなければなりません。

そうしてこの長期デフレのせいで、企業でも個人でもトレード・オフになる事柄が非常に増えてきました。デフレでなければ、特に若い時の貯金と経験がトレードオフになるということはあまりありません。

今でもバイト学生は多いが、稼げる金額は・・・・・・・・


自分の経験でも、バブルではないものの少なくともデフレではなかった自分の学生時代には、随分と金を稼いだものです。毎月最高で、30万くらいは稼いでいました。家庭教師、その他もろもろ合わせるとそのくらい稼いでいる連中は他にも結構いました。何も珍しい存在ではありませんでした。今なら極めて珍しい部類にはいるのでしょうね。

私は、金を稼ぐなどということは、あまり上手ではなかったのですが、この時期にいろいな友人が稼ぎがたをいろいろと教えてくれました。楽なものから、厳しいものまで、いくつもありましたが、やはり厳しいほうが稼ぎが良かったのて、厳しいほうを選びました。とは、いっても主に頭を使うものだったので、時間をかなりかけるとか、体自体は酷使するものではありませんでした。

別の角度からみれば、楽といえば、楽でした。今でいえば、エクセルのまともな表を作れれば、それで結構金になる時代でした。ただし、まともという意味は、ただ表がつくれるということではなく、現場できちんと役に立つ表という意味です。

これに関しては、大学の先生をかなり活用させていただきました。現場で必要になる知識を統計学の先生やら、コンピュータ・サイエンスの先生に良く質問に行きました。どの先生も前もって予約しておけば、快く応じていただけました。これは、学校の勉強と、現場での仕事(平たくいうとお金)が結びついた素晴らしい好循環でした。

なにせ、金になるということで、勉強にも、先生への質問もかなり熱心になります。それが、相手に伝わって様々な知識というか、そこまではいかないようなノウハウなどもたくさん提供していただいて、大助かりでした。教授の側も、自分たちの学問が現場でどのように活用されるのか、興味津々だったようです。

こんな時に、貯金と経験をはかりにかける人など誰もいませんでした。親からの仕送りがないとか、少ない人でも、バイトをすれば、何とか学費くらい稼げたし、返却しなくても良い奨学金をもらってい人もいました。院生で本当に優秀な人は毎月7~8万程度もらっていて、それは返却しなくても良いそうで、その他バイトをあわせると楽々と学業に勤しむことができました。

最近は若者の海外旅行離れも進んでいるという

ただし、私は貯金はあまりできませんでしたが、いろいろと経験はそれなりにつめたと思います。それが良いことだったどうかは、いまもってわかりませんが、その頃の経験も含めて、今の私がかたぢづくられているのは、間違いありません。

思い返してみれば、帝国ホテルであの、美味しい、ロースト・ビーフのワゴンサービスなど食したのもあの頃でした。これって、世界のどこよりも美味しいと思います。最近は、ほとんど行っていないなぁー。

国内旅行や海外旅行なんてもの結構やっていました。1年休学して、一年間海外旅行と金稼ぎなどという馬鹿真似もしでかしました。それは、それで良いことだったと思います。後で親にバレてこっぴどく叱られましたが・・・・・。

帝国ホテルのロースト・ビーフのワゴンサービス
目の前できりわけてくれる

それにしても、こんなことをしてるのは、自分だけかと思っていたら、海外に出かけると、そういう変な奴が一杯いました。

しかし、こんなことをしていても、就職の時期になれば、家に帰ると、その頃は印刷媒体が中心だったので、リクルートなどから山ほどいろいろな資料が山積みになっていて、就職も適当にやっていれば、何とかなるという雰囲気でした。

確かに、私自身も、周りをみていても、そうでした。第一志望が駄目でも、似たような業界の第二、第三志望くらいはどうにでもなるという感じでした。院生ならば、ほとんど何も就職活動をせず、教授の紹介で、自分が院生のときに実験していた事柄と同じような基礎研究ができる企業に就職している人もいました。

とにかく、よほどの事がない限り、就職に完璧に失敗するなどということはありませんでした。一部、変わり者が、大学や大学院を卒業しても、職に就かないというものもいましたが、そういう人も、それなりに自分の夢を叶えたり、中途入社して何とかなっていたというのが普通でした。

大学時代や、就職しても若いうちはなかなか貯金がたまらないというのは、普通のことでした。しかし、そうであっても、いずれ結婚し、結婚するとそれなりに貯金もするようになり、まあ何とかという状況でした。

そうです。当時は、中年以上ともなれば、失敗すれば、取り返しがつかないと思われていましたが、若ければ、特に長期完全失業とか、派遣などということは考えられませんでした。それが若さの特権と信じて疑いませんでした。

これは、おそらく現在の45歳以上の人の若いころはそうだったと思います。特に五十歳以上で、70歳以下であれば、完璧にこの範疇にはいると思います。これは、バブルの時代まっただ中での青春でなくてもそうでした。

しかしいつのまにやら、世の中はデフレに見舞われ、私の身の回りでも、新卒が明らかに変わってきたことがわかります。たとえば、札幌の大学に四年間いたというのに、薄野(すすきの)にほとんど行ったことがないとか、飲むとすれば、家飲みがほんどだったりとか、それに最近では、大学や大学院を卒業しても、奨学金数百万の借金があるということが珍しくはないようです。

であれば、最近の若者は、経験を後回しにして、貯金に励むのは当然のことと思います。貯金と、経験がトレードオフの関係になるのは当然のことと思います。

私の若い頃とは全く違うということです。それにしても、全くつまらない世の中になったと思います。

昔の若者だと、大学や大学院など卒業した新人など、たたくの何やらの埃がてできました。たとえば、学生時代にこんな変わったバイトをやっていましたとか、海外でこんな馬鹿真似をしていましたとか、いろいろでした。それなりに、面白い経験をしていきている人が多かったものです。

しかし、最近ではそのようなあまりなく、あったとしても、ありふれたバイトで、後は学生生活だけで、まるで無色透明のような学生生活を送ってきた人が多いようです。

そうして若者がそうなったことの原因としては、やはり、あまりにも長い間デフレが続いて、将来に希望が持てなくなっているということがあると思います。

だから、若いうちから、貯金と経験がトレードオフになってしまっているのです。

いつまでもデフレであり続けることはキモい 過度のデフレ脳もキモい


多くの人は、先にも述べたようにデフレ脳になってしまっているため、これが普通のように思っているようですが、それは完璧に間違いです。

デフレは、経済の癌ともいわれるように、異常状態です。これは、普通経済循環である、不景気、景気を繰り返すパターンから完璧に逸脱した、人でいえば癌ともいえる、異常な状況です。

しかし、日本では、デフレのことを不景気くらいに思っている人が多いてす。これは、完璧にデフレ脳です。

デフレ脳になってしまえば、このブログの冒頭の記事のように、若者の経験と貯金がトレードオフになるのが異常と思わず、あたり前に思ってしまうのです。

若者の経験と、貯金がトレードオフとなる世の中は、異常です。若ければ、貯金がなくても、後から頑張れば、何とでもなるのが普通です。就職して頑張れば、貯金もできて、様々な経験もできるのが若者の特権であったはずです。

この特権がなくなった社会は異常です。

これがない世の中は、進歩しません。若いうちは、なかなかオリジナルなことは考えられませんが、いわゆるリミックスということを実践していけば、いずれオリジナルなものもたくさん生まれてきます。れそがない世の中は、進歩がありません。

リミックスについては、このブログでも以前紹介したことがあるので、その記事のURLを以下掲載します。
『海賊のジレンマ』が教えてくれる「未来のアイデアを育てる」方法−【私の論評】単なる天才のひらめきで、イノベーションはできない体系的なRemixのみが社会を変える!!
レディガガのアルバム、The Remix

詳細は、この記事をごらんいただくものとして、リミックスについて説明した部分のみを以下に掲載させていただきます。
新しいものが、全くの無から生まれてくることはありません。バッハも、同時代の先輩格のビバルディやコレルリの曲を何曲も編曲して新しい楽曲を生み出しています。特に、バロック時代にはそのようなことは、日常茶飯事に行われていました。今のように著作権法などはありませんでした。このようなことを行っていくうちに、バッハも自分独自の素晴らしい楽曲を作成するに至りました。アインシュタインだってそうです。彼自身が、自分がやったことは、過去の人がやったことに1%を付け加えたに過ぎないと言っています。その1%が素晴らしいことだったのです。彼でさえ、99%は、リミックスだったのです。
特に、社会変革に関する企画に関してはそういうことがいえます。今まで社会でどの時代のものであれ、うまくいったことは、すべて手本にすべきです。近江商人など昔の商人のやったことだって、多いに役立ちます。だから、過去に行われたこと、現在多くの人が行っていることは、徹底的に調べて、まずは、著作権法、商標法などに違反しないかたちで、複写・変形・結合することによって、新しいものを生み出すべきです。
複写・変形は、すぐに著作権侵害をしてしまう恐れがあります。ただし、誰が最初にやったのかわからない形で、世の中に広まってものは、そのようなことはありません。複数のものを結合して新しいものをつくってしまえば、それは最早、複写・変形の域を超えています。だからこそ、結合が重要なのです。そうして、努力を重ねて、さらに運がよければ、アインシュタインのように、1%の全く新しいものを付け加えられるかもしれないです。そのとき私たちは天才と呼ばれるのかもしれません。しかし、天才と呼ばれることがなくても、商売や事業は十分やっていけます。だから、凡人は、まずは、リミックスすべきなのです。
リミックスは、若かった頃の、スティーブ・ジョブズも、ビル・ゲイツだってやっています。今のアップルだって、マイクロソフトだって行っています。アートの世界もそうです。

特に、若者は、若い内に徹底的に先人の業績を研究し、真似して、リミックスを実践すべぎです。

そんな時に貯金だけしていては、将来の芽をつんでしまいます。ただし、残念ながら、今は貯金と経験がトレードオフの関係にあることも事実です。

であれば、今の若者には、倹約して貯金もしつつ、経験もたくさん踏んでいただきたいものです。お金をかけなくても、経験をつむことはいくらでもできます。たとえば、恋愛とか。これも、最近の若者はあまり経験していないようです。

それとか、最近では、電子書籍などでも無料のものが結構提供されています。確か福沢諭吉の『学問の進め』など、AmazonのKindleで無料で提供されていました。その他、多少お金はかかるものの、安いKindle本や、文庫本などもたくさんあります。

それに、大学生や院生であれば、自分の担当教官だけでなく、大学中の先生から知識やノウハウをいただくこともできます。

それに今の時代、インターネット、スマホ、タブレットなどありますし、若者はこれを多様しているはずですから、LINEなどの内輪の話だけではなく、いろいろ自分なりに勉強した上で、世界中の人からいろいろなことを聴いて回ることもできますから、これを利用しない手はないと思います。

とは、いいながら、これだけだと実体験はなかなか積めないですから、やはり、これから世の中を変えてまともにしていかなければなりません。

デフレ脳に陥っている人はマインド・コントロールされているようなもの


十五年以上も、デフレが続いている国など世界広しといえども、日本しかありません。この状況は打破しなければなりません。

であれば、若者も政治・経済に興味と関心を持ち、選挙にも行って、デフレ脳で完璧に腐った頭の政治家に票は入れずまともな政治家に投票すべきです。そのためにも、ある程度勉強しなければならないと思います。

そうして、様々な経験が積めるような世の中にして、楽しいことも、大変なことも経験すべきです。それか、次世代を進歩させます。貯金と経験がトレードオフになる世の中は、進歩しません。

私は、そう思います。皆さんは、どう思いますか?

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2014年8月30日土曜日

ニートを救わない「サポステ」に批判噴出 「時給200円」「心をくじく」と告発も―【私の論評】ちょっと待ってくれ、厚生労働省は雇用調整はできない。デフレを解消しない限りこのような無限地獄はいつまでも続くのではないかい(゚д゚)!

ニートを救わない「サポステ」に批判噴出 「時給200円」「心をくじく」と告発も

荒ぶるニートスズキ

厚生労働省の支援事業「地域若者サポートステーション」(通称:サポステ)に批判が集まっている。「就労支援」や「職業体験」の名のもとに60万円もの費用を取られ、無給で労働させられる実態もあるというのだ。

ジャーナリストの池上正樹氏は、このような例を「ブラックすぎるサポステの信じられない実態」としてダイヤモンド・オンラインで紹介し、AERA 2014年8月25日号にも執筆している。若者を支援するはずの施設が、逆に若者から搾取したり、やる気をくじいたりしているとなれば問題だ。60万円払って「無給労働」に従事するケースも

池上氏の記事によると、無職だった20代女性のAさんは2013年7月、近隣のサポステを訪問。面談で勧められたのは、団体が実施する「有料プログラム」だった。費用は50~60万円。内容はマナー研修を経て、団体が運営している飲食店で働くというものだった。しかも無給で、施設長はこう言ったそうだ。
「働かせていただいてるんだから、受け取ろうとする方が間違っている」
「あなたがやりたいんなら、どうぞハローワークへ行って、勝手に仕事探してください」

これを聞いた池上氏は、A氏とともにこれに抗議したところ、施設長は謝罪。求めに応じAさんの個人情報は一部返却し、残りをシュレッダーにかけたという。

サポステとは、厚労省が2007年からスタートさせた制度だ。厚労省が認定したNPO法人、株式会社などが全国160か所で運営を行っている。対象は「働くことに悩みを抱えている15~39歳の若者」で、キャリアコンサルタントによる相談や協力企業への職場体験など、就労に向けた支援を行っている。

全国160か所のサポステでの2013年の実績は、新規登録者は4万3229人。そのうち就職した人は1万6416人(38.0%)と一定の効果があるように見える。

しかし、のべ来所者数(63万9083人)や相談件数(45万1461件)の数字を見ると、来所・相談しに行った人のごく一部しか「就職」という結果が得られていない。

予算ゼロから名称を変えて「35億円復活」

実際、サポステ事業は、一度は「取りやめ」になると見られていた。厚労省がサポステに割く2014年度予算は、安倍首相の仕分けで44億円がいったんゼロに。しかし14年4月の補正予算では、「若者育成支援事業」と名前を変えて35億円の予算がこっそり復活していた。

この裏には、厚生労働省が事業を委託する運営団体が「天下り先だから」という指摘もある。運営団体のひとつである日本生産性本部には、民主党時代の事業仕分けで、天下り官僚が27人いると批判されたことがあった。

ツイッターなどネットには、サポステの対応を評価するものもある。「ウチの方のサポステは電話対応しっかりしてますたよ」「地域によってだいぶ違うと思う。兄宅のほうは良かった」と、場所や担当によって対応は分かれるようだ。

しかし前出のAさんと同じく、無下にされてしまったという声も存在する。
「嫁が今行ってる所もなかなか酷い。無給ではないが、時給200円交通費支給なし。行き帰りの交通費でマイナス…」
「私はサポステで『助けてほしいんでしょ』と言われた。本来人に見せたくないところまでさらけだした人間にその台詞」

ある男性は、担当カウンセラーが「精神障害の知識が全くないまま鬱などの利用者を叱責したり、高圧的な態度をとってくる」と目撃証言を明かし、「たぶん、お役所的な感覚だと思う」と評する。通院暦を明かすと「今日は何しにきたの?」と態度硬化

AERAにも、5~6年の引きこもり経験のある女性が、過去の通院歴や服用した薬などの情報を正直に話したところ、相談に応じたキャリアコンサルタントは「それで、今日は何しにきたの?」などと態度を硬化させた例が紹介されている。ショックを受けた女性の父親が抗議したところ、
「お嬢さん、病気なんですよ」「対象にしているのは、社会復帰の可能性のある健全なひきこもり層です」

と反論されたという。どういう基準でこのコンサルタントが採用されたのかは分からないが、勇気を振りしぼって訪れた「悩みを抱えている若者」の心をくじくような事業なら、やめてしまった方がマシではないか。

あわせてよみたい:「突然折れる若者」が224万人、その原因は・・・?

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【私の論評】ちょっと待ってくれ、厚生労働省は雇用調整はできない。デフレを解消しない限りこのような無限地獄はいつまでも続くのではないかい(゚д゚)!

この記事を読んだ皆さんは、どう思われたでしょう。大方の人は、役所の対応の仕方に憤りを覚えたことでしょう。私も、この点には賛成です。

しかし、上の記事もそうですし、大方の人々は気づいていないようですが、この問題には背後避けて通れない大きな問題があります。

それは、ここ20年ほど日本はデフレが続いているという現実です。

デフレになれば、雇用醸成が悪くなるのは当然のことです。日本では、なぜか雇用というと厚生労働省が主幹省庁ととらえる人が多いですが、それは全くの間違いです。

厚生労働書は、労働問題を主幹とする官庁であり、広義の雇用問題とは無関係です。広義の雇用問題とは、いわゆる職そのものの創設です。厚生労働書は、これには全く無関係です。

職が創設された後に、雇用のミスマッチや、雇用者側、被用者側の問題に対応するのが厚生労働省の役割です。

では、雇用を創出する官庁はどこでしょうか。

なぜか、日本ではほとんど認知されていませんが、それは日本銀行です。こんなことを言うと、日本では多くの人々に怪訝そうな顔をされます。多くの人々は、日銀は金融関係の官庁であり、雇用問題とは全く関係ないと思っているようです。

しかし、それは大きな誤解です。日本以外の他の国では、中央銀行の金融政策が雇用問題に密接に結びついているということが認識されていて、雇用情勢が悪くなると、中央銀行に対する風当たりが強くなるのが普通です。

これについては、このブログでも以前掲載したことがありますので、その記事のURLを以下に掲載します。
若者雇用戦略のウソ―【私の論評】雇用と中央銀行の金融政策の間には密接な関係があることを知らない日本人?!
雇用調整ができる官庁がどこかを日本人は知らない?

のブログでも、前に掲載したと思いますが、一国の雇用の趨勢を決めるのは、何をさておいても、まずは中央銀行による金融政策です。たとえば、中央銀行が、インフレ率を2〜3%現状より、高めたとしたら、他に何をせずとも、日本やアメリカのような国であれば、一夜にして、数百万の雇用が生まれます。これに関しては、まともなマクロ経済学者であれば、これを否定する人は誰もいないでしょう。無論、日本に存在するマクロ経済学と全く無関係な学者とか、マルクス経済学の学者には、否定する人もいるかもしれませんが、そんなものは、ごく少数であり、グローバルな視点からすれば、無視しても良いです。  
日銀が、やるつもりもないインフレ目処1%など無視して、インフレ率を本当に2〜3%上昇させたとします。そうすれば、日本でも、一夜にして、数百万の雇用が生まれます。これは、マクロ経済学上で昔から知られているし、経験則としても成り立っている法則です。
無論、雇用対策のため、のべつまくなく、インフレにするというわけにはいきません。ある程度以上、インフレになれば、ハイパーインフレとなり大変なことになる場合もあります。そういうときは、中央銀行は、すぐにはインフレ率を高めるわけにはいきませんから、これは、打ち出の小槌のようにいつもできるというわけではありません。雇用枠が増えても、ハイパーインフレということにでもなれば、雇用が増えたという経済に対するブラス要因が、ハイパーインフレというマイナス要因によってかき消されるどころか、経済が悪化してしまいます。 

それに、経済のその時々の状況で、インフレ率を高める方法もいろいろあります。いろいろある方策のうち、雇用に悪影響を及ぼす方策もあります。同じ二つ三つの金融政策を実施するにしても、順番があります。順番を間違えると、かえって、雇用に悪影響を与える場合もあります。こうしたことを認識しながら、雇用調整を行うことは、本当に難しいことです。だからこそ、アメリカではFRBの金融政策の専門家が専門家的立場から、これを調整して、雇用対策を行います。  
雇用を直接生み出すのは、日本でも、本来日銀であるはずです。しかし、日本では雇用対策といえば、厚生労働省の管轄とかたく信じて疑わない人が多いようです。しかし、厚生労働省は、雇用枠を増やすことはできません。一定の雇用枠の中で、雇用対策ができるのみです。できることは限られていて、雇用のミスマッチを改善することくらいのものです。
これに関しては、従来よりマクロ経済学では、フィリップス曲線として知られている事実でもあります。

この曲線は、縦軸にインフレ率(物価上昇率)、横軸に失業率をとったときに、両者の関係は右下がりの曲線となります。フィリップスが初めて発表した時は縦軸に賃金上昇率を取っていましたが、物価上昇率と密接な関係があるため、縦軸に物価上昇率を用いることが多いです。

これは、短期的にインフレ率が高い状況では失業率が低下し、逆に失業率が高いときはインフレ率が低下することを意味する(インフレーションと失業のトレードオフ関係)。つまりフィリップス曲線とは、短期において「失業率を低下させようとすればインフレーションが発生」し、「インフレーションを抑制しようとすれば失業率が高くなる」ということを表した曲線である。




上の記事には、

「全国160か所のサポステでの2013年の実績は、新規登録者は4万3229人。そのうち就職した人は1万6416人(38.0%)と一定の効果があるように見える。

しかし、のべ来所者数(63万9083人)や相談件数(45万1461件)の数字を見ると、来所・相談しに行った人のごく一部しか「就職」という結果が得られていない}

という内容が掲載されています。

やはり、サポステの最終目的も、ニートを最終的に就職させることのようです。であれば、現在のようにデフレが続いているようではこの問題は本質的には、解決しません。

なぜなら、いかにニートである人々が、なかなか仕事に就けない状況を改善したとしても、雇用状況が悪ければ、なかなか就職できないという状況に変わりはないからです。

こうした雇用問題を解消し、その後に労働問題の対策にはいるべきです。無論、現在ある問題をそのまま放置しておくことはできないと思いますから、厚生労働省もできることは実施しながら、デフレが収束した後は、本格的にとりくむべきと思います。

家の中の水道管が破裂して、水浸しになっているときに、破裂を放置して、水をかき出したとしても、限界があります。やはり、根本的には破裂を直さなければなりません。

そうして、これは昨年の4月より、実際に日銀が、異次元の包括的金融緩和を始めたので、状況は改善しつつあります。

しかし、今年度になってから状況は変化しました。そうです。4月からの増税です。せっかく、金融緩和の効果により、雇用状況がよくなりつつあったのに、この増税により、雇用情勢はまた悪くなります。

実際に、今年の5月には、雇用情勢はかなり良くなりました。これは、金融緩和による成果です。これに関しては、以前もこのブログに掲載したことがありますので、その記事のURLを以下に掲載します。
有効求人倍率、1.09倍 5月、バブル後の最高更新―【私の論評】経済対策と経済失策には、タイムラグがあるということを知らない変態マスコミ・政治家・似非識者が多すぎ(゚д゚)!リフレは雇用を改善させないんだっけか?
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に要点のみ掲載させていただきます。

厚生労働省が27日発表した5月の有効求人倍率(季節調整値)は前月より0・01ポイント高い1・09倍だった。1992年6月の1・10倍以来の水準で、バブル崩壊後の最高値を更新した。総務省が発表した完全失業率(同)は前月より0・1ポイント低い3・5%で、97年12月以来の水準になった。
昨年はリフレに疑義を唱える人々も多かった。しかし1年たってそれ
が政策が正しいことを示す事実が次々に浮かび上がってきている。

ご存知のように4月から増税をしたのですが、4月ももちろん雇用状況は改善していましたが、5月においてはまだ、増税が雇用情勢に悪影響を及ぼすには至っていなかったため、このような雇用状況になっていました。
このようなことは、良く発生する社会現象です。ちなみに、バブルの象徴にいわれていた、あの「ジュリアナ東京」は、バブル崩壊後にオープンしています。バブルが崩壊しても、人々の心はすぐに変わることなく、バブル気分がしばらく続いたのです。


ジュリアナ東京は、バブル崩壊後に開店したという事実は意外と知られてない

5月時点では、4月から増税されているにもかかわらず、人手不足などが顕著だったので、増税後の経済の先行きが不透明さもあり、雇用条件は改善を続け、バブル後の最高を更新したのだと思います。
これをアベノミクス第一の矢である、異次元の包括的金融緩和によるものてあることははっきりとしています。
そのまま、金融緩和策だけを続けていけは、6月以降も雇用状況は少しずつ改善して行ったものと思います。無論、大多数の人がそれを実感できるようになるまでは、まだまだ時間がかかったでしょう。少なくとも、後1~2年以上はかかったものと思います。
しかしながら、6月からは状況が変わってきました。
6月の実質賃金大幅減 米紙、アベノミクスの先行きを不安視 格差拡大にも懸念―【私の論評】増税始めるのが早すぎたってだけのこと。アベノミクスは第一の矢印しかちゃんと効いていない。もう少しすると、アベノミクス無効論が巷をにぎわすが、これに惑わされてはいけない(゚д゚)!
これも、詳細はこの記事をご覧いただくものとして、以下に要点だけ掲載させていただきます。

厚生労働省は7月31日、6月の毎月勤労統計調査(速報値)を発表した。それによると、基本給に残業代・ボーナスなどを合計した「現金給与総額」は前年比0.4%増の43万7362円で、4ヶ月連続の増加となった。しかし、物価の影響を加味した「実質賃金指数」は前年比3.8%のマイナスと大幅に下落した。海外各紙は「賃上げは依然、お預け」(フィナンシャル・タイムズ紙=FT)、「予想を下回った」(ブルームバーグ)、「6月になってスローダウン」(ウォールストリート・ジャーナル紙= WSJ)と、いずれも後者の数字を重視して日本の景気に低調な評価を下している。
これは、結局雇用情勢が悪化したということです。

そうして、その原因は、増税をするのが早すぎたということが原因です。この原因について、この記事に書いた部分を以下に掲載します。
しかし、5月までは雇用情勢は少しずつですが、改善を続けていました。それは、以下のグラフを観ても明明白白です。あまりにもはっきりし過ぎています。
クリックすると拡大します
就業者数は、アベノミクス後には、間違いなく改善を続けていました。しかも、5月まで改善していました。 
それが、急に6月から落ち込んだとすれば、増税の影響であることは間違いないです。
そうして、これを皮切りに、雇用がまた悪化していく可能性が大です。 
本来なら、増税するにしても、金融緩和策で経済が好転し、インフレ率が4%台くらいになるまで、待ってから、景気の加熱を防ぐという意味合いで増税すべきでした。 
デフレの最中の増税はどう考えても間違いです。
いろいろと長々と掲載してきましたが、結論を言います。

結局厚生労働省など雇用を増やすことはできず、一定の雇用枠の中で、雇用のミスマッチを是正することしかできません。

雇用枠を拡張することができるのは、日本銀行です。金融緩和をして、物価が数パーセントもあがれば、他はなにもしなくても、一夜にして数百万の雇用が生まれます。

実際に、日銀は昨年の4月より異次元の包括的金融緩和をしてきましたので、雇用状況は改善してきましたが、今年の4月より、消費税増税をしてしまったので、これが金融緩和を足を引っ張り雇用情勢を悪化させています。

こんなことだと、雇用情勢は悪化したままで、抜本的な対策を打つことはできません。

このような状況で、厚生労働省あたりがいくら頑張っても、本来は雇用問題も、労働問題もなかな解消できるものではありません。

本来であれば、厚生労働省は財務省なり政府に対して、増税による悪影響をすみやかに是正するように勧告などだすべきです。

方法は、いくらでもあります。たとえば、大幅な所得税減税を実施すること。あるいは、再配分的な雇用を目指すための、給付金制度の拡充などです。

しかしながら、厚生労働省はこのようなことせずに、サポステ事業などを実施して、お茶を濁しています。

ここが役所の悪いところで、成果があがろうがあがるまいが、何かをやっていることを見せれはそれで良いわけで、何も責任は追求されません。

こういうところで、長い間、無責任な仕事をしていると人間は頭が腐ってます。頭が腐った人間が、サポステ事業など委託するから、腐った事業になってしまうのです。まさに、小人閑居して不正をなすの、ことわざどおりの所業です。

サポステ事業など、デフレまっただ中の現状では、当の厚生労働省ですら、本当に役に立つとは思ってないでしょう。もし、本当に役に立つと信じて実施しているなら、それこそ、頭がいかれています。委託を受けて、直接サポステを実施する受託者側の人々も、本気ではないと思います。当面、金になるからやっているだけです。

日本は恐ろしいデフレという無限地獄という罠にはまっている


いずれにせよ、デフレから脱却しない限り、何をやってもどこかに皺寄せがいき、たとえサポステ事業が改善されたとしても、それがまた新たな問題を生み出したりして、無限地獄が続きます。

これを根本的に是正して、まともな社会にするためには、デフレ脱却以外に処方箋はありません。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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WiLL(ウィル)2014年10月号


【私の論評】Will10月号が異常に売れている。3月号も異常に売れたが、いずれも朝日の異常・異質ぶりが際立っている!しかし、他のメディアも狂っている(゚д゚)!

この雑誌異常に売れています。本日Amazonで検索してみると、文芸総合雑誌のベストセラー1位となっていました。以下がその画面です。

実際Amazonでも、中古は販売されていますが、あたらしいものは売り切れです。これも9月にはまた、掲載されるか直前に予約販売で売り切れてしまうのかもしれません。

Amazonを見ると、確かに『月刊Will』3月号が、雑誌部門販売数トップになっていました。以下が、その表紙です。


特集のタイトルは、『総力特集 日本の新聞、TVにはほとほと愛想が尽きた』というもので、特集記事は八本あり、その中でも、朝日関係の特集が、4本もあります。8本中4本ということですから、何と半分は朝日の記事ということです。

確かに、3月号も第一位になっていましたが、それにしても、今回は異常てす。雑誌だというのに、もう売り切れが続出していて、増刷するという異常ぶりです。

ここまでいったのは、やはり、今回の10月緊急特大号のみです。

これは、日本の雑誌の歴史を塗り替えたといっても、良いくらいの大快挙です。

これは、やはり、今回の朝日新聞の慰安婦問題に関する訂正記事が最高の話題だからと思います。これは、おそらく今年の10大ニュースになるのではないかと思います。ただし、マスコミは腐りきっているので、ならないかもしれません。

それにしても、このヒットの要因は、時宜を得た話題に素早く反応して、良い執筆陣を揃えた大特集を組んだということにつきるでしょう。

このようなことは以前もありました。それは、このブログでも以前紹介したことがありますので、以下に掲載します。
「日本の新聞テレビにはほとほと愛想が尽きた!」(総力大特集)という『月刊WiLL』3月号が雑誌部門販売数トップに立った件!―【私の論評】日本の新聞とテレビの怒りを通り越した馬鹿さ加減が、こうしたヒットを生み出した(゚д゚)!
 詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、山際澄夫氏の以下の写真とツイートを取り上げました。
山際澄夫氏

以下にこの記事の私の論評を以下に掲載させていただきます。

"このブログでも、マスコミの劣化ぶりは、何度となく掲載してきました。以下にそのURLを掲載します。詳細は、個々の記事を是非ご覧になって下さい。
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このブログから最近のものだけピックアップさせていたただきましたが、もっと古いものも入れると、数限りがないくらいなので、最近のものだけに限りました。

これだけ、いろいろな事実が私のようなものにでも入手できるということですから、マスコミの権威などというものは、もう日本では完璧に地に落ちています。少し前までのように、活字になっているものは、なんとなく無条件に信じてしまうなどという人は少数派にすぎないでしょう。

くっきりとした潮目

それにしても、amazonの雑誌ランキングで、Willが1位になるという事自体も、少し前なら信じらないあり得ないことです。世の中は、確実に変わりつつあります。まさに潮目です。この変化を読み取れないで、くだらない反日報道ばかり続ける新聞やテレビは、本当に先がないと思います。もう、視聴したくないです、他の人にもすすめられないです。今や昔とは異なり、若者に新聞、テレビの購読や視聴をすすめることはできなくなりました。そうして、本当に静かに消え去って欲しいと思います。

そう思うのは私だけでしょうか。皆さんは、どう思われますか?"

それにしても、この潮目、今回の10月後のバカ売れでますます、顕著になったと思います。世の中f明らかに変わりつつあります。

もう、朝日は販売部数を減らし、広告も減り、存亡の危機にたつのは明らかでしょう。

このブログを始めてから、8年くらいになりますが、最近ようやっと8年くらいになります。読者ビュー数も最近ようやっと200万を超えました。あまり読まれているブログではありませんが、このブログでは、マスコミの異常ぶりについても結構取り上げさせていただきました。

最近は、朝日新聞がかなりピックアップされていますが、これ以外にも、日本のマスコミはかなり偏向しています。

この偏向したマスコミだけを情報源とすると、かなり偏りが出て、日本の本当の歴史、日本の現状、日本の本当の経済状況が理解できなくなってしまいます。

残念ながら、まだまだ、そういう人々も多いです。ただし、このブログをはじめたころから比較すると、このブログの読者はもとより、多くの人たちが随分変わってきたことを実感します。

このブログの使命の一つは、こういう人々を少しでも少なくして、日本の将来をすこしでも明るく安定したものにしようということです。

このブログは、まだまだ、今回のWiLLのように多くの人々に多大な影響を与えるような媒体とはなってはいませんが、この使命をこれからも果たしていくべく努力させていただきます。

このような動きが、各方面で多数出現して、マスコミの異常ぶりを正し、多くの人々が正しい日本の歴史や経済を知ることにより、明るい日本を築いていくことを祈念して、本日は筆をおかせていただきます。

皆さん、よろしくお願い申し上げます。

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