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2011年4月20日水曜日

オールドメディアが意外な存在感、見直されたラジオの価値【震災関連速報】 ―【私の論評】ラジオが衰退したのは明確な理由がある!!

オールドメディアが意外な存在感、見直されたラジオの価値【震災関連速報】 

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1920年代に撮影された、ラジオを聴く女性、アメリカ
オールドメディアのラジオが、東日本大震災を機に身近な情報を伝えるメディアとして存在感を高めている。

FMラジオ局大手のFM東京は3月11日の震災発生から1週間にわたり、CMなしですべて生放送の特別編成で放送した。

被災地からのリクエストに基づき、子ども向け番組のテーマソングや演歌・歌謡曲など普段は流さないジャンルの音楽を流し続けたほか、絵本の朗読も実施した。「これまではF1、M1層(20〜34歳の男女)をターゲットにしてきたが、今はそう言っていられない」(同)。

結果的に、FM東京のツイッターには、震災後1週間で約3万通(通常時の4〜5倍)のメッセージが寄せられた。藤井大輔・編成局ウェブマスターは、「『ラジオは温かい』など励ましの言葉がとても多かった」と自信を深めている。

一方、NHKも震災直後からラジオ第1放送のライブストリーミング配信を自社のホームページで行った。法律で禁じられていたネット配信だが、震災前に総務省の認可を得て、今年10月から解禁される予定だった。この矢先に、試験的なスタートを切った格好だ。リスナーからは震災情報などが詳細に把握できると好評を得ているという。

主要ラジオ局が出資して昨年3月にラジオ放送のネット配信サービスを開始したradiko(ラジコ)も震災を機に注目が集まり、エリア拡大を急いでいる。関東・関西地区での本配信はすでに始まっているが、中京地区でも今年10月頃に本配信を予定。北海道地区、福岡地区でも4月中に順次、実用化試験配信の開始を予定している。

また、KDDIも自社のau端末向けに全国の民放FMラジオ放送52局を聴くことができるLISMO WAVE(リスモウェーブ)を今年1月下旬に開始したばかり。くしくも震災を機に、認知度が高まっている。

ラジオ業界はこれまで”斜陽産業”と揶揄されてきた。ラジオそのものに触れたことのない若者が増え、広告も右肩下がりだ。ラジオ業界関係者はいう。「テレビを消してラジオをつけよう」。節電への備えとして、電池や手巻き式でも聞けるラジオの利便性をこの機にアピールしたい考えだ。はたしてオールドメディアの地位復権となるかどうか。注目が集まりそうだ。

【私の論評】ラジオが衰退したのは明確な理由がある!!


アメリカでは、少なくとも日本よりは、はるかにラジオが根づいています。これは、何もアメリカのほうが、被災に備えているといるとかそういうこととは、ほとんど関係ありません。

根づいているには、それだけの理由がいくつかあります。それは、FM放送でも、AM放送などでも、日本と比較すれば、信じられないほど、放送局があるということです。日本なら、東京でも、どこでも、FM放送でも、AM放送でも、同一エリアで聴くことができる国内の放送局は、数局だと思います。今でも、10を超えることはないと思います。

でも、アメリカだと数十局もの放送が聴けるのが普通です。中には、音楽専門チャンネルも多数あり、たとえば、朝から晩まで、ほとんどジャズばっかりとか、ソウルばっかりとか、ポピュラーばかり流している局もあります。そのほか、ローカルニュースばかり流しているところもあります。

とにかく、日本のようにあれもこれも流すような特徴のない放送局などありません。それどころか、衛星放送によるラジオ放送もあります。それに、インターネットラジオ(日本ではこれもアメリカと比較すれば、かなり少ない)などもあります。これらを含めれば、一体いくつの局があるのか正確に把握している人は、誰もいないのではないかと思われるほど、多いです。

だから、多くの人が、自分の好みのラジオ局があって、今でも、普段はラジオを流していて、自分好きな音楽を聴いたり、ニュースを聴いたりしていて、テレビを見るときや、パソコンを見るときなどは、ラジオを消して、また、見終わったらラジオをつけるなどのライフスタイルを送っている人はまだまだ多いです。

それから、上記のようなこともあるからでしょうが、多くの人がラジオを聴いていることは当然のこととなっているからでしょうか、たとえば、大統領などの国民に呼びかけるスピーチが今でも、ラジオだけで流されることもあります。

ラジオを聴くという習慣は日本では、ほとんど消えさったかのようです。唯一残ってるとすれば、仕事で車に乗る時間が長い人だと思います。その他の人でラジオを聴く人は稀になったと思います。

私自身も、今は聴いていません。私の場合は、子どもの頃から社会人になりたてのころまでは、しよっちゅう聴いていました。物心ついた頃から、運良く、身の回りにFMラジオがありましたので、良く聴いていました。いろいろな音楽との出会いも、ほとんどがラジオでした。それに、高校くらいからは、良くラジオの音楽をラジカセで録音していました。

特に、NHKFMでは、アルバムをそのまま番組で流している番組もあったので、カセットに録音していました。その頃は、カセットに音楽を録音することを、「Air Check」などと言っていたと思います。また、いまはなき、FMファンなどという雑誌もあり、一月分の、FM放送の特に音楽番組を掲載したものも販売されており、それを見ながら、録音したものです。

それから、私たちのころは、そろそろ下火になりかけていたころではありましたが、それでもラジオにっぽんや、TBSなど有名な深夜番組があり、あまりに面白くて、最後まで聴いてしまって、寝るのが3時くらいなり、次の日は、眠くて授業で居眠りをしていて、先生に叱られたこともありました。

今でも大好きな、ビートルズも、バッハも、ハービー・ハンコックも、マイルス・デイビスも、ウエザー・リポートも、マービン・ゲイも、モーツアルトも最初の出会いは全部ラジオでした。カセットで録音して、何回も聴いて気に入ったものは、その頃の感覚では、大枚をはたいてLPを購入していました。

しかし、今回の震災でラジオなど見直されています。ラジオ局も、今回の震災で多くの人にその存在理由を再確認されたようです。これから、ラジオも、積極的にいろいろと拡大策をとってみてはいかがと思います。今回の震災では、ラジオがあまり普及していなかったがために、情報不足になった被災者の方も多かったのではないかと思います。それに、現在の多様化した多くの人々のライフスタイルにあわせるためにも、意義のある事だと思います。

ラジオ局もこの震災のときなどの存在価値を再確認されたわけですから、昔のように、もっと聴いてもらえるように、いろいろと工夫して欲しいものです。それよりも、何よりも、国、特に電波行政の元締めである、総務省は、もっと放送局沢山つくれるように法律を改訂したりして、その基盤づくりをしていただきたいものです。

今の日本、あまりにも、テレビに情報が偏りすぎだと思います。こうした風潮を正すためにも、たとえば、重要な問題に関するものなら、2時間くらいでも、一つのテーマを扱うような番組編成をするとか、それこそ、朝まで生テレビのような番組を多くのラジオ局でやるとか。やりようはいくらでもあると思います。

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