ローソンが店内調理で総菜や弁当を提供する「ローソン神戸ほっとデリ」=16日、東京都港区で |
ローソンは十六日、店内調理による総菜や弁当を提供する「ローソン神戸ほっとデリ」を全国展開すると発表した。本年度中に首都圏や名古屋、関西の二百店に導入し、五年後には千店に拡大する。コンビニ業界では弁当販売の低迷が続いており「できたて感」で集客を目指す動きが広がりそうだ。
ローソンは二〇〇九年、食品製造ノウハウを持つ神戸物産(兵庫)と合弁会社を設立。コンビニ面積(通常約百平方メートル)に適し、簡単な調理を目の前で披露できる店内調理システム(約十三平方メートル)を開発した。
同システムを不採算店で順次導入する。投資額は一店舗あたり約一千万円。調理量を調節でき、廃棄分を五分の一に減らせるとしている。
メニューは注文を受けて調理するオムライスなど約十種(三百九十~八百円)、弁当約十種(三百五十~三百九十円)、盛り放題の総菜など約二十五種(三百九十円)。数や価格は店ごとに異なる。
新浪剛史社長は「コンビニ弁当の低迷は、主婦や年配の人に受け入れられないのが要因。できたて感で客層を拡大したい」と話している。
さて、この新機軸の内容以下に掲載します。
さて、この新機軸の内容以下に掲載します。
【「食の改革」・・・あらゆる食シーンをサポート】 『ローソン神戸ほっとデリ』は、いつでも・どこでも・手軽にレストランの“できたて”の味をご提供いたします。あつあつの料理と惣菜は、職場や学校での昼食や、主婦やシニア層の食事、ご家族揃った食卓の補完など、様々な食のシーンでご利用いただけます。店内に次の3つのサービスを組み合わせています。 1.「ライブキッチン」 お客様のご注文を受けてから目の前で調理するあつあつメニュー 「オムライス」、「豚焼肉弁当」、「海鮮焼きそば」、「生パスタ」、「ピザ」など約10種類(品目数は店舗により異なります) 2.「彩りビュッフェ」 豊富なメニューが揃うセルフ式盛り放題コーナー 「カレー」、「ビーフシチュー」、「揚げ鶏の黒酢あんかけ」、「コロッケ」、「かぼちゃ煮」、「鶏肝のしぐれ煮」、「ポテトサラダ」、「厚焼き玉子」など約25種類を日替わりで販売(品目数は店舗により異なります) 3.「できたて弁当」 昼食などのピーク時間にご用意する本格店内調理弁当 「チーズハンバーグ弁当」、「鶏と根菜の辛味和え弁当」、「鶏照り焼き弁当」、「鶏そぼろ弁当」など約10種類を日替わりで販売(品目数は店舗により異なります) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
また、店舗の立地にあわせて「ドリップコーヒー」や「焼きたてパン」、「デザート」などを組み合わせる予定です。 【「パーツアッセンブル方式」による効率化】 『ローソン神戸ほっとデリ』では、効率よく調理を行うため「パーツアッセンブル方式」(部品の組み合わせ)を採用しています。「パーツアッセンブル方式」とは、食材ごとに分かれた複数のパーツを組み合わせて各種惣菜に調理する仕組みです。 国内外にある神戸物産社の自社工場などで各パーツを生産し、パーツごとに適した温度帯で配送・保存します。店舗では、中間加工された食材のパーツを組み合わせるだけで簡単に本格的な料理ができあがります。この仕組みにより、小さな厨房で、豊富なメニューを、誰でも、短時間で、おいしく作ることが可能となりました。 【環境にやさしいシステム】 パーツアッセンブルシステムを採用する『ローソン神戸ほっとデリ』では、お客様の人数に応じて、作る量を柔軟に調整できるため、ベンダー工場で製造する弁当と比較し店舗での食品廃棄を削減することができます。 さらに、ベンダー工場での製造後の冷却や、召し上がる前のレンジアップ等での再加熱がなく、店舗への配送回数の削減などによりCO2排出量の削減にもつながる、環境にやさしいシステムです。 【コンビニ食の改革に向けた研究】 ローソンは、2004年北海道札幌市で“できたて弁当”の実験を開始し、その後東京などで複数の店内調理実験店を展開してまいりました。直火を使った本格的調理から、電子レンジによる加圧調理システムまで、様々な方法を試してまいりました。 6年におよぶ実験データを検証し、ローソンは次の4点に注目しました。 1.「お待たせしない」=注文いただいた後3分以内でのお渡し(一部商品を除く) 2.「小さな厨房」=限られた面積の店内に厨房を設置するレイアウト 3.「誰でもおいしく作れる」=アルバイトの方も同じ味を実現できる簡易な調理方法 4.「熱々のご提供」 今回の「ローソン神戸ほっとデリ」は、この4点をクリアしました。 【合弁会社「株式会社神戸ほっとデリ」の役割】 神戸ほっとデリ社は、新規メニューの開発と調理オペレーションの開発、教育の支援、食材の供給などを行い、「製販一体」ビジネスモデル『ローソン神戸ほっとデリ』のサポートを行います。 【食のSCM企業=神戸物産】 神戸物産は、全国で523 店舗を展開する「業務スーパー」のフランチャイズ本部であり、国内外に自社工場を持つ食品メーカーでもあります。自社農園で栽培する農作物などを、自社工場にて加工、自社物流システムにて店舗に配送する食のSCM(サプライチェーン・マネジメント)を構築しています。さらに、2009年10 月、中食の製造・販売を行う新たな流通業態である新型店舗「Green’s K(グリーンズケー)」の展開を開始しました。「パーツアッセンブル」方式により、手ごろな価格で豊富な種類の惣菜を販売し、特に主婦層のお客様にご利用いただいています。 【チャレンジを続けるローソン】 ローソンは、全国で約1万店のコンビニエンスストアを展開するフランチャイズ本部です。1号店の開店から35年を迎えたコンビニエンスストア「ローソン」をはじめ、「美と健康」をコンセプトに働く女性を応援する「ナチュラルローソン」、青果やPB「バリューライン」など毎日の暮らしにお使いいただける商品を豊富に取り揃えた主婦層やシニア層を主なお客さまとする生鮮コンビニ「ローソンストア100」など、お客さまの生活スタイルや立地にあわせ様々な業態を展開しています。 <資料1> 『神戸ほっとデリ』で販売する商品一覧 (以下のメニューより日替わりで販売、メニュー数は店舗により異なります)
【神戸物産のSCMの仕組み】 |
コンビニの一部では、店内で作られた惣菜とあったかいご飯を売り物にした「できたて弁当」が買えます。このサービス、利用客にとってはすこぶる好評のようですが、コンビニにとってはまだ「実験的」な試みでした。人件費や材料費、設備費などコスト面で課題が多く、急速には普及しそうにありません。
コンビニ弁当の評判はあまり良いとはいえません。例えば「Yahoo! 知恵袋」で、「コンビニ弁当とチェーン店の弁当屋で買う弁当のどちらが好きか」の問いには、
「どこのコンビニ弁当も値段が高いわりに美味しくない。(電子レンジで)チンしても不味い」
「なんでもできたての方がおいしい」
といった弁当屋の「できたて」を支持する声が多いのです。
一方、コンビニ側からもこんな試みも出てきた。5年ほど前から、スリーエフ神奈川県庁前店では、店舗内で作った惣菜20種類ほどをガラスケースの中に並べ、客におかずを選んでもらう弁当を販売しています。客は3種類のおかずを選び、ご飯も白米か玄米、五穀米から選びます。値段は500円弱。今の時期だと葉物のおひたしや竹の子の煮物など、旬の野菜を使った惣菜を味わうことができ、健康的だとして女性から人気です。
しかし、スリーエフ総店舗数649店のうち、同様のサービスを行っているのは同店を入れても3店舗のみです。
スリーエフで好評だという「できたて弁当」だが、ローソンでも06年4月にオープンしたMK神戸空港前SS店をはじめ、店で弁当を作るサービスを行う店舗はいくつかありました。
一方、コンビニ業界1位のセブン-イレブン・ジャパンには「できたて弁当」を出す店舗はありません。同社広報が明らかにした理由は、
(1)「できたて弁当」を求める客のニーズは本当に高いのか
(2)店舗で弁当を作るという設備が整うかが疑問、などだ。
さらに、「店によって味の良し悪しが生じてしまえば、チェーン店全体のイメージを損なうことになる」点を気にしている。
つまり、人件費や材料費などを考えると、今後「できたて弁当」をウリにする店舗をそうは増やせなかった事だと思います。お弁当などに関しては、コンビニであれば、今までは自ら製造せずに、業者に委託して製造を分業することにより、両方ともスケールメリットを追求できたということです。要するに、売るほうは、売るほうに特化し、製造は製造に特化してきたということです。
しかし、コンビニで作ってしまうということになれば、まずは、業者さんはいらないということになってしまいます。いらないというところまではいかなくても、食材を調理しやすいよいに一次加工するくらの仕事になってしまいます。業者排除ということになります。さらに、店でつくるということになれば、1店あたりで売れるお弁当の数は限られているので、やはり、コストの問題が発生します。
「ローソン神戸ほっとデリ」に関しては、昨日のWBSでも紹介され、その中で、店長が店で加工するので、その時々で売れる弁当を作ることにより廃棄率をかなり減らすことができる旨を語っていました。しかし、お弁当自体の廃棄は少なくなったにしても、その前にお弁当を作成するための、食材の廃棄率がどうなるのか、疑問な点もあります。ある程度スケールメリットを犠牲にして、味を追求するということになりますが、コンビニでだすものには、価格に限りがあります。
この折り合いをどうやってつけていくのかが、かなり難しいことになると思います。そんなに簡単なことではありません。今回打ち出した新機軸、うまくいくでしょうか?、これから明らかになっていくと思います。
セブンイレブン側では、最近は、なかなか新しいものが目立ちませんが、かつて、おにぎりは最初に売り始めたして、その他、お弁当自体も、現在の水準にまでひきあげました。さらに、炭火焼などの新しい試みもしていました。しかし、ここにきて、コンビニ弁当の売上げが低迷していることも事実なので、今後、どのような手を打っていくかが、見ものです。やはり、店舗で作成することにのりだすのか、あるいは、はたまた、既存の路線でさらに味などを改良していくのか、興味のつきないところです。
宅配ピザなどで実施している、ピザメイキングのノウハウなど、簡単なようでいて結構なものなのだと思います。それと、ピザに特化しているというところもやはり、コンビニなどとは異なります。
さて、「ローソン神戸ほっとデリ」どこまで、展開できるものか、今後も追いかけて、何か新しい話題があれば、このブログに掲載していきます。さらには、最近、ピザーラがパエリアを販売するという話もあります。パエリアに関しては、本場スペインでは10年以上も前から、宅配事業があります。日本で小さな規模では、すでに7~8年まえには、やっていたと思います。これについても、いずれ掲載していきたいと思います。
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