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2012年9月7日金曜日

あの会社も、社員教育にゲーミフィケーションを取り入れている―【私の論評】ゲーミフィケーションは、組織戦略の一環として実施されるべきものである!!



「ゲーミフィケーション」とは何か、いま一度確認を。 『ゲームの力が会社を変える』(岡村健右著 日本実業出版社)はこの言葉について、「ゲーム以外の分野にゲーム的要素を組み込むことで、ユーザーのモチベーションやロイヤリティなどを高める手法を指す言葉」であると解説しています。 

つまりは日常生活の様々なシーンにゲーム的な要素を組み込んでしまおうという発想です。わかりやすい例を挙げるなら、たとえば買い物をすることでポイントが貯まるカード、あるいはブログのアクセスランキングなどもこの範疇に収まります。ゲーム性を高めることによって、「やる気」を刺激しようというわけです。 本書では「ゲームを続けるのが楽しいと思う仕組み」を図式化しています。

この記事の詳細は、こちらから!!

【私の論評】ゲーミフィケーションは、組織戦略の一環として実施されるべきものである!!
詳細は、上の記事をごらんいただくものとして、図式と、結論部分のみ掲載しておきます。まず、図式は下です。

上の図式し、何かを習得したいという欲望を感じ、インセンティブを目的としてチャレンジし、達成したり、達成することで報酬を受け、やる気になるようなフィードバックを受けるうちに、最終的に習得に至るというわけです。
そうして、結局言いたいことは、以下のようなことです。
1.企業は社員のモチベーションを高める効果を期待することができる。 
2.社員は、仕事やコミョニケーションにゲーム感覚を自然なかたちで取り込んでいくことができるようになる。 
3.さらにそれらが結果的には、仕事全体に合理性と有効な結果を与える。


上の、記事では、買い物でポイントが貯まるとか、ブログのアクセスランキングも、ゲーミフィケーションであるとしていますが、これは、確かにわかりやすい事例です。ポイントが貯まる、ランキングなどで、人々は確かに動機づけられます。職場でも同じことです。日々ただ、淡々と仕事をしてもらうより、ゲームのように、目標など明白にして、段階別にスキルが習得できるようにするなどの工夫をすれば、それをしないよりもはるかに効果があがると思います。
昨年中国のサイトを賑わした裸でゲームをする女子
さて、このゲーミフィケーション、ただ闇雲に実施しただけではうまくはいかないと思います。やはり、組織戦略というものがあり、それに基づき実施されるべきものと思います。それなしに、実施している企業のうわべだけを真似て、ただ実施しても、混乱するだけできっとうまくいかないことでしょう。

これは、以前、いわゆる、ザッポスなどのオフィスが、遊び心満載で、見ているだけ楽しくなるようにつくられていますが、それには、それなりの組織戦略があり、それにもとづいてオフィスづくりが行われていることを述べましたが、それと同じことです。オフィスのあり方は、氷山の一角に過ぎず、目に見える、10%であり、その根底には、90%の組織戦略があるということです。そういった意味で、オフィスのあり方は、戦略を実現するためのビルトイン(組み込み)にすぎないということです。


ゲーミフィケーションもまさに同じことです。オフィスに関する記事の詳細は、以下のURLをごらんいただくものとして、以下にその要点だけ述べさせて頂きます。

「Shopify」の社内は遊び心がいっぱい!(仕事場探訪)―【私の論評】オフィスづくりは、組織づくりそのものだ!!オフィス作りだけでは意味がない!!


上の記事の結論は、結局簡単に一言でまとめてしまうと、貢献と集中と目線を高くさせることです。
知識があって、理解力があり、懸命に働くだけでは十分ではありません。成果をあげるにはこれらとは違う何かが必要です。仕事において成果を上げるには、特別の才能や適性は必要ありません。いくつかの簡単なことを行なうだけで良いのです。そうして簡単な習慣を身につければ良いのです。そうして、そういった習慣が身についたら、また新しい簡単な習慣を身につけること、この積み重ねを重ねることによってのみ卓越性が生まれてきます。このために重要なのは、以下の三点です。 この三点の文末に、ゲームに関連する注釈をいれておきます。
第一が、常に貢献を考えること、考えさせることです。これは簡単なことのように思えて、実はそうではありません。「業績」という言葉が出てきそうになったら、そのつど「貢献」と言い換えるべきです。業績とは、主に売上、利益の数値です。特に営利企業の場合は、これがなければ、どのような行動も成果とはいえません。この業績をあげるためには、会社に働く者すべてが、何がしかの「貢献」をしなければなりません。貢献のないところに、業績はありえません。たとえば、eコマースであれば、誰かが、ユーザービュー数を上げるために、具体的に行動して貢献することにより、ユーザービュー数が上昇し、それが、業績に結びつきます。 (注:ゲームは、何をすれば貢献できるのかが明白になっていないとやりようがない)
第二が、常に集中することです。これも簡単なことに思えますが、そうではありません。集中するには優先順位を決めなければなりません。どのような仕事にも順番があり優先順位があります。その順番や優先順位は、会社によっても、構成員によっても、幾通りもあり、どれが絶対に正しいなどということはなく、これは、実際に働くものでなければ、その内容を決めることはできません。管理職、経営者ができるのは、これをとりまとめることぐらいです。特に新しい事柄においてはそうです。机の上で、新しいことを思いついても、それを実施するのは、自分一人だけではなく、大勢の人にやってもらわなければなりません。大勢の人とはいってもすべてタイプが異なります。得意の分野も、一人一人異なります。同じ成果をあげるにしても、個々人でやり方も順番も異なるのです。そうして、集中するのは、個々人の責任であり、義務でもあります。いくら、管理職が監督しようとも、本当に集中しているのか否かは本人しか確認のしようがありません。 (注:ゲームは集中しないとできない)
第三が、目線を高くさせることです。何をどうしようとも、「世のため人のため」という目線の高さがなければ飛躍は無理です。必ず、欲という落とし穴に落ち込みます。売上をあげる、利益を上げるだけの考えでは成功はおぼつきません。誰もが納得でき、誰をも奮い立たさせられるような、理念を掲げなければなりません。これは、主に経営者の仕事です。そうして考えるだけではなく、全従業員に徹底しなければならないものです。ありとあらゆる機会を利用して、徹底するべきものです。 (注:ゲームには目線を高くさせる、様々なインセンティブが盛り込まれている)
そしてもう一つ。成果を上げるための必須の資質は「真摯たること」です。これなくしては、長期的な成果を望むことは不可能です。 
成果を上げる者は、成果を上げる能力を努力して身につけています。彼らは、成果を上げることを習慣にしています。成果を上げるよう努める者は、皆が皆、そうして、成果を上げられるようになっています。 
まずは、多くの社員に、「成果をあげることは修得できる。そして修得しなければならない」という信念を植え付ける必要があります。 
「何に対して貢献するか、どのような貢献ができるのか」仕事ができる者は自分で考えますし、また、そうさせなければなりません。
ゲーミフィケーションも、上記のような文脈の中で、実施されなければ、結局遊びのようになるか、やっているか、やっていないのかわからないようになってしまい、有名無実になってしまうということになります。
昨年中国のサイト賑わした、夏に裸で自宅でゲームに興ずる女子。同じパソコンに向かうにし
ても、仕事なら嫌がる人もいるが、なぜかゲームだと、やり続けて死んでしまう人もいるくらいだ!!
これに成功している、マクドナルドなどの企業は、堅牢堅固な、組織戦略を持っているからこそ、成功しているのであって、ゲーミフィケーションはそのためのツールであるということです。

それにしても、いわゆる、ゲーミフィケーションは、上記の三点をかなりやりやすくしていることは事実であり、ツールの一つとして、取り入れる価値は十分あると思います。皆さんは、どうお考えになりますか?



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「あえてダラダラすること」があなたの毎日に健康と創造力をもたらす―【私の論評】常に新しいものに目がいくように、組織づくりをしておくことが肝要である!!


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「制限」が創造性を高める理由―【私の論評】企業経営では制限は創造性を高めているが、行政がそうならないのはどうしてか?


2012年8月17日金曜日

「Shopify」の社内は遊び心がいっぱい!(仕事場探訪)―【私の論評】オフィスづくりは、組織づくりそのものだ!!オフィス作りだけでは意味がない!!



職場に楽しいことがたくさんあったら、きっと仕事にも良い影響があるはずです。これぞまさに楽しい仕事場という例をひとつ、ご紹介します。いつもの「仕事場探訪」の番外編として、ECプラットフォーム提供サービスを行うカナダのShopify社の仕事場をのぞいてみることにしましょう。

この記事の詳細は、こちらから!!

【私の論評】オフィスづくりは、組織づくりそのものだ!!オフィス作りだけでは意味がない!!


ささて、素敵で遊び心のあるオフィスなど、最近ては、いろいろなサイトに紹介されるようになってきました。上の記事のshopipyのオフィスもそうした事例の一つです。そうして、上のライフハッカーの記事もそうなのですが、こうしたオフィスの紹介をする際に、なぜオフィスがそのようになっているのか、その背景までは説明しません。これでは、バランスを欠いていると思います。



オフィス作りの根本は、何かといえば、そのものずばり組織づくりの一環です。上記のようなユニークなオフィス作りするには、それなりに企業の組織づくりというものがからんでくるはずです。組織づくりが元にあり、その組織戦略にもとづいて、このようなオフィス作りがされているのです。



オフィス作りだけみて、それがどうのこうのと論評しても、それは、氷山の一角にすぎないわけで、それは全体の10%を示すだけで、氷山の一角の下には、企業独自の組織戦略があるわけで、それが、90%を占めているわけです。そうであれば、10%をみるだけではなく、90%を見る必要性があるわけです。


それに、皆さんも、もうお気づきのはずです。どこかの会社の総務部の人あたりが、このようなオフィスをみて、その場で見えることだけ真似したとしても、会社は何も変わらないと思います。かえって混乱するだけで、良いことは一つもないでしょう。だからこそ、今回は、組織づくりについて述べていきます。そうして、本日は、私の理想とするオフィスの写真んとともに掲載していきます。ただし、これは、理想というよりは、妄想かもしれませんが・・・・・・・・・・(笑)!!


実は、これに近いことはこのブログでも述べたことがあります。それは、8月14日の記事であり、タイトルは以下のようなものでした。

「あえてダラダラすること」があなたの毎日に健康と創造力をもたらす―【私の論評】常に新しいものに目がいくように、組織づくりをしておくことが肝要である!!

詳細は、この記事をみていただものとして、ここでは結局、結論は以下のようなものでした。
成長の基盤は変化します。企業にとっては、自らの強みを発揮できる成長分野を探し出し、もはや成果を期待できない分野から人材を引き揚げ、機会のあるところに移すことが必要なのです。昨日を組織的に切り捨てるとともに、資源を体系的に集中することが、成長のための戦略の基本なのです。
そうして、このようなことを実践するため、デュポンでは、研究者は自分の時間の1/3を、自分の担当の仕事とは、一見、何ら関係ないないことの研究調査に当てなければいけないようになっています。こうして、新しいものに否が応でも目が向けられるように、組織にビルトインされているということです。


こ のようなビルトインインは、デュポンだけではありません。Googleは、勤務時間の20%を自分のプロジェクトに充てるという独自の勤務ルール「20%タイム」を設けていることで知られています。Googleからリリースされている、サービスの50%はここから生まれているとのことで、従業員のモチベーション対策のみならず、実際のビジネスでも有効に機能しています。


3Mでも「勤務時間の15%を自分で選んだプロジェクトに充てる」という制度が導入されています。他の多くの会社でも、こうしたビルトインを行っている会社があります。それにこうしたビルトイン「20%」タイムだけではありません。

あのザッポスにも、独特のビルトインがあります。このザッポスですが、この会社は、靴のeコマースで世界一の企業であり、Amazonでさえ、競争するのをやめて、ザッポスを傘下に収めてしまいました。傘下に収めたといえば、何やら、普通の感覚では、Amazonが勝利したように受け取られがちですが、そうではありません。実際、ザッポスは、Amazonの傘下に収まっても、経営者も変わらず、従業員もひとりもくびにならず、社名変更も何もなく、従来どおりのザッポスとして運営されています。


経営方針もAmazonから指示されるということもなく、従来通り、ザッポスの経営者が実施しています。変わったことといえば、Amazonは、ザッポスに対して、直接投資ができるということだけです。実際、ザッポスの経営者も、従業員もAmazonの傘下に入ったことを敗北ではなく、自分たちの勝利ととらえています。

話を元に戻しますが、このザッポスにも、ビルトインがあります。ザッボスは、eコマースの会社ではありますが、顧客からのクレームや、注文を直接ザッポスのコールセンターで受け付けています。そうして、このコールセンターでは、驚くべきサービスがビルトインされています。それは、お客の注文やクレームを受けたコールセンター要員は、お客様都合により、電話が長引いたとしても、お客様との通話時間に、その制限はないというものです。


実際、あるとき、ザッポスの特集をテレビで放映したさいに、あるザッポスの社員は、お客様との会話でいままで最長は、8時間だったとしています。それに、日々3時間くらい電話をかけてくる顧客は、けっこういるそうです。それも、すべて会社の方針で、制限なしに受け付けるようにしています。

他社でも「20%」ルールやザッボスのようなルールは導入していなくても、導入している事柄がたくさんあります。


あまりに数が多すぎて、全部のビルトインを掲載することは不可能ですから、以下に重要なものだけかいつまんで掲載させていただきます。そうして、以下のビルトインは、ほとんどドラッカーの書籍を参考にしたものですが、私はもはやドラッカーの言葉については、ほとんど記憶しているので、以下で、この言葉は、ドラッカーの書籍のどこに掲載されているものであるというようなことは紹介しません。あらかじめことわっておきます。

貢献と集中と目線を高くさせること

知識があって、理解力があり、懸命に働くだけでは十分ではありません。成果をあげるにはこれらとは違う何かが必要です。仕事において成果を上げるには、特別の才能や適性は必要ありません。いくつかの簡単なことを行なうだけで良いのです。そうして簡単な習慣を身につければ良いのです。そうして、そういった習慣が身についたら、また新しい簡単な習慣を身につけること、この積み重ねを重ねることによってのみ卓越性が生まれてきます。このために重要なのは、以下の三点です。


第一が、常に貢献を考えること、考えさせることです。これは簡単なことのように思えて、実はそうではありません。「業績」という言葉が出てきそうになったら、そのつど「貢献」と言い換えるべきです。業績とは、主に売上、利益の数値です。特に営利企業の場合は、これがなければ、どのような行動も成果とはいえません。この業績をあげるためには、会社に働く者すべてが、何がしかの「貢献」をしなければなりません。貢献のないところに、業績はありえません。たとえば、eコマースであれば、誰かが、ユーザービュー数を上げるために、具体的に行動して貢献することにより、ユーザービュー数が上昇し、それが、業績に結びつきます。


第二が、常に集中することです。これも簡単なことに思えますが、そうではありません。集中するには優先順位を決めなければなりません。どのような仕事にも順番があり優先順位があります。その順番や優先順位は、会社によっても、構成員によっても、幾通りもあり、どれが絶対に正しいなどということはなく、これは、実際に働くものでなければ、その内容を決めることはできません。管理職、経営者ができるのは、これをとりまとめることぐらいです。特に新しい事柄においてはそうです。机の上で、新しいことを思いついても、それを実施するのは、自分一人だけではありません。多くの人がこれを実施しなければ、大きな貢献とはなり得ません。

第三が、目線を高くさせることです。何をどうしようとも、「世のため人のため」という目線の高さがなければ飛躍は無理です。必ず、欲という落とし穴に落ち込みます。売上をあげる、利益を上げるだけの考えでは成功はおぼつきません。誰もが納得でき、誰をも奮い立たさせられるような、理念を掲げなければなりません。これは、主に経営者の仕事です。そうして考えるだけではなく、全従業員に徹底しなければならないものです。ありとあらゆる機会を利用して、徹底するべきものです。

そしてもう一つ。成果を上げるための必須の資質は「真摯たること」です。これなくしては、長期的な成果を望むことは不可能です。


成果を上げる者は、成果を上げる能力を努力して身につけています。彼らは、成果を上げることを習慣にしています。成果を上げるよう努める者は、皆が皆、そうして、成果を上げられるようになっています。

まずは、多くの社員に、「成果をあげることは修得できる。そして修得しなければならない」という信念を植え付ける必要があります。

「何に対して貢献するか、どのような貢献ができるのか」仕事ができる者は自分で考えますし、また、そうさせなければなりません。

特に、貢献という考え方は、当たり前のようにみえて、近代組織の歴史は短く、せいぜい前世紀に現在のすべての組織の原型が出来上がったばかりです。近代組織ができあがる前は、多くの人は、大きな組織に属したこともなく、また組織から貢献を求められることはなく、所定の作業を所定通り実施すれば、それで仕事をしたとみなされました。しかし、知識社会に突入した現代組織においては、それだけではすみません。


それだけで済ましたいなら、アルバイトで十分です。現代の知識労働者は、「自分のできることで、他の人ができないことで、自分がやれば貢献できること」を自分で見出し、自分で実行して、成果をあげるこ とにより、貢献し続けなければならないのです。これは、昔のやり方に慣れた人にとっては、驚天動地の大変化です。民間企業、その中でも、先進的IT企業は、こうした驚天動地の大変化の先兵なのです。

そうして、このようなことに慣れていない人は、かなりプレッシャーを感じると思います。とにかく、会社にただ出てきて、決まった時間を過ごて、決められたことをすれば、仕事になるというわけではないのです。それどころか、どんな格好をしていようと、無駄時間をつかうがつかうまいが、そんなことは全く関係ないのです。考えてもみてください。自分がザッポスのコールセンター要員だったとしたら、顧客との会話が制限されていれば、楽ですが、制限されていなければ、最終的には、どんな顧客にも満足してもらわなければなりません。それも、自分で考えて、自分で貢献しなければならないのです。


であれば、事務所の雰囲気など、なるぺくプレッシャーが生じないようにすることが良いに決まっています。逆にオフィスを自由な雰囲気にすることによって、木っ端役人のように、定時に出社して、自ら創意工夫も何もなく、定められた通り作業をして、定時に退社すれば、それで良いなどということはないということ知らしめているということもできます。だからこそ、Googleや、ザッポスや、冒頭のshopifyのようなオフィスができあがるのです。

多くの革新的な会社が、上記の三点を徹底するために、あるゆる努力をしているのです。この三点は、かなり集約しているので、この中に包括されてしまうもので他にもいろいろあります。たとえば、コミュニケーションの取り方、チームワークの仕方、ITの使い方、その他あげればきりがありません。

そうして、各々の会社が経営者はいうにおよばず、社員も、この三点を実現するために、日々努力しています。そうして、こうしたやりかたは、会社の生い立ち、経営者の考え方、組織文化によっても、会社ごとにかなり異なります。だかこそ、他社の人が、オフィスだけみて、それだけを真似しただけでは、会社は変わらないのです。各々の社員が一見自由きままにしているように見えて、そこには、一定の秩序があるのです。その本質を見抜かない限り、うわべだけ真似したとしても、業績には結びつかないのです。皆さんは、どうお考えになりますか?




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「制限」が創造性を高める理由―【私の論評】企業経営では制限は創造性を高めているが、行政がそうならないのはどうしてか?



2012年8月14日火曜日

「あえてダラダラすること」があなたの毎日に健康と創造力をもたらす―【私の論評】常に新しいものに目がいくように、組織づくりをしておくことが肝要である!!

「あえてダラダラすること」があなたの毎日に健康と創造力をもたらす:

eコマースでは、最もイノベーティブなザッポスの社内
時間を節約するためのさまざまなテクニックをすでに試していても、まだ「時間が足りない」と感じてしまうのなぜでしょう? 時間ができたらできたで、そこを新たなタスクで埋めてしまうからです。生産性を上げる究極の方法は、あなたの生活の規模を縮小することかもしれません。 「ダラダラしていいよ」なんて言われたらびっくりするかもしれませんが、少し手を抜くことは、睡眠と同じぐらい脳にとって大切なことなのです。退屈したり、先延ばしにしたり、関係ないことを考えたりすると、脳の働きがよくなり、よりよい決断ができるようになると言われています。 今回は「退屈」、「注意力散漫」、「先延ばし」が、あなたにもたらすメリットについて詳しく分析していきます。 Title image remixed from Subbotina Anna (Shutterstock).

退屈
退屈には、膨大な量の情報から本当に必要なことをふるいにかける効果があるのです。退屈することで自分をリセットできるというわけです。私たちは退屈すると「もっと意味のあることをしたいと思うようになり、結果として社会的な行動に移るのだそうです。退屈で何もする気が起きないというのは、うつ病のサインでもありますが、退屈だから何かしようという気持ちは、想像力や生産性を向上させる鍵になります。


注意力散漫
注意力散漫になることが、既成概念にとらわれない考え方を生むことがあります。注意力散漫になることは、想像力や問題解決能力をアップさせるだけでなく、集中力を上げるのにも関係しているそうで、空想することによって、脳内でより遠くの神経同士がつながるので、結果的に集中力がアップするのだそうです。要するに、気が散ってどうでもいいことを考えている状態は、長い目で見れば、良い効果があり集中力もアップする、ということです。だからといって、気持ちが乗って生産性が上がっているときに、わざわざネットサーフィンをしなさいと言っているわけではありません。関係ないことを考えている自分に気づいたときに、無理に元の作業に戻る必要はないかもしれない、という話です。



先延ばし
先延ばしは、人間にとって必要なもので、時には意思決定を助ける役割を果たしているのです。実際の行動や決断に移すまで、最大どれだけ先延ばしできるかを考える。その期限のギリギリまで待つ。



これが、より良い決断をし、ハッピーであるための2つのステップです。この考え方に違和感を覚えるとしたら、私たちにはそもそも決断力がないのだから、先延ばしすることによって十分検討する時間を持つべきだなのです。

【私の論評】常に新しいものに目がいくように、組織づくりをしておくことが肝要である!!



さて、詳細は、上の記事を読んていただくものとして、上では、個人が創造性を発揮するためのヒントをあげているわけですが、これをマネジメントの視点からみてみるとどうなるか、ドラッカーの考えを以下にあげてみます。

革新を行う能力の重要性がとみに認識され、独創性の開発とか想像力の強化とかが、しきりに叫ばれています。特に人事担当者や心理学者は、いろいろな提言を次々に繰り出しています。しかし、こうした事態に対して、ドラッカーはかねてからあまり好感を抱いませんでした。



その理由として、オリジナリティーのある企業は、否が応でも必ず新しい面に日々進んでいかなければならないものとして現実に行動しているという事実を、ドラッカーは指摘しています。

かつてデュポン社についてドラッカーは、同社のトップ・マネジメントは事業部に対して独創性が必要だとか、新製品を考えろとか、創造性をもっと発揮しろなどというお説教は絶対にしない、と語っていたことがあります。それはデュポンの事業部長は、わずかでも新しいものを常に考えて用意していかないと、自分の仕事がいずれなくなってしまうことを肝に銘じて知っているからだといいます。つまり、古い製品や考えはどんどん廃れていく現実にしっかりと目を向けているのです。

またデュポンでは、研究者は自分の時間の3分の1を、自分の担当の仕事とは一見、何ら関係のないことの研究調査に当てなければいけない。こうして常に新しいものに目が行くようなシステムづくりを行っているのです。


現にデュポン・ジャパンでも社員は、自分の専門性の練磨だけではなくて、それ以外の分野の拡大強化に励むことを大いに奨励されています。

ドラッカーは、こうした新しいものを考えるのは、「妙な言い方だが」と断った上で、ちょうど健康な子どもが食事をして排泄すれば、次に新しいものを必ず食べていかなければならないのと同じであると言っています。


実績を上げている企業や効率的な企業は、健康な子どもと同じように便通をよくしているのだと続けています。創造性の開発を、単なるお題目ではなく、日々のマネジメント活動にビルト・インさせておかないような企業は駄目な企業であり、新しい可能性を追求していて、障害に逢着しても臨機応変な措置が取れるようでなければお話にならない、と明言しているほどです。

そうできるのは、観念論者ではなく実行派の人間をこうしたことにあてること、適切な処理ができる能力を持っている優秀な人間をこれにあてるということを、第一義的な原則にしているところでなければならないと断言しています。


マネジメントが、このことを理解していなければならないということです。これを理解しているマネジメントが、否が応でも必ず新しい面に日々進んでいかなければならないものとして現実に行動しているし、行動させるような組織をつくりあげてこそ、上記の個々人の創造性を高める方法も生きてくるというわけです。

確かに、そのような体制になっていない組織の社員が、退屈したり、注意力散漫だったり、先延ばしたりばかりしていたら、恐ろしく非効率的な組織になってしまうと思います。しかし、常に新しいものに目がいくようになっているデュポンのような組織であれば、たとえば、自分に割り当てられている、時間の3分の1の中では、たまには、こうしたことをやってみる価値は十分にあると思います。それが、実際に効果があるのなら、会社側も認めてくれるでしょう。


それと、個人で知識労働をして働いている人は、このような原則すぐにも取り入れても良いと思います。個人なら、誰にも迷惑をかけることはありません。もし、これらの原則を取り入れて、失敗したとしても、その影響を被るのは、自分だけですから。

いずれにせよ、イノベーションに取り組まなければ、いずれ、個人でも、組織でも駄目になってしまうのは確かです。ドラッカーは、 「長い航海を続けてきた船は、船底に付着した貝を洗い落とす。さもなければ、スピードは落ち、機動力は失われる」と語っています。

あらゆる製品、あらゆるサービス、あらゆるプロセスが、常時、見直されなければならないのです。多少の改善ではなく、根本からの見直しが必要なのです。顧客が変わっているのに、前の顧客に提供するのと同じ商品やサービスを提供していてはいけないということです。

これはイノベーティブというより、変?
あらゆるものが、出来上がった途端に陳腐化を始めます。そして、何もしなければ明日を切り開くべき有能な人材がそこに縛り付けられてしまいます。こうした陳腐化を防ぐためには、まず古いものを廃棄しなければなりません。廃棄せずして、新しいことは始められません。

自らが陳腐化させられることを防ぐには、自らのものはすべて自らが陳腐化するしかありません。そのためには人材が必要です。その人材はどこで手に入れますか。外から探してくるのでは遅いのです。だかこそ、デュポンのように常に新しいものに目がいくように組織づくりをしておかなければならないのです。

成長の基盤は変化します。企業にとっては、自らの強みを発揮できる成長分野を探し出し、もはや成果を期待できない分野から人材を引き揚げ、機会のあるところに移すことが必要なのです。昨日を組織的に切り捨てるとともに、資源を体系的に集中することが、成長のための戦略の基本なのです。




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